3年前、だれも出演強要の存在を知りませんでした。香西咲さんはこうツイートしました。「AV出演を自分で決めたと思っていても実はそう洗脳されていた事も多い」と。

以前、わいせつビデオ業界人は、噴飯ものの言辞を弄していました。
業界に対して法規制をおこなうとアンダーグラウンド化してたいへんな状況になる、と。
当時の言説をふりかえってみます。

(2016年9月2日 withnews「AV強要、戸惑う業界団体『信じられない』『現場で一番強いのは女優』」より、引用。)

2016年9月2日 withnews

「IPPA(メーカー団体)の担当者は規制の強化によって 『アンダーグラウンド化することを危惧している』と話す

(2016年9月12日 毎日新聞「AV出演強要 神戸大教授、規制強化に反対 内閣府聴取」より、引用。改行を施しています。)

2016年9月12日 毎日新聞

同法人(AVAN)のアドバイザーを務めヒアリングで女優らの意思を“代弁”する形となった青山教授(青山薫 神戸大学教授)
「取り締まりが厳しくなれば業界が『アンダーグラウンド(地下)化』し、労働条件が悪化する」
と指摘し、実態を正確に把握するため
「現場を知る業界関係者を会議に呼ぶべきだ」
と訴えた。

いまから2年前(2016年)のことです。
9月12日に、内閣府の第83回女性に対する暴力に関する専門調査会が開催されました。
参考人として招かれた青山薫教授は、上記の毎日新聞の報道のとおり、委員の前で自説を展開しました。
議事録を参照します。

(2016年9月12日 第83回女性に対する暴力に関する専門調査会「議事録」より、引用。)

<24ページ>
2016年9月12日 青山薫 神戸大学教授

ここ数週間で、つてのあるところにだけお話を聞いてみました。
そして、AV業界の人たちの意見に似たような懸念が出てきていることがわかりました。

細かいところは飛ばしますが、まず、強制の問題が特に起こっているのは、15年前ではなく現在では、海外配信系のメーカーのかかわりが大きいのではないか、という疑いがあります。

海外配信系とは何が問題かと、先ほどの枠組みで申し上げますと、ネットワークから切れていることが問題です。
日本の業界から切れてしまっているし、法規制からも切れてしまっている状況です。
それが日本国内に拠点を置くプロダクションなどを使う形で制作をしている場合がある。

それから、やはりスティグマの強化が問題とされています。
犯罪化が進めば進むほど働いている人のスティグマが強化される。
営業困難もふえる。
これがもしかしたらある種の政策目的なのかもしれませんが、これらの困難が増えると、今、統計はありませんが女優さんだけで実働2千人とも4千人とも業界の人が言う出演者、制作者、ポルノの利用者、海外配信系に流れてしまう。

つまり、より危険で搾取性の高い、コントロールの利かない業態の需要を増やしてしまうという結果がついてくるのではないか、という心配を耳にします。

その後も同旨の主張をつづけました。

(2017年1月13日 朝日新聞「(耕論)AVへの出演強要 伊藤和子さん、中里見博さん、青山薫さん」より、引用。)

2017年1月13日 朝日新聞

(青山薫 神戸大学教授)
「不十分な調査で新法ができ、新たな犯罪の対象になれば、今は表にいる業界の人たちが、地下に潜ってビデオをつくろう、となってしまうかもしれない。裏ビデオが主流になると、制御は今より難しくなります」

青山教授は、
裏ビデオが主流になると、制御は今より難しくなります
と言います。
そうなのでしょうか。
一昨日の報道をみてみます。

2018年12月4日

テレ朝news


(引用)
広告・通信販売会社の役員、八尋丈容疑者(42)ら男3人は今年6月、海外のインターネットサイトを使って無修正のわいせつ動画を販売したなどの疑いが持たれています。警視庁によりますと、八尋容疑者らはラインやツイッターで出演者を募集し、わいせつ動画を制作していたということです

日テレNEWS24


(引用)
八尋容疑者らはSNSで出演者を募集し動画を撮影していたが、出演した女性が『無修正で配信されている』と警察に相談し、事件が発覚した

先日も似たような事件がありました。

(参考。当ブログ)

2018年11月16日
  
2018年11月23日
  
2018年11月29日

わいせつビデオの製造にかかわったやつらが芋蔓(いもづる)式に検挙されました。

(2016年12月17日 弁護士ドットコム「AV規制強化『議論の場に業界関係者を』神戸大・青山教授に聞く」より、引用。)

2016年12月17日 弁護士ドットコム

(青山薫 神戸大学教授)
「この流れのまま立法措置などがおこなわれれば、『スティグマ』を国家的に承認することになります」
(青山薫 神戸大学教授)
「性風俗産業の例を見ても、『スティグマ』を強めるかたちで規制を強めると、業界の外の目に触れにくくなる『アングラ化』が起こっています」

