出演強要に関する法案については、隘路が見当たりません。オリンピックまでに香西咲さんの憂愁は、霧が散るようにしてあとかたもなく消えます

昨日のつづきです。
12月5日に自民党が、出演強要被害に対するプロジェクトチームを設立しました。
事態は風雲急を告げる様相となってきました。

(参考。当ブログ)
2018年12月5日
2018年12月10日

(2018年6月12日 参議院 法務委員会より。)
(※参考。当ブログ

2018年6月12日 小野瀬 厚 法務省 民事局長

お答えいたします。
先ほど、大臣のほうから答弁がありましたいわゆるアダルトビデオ出演強要問題・「JKビジネス」問題等に関する関係府省対策会議におきましては、
こういった問題につきましては有識者等の意見も参考に法的対応をふくめ必要な対応策を検討する
というふうにされているところでございます。

法務省といたしましても、そういった法的対応の検討につきまして必要な協力をしてまいりたい、というふうに考えております。

2018年6月12日 上川陽子 法務大臣

このことにつきまして、法的対策もふくめてしっかりと検討し、そして実現してまいりたいというふうに思っております。

出演強要等を処罰する法案は、閣法(内閣が提出する法案)となる予定です。
今後、法案は、どのような流れで閣議決定されるのでしょうか。
All About(オールアバウト)の記事がわかりやすいです。
一般的な事例が掲載されています。
参照します。

(2018年11月14日 All About「日本の法律ができるまでの流れや成立までのかかる期間」より引用。改行を施しています。)

All About

また、閣議で決定されるまでに行われるのが「与党審査」です。
つまり、与党である自民党が法案をチェックし、場合によっては修正させられます。
どこがそれを行うかというと、自民党の政務調査会にある政策ごとに分かれている「部会」あるいは「調査会」です。

部会や調査会で了承された法案は、政務調査会から総務会へとまわされ、ここで最終的な了承が内閣に与えられます。
と同時に、いわゆる「党議拘束」がかけられ、この法案に反対することが許されなくなります。

自民党の総務会は、同党の決議機関です。
すべての事柄はここで決まります。
現在の総務会長は、加藤勝信衆議院議員です。

自民党のホームページより、引用。)

2018年10月2日 自民党

わが党は10月2日、臨時総務会を開き、新執行部の陣容を決定しました。
二階俊博幹事長、岸田文雄政務調査会長、山口泰明組織運動本部長、森山裕国会対策委員長、萩生田光一幹事長代行がそれぞれ留任し、加藤勝信総務会長、甘利明選挙対策委員長、松島みどり広報本部長が新たに就任しました。

(中略。)

決定した新役員(10月2日)
幹事長 二階俊博
総務会長 加藤勝信
政務調査会長 岸田文雄
選挙対策委員長 甘利明
組織運動本部長 山口泰明
広報本部長 松島みどり
国会対策委員長 森山裕
幹事長代行 萩生田光一

加藤勝信総務会長はこれまで、
「男女共同参画担当大臣」(2015年10月7日~2017年8月3日)、
「厚生労働大臣」(2017年8月3日~ 2018年10月2日)
を歴任しました。
いずれの場合も、出演強要問題とかかずらってきました。
ふりかえってみます。

男女共同参画担当大臣時代
(2015年10月7日~2017年8月3日)

2016年3月11日の衆議院内閣委員会で、池内さおり議員が出演強要被害をとりあげました。
加藤勝信大臣の答弁をみてみます。

(2016年3月11日 衆議院 内閣委員会「会議録」より、引用。)

2016年3月11日 加藤勝信 男女共同参画担当大臣

繰り返しての答弁であれなんですけれども、今のお話、被害者の支援を行っている民間団体、その取り組み、これまでも情報交換等は行ってきておりますけれども、さらに密接に連携をとりながら、どういう対応をしていくことが、今お話しになったような事態を防げるのか、あるいは事態の深刻化を抑えることができるのか、そういった観点から対応させていただきたいと思います。

