セクハラに関する角田由紀子弁護士の記者会見(その4)。「加害者はお金をはらったら免罪」。香西咲さんを蹂躙したやつらに待っているのは高額の賠償と収監です

昨年、角田由紀子弁護士が、日本記者クラブでセクハラに関する所懐をのべられました。
演題は、
「セクハラ問題の30年」
です。
本日もみていきます。

(参考。当ブログ)
2019年2月25日 その1
2019年2月26日 その2
2019年2月26日 その3

JNPC(日本記者クラブ) 「セクハラ問題の30年」角田由紀子弁護士 2018.6.25

(※音声の文字化は、筆者。)
(※29:27のあたりから。)
2018年6月25日 角田由紀子 弁護士(元・明治大学教授)

もうひとつはですね、うん、あの、不法行為でやっているでしょ。

(参考。民法
第709条

故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。

それと同時にですね、日本では、セクハラをふくむ性暴力は性差別である、と基本的認識がない。
とくに法的に明確にされていないんですね。
これ、非常におおきいと思うんです。
ここはアメリカ法とのおおきなちがいだと思うんです。

で、アメリカ法は、あの、ご存じのように「Civil Right Act 1964」て、市民的権利に関する64年法、ってあるんですね。
これ、公民権法、って訳されることが多いと思うんですけど、ちょっと、公民権法、と言うと、なんか参政権みたいでただしくない、というふうに言われて、最近は、市民的権利に関する法律、って日本語がつかわれるんですけども。
これはですね、もともとどういう法律だったかと言いますと、そこでセクシュアル(セクシャル)ハラスメント、性差別の禁止も入っているんですけど、もともと人種差別のための法律だったんです。
これは。
で、そこに性差別というものが繰り入れられた、ということがあるんですね。
だから、人種差別禁止のための法律だから何が大事かというと、お金をはらうことよりも、どうやってその、被害回復をするか、と。
どういう手だてをとってそのひとがうけた差別の傷をですね、つぐなうか、おぎなうか、ということが主眼の法律だったんですね。
で、ですから、最初のころは、この64年法には、あの、損害賠償をみとめる条項がないんです。
それでわたし、アメリカで、なんか、みてて、被告っていうの全部、会社なんですよね。
で、日本だったらだいたい、個人がすごく多いでしょ。
加害者。
えっ、個人はどこへ行っちゃったんだろう、っていうふうに思っていたんですけれども、もともと法律の構成がそうなんです。
だから、事業主に対して雇用の場での性差別を禁止する、っていうのがこの法律の目的だったわけなので、
「金(かね)をはらえ」
はない。
「お金をはらってもらうときはどうすればよいのですか?」
って言ったら、
「それは別途、不法行為にもとづく損害賠償請求をおこすんだ」
というふうにおっしゃって、なるほど、と思ったわけなんですね。
で、ええとですね、91年(1991年)に損害賠償をみとめる条項が付け加わるんですけれども、上限がきまっているんですね。
数とかいろんな要素によって。
天井知らずにはならない、と。
判決では。
あの、和解ではまた別ですよね。
さっき(アメリカの三菱自動車セクハラ事件)
東芝で、アメリカの東芝かなんかで、これもすごい金額で和解したってはなしがあったと思うんで、それはまた別なんですけれども。
ということです。

それで、ええとですね、はい、不法行為法というはどういう法律なのか、ということなんですけれども、これ、個人間の利害調整の道具なんですね。
基本的には、個人と個人の。

(参考。民法
第709条

故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。

すごくよくわかるのは、交通事故のとき。
あの、過失割合が何対何、っていうの、かならずこう問題に。
それが基本的になるでしょ。
いくら損害賠償をするか、というときに。

ところがですね、あの、そう、セクシュアル(セクシャル)ハラスメントというのは、性差別、しかもここでアメリカで言えば、事業者に対する性差別禁止ということを言っているので、個人間の、なんか、利害調整とぜんぜんちがうレベルのはなしなんだ、ということなんですね。

で、わたし、(最初の裁判から)30年でようやく、やっぱりそうだったか、というふうに思ったんですけれどもね。

わたしはやっとね、94年(1994年)から96年(1996年)、アメリカミシガン大学のロースクールにいて、キャサリン=マッキノンさんというこのセクシュアル(セクシャル)ハラスメントの法理論を構築したひとのところで、すこしだけ勉強したんですけど、彼女が言っていたのはですね、
「不法行為はだめだよ」
ってことだったんです。
で、わたし、わかんなかったんです。
その意味が。
本当のところは。
というのはわたし、日本で、不法行為で(裁判を)やって、勝って。
勝った成功体験なんですけどね。
勝ったという経験をもってアメリカに行って、で、まあ、それなりの法的対応をできているんじゃないかと思っていたんだし。
彼女は、
「不法行為ではだめだ」
と。
「これはそういう問題の性質がちがうんだから。差別を禁止するということと個人間の利害調整はぜんぜんちがうレベルなんだから、不法行為でね、やっても成果があがらないよ」
っていうような感じで言われたわけですよね。
だけど、わたしは、それなりに不法行為で裁判、勝っていたので、本当のところはよくわからなかった。
意味が。

