出演強要に関する次年度の予算要求額(その5)。法務省は相談体制をさらに強化するようです。香西咲さんたち被害者が相談しやすい窓口となることを期待しています

出演強要にかかわる次年度の予算請求額と、関係資料を参照しています。

(参考。当ブログ)
2018年10月16日
2018年10月17日
2018年10月18日
2018年10月19日

本日は、通し番号の54と55についてみてみます。
まずは通し番号の54です。

若年層における女性に対する暴力の効果的な予防啓発及び被害者支援のための調査研究

<資料。これまでの実績>
(参考資料3 5.通し番号51~60より、引用。)
通し番号54

こちらについては関連する資料がありませんでした。
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つぎは通し番号の55をみてみます。

女性、子どもからの人権相談体制の整備
女性の人権及び子どもの人権に関する広報啓発活動の実施

<資料。これまでの実績>
(参考資料3 5.通し番号51~60より、引用。)
通し番号55

法務省は従前より、女性の人権ホットラインを開設しています。
詳細につきましては、法務省のホームページをご覧ください。
女性の人権ホットラインは、出演強要の被害相談にも力を入れています。

(法務省のツイートより、引用。)

法務省
<2017年11月13日>

(再掲)

既出の予算請求の資料(通し番号55)では、救済措置の事例が紹介されています。

(再掲。通し番号55の資料)

DVに関するものです。
引用します。

女性を被害者とする主な救済措置の事例

夫の暴力的行為から逃れるため子どもと共に親族宅に避難していた女性から、法務局の相談電話「女性の人権ホットライン」に相談がされた事案。

相談を受けたA法務局は、被害者が自宅のある県内のシェルターへの避難を希望していたことから、速やかに被害者の住所を管轄するB法務局に相談するよう案内するとともに、B法務局に対し、相談内容を連絡した。
連絡を受けたB法務局は、当日中に被害者との面談を実施の上、被害者と共に市役所の担当課に赴き、被害者の状況を説明した。
その結果、被害者らは同日中に婦人相談所のシェルターに一時保護された。

出演強要の場合も、シェルターでの保護が必要となる場合があります。

(2017年11月7日 ログミー「『死にたい』『消えたい』『居場所がない』 どうすれば、困難を抱える少女たちを救えるか」より、引用。改行を施しています。)

藤原志帆子 ライトハウス代表

それから数日後に仕事が決まり、120本近くものアダルトビデオに出演することになります。
「120本」と聞いたら、自分の意思なのではないかと思われる人もいるかもしれません。

本人の中では、初めての撮影は記憶が全部飛んでるんですね。
初めての撮影の次の日に、また次の撮影。
1週間に3本分撮ってるんです。

3本の撮影が済んだら今度は、それから1ヶ月後に、どんどんビデオになり販売されていくんですが、販売のためのさまざまな宣伝活動に入っていくわけですね。

考える間もなく次々とスケジュールを入れられる。
それに「行きたくない」と言うと、もうそんなことは許されなくて、一人暮らしの自宅の前で車が待ってる状態なんですね。

(2016年6月24日 withnews「私がアダルトビデオに出演させられるまでに起きたこと 被害の実態」より、引用。改行を施しています。)

withnews

「カメラを止めて下さい」
と懇願し、
「もうできない」
と訴えても、
「お前はただ耐えればいい」
と言われるだけだった。
現場から裸のまま逃げたこともあったが、エレベーターの前で捕まって連れ戻された

(2016年1月25日 賃金と社会保障「まだ可視化されていないアダルトビデオ産業の性暴力被害と若者の貧相」より、引用。改行を施しています。)

<22ページ>
宮本節子 PAPS世話人

Aさん(2,460万円の違約金を請求された女性)の場合は、芸能プロ(ニューゲート)の関係者が逃げるAさんを自宅まで追いかけ、Aさんは警察を呼んだ。

双方から話を聞いた警察官は、契約書があるのでは仕方ない、芸能プロの要求に応じたらどうかと示唆している。

(2016年3月11日 衆議院 内閣委員会「会議録」より、引用。)

池内さおり 衆議院議員(日本共産党)

これまで、被害者が弁護士に相談に行っても、多くの弁護士は、外形的な契約行為が整っているからということを理由に引き受けないことが多かった。

この裁判の当事者の女性(2,460万円の違約金を請求された女性)は、もちろん逃げたわけですけれども、芸能プロダクション(ニューゲート)が自宅まで追いかけてきて、実力で身柄を拘束しよう、奪還しようとしたそうなんですね。

この案件で警察に相談に行ったら、何と警察からは、双方から話を聞いた後で、契約書があるんだったら仕方がない、あなたは契約しちゃったんでしょう、だったらこの芸能プロの要求に応じてあと2本出たらどうかというふうに言ったそうなんですね。

(再掲。通し番号55の資料)
連絡を受けたB法務局は、当日中に被害者との面談を実施の上、被害者と共に市役所の担当課に赴き、被害者の状況を説明した。その結果、被害者らは同日中に婦人相談所のシェルターに一時保護された

(再掲。女性の人権ホットライン)

女性の人権ホットラインの役割は重要です。
法務省の次年度の予算請求をみてみます。

<次年度請求予算>

「女性活躍加速のための重点方針2018」に基づく平成31年度予算概算要求等について【総括表】より、引用。)

