日別アーカイブ: 2019年1月7日

東京都内の自治体で悪質なスカウトに対して過料を徴収するところがふえてきました。これだけでは香西咲さんのような被害をふせぐことができません。法律の制定がまたれます

昨日、新宿区の「客引き行為等の防止に関する条例」についてふれました。

(参考。当ブログ)
2019年1月6日

もう一度、条例の内容を確認します。

新宿区

(※下図は、「広報 しんじゅく 8.25」より。)

(再掲。新宿区)
アダルトビデオへの出演等について、勧め誘う勧誘行為が禁止されます

(※下図は、「新宿区公共の場所における客引き行為等の防止に関する条例(周知チラシ)」より。)

違反した場合は、5万円以下の過料となります。

(広辞苑より)

過料
「現在、軽い禁令をおかしたものに支払わせる金銭」
「科料と違って刑法上の刑罰ではない

東京都内の自治体で、新宿区のほかに過料を設けているところはないのでしょうか。
渋谷区議会の議事録を参照します。

渋谷区

2016年3月3日

(2016年3月3日 渋谷区議会「会議録」より、引用。)

2016年3月3日 薬丸義人 渋谷区議(シブヤを笑顔にする会)

(前略。)
平成26年12月に「渋谷区公共の場所における客引き行為等の防止に関する条例」が施行されて、1年3カ月が経過しました。
区、商店会、警察、さらには渋谷区の客引き行為等防止指導講習を修了した方々が連携しながらパトロールを鋭意実施していただいているおかげで、客引きの数は減っているものの、まだまだ客引き行為が後を絶たないのが現状であります。

(中略。)

また、本区の指導の場合、命令に従わない場合は住所、氏名等の公表となっており、過料等は取っていません。

他区の状況を調べてみますと、23区のうち渋谷区、千代田区、港区、新宿区、豊島区、大田区、品川区、墨田区の8区で客引き行為等の禁止条例が制定されていますが、そのほとんどが過料5万円を科す罰則を適用しているか、適用を検討しています。

本区においても、条例の実効性を担保するのであれば条例を改正し、違反者から過料を取ることも必要ではないでしょうか。

もともと過料の設定がなかった自治体が過料を科すように条例を改正しているのは、それなりの理由があると考えますが、いかがでしょうか、区長の御所見をお伺いします。

(再掲。薬丸義人 渋谷区議)
23区のうち渋谷区、千代田区、港区、新宿区、豊島区、大田区、品川区、墨田区の8区で客引き行為等の禁止条例が制定されています

以下の記事が参考になります。

(参考。産経新聞)
2016年3月25日「豊島・新宿など8区、客引き根絶会議開催 『活動の全国拡大を期待』」

(参考。藤井ひろき【日本共産党】名古屋市議のブログ)
2015年12月19日「客引き行為等の防止に関する条例について視察①」(豊島区)
2015年12月20日「客引き行為等の防止に関する条例について視察②」(渋谷区)
2015年12月22日「客引き行為等の防止に関する条例について視察③」(新宿区)

(再掲。薬丸義人 渋谷区議)
条例の実効性を担保するのであれば条例を改正し、違反者から過料を取ることも必要ではないでしょうか

渋谷区長はつぎのように答弁しました。

2016年3月3日 長谷部健 渋谷区長

(前略。)
また、条例を改正し違反者から過料を取ることについてのお尋ねでありますが、条例改正については、来年度から強化する警察OB指導員の効果を見ながら、パトロール体制のあり方を含め検討してまいります
(後略。)

(再掲。薬丸義人 渋谷区議)
23区のうち渋谷区、千代田区、港区、新宿区、豊島区、大田区、品川区、墨田区の8区で客引き行為等の禁止条例が制定されています
そのほとんどが過料5万円を科す罰則を適用しているか、適用を検討しています

2017年のことです。
8区以外で、あらたに台東区と文京区が、客引き等に関する条例を制定しました。

(2017年8月11日 日本経済新聞「客引き防止、台東・文京両区が連携」より、引用。改行を施しています。)

2017年8月11日 日本経済新聞

東京都台東区と文京区は(2017年)10月、区境を挟んで繁華街を形成する上野・湯島地区でパトロールを始める。
両区とも区内全域を対象とする客引き行為防止条例を制定。

2017年8月11日 日本経済新聞

文京区は7月に条例を施行済みで、台東区は10月に施行する。

両区は、過料も設けました。

2017年8月11日 日本経済新聞

特定地区で違反を繰り返す者には5万円以下の過料を科し、ホームページで店舗名も公表する。

アダルトビデオの撮影に勧誘する行為も規制の対象となりました。

文京区

(2017年8月9日 文京区「区報 ぶんきょう 8/9」より、引用。改行を施しています。)

2017年8月9日 文京区

区内全域の公共の場所において、次の1 ~ 4 の行為が禁止されます。

1 客引き行為
 通行人等不特定の人の中から相手方を特定して、居酒屋・カラオケボックス・キャバクラ・ガールズバー・セクシーパブ・ファッションヘルス等の客となるよう誘う行為

