日別アーカイブ: 2018年12月2日

香西咲さん「この問題には一生掛けて本気で取り組む」。厚生労働省の「婦人相談員相談・支援指針」のなかに、出演強要被害が書き加えられました

2日前から、厚生労働省の婦人保護事業についてみています。

(参考。当ブログ)
2018年11月30日
2018年12月1日

昨日は、「婦人相談員相談・支援指針(平成27年3月策定)」にもふれました。

(2018年3月20日 平成29年度全国児童福祉主管課長会議「(5)母子家庭等自立支援室関係」より、引用。改行を施しています。)

2018年3月20日 平成29年度全国児童福祉主管課長会議

(3)婦人相談所ガイドライン、婦人相談員相談・支援指針について

婦人相談員相談・支援指針(平成27年3月策定)については、いわゆるアダルトビデオ出演強要問題・「JKビジネス」問題等に係る対応について、新たに盛り込む予定である。

今後、上記の内容について、婦人相談所ガイドライン及び婦人相談員相談・支援指針を一部改正し、各都道府県あて通知する予定であるので、その際は、管内の婦人相談所及び婦人相談員へ周知いただくようお願いする。

それから10日後のことです。
「婦人相談員相談・支援指針(平成27年3月策定)」のなかに、アダルトビデオ出演強要問題が付け加わりました。

(2018年年3月30日改訂 婦人相談員相談・支援指針策定ワーキングチーム「婦人相談員相談・支援指針」より、引用。改行を施しています。)

<66~67ページ>
2018年3月30日改訂 婦人相談員相談・支援指針

いわゆるアダルトビデオ出演強要問題・「JKビジネス」問題等については、被害者の心身に深い傷を残しかねない重大な人権侵害であるとともに、女性活躍の前提となる安全で安心な暮らしの基盤を揺るがす問題であり、その根絶に取り組む必要がある。

政府においては、関係省庁が連携して対策を実施するため、「いわゆるアダルトビデオ出演強要問題・『JKビジネス』問題等に関する関係府省対策会議(平成29年3月21日関係府省申合せ)」(以下「対策会議」という。)を設置し、平成29年4月を「AV出演強要・『JKビジネス』等被害防止月間」と位置付け、政府一体となって必要な取組を緊急かつ集中的に実施することとした。

また、平成29年5月には、対策会議において、「いわゆるアダルトビデオ出演強要問題・『JKビジネス』問題等に関する今後の対策」(以下「今後の対策」という。)をとりまとめた。

各都道府県の婦人相談所も主要な相談窓口の一つとされており、

(参考。内閣府男女共同参画局

  

  

  (※一部分を抜粋)

適切な相談対応とともに、各都道府県等のホームページ等を活用して、いわゆるアダルトビデオ出演強要や「JKビジネス」による性暴力に関する相談を受け付けている。

(例。沖縄県 子ども生活福祉部 女性相談所

市区の婦人相談員においても、婦人相談所等の関係機関や民間支援団体と連携を図りながら適切な対応が求められる。

(※2018年3月30日 追記)

なぜ厚生労働省は、婦人相談員相談・支援指針のなかに、出演強要被害を添えたのでしょうか。
昨年(2017年)の5月に政府は、出演強要被害に対する「今後の対策」を策定しました。
「今後の対策」のなかに、つぎの記述があります。

(2017年5月19日 関係府省対策会議「今後の対策」より、引用。改行を施しています。)

<7ページ>
2017年5月19日 厚生労働省

婦人相談員相談・支援指針において、アダルトビデオ出演強要や「JKビジネス」による性的な暴力の被害者からの相談について、関係機関や民間支援団体と連携を図りながら適切に対応するよう明記し、婦人相談所等に対し周知を図る。

また、全国婦人相談所長及び婦人保護主管係長研究協議会等において、性暴力被害者の支援を行っている民間支援団体の関係者を講師等に招き、相談・支援に関する研修等を実施する。

その後、厚生労働省は、婦人相談員相談・支援指針に出演強要被害を書き込みました。
政府は「今後の対策」で取り決めた事柄を着実に実行している、ということがわかります。
わいせつビデオ業界に対する法規制に関しては、現在、進行中です。

(2017年5月19日 第3回関係府省対策会議「今後の対策」より、引用。)

内閣府、関係府省

被害の防止及び救済等のための新たな対応策の検討

アダルトビデオ出演強要問題や「JKビジネス」問題等が深刻な性的な暴力で、重大な人権侵害であるとの考え方に立ち、関係者による自主的な取組の進捗状況や実態把握の状況も踏まえ、性的な暴力の被害につながる行為の規制、被害の回復、被害者の保護及び支援等について、有識者等の意見も参考に、法的対応を含め、必要な対応策を検討する。
(内閣府、関係府省)〔平成 29 年4月~〕

政府は現在、手抜かりなく「今後の対策」を遂行しています。
早晩、わいせつビデオ業界をとりしまる法律ができることは、論を俟(ま)たないでしょう。

ふたたび婦人相談員相談・支援指針にもどります。
同指針を通覧しましたところ、蒙を啓(ひら)かれました。
たとえば、DVとストーカーに関して、以下の記述があります。

(2018年年3月30日改訂 婦人相談員相談・支援指針策定ワーキングチーム「婦人相談員相談・支援指針」より、引用。改行を施しています。)