そしたら、このあいだの30年ぶりの出来事(財務省のセクハラ問題)に遭遇して、ああ、やっぱりそうだったのか。

不法行為でね、金(かね)はらえ、ということばっかりを何百件つづけてきたけれども、それは、お金をはらったらおしまい、という世界のはなしだったので、もっと根本的な解決のとこにはいかなかったな、というふうにわたしは思い知ったわけなんだ。

それであらためて考えたら、ずっと不法行為法の枠のなかでわたしたちがやってきたことはあれでよかったんだろうか、ということをあらためて考えたんですね。
でも、この問題はですね、日本ではあまり法律家の関心をひいていないというふうに思うんです。
なぜかよくわからないんですけどね。

それで、ええとですね、そう、不法行為というふうになったことでどういうことがおきているかというと、要するに709条は、民法709条の不法行為法は、どういうケースをカバーするかって、いろいろあるでしょ、交通事故からはじまって、個人間の喧嘩とかなんとか、いろんなケースが入っていますよね。

(参考。民法
第709条

故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。

で、わたしたちがセクシュアル(セクシャル)ハラスメントで、最初の裁判に勝ったということは、この不法行為の類型にもうひとつセクシュアル(セクシャル)ハラスメントというカタログを付け加えたことだけだったんじゃないか、という気がするんです。
それは、だから、不法行為の範囲がすごく広がった、と。
いままでは、不法行為としても問題にもなっていなかったんだけど、
「いや、これは最低、不法行為ですよ」
ということで、そこは広がったのはよかったんですが、それ以上、根本的な解決にむすびつくようなものではなかったんじゃないか、ということを思っているんですね。
で、だから30年、営々とやってきたけれども、なんかこう足踏みしているみたいな状態で、ぐるぐるぐるぐるまわっていてね、そんなに基本的な改革にならなかったんじゃないかと思うんです。

で、30年間、何が変わったかというと、まあ、たくさんのいろいろな事案があって、
「このケースもセクハラね」
「これもセクハラね」
となるんだけどね、そのなかで、まあ、事案に応じて賠償額がまちまち、いろいろある、というだけのことなんですね。

それからもうひとつはですね、ええと、そう、いま言ったようにセクシュアル(セクシャル)ハラスメントって、不法行為の一類型、ってことになったでしょ。
それ、どういうことかというと、ええと、わたしたち、一番最初の裁判をやるときにはですね、これが女性の人権侵害だ、と。
女性差別である、ということをさんざん言って。
で、裁判所に、不法行為の枠内であるけれども救済すべき事案だということを理解してもらおうと思って、あれこれあれこれやったわけです。
だからもちろん憲法14条もそうだし、女性差別撤廃条約もそうだし、関係のありそうな根拠をですね、いろいろあげて、そして外国ではどうなっているかということもふくめてですね。
たとえばアメリカのさっき申し上げた(「Civil Right Act 1964」の)タイトルセブン(第7編。人種や性別による雇用差別の禁止規程)とかね、そのもとでの雇用平等委員会でのセクシュアル(セクシャル)ハラスメントについての定義とか。
まあ、あの、役にたちそうなものはですね、なんでもかんでも証拠として裁判所に出したということをやったわけなんですね。
それで、裁判所はそれを理解して、女性に対する人権侵害ということをみとめて、性差別とまでは言わなかったと思うんですけれども、で、慰謝料をはらえ、ということになったわけなんですね。
で、2回目がどうなるかというとですね、もうこの手の裁判は、不法行為で損害賠償をしなければいけない、ということになっているので、2件目からはいちいちこれがですね、憲法14条違反のうんぬん、と言うことが必要なくなってくるわけなんですね。