2 勧誘行為
 キャバクラやファッションヘルスでの勤務、アダルトビデオへの出演等に誘う行為

3 客待ち
 上記1 2 の行為を行う目的で、たたずんだり、うろついたり、数人でたむろして相手方を待つ行為

4 客引き行為等を用いた営業
 客引き行為等を受けた客を、店舗に立ち入らせること

2017年8月9日 文京区

特定地区内で禁止となる行為を行った場合は指導されます。

指導に従わない場合には、警告・勧告を行い、さらに勧告に従わない場合は、氏名・住所・店舗名等の公表のほか、5万円以下の過料が科されます。

台東区

(2017年6月28日 台東区「東京都台東区公共の場所における客引き行為等の防止に関する条例」より、引用。)

2017年6月28日 台東区

第2条

(2)勧誘行為 次に掲げる行為をいう 。

ハ わいせつな行為に係る人の姿態であって性欲を興奮させ、又は刺激するものをビデオカメラその他の機器を用いて撮影するための被写体となるように勧誘すること 。
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第8条

2 事業者は 、公共の場所において勧誘行為をした者又は当該行為に関係のある者から紹介を受けた者を、営業所等において当該行為の目的となる役務等に従事させてはならない 。
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第17条 次の各号のいずれかに該当する者は、5万円以下の過料に処する 。
(1)第12条の勧告を受けた後に、特定地区において第7条又は第8条の規定に違反する行為をした者

東京都内の自治体で、客引き関係の条例に過料を設けるところがふえてきました。

新宿区

2017年9月27日

(2017年9月27日 新宿区議会「会議録」より、引用。)

2017年9月27日 新宿区 安全・安心対策担当副参事

客引き、平成28年度から新規事業ということで実施しております。
御存じのとおり、まず条例を改正して罰則を設けました。

(略。)

その結果として、警告、勧告、過料と委員がおっしゃられた公表もあるんですけれども、警告については平成29年(2017年)3月現在ですが、81件、勧告については21件と過料を2件徴収しています。

余り言うとちょっと下品な感じもするんですけれども、一応言わせていただければ、都内で初めてということになりますので、蛇足ではありますけれども、つけ加えさせていただきました。

(略。)

(略)、なかなか強制力を持ち得ないという物すごくジレンマがあるんですけれども、なかなか難しい面もあるので、今のところは都内では初めての過料2件というのが実績となっております。

都内では初めての過料2件
ほかの自治体についても、積極的に過料を徴収してほしいものです。

(再掲。文京区)

アダルトビデオへの出演等に誘う行為が禁止されます

本日、辻丸さんによるリツイートをながめていました。

(※辻丸さんのリツイートより)

芸能プロダクション風に募集をかけてた
この種の行為については自治体の条例でとりしまることができません。

(再掲。新宿区)

アダルトビデオへの出演等を勧誘する行為を禁止します
自治体が禁止しているのは、アダルトビデオの撮影へ誘う行為です。

(再掲。滝川恵理さん)
AVの事務所とは分からないように、芸能プロダクション風に募集をかけてたんですよー

芸能関係のスカウトは規制の対象外です。

(2016年9月18日 AbemaTIMES「【AV出演強要問題】元カリスマ女優・川奈まり子氏が業界健全化のために奮闘」より、引用。改行を施しています。)

2016年9月18日 AbemaTIMES

香西は、当初はモデルとしてスカウトされたはずだったのに蓋を開けたらAV出演ということになっていた。
(略)、AV撮影のために富士山の麓に連れていかれて、3時間泣いたこともあるという。
その時、自分をスタッフ全員が待っている状況にあった。

(香西咲さんのツイートより、引用。)

香西咲さん
2016年7月26日

(前略。)
私はA-plus(ほしのあきさんDAIGOさん芹那さん等所属)のマネージャーからスカウトされ、青木亮の所に横流しされました。ちょうど元芸能人デビューブームがあったらしく元芸能人の友達も同じスカウトで同じ手法で万枚売上てます

(2016年9月24日 withnews「AV強要 現役女優・香西咲が語る『洗脳』から出演までの8カ月」より、引用。改行を施しています。)

香西咲さん

それでも、すぐには事務所には所属しなかった。
レースクイーンなどの活動をしたことから、事務所選びは「一生もの」だと考えていた。
そのため一度、知り合いの弁護士に相談してみた。
事務所を調べた弁護士からは「実体がない」と指摘された。
それを社長に告げると、登記簿と印鑑証明を目の前にたたきつけられた。
「お前の弁護士は何を考えているんだ! ちゃんと実態あるだろうが、ほらよ」
さらにはフリーで続けてきた仕事を継続できるように、「契約書も自分の変えたいように変えていいよ」と言われた。
「寛大」だと思った社長の次の言葉も効いた。
「俺たちはお前の家族だから、全力で応援する」

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自治体のとりくみだけでは出演強要の被害をふせぐことができません。

しかし、こんなに慎重で堅実な人(香西咲さん)でも騙されるくらい、悪質で巧妙なんだな

悪質なスカウトを完膚無きまで叩き潰す法律の制定がまたれます。

辻丸さんは、「先生」と呼ばれるのがふさわしいかたです。

どのような世界にもまともなひとは存在します。
アダルトビデオ業界はどうでしょう。
現在のところは、辻丸さんただひとりのようです。
いずれにしても業界がいまのかたちで残ることはないでしょう。
破滅の日が近づいてきました。
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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
2017年12月1日
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのでではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。

(明日のブログへつづく)



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