「明瞭な言葉には羽根が生えている」。AV出演強要問題という言葉をさらに高次の段階へ高めたのが、香西咲さんたち被害者の証言です。極悪の消滅が近づいてきました

本日もセクハラに関して記します。

(参考。当ブログ)
2019年2月19日 「#Me Too」運動
2019年2月20日 秋田県立農業短大事件①
2019年2月21日 東北大学セクシュアル・ハラスメント事件
2019年2月22日 秋田県立農業短大事件②
2019年2月23日 秋田県立農業短大事件③

昨日、秋田県立農業短大事件で加害者の弁護を引き受けた弁護士についてふれました。

(1998年12月11日 河北新報「秋田県立農業短大のセクハラ訴訟 原告逆転勝訴 『判決、全国につながる』支援者らから歓声/教授側は上告へ」より、引用。改行を施しています。)
(※当該記事はG-Searchデータベースサービスで検索しました。)

1998年12月11日 河北新報

<秋田県立農業短大事件>
(1998年12月10日 第二審判決)

一方、逆転敗訴という思わぬ結果に、教授側の支援者は重苦しい雰囲気。
中には涙を見せる人もいた。

沼田敏明弁護士
「主張が認められず残念。言うべき言葉がない」
狩野節子弁護士
「素朴な常識が通らなかったことが一番残念」
と語った。

いっぽう、被害者の女性の代理人を務めたのが、角田由紀子弁護士です。

1998年12月11日 河北新報

<秋田県立農業短大事件>
(1998年12月10日 第二審判決)

判決後、記者会見に臨んだ原告弁護団の角田由紀子弁護士は、
「主張がほぼ100パーセント認められて満足」
と喜びを語った。

中野麻美弁護士も
「女性が今まで目指してきた道が、この判決でより広がった」
と評価。

角田弁護士は
「このように当たり前の結果を出すために、これだけの苦労が必要とされる。まだまだこれからです」
と、決意を語った。

一昨年(2017年)の7月13日から性犯罪が厳罰化されました。
強姦罪(強制性交等罪)の法定刑の下限は、懲役3年から懲役5年に引き上げられました。
以前、角田弁護士は、性犯罪の罰則に関する検討会で以下の意見をのべたことがあります。

(2015年8月6日 法務省 第7回性犯罪の罰則に関する検討会「議事録」より、引用。)

<5ページ>
2015年8月6日 角田由紀子 弁護士(元・明治大学教授)

(前略。)
前に御紹介したかもしれないのですけれども、国連の基準では、強姦罪の保護法益というのは、必ずしも性的自由というようなものに限定されるのではなくて、それを超えて、もっと心身の統一体としての人間の尊厳そのものに対する侵害だと考えられてきているわけなので、その観点から考えますと、私は少なくとも3年は低過ぎると考えます。

4年にするか5年にするかという議論はあるのですけれども、そこで上げるとすれば、5年は最低ではないかと考えているのです。

このことを考えるのに参考にすべきは、特に被害者を中心とする意見の中で、比喩的ではあるのですけれども、強姦されるということは魂の殺人だという表現がよく出てくることです。

それから実際に被害に遭った方が、その被害というのは非常に長い時間続く、場合によってはほとんど一生近く続くのだということも言われておりますので、そういう強姦罪が引き起こす侵害のされ方の特殊な状況ということを考えますと、これはやはり強盗との比較ということではなくて、独自に3年では低過ぎるのではないかということも考えるべき時期に来ているのではないかと私は考えております。

角田弁護士は、
(強姦は)人間の尊厳そのものに対する侵害
と語りました。
約1か月後のことです。
東京地裁が出演強要に関する判決を出しました。

(2015年9月30日 日本経済新聞「意に反するAV出演契約『即時解除できる』 東京地裁判決」より、引用。改行を施しています。)

2015年9月30日 日本経済新聞

アダルトビデオ(AV)出演を拒否した20歳代の女性に対して契約を結んでいたプロダクション業者が違約金の支払いを求めた訴訟で、東京地裁(原克也裁判長)は(2015年9月)30日までに、
「意に反するAV出演は許されず、契約は即時解除できる」
との判断を示し、請求を退ける判決を言い渡した。
業者側は控訴せず、判決は確定した。
判決などによると、女性はタレントとしてスカウトされ、業者に営業を委託する契約を締結した。
一方的にAV撮影を決められ、1本出演した後に拒否。
業者側は
「残り9本の出演が決まっており違約金がかかる」
とし、2460万円の支払いを求め提訴した。

この裁判で被害者の弁護を担当した一人が、角田弁護士です。

(※参考。2015年9月9日「判決文」。※提供は内閣府。)