(参考。日本国憲法
第14条

すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。

だから言わないわけです。
原告のほうも。
で、そういう議論が消えていく。
必要ないから消えていったんですね。

いまどうなっているかというと、ちょっとこれもわたし、みてびっくりしたんですけれども、普通の男性弁護士、っていうと怒られるかもしれない、別にジェンダーに関心があろうとなかろうと関係ない。
これは弁護士ならだれでもできる事件になっているはずです。
だからあの、わたしはもちろん必要がないからやらないんですけれども、いま弁護士って皆ホームページってもっていて、で、どういう営業品目があるかっていうのが書いてあるでしょ。
どんな事件をやりますから、と。
たいていね、これ、単なる不法行為ですから、セクハラって、ほとんどの弁護士の営業品目に入っている。
それで、じゃそういうふうにセクハラというふうに言ったときに、もしかしたら加害者側のセクハラを言っているかもしれない。
別に書いていないので。
そのホームページをみたわたしの知っているある女性は、ぜんぜんそんなことが得意じゃない弁護士のところに行って、セクハラって書いてあったから事件をお願いして、ぜんぜん解決しなかった、というケースがあるんですね。
で、わたしはびっくりして、どうしてその弁護士を選んだの、というふうに訊(き)いたら、いや、ホームページをみたらセクハラをあつかうと書いてあったからね、で、あれ、写真なんか載っているでしょ、で、ビルの外観なんかでてたりするじゃないですか。
そういうのをみるとね、けっこうなんかたのもしそうなひとにみえた、って。
でもふつうのひとなら、それ以外に判断材料がないでしょ。
だから、そんな悪そうでもない、とかね。
いちおう紳士だとか、いろんなことをみて。
で、そのひとは、初対面だけど行ってお願いしたら、原告、つまり被害者の側に立っての訴訟をやってあげる、って。
頼んだってぜんぜんうまくいかなかった、っていうケースがあったりするわけなんですね。

それで、つまり、ものすごく普及したということは、薄まっていくということになって。
その、単なる不法行為でだれでも(裁判が)できるはなしになったときっていうのは、おそらくセクハラということばがですね、あの、すごく社会的にすごく広まって、いまでは子どもでも知っているようなことばになって。
セクハラって何、と訊(き)かれたときに、なんかそんな的確な説明ができるかというと、そうでもない状況になっているんじゃないかと思うんですね。

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(再掲。角田由紀子弁護士)
どうやってその、被害回復をするか
どういう手だてをとってそのひとがうけた差別の傷をですね、つぐなうか、おぎなうか

出演強要については先んじています。
政府は出演強要被害について、被害の回復をおこなおうとしています。

(2017年5月19日 第3回関係府省対策会議「今後の対策」より、引用。)

内閣府、関係府省

被害の防止及び救済等のための新たな対応策の検討

アダルトビデオ出演強要問題や「JKビジネス」問題等が深刻な性的な暴力で、重大な人権侵害であるとの考え方に立ち、関係者による自主的な取組の進捗状況や実態把握の状況も踏まえ、性的な暴力の被害につながる行為の規制、被害の回復、被害者の保護及び支援等について有識者等の意見も参考に法的対応を含め、必要な対応策を検討する

(内閣府、関係府省)〔平成 29 年4月~〕

(香西咲さんのツイートより、引用。)

香西咲さん
2018年2月17日

この世でもあの世でも裁かれて欲しいものです。
死ぬ手前の拷問を続けるのが一番効果的かと(笑)

そんな事言いたくないから #青木亮 さん、慰謝料もお支払い下さいね。
明日も認知行動療法なのですよ。
1年で終わりません。
#青木亮 の #AV強要 #人身売買
それさえ解決すればAV業界に未練なし。

加害者に対して慰謝料を支払わせるのは当然の所作です。

(香西咲さんのツイートより、引用。)

香西咲さん
2017年12月12日

地道に積み重ねてきた【香西咲】の経歴、ほんの僅かな活動でも私にとっては実績だった。それを全てAVに利用されてしまうなんて…事務所は私で幾ら稼いだのだろう?
私はAVに出る為に芸能活動を積み重ねてきた訳じゃない。

#MeToo #青木亮
#アットハニーズAV出演強要
#人身売買
#HumanTrafficking

(再掲。角田由紀子弁護士)
お金をはらったらおしまい、という世界のはなしだった

香西咲さん
2018年2月20日

画像ももちろん
精神も身体も引き摺って生きて行く時間の方が長いです。
理解して下さる人はなかなか少ないのが現実。
#青木亮 と弁護士は到底理解しようとしない。
生き地獄。

金銭的な補償だけではすまされません。
被害者の方々の名誉を回復する必要があります。
もちろんこれだけではありません。

(香西咲さんのツイートより、引用。)

香西咲さん
2018年2月27日

#青木亮 に関しては
週刊文春に始まり、霞ヶ関、警察庁…
#AV強要 加害者としての理解は広まって参りました。
#労働者派遣法違反 以外の罪も償って頂きたいと私は一生涯思い続ける事でしょう。

加害者は皆、牢屋に打(ぶ)ち込む必要があります。

(再掲。今後の対策)
被害の回復、被害者の保護及び支援等について、有識者等の意見も参考に、法的対応を含め、必要な対応策を検討する

今年度(2018年4月1日~2019年3月31日)、有識者による検討がおこなわれています。
2019年4月1日から次年度がはじまります。
次年度は、法案の中身があきらかになる年度です。
楽しみです。
悪はかならず滅びます。
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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
2017年12月1日
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのでではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。

2018年3月19日
今こうして離れてみて、私個人的には異常な世界だと思いますし、そんな趣味も無ければ関わりたくない世界でした。
全ては #AV強要 から立て直す為に耐えてきた事です。#青木亮 の事務所では占い師やプルデンシャルにお金を使わされており、外界とも遮断され誰にも頼れずボロボロでしたので。

(明日のブログへつづく)



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