実相はちがうようです。

警察は犯罪者の逮捕をつづけています。
「アンダーグラウンド化、大歓迎」
といったところでしょうか。

(2017年11月17日「大竹まこと ゴールデンラジオ」より)

中村淳彦さん(ノンフィクション作家)

生き残っていくというか、このAV業界というのは、AV女優以外のセーフティーネットになっている部分があって、ほかに行き場所がないんですね。
彼らは。

(再掲。中村淳彦さん)
ほかに行き場所がないんですね。彼らは

過日、香西咲さんが3年前(2015年)に書かれた文章と邂逅(かいこう)しました。

(香西咲さんのツイートより、引用。)

香西咲さん
2015年7月11日

①高齢者の銀行預金が振り込め詐欺で狙われるように
今若い女性は〝性〟を狙われるんだそう。AV出演を自分で決めたと思っていても実はそう洗脳されていた事も多いから周りにちゃんと相談して決めること。
AVの良い部分しか話してこない人には要注意。一生背負うものは大きい想像以上の覚悟が必要

香西咲さんは2015年7月11日にこのツイートを公開されています。
くりかえします。
2015年7月11日に香西咲さんは、
AV出演を自分で決めたと思っていても実はそう洗脳されていた事も多い
と語りました。
当時の人々は、出演強要というものについて、どのような心象(しんしょう)をもっていたのでしょうか。
池内さおり衆議院議員が的確なことばで言い表しています。

(2016年3月11日 衆議院 内閣委員会「会議録」より、引用。)

池内さおり 衆議院議員(日本共産党)

長らく信じられてきた言説があります。
AVには被害者などいない、女性は皆同意のもと撮影に応じているし、それ相応の対価も得ているのだから問題はないと。

人々は、ある裁判の判決を契機として、出演強要の存在を知ります。

(2015年9月30日 日本経済新聞「意に反するAV出演契約『即時解除できる』 東京地裁判決」より、引用。改行を施しています。)

2015年9月30日 日本経済新聞

アダルトビデオ(AV)出演を拒否した20歳代の女性に対して契約を結んでいたプロダクション業者が違約金の支払いを求めた訴訟で、東京地裁(原克也裁判長)は(2015年9月)30日までに、
「意に反するAV出演は許されず、契約は即時解除できる」
との判断を示し、請求を退ける判決を言い渡した。
業者側は控訴せず、判決は確定した。

(※参考。2015年9月9日「判決文」。※提供は内閣府。)

判決などによると、女性はタレントとしてスカウトされ、業者に営業を委託する契約を締結した。
一方的にAV撮影を決められ、1本出演した後に拒否。業者側は「残り9本の出演が決まっており違約金がかかる」とし、2460万円の支払いを求め提訴した。

報道があったのは、2015年9月30日です。
香西咲さんはこの2か月以上も前に、業界の手管(人をだます手段)を口にされました。

香西咲さん
<2015年7月11日>

わいせつビデオ業界人が普段おこなっていることは、「振り込め詐欺」と同じです。

(再掲。中村淳彦さん)
ほかに行き場所がないんですね。彼らは

振り込め詐欺業界があります。

(再掲)
香西咲さん
2015年7月11日

①高齢者の銀行預金が振り込め詐欺で狙われるように
今若い女性は〝性〟を狙われるんだそう。AV出演を自分で決めたと思っていても実はそう洗脳されていた事も多いから周りにちゃんと相談して決めること。
AVの良い部分しか話してこない人には要注意。一生背負うものは大きい想像以上の覚悟が必要

業界人の転職先はさておき、香西咲さんは信念のひとである、ということがわかります。
3年以上も前から、だれも話題にしていないときから、業界の闇にふれていたのですから。

(香西咲さんのツイートより、引用。)

香西咲さん
2017年12月1日

引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのでではなく、 #AV強要 を解決するだけの為に続けてきました
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。

香西咲さんは至高です。
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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
2017年12月1日
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのでではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。

(明日のブログへつづく)



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3年前、だれも出演強要の存在を知りませんでした。香西咲さんはこうツイートしました。「AV出演を自分で決めたと思っていても実はそう洗脳されていた事も多い」と。」への1件のフィードバック

  1. 海野

    半グレのシノギが、振り込め詐欺・ワンルーム投資勧誘・AVプロダクション経営・
    闇金・性風俗系のネット求人・出会い系に分類されます。

    https://matome.naver.jp/odai/2141791080357578801

    つまり、AVは特殊詐欺の一つということです。
    https://twitter.com/sakuraaida0418?ref_src=twsrc%5Etfw%7Ctwcamp%5Etweetembed%7Ctwterm%5E1042764127515500544&ref_url=http%3A%2F%2Fidol-blog.com%2Fkininaru%2F112323.html

    元女優さんも苦労されていますね。
    悪い男に騙されないようにしてほしいですね。

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