女性側の代理人(弁護士)
角田由紀子
・伊藤和子
・中西俊枝
・雪田樹理
・有村とく子
・山崎新

プロダクション側の代理人(弁護士)
・宮本智
・田中絵美

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上述の判決の翌年(2016年)、HRN(ヒューマンライツ・ナウ)が、出演強要被害に関する報告書を公表しました。
会見に同席にした角田弁護士は、業界側の弁護士の態様に言及しました。
小川たまかさんが書かれた記事を参照します。

(2016年3月4日 Yahoo!ニュース「AV出演強要被害 テレビ出演を偽装しての撮影、出演者が自殺したケースも」より引用。改行を施しています。)

2016年3月3日 角田由紀子 弁護士(元・明治大学教授)

会見に出席した角田由紀子弁護士は

「契約書の内容が非常に巧妙で、弁護士など法律の専門家が関与しているとしか思えない。普通の人がパッと見せられて、読み解ける内容ではない」

と話したが、こういった騙すためのような巧妙な契約書ではなく、制作側が出演者に出演にあたってのリスクを説明し、撮影にあたって充分な配慮をすることを約束し、その上で了解を取るのは最低限必要なことだと感じる。

業界側の弁護士はこれまで、出演強要に荷担してきました。
早晩、出演強要等を処罰する法律がつくられます。
当然、無傷ということにはならないでしょう。

(FACTA 2018年8月号 編集後記「風蕭蕭」より、引用。改行を施しています。)

FACTA 2018年8月号

明瞭な言葉には羽根が生えている。
人口に膾炙する伝播力を言葉そのものが備えている。

働く女性が職場で受ける性暴力が「性的嫌がらせ」と呼ばれていた頃、被害女性は主張自体うまくできなかった。
それが1989年、週刊誌が「セクハラ」なる言葉を使いだすと社会は広く受け止め、この年、角田さんは「セクハラ裁判」で初の勝訴を獲得する。

司法の場では以降、職場での性暴力は民法709条の不法行為と認定され、同715条の使用者責任が問われる流れが定着。

近年も、女性に対する性暴力については、「DV」や「AV出演強要問題」など事態を正確に表す言葉が編み出され、少しずつ解決の道を進んでいるかのように見える。

「AV出演強要問題」は人々の間に定着しました。

(参考。当ブログ)
2019年1月16日

(2018年10月30日 横浜市 男女共同参画に関する市民意識調査「第3部4章~7章」より、引用。)

<96ページ>

2 女性の性が商品として扱われ、女性の人権が侵害されていると思うこと(問18)

女性の性が商品として扱われ、女性の人権が侵害されていると思うことは、どのようなことかをたずねた。

全体としては、「アダルトビデオ(AV)出演強要問題」(68.1%)の割合が最も高く、次いで「売買春(援助交際を含む)」(50.8% )、「JKビジネス」(46.0%)となっている。
性別にみても、男女とも上記3項目の割合が高くなっている。

図表4-2 女性の性が商品として扱われ、女性の人権が侵害されていると思うこと(複数回答)

(香西咲さんのツイートより、引用。)

香西咲さん
2016年6月14日

ここは一例ですね。
ですが私も相当な経験者であり被害者ですから。
女優さんに話すと驚かれる程です。
こう言った情報を共有したいですね。

香西咲さん
2016年8月28日

青木亮は私が知ってる限りでは少なくとも2人を自殺未遂まで追い込み、
中国人に対してAV女優の売春を目論む人間です。
私はその被害者です。

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(香西咲さんのツイートより、引用。)

香西咲さん
2018年3月26日

AFPの取材を受けた時の記事です。

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(再掲。FACTA)
明瞭な言葉には羽根が生えている。人口に膾炙する伝播力を言葉そのものが備えている

AV出演強要問題
このことばを昇華させた(さらに高次の段階へ高めた)のが、香西咲さんたち被害者の証言です。

(再掲。FACTA)
1989年、週刊誌が『セクハラ』なる言葉を使いだすと社会は広く受け止め、この年、角田さんは『セクハラ裁判』で初の勝訴を獲得する

出演強要についても同様の流れとなっています。
「悪銭身につかず(悪事をおこなって稼いでも結局は残らない)」
ということばがあります。
いつの世も悪党の末路は悲惨です。
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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
2017年12月1日
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのでではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。

2018年3月19日
今こうして離れてみて、私個人的には異常な世界だと思いますし、そんな趣味も無ければ関わりたくない世界でした。
全ては #AV強要 から立て直す為に耐えてきた事です。#青木亮 の事務所では占い師やプルデンシャルにお金を使わされており、外界とも遮断され誰にも頼れずボロボロでしたので。

(明日のブログへつづく)



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