先週の木曜日(2019年1月31日)のことです。
東京都消費者被害救済委員会の総会が開催されました。
同委員会は東京都知事の附属機関です。
総会では、ある紛争の処理状況が報告されました。
まずは当日の要項を確認します。
(2019年1月24日 東京くらしWEB「東京都消費者被害救済委員会 平成30年度総会の開催について」より、引用。)
日時 平成31年1月31日(木曜日) 15時30分から17時30分まで 場所 議事 (1)報告 (2)議題 第79号案件「オーディション合格を契機としたレッスン契約に係る紛争」 (後略。) |
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つぎに、
「甲社とのアーティスト等育成所属契約に係る紛争」
と
「乙社とのアーティスト等育成所属契約に係る紛争」
についてみてみます。
上述の実施要項には、
「各事件の審議経過及び処理結果について」
と書かれています。
両件はすでに係争が終了しています。
「甲社とのアーティスト等育成所属契約に係る紛争」 「乙社とのアーティスト等育成所属契約に係る紛争」 |
どのような事件なのでしょうか。
東京都のホームページに概要が掲載されています。
参照します。
2018年2月7日 東京都 生活文化局
●2018年2月7日 東京都 生活文化局
「甲社とのアーティスト等育成所属契約に係る紛争」
申立人A:声優志望(20歳代前半女性)、契約金額:約53万円 |
申立人の主張による紛争の概要
申立人Aは、スマートフォンで甲社の新人発掘オーディションというサイトを見て、応募した。 書類審査、集団面接に合格したと連絡があり、平成28年12月に、スタジオで個別の実技審査を受けた。 そこで初めて育成所属契約の説明を受け個別クレジット契約とともに申し込んだが、後日、親に相談し、甲社とクレジット会社にクーリング・オフを申し出た。 個別クレジット契約は成立しなかったが、育成所属契約はクーリング・オフができない旨記載された書面があるとして、甲社からレッスン代12万円を除く約41万円の解約金を求められた。 翌年7月末、甲社から契約の履行を求められ、消費生活センターに相談したところ、甲社から解決金約11万円を提示された。 レッスンや所属に係るサービスを受けていないので、高額な解決金の請求に納得できない。 |
「乙社とのアーティスト等育成所属契約に係る紛争」
申立人B:歌手志望(20歳代前半男性)、契約金額:約52万円 |
申立人の主張による紛争の概要
申立人Bは、スマートフォンで乙社の新人発掘オーディションというサイトを見て、応募し、実技審査までとおり、乙社から育成所属契約を勧められたが、高額なので断った。 平成29年5月頃、乙社から連絡があり、公募していないCD制作オーディションに、前回オーディションの実技審査時に録音した申立人Bの音源を出してよいかと問われ、承諾した。 後日、CD制作オーディションに合格したと乙社から連絡があり、今後の説明をするというので事務所へ出向いたところ、まずは育成所属契約が必要と言われ、断れず契約した。 しかし、印鑑を持参しなかったため、個別クレジット申込書については持ち帰り押印して乙社へ送るよう言われた。 申込書を送らなければ育成所属契約も成立しないと思い、乙社から申込書を送るよう再三連絡があったが、無視していた。 10月に、約52万円の支払を求める催告状が内容証明郵便で届いたので、消費生活センターへ相談した。 乙社は無条件での解約に応じないというが、契約は成立していないのだから、請求に納得がいかない。 |
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●2018年2月7日 東京都 生活文化局
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東京都知事は東京都消費者被害救済委員会に対して、解決のための処理を付託しました。
●2018年2月7日 東京都 生活文化局
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「甲社とのアーティスト等育成所属契約に係る紛争」 「乙社とのアーティスト等育成所属契約に係る紛争」 |
いずれも悪質です。
特に後者は。
(再掲。「乙社とのアーティスト等育成所属契約に係る紛争」)
「印鑑を持参しなかったため、個別クレジット申込書については持ち帰り押印して乙社へ送るよう言われた」
「申込書を送らなければ育成所属契約も成立しないと思い、乙社から申込書を送るよう再三連絡があったが、無視していた」
「個別クレジット契約は成立しなかった」
「10月に、約52万円の支払を求める催告状が内容証明郵便で届いた」
「相手方は、個別クレジット契約が成立しない場合は自動的に自社割賦とする旨の規定を設け、契約金や解約金の請求を行っている」
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悪辣です。
2つの争いは、2018年8月20日に決着しました。
詳細につきましては明日のブログでご紹介をさせていただきます。
東京都消費者被害救済委員会は後日、32ページにわたる報告書を公表しました。
そのなかに、以下の記述があります。
(引用)
●東京都消費者被害救済委員会
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「放置すれば、(略)アダルトビデオへの出演強要(略)へとつながる可能性がある」
辻丸さんは以前、弁護士ドットコムニュースのなかで、つぎのように語っていました。
(2017年4月8日 弁護士ドットコム「AV強要『業界と規制派の仁義なき戦い、これでは解決しない』男優・辻丸さんが警告」より、引用。)
●2017年4月8日 弁護士ドットコム 辻丸さん
業界が「モンスター化」されて、政府・警察は、厳罰主義でのぞもうとしていると感じています。 |
おっしゃるとおりです。
(再掲。東京都消費者被害救済委員会)
「放置すれば、(略)アダルトビデオへの出演強要(略)へとつながる可能性がある」
世の人々はアダルトビデオ業界に対して底知れぬものを感じています。
東京都消費者被害救済委員会も同様の認識である、と思惟(しい)します。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
●香西咲さん
<2016年6月12日>
一般の皆様にお伝えしたい事。 これを機に『騙される方が悪い』と言う風潮やめて頂きたいですね。 素人の常識なんて簡単に覆されます。 『気を付けて』って言われて気を付けられるレベルではありません。 相手はプロ。何枚も何枚も上手をいってきます。 |
●香西咲さん
<2018年1月10日>
朗報ですね。 これはVシネマにも当然当てはまる事。ありがとうございます。 仮に契約書があったとしても 私は契約書の存在を知らない。サインして無い。ギャランティも知らない。 それで私の差し止めに対し『法的措置』と言ってきても #青木亮 #鈴木琢也 ( #LANTANA 代表)の問題でしょう。 |
●香西咲さん
<2018年1月10日>
常識人なら。と言う感じでしょうか。 利益の為なら人権なんて無視。どんな手でも使ってきますからね。 |
●香西咲さん
<2018年1月10日>
#成人の皆様 #青木亮 率いる悪徳AV事務所に騙された後のこれが現実です。 AV女優やったら絶対バレる。ピンハネ率も女優には知る由がない。(原本の偽装なんて簡単ですから。) どうか頭の片隅に置いて頂けましたら幸いです。 |
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政府はいま出演強要等を処罰する法律をつくっています。
人々が感じている恐怖心を払拭(ふっしょく)する規定となることは必至です。
いま業界に対してもっとも畏怖心をいだいているのは政府なのかもしれません。
悪が二度と立ち上がることのできない酷烈な法令となることを期待しています。
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■2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
■2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
■2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
■2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている。」
(※A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
■2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)・(後編)に掲載されました。
■2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
■2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
■2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
<2017年12月1日>
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのでではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。
<2018年3月19日>
今こうして離れてみて、私個人的には異常な世界だと思いますし、そんな趣味も無ければ関わりたくない世界でした。
全ては #AV強要 から立て直す為に耐えてきた事です。#青木亮 の事務所では占い師やプルデンシャルにお金を使わされており、外界とも遮断され誰にも頼れずボロボロでしたので。
(明日のブログへつづく)
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