加藤大臣は、
どういう対応をしていくことが、今お話しになったような事態を防げるのか、あるいは事態の深刻化を抑えることができるのか、そういった観点から対応させていただきたい
とのべました。
3か月後のことです。
内閣府が対策に乗り出しました。

(2016年6月12日 日本経済新聞「AV出演契約巡るトラブル続発 国が被害実態を調査」より、引用。改行を施しています。)

2016年6月12日 日本経済新聞

嘘の勧誘や強引な契約でアダルトビデオ(AV)に出演させられる女性は後を絶たず、国も実態調査に乗り出している。
(中略。)
内閣府はライトハウスなどと連携して被害実態の調査や支援策作りの検討を開始
警察庁も全国の被害事例の集計を始め、違法行為があれば積極的に摘発する。
(後略。)

翌年、政府は、「今度の対策」を策定しました。

(2017年5月19日 第3回関係府省対策会議「今後の対策」より、引用。)

内閣府、関係府省

被害の防止及び救済等のための新たな対応策の検討

アダルトビデオ出演強要問題や「JKビジネス」問題等が深刻な性的な暴力で、重大な人権侵害であるとの考え方に立ち、関係者による自主的な取組の進捗状況や実態把握の状況も踏まえ、性的な暴力の被害につながる行為の規制、被害の回復、被害者の保護及び支援等について、有識者等の意見も参考に、法的対応を含め、必要な対応策を検討する。
(内閣府、関係府省)〔平成 29 年4月~〕

厚生労働大臣時代
(2017年8月3日~ 2018年10月2日)

加藤大臣は任期中に、困難な問題を抱える女性への支援のあり方に関する検討会を設置しました。

(参考)
2018年7月30日 第1回 困難な問題を抱える女性への支援のあり方に関する検討会 議事録 

加藤大臣は今年の10月2日に任期をおえます。
その後、同検討会は、中間報告案を発表しました。

(2018年11月26日 困難な問題を抱える女性への支援あり方に関する検討会「中間報告案」より、引用。)

2018年11月26日 中間報告案

さらに、近年社会問題化しているAV出演強要、JKビジネス問題や10代の女性への支援といった、これまで婦人保護事業の対象として想定されなかった新たな課題も表出しており、これら若年女性への支援を婦人保護事業がどう担っていくのかは欠かすことのできない検討課題である。

これら若年女性(出演強要の被害者)への支援を婦人保護事業がどう担っていくのかは欠かすことのできない検討課題である
この文章は加藤大臣の置土産(おきみやげ)と言ってもいいのかもしれません。
現在、加藤勝信議員は、自民党の総務会長です。

(再掲。All About)
部会や調査会で了承された法案は、政務調査会から総務会へとまわされ、ここで最終的な了承が内閣に与えられます

閣議決定された法案は、国会へ提出されます。

All About

法案は必ず衆参どちらかの議院の議長に提出されます。
ちなみに、国会議員が提出することは法律上は「発議」、内閣の場合は「提案」というふうに言葉が区別されています。
ともあれ、提出された法案は、議長によって議院の各委員会に「付託」されます。

出演強要に関する法案については隘路(あいろ。「支障となるもの」)が見当たりません。
峻厳な法律が制定されるのは必定です。

(香西咲さんのツイートより、引用。)

香西咲さん
2018年2月9日

今もまだ魂は殺されて抜け殻です。
毎日泣いてます。泣いて泣いて泣き疲れました。
何もやる気になれない。

日本は人身取引国ですね。

香西咲さん
2016年9月24日

学校とかで『自殺ダメ』とか言うポスター見かけるけど、
当事者からすれば、だったら救いの手を差し伸べて下さいって話。
結局傍観者は何もしないんだから。

香西咲さん
2017年9月3日

正直者が馬鹿を見る世の中なのだとしたら生きる希望も無い

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早晩、香西咲さんの憂愁は、霧が散るようにしてあとかたもなく消えます。
期限は2020年です。
オリンピックまでに人身取引をおこなっている犯罪者は政府によって叩き潰されます。
このことだけはまちがいありません。
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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
2017年12月1日
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのでではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。

(明日のブログへつづく)



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