<44~45ページ>
2018年3月30日改訂 婦人相談員相談・支援指針

第Ⅲ部 各種相談への対応と留意事項
Ⅲ-1.主訴別の相談
1.DV被害者・ストーカー被害者
(1)相談・支援のポイント

③DV・ストーカー被害の特徴を理解し、安全を確保することを最優先する
〔特徴〕

・身体的、性的、心理的攻撃や経済的暴力を含み、一方から他方に対して支配しコントロール(思い通りにする)する目的を持って行われていること

・共通にあるのは、女性に恐怖心を抱かせ優位に立ち、自由を奪う人権侵害であり、犯罪となる行為を含むこと

・暴力は密室の中で繰り返されエスカレートする傾向にあり、外からは発見されにくいため、深刻化し被害者の生命が危険に陥る場合がある。

・暴力の影響は、被害者本人だけではなく、子ども、親族、友人、職場なども巻き込むため、関係機関・支援者が主体的かつ協力・協働し合って、諦めず、投げ出さず、燃え尽きず、根気強く取り組む必要がある。

いずれも、わいせつビデオ業界人が普段おこなっている所行と酷似しています。

<45~46ページ>
2018年3月30日改訂 婦人相談員相談・支援指針

④被害者支援の原則

従来、行政は客観的中立の立場に立ち、相談・支援することを良しとしてきた。
DV被害者が被害を訴えても、
「夫の話も聞いてみないと本当のところはわからない」
また
「暴力を振るわれるのは女性にも問題があるのではないか」
と、被害者を非難したりする傾向は、現在も根強くある。

社会において、DV・ストーカー被害、性的被害などの女性に対する暴力が他の暴力と異なるのは、暴力の責任を被害者に負わせることにある。

実際の全ての暴力の責任は、加害者にあることを明確に認識することが必要である。

婦人相談員は被害者の側に立ち、本人の言動について評価したり牽制することなく、ありのままをまるごと受けとめることが求められる。

実際の全ての暴力の責任は、加害者にある
出演強要の場合も、すべての責任はわいせつビデオ業界人にあります。
被害者の女性には瑕疵(かし)がありません。
微塵も。

<46ページ>
2018年3月30日改訂 婦人相談員相談・支援指針

(2)相談・支援内容
①相談の受付
1)被害を認識することの困難さを理解する

相談者は暴力被害を受けていても、加害者が暴力を正当化することにより被害者の側に問題があるように受け取ったり、軽視や否認、恥ずかしさを感じていたりで、被害を被害として認識することの困難さがある。

<46ページ>
2018年3月30日改訂 婦人相談員相談・支援指針

2)自己決定の基盤となる安心を提供する

相談者は加害者から、自己決定権・選択権を日常的に奪われているので、自分で選び決めるという作業は容易ではない。

<46~47ページ>
2018年3月30日改訂 婦人相談員相談・支援指針

3)暴力の本質は「支配とコントロール」という関係の構造にあることを伝える

どのように対処しても暴力から逃れる方法がないという状態におかれると、どうしていいかわからなくなる場合がある。
このような場合には
「暴力の責任は加害者にあること」
「暴力の手段は支配とコントロール(力関係に差があり、相手を自分の思い通りにしようとして、手段として暴力を使うという支配の構造にあること)」
にあることを伝える。

(再掲。婦人相談員相談・支援指針)
加害者から、自己決定権・選択権を日常的に奪われている

わいせつビデオ業界もこうした悪行に長(た)けています。

(香西咲さんのツイートより、引用。)

香西咲さん
2016年3月5日

経験者しか分からないと思いますが
第三者との連絡をいつの間にか、本人も気付かぬうちに遮断させられていきます。
そしてキッパリ断れる様な女の子の方が少ないと思います。
そこまで追い込まれます。
そんな簡単な話ではありません。

香西咲さん
2016年7月10日

【RT拡散希望】
何本も出てるのに何故辞められないか?にも触れられています。
経験者しか分からないでしょう。
実に8ヶ月間におよぶ洗脳行為です。

#文春砲
#週刊文春
#AV強要

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(再掲。婦人相談員相談・支援指針)
どのように対処しても暴力から逃れる方法がないという状態におかれる

こちらについても同様です。

(香西咲さんのツイートより、引用。)

香西咲さん
2016年6月23日

皆に、今の私の立ち位置は危ないと言われました。
チンピラは何を仕出かすか分からないと。
東京湾に沈められるかも知れないし行方不明になるかも知れない。
色んな人から言われる。
そんなに脅されたらぶっちゃけ、
本当に不安で不安で眠るのも恐ろしい。

香西咲さんはちがいました。
わいせつビデオ業界の脅しに屈しませんでした。

(香西咲さんのツイートより、引用。)

香西咲さん
2017年11月27日

私が東京湾に沈められようが、
万が一 芸能プロダクションA-team #エーチーム スカウトの #飯田正和 に命を狙われようが、私は死ぬのも怖くない。だから謝罪してこない限りこの問題には一生掛けて本気で取り組む。

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被害者のだれもが香西咲さんのようには振る舞えません。
香西咲さんは別格です。
高潔で、信念を貫くかたです。
婦人相談員相談・支援指針には、被害をうけた方々に対する接し方が掲載されています。
より多くの人々に読んでほしい文書であると感じました。
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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
2017年12月1日
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのでではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。

(明日のブログへつづく)



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