通し番号55

(重点方針2018該当箇所)
若年層における女性に対する暴力の効果的な予防啓発及び被害者支援のための調査研究
(該当施策名)
女性、子どもからの人権相談体制の整備
女性の人権及び子どもの人権に関する広報啓発活動の実施
(施策の背景・目的)
職場等におけるセクシュアル・ハラスメント、アダルトビデオ出演強要、JKビジネス、コミュニティサイトやSNSを通じたリベンジポルノ被害や児童ポルノ被害等が大きな社会問題となっており、これらの問題の未然防止及び被害の拡大防止のため、広報啓発活動を実施するほか、女性や子どもの人権に関する相談体制を整備する必要がある。
(施策の概要)
【女性、子どもからの人権相談体制の整備】
法務省の人権擁護機関では、女性の人権問題に関する専用相談電話「女性の人権ホットライン」を全国50か所の法務局・地方法務局に設置し、人権擁護委員や法務局職員が、職場等におけるセクシュアルハラスメント、いわゆるアダルトビデオ出演強要問題・「JKビジネス」問題等といった女性をめぐる様々な人権問題に関する相談に応じている。
また、同様に全国の法務局に専用相談電話「子どもの人権110番」を設置するほか、全国の小中学生に「子どもの人権SOSミニレター」を配布し、子どもが相談しやすい相談体制の整備に努めている。
人権相談では、婦人相談所の紹介や、性的な画像を含むインターネット上の人権侵害情報に関する削除依頼方法の助言などの必要な支援を行っている。
 
【女性の人権及び子どもの人権に関する広報啓発活動の実施】
法務省の人権擁護機関では、「女性の人権を守ろう」及び「子どもの人権を守ろう」を啓発活動強調事項の1つとして掲げ、1年を通じて全国各地で、講演会の開催、啓発冊子の配布等を行っている。
(30年度予算額)
34億699万2千円の内数
(31年度予算要求額)
39億695万2千円の内数
(担当府省庁)
法務省

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第4回関係府省対策会議で内閣官房長官は、相談体制の強化を力説しました。

(2018年3月26日 第4回関係府省対策会議「議事録」より、引用。)

2018年3月26日 菅義偉(すがよしひで)内閣官房長官

被害に遭われた方々が公的な相談窓口などに相談していない実態も明らかになってきております。
孤立した被害者に救いの手を差し伸べていくことが必要であります。

被害に遭われた方々が公的な相談窓口などに相談していない

(参考資料3 5.通し番号41~50より、引用。)
通し番号48

○公的機関の相談窓口への相談件数(述べ数)

*4 全国の女性センター、配偶者暴力相談支援センター

氷山の一角のようです。

2018年3月26日 菅義偉(すがよしひで)内閣官房長官

アダルトビデオへの出演強要の問題や「JKビジネス」問題は、「女性活躍」の前提となる安全・安心な暮らしの基盤を揺るがす問題でもあります。
この根絶に向け、政府一体となって取り組んでまいります。

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上述のとおり法務省は、次年度の予算請求のなかで、
職場等におけるセクシュアル・ハラスメント、アダルトビデオ出演強要、JKビジネス、コミュニティサイトやSNSを通じたリベンジポルノ被害や児童ポルノ被害等が大きな社会問題となっており、これらの問題の未然防止及び被害の拡大防止のため、広報啓発活動を実施するほか、女性や子どもの人権に関する相談体制を整備する必要がある
とのべています。

(香西咲さんのツイートより、引用。)

香西咲さん
2017年11月11日

あ、ちなみに強要被害で私の所に相談に来て下さった女性は
アットハニーズ 私以外に2人
その他の事務所入れたら両手位です。
中にはマネージャーからの相談もありました。

香西咲さん
2017年11月11日

あ、アットハニーズ被害者からの相談は4人でした。

(再掲。内閣官房長官)
被害に遭われた方々が公的な相談窓口などに相談していない

(再掲。通し番号48の資料)

○公的機関の相談窓口への相談件数(述べ数)

*4 全国の女性センター、配偶者暴力相談支援センター

公的機関は、なぜ自分たちのところに相談が来ないのかをよく考えるべきです。

(香西咲さんのツイートより、引用。)

香西咲さん
2017年11月2日

消費者センターにも行ってみようかな…
弁護士でさえ門前払いされたとあるから気が引けるけど。

税理士の件
保険の件
占い師の件

何処に行くのが効果的なのか、
どなたかご存知ならお教え願います。

香西咲さん
2018年4月8日

今日は膵臓の方です。
AV強要の事も全て理解して下さってる医師なので安心して通えます。何でも相談出来ます。責められる事もありませんし
AV強要に対する目標もベクトルも、各々思惑がありがちなのですね。合致すれば幸いですが。
私は1日でも早くAV業界から縁を絶ちたいです。

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気が引ける
公的機関はひとを寄せ付けない雰囲気を醸し出しています。
何でも相談出来ます
香西咲さんの相談相手は、被害者の心情を理解しています。
公的機関の窓口が膾炙(かいしゃ)される(広く世人に好まれ話題に上って知れわたる)ことを期待しています。
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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
2017年12月1日
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのでではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。

(明日のブログへつづく)



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出演強要に関する次年度の予算要求額(その5)。法務省は相談体制をさらに強化するようです。香西咲さんたち被害者が相談しやすい窓口となることを期待しています」への1件のフィードバック

  1. 海野

    本ブログ記事で、ニューゲートが登場しますが、ニューゲートは悪徳事務所ではないと
    人権に熱い宮本智先生が、お話されております。

    http://ikirumachi-nakano.cloud-line.com/_m/files/pamphlet/news03.pdf#search='%E6%B3%95%E5%8B%99%E7%9C%81%E4%BA%BA%E6%A8%A9%E6%93%81%E8%AD%B7%E5%B1%80+%E5%AE%AE%E6%9C%AC%E6%99%BA

    人権擁護委員を先生はしてきた過去があります。
    ニューゲートのような凶悪な会社と利益を分け合いながら、表では人権・平和を訴えてきているんですね。

    法務省もただ、取り組んでいる姿勢を見せるのではなく、人選や本気の度合いを示して欲しいものですね。

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