昨日のつづきです。
出演強要に関する各府省庁の予算請求額があきらかになりました。
(参考。当ブログ)
・2018年10月16日
・2018年10月17日
・2018年10月18日
本日も関係資料とともにみていきます。
アダルトビデオ出演強要問題に対する消費者契約法による救済
<資料。これまでの実績>
(参考資料3 5.通し番号41~50より、引用。)
□通し番号50
(※資料の一部を拡大)
(※資料の一部を拡大)
(※資料の一部を拡大)
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(再掲。通し番号50の資料)
●消費者団体訴訟制度
●内閣総理大臣が認定した適格消費者団体(全国に19団体)が不当な勧誘・不当な契約の停止を請求できる差止請求(消費者契約法の実効性確保)
●適格消費者団体のうちから更に認定された特定適格消費者団体(全国に3団体)が消費者被害を集団的に回復することができる被害回復 |
政府は、適格消費者団体の対応に期待を寄せています。
(2017年5月19日 第3回関係府省対策会議「今後の対策」より、引用。)
●2017年5月19日 消費者庁
(2) 消費者団体訴訟制度を活用した対応策の検討
被害者が締結している契約が消費者契約に該当し、事業者により不当な勧誘等がなされている場合には、内閣総理大臣の認定を受けた適格消費者団体がアダルトビデオ出演強要問題における不当な勧誘等に対して実効的に差止請求ができるよう、環境整備を図る。 |
第3回関係府省対策会議の5日後のことです。
消費者庁長官が定例の記者会見で、適格消費者団体の活動に言及しました。
(2017年5月24日 消費者庁「岡村消費者庁長官記者会見要旨」より、引用。)
●2017年5月24日 岡村和美 消費者庁長官
また、私どもとしては、こういった一人一人の女性からの声を、適格消費者団体のような消費者の権利の擁護のために活動している団体に認識していただきたいと思っておりますので、NGOとの連携、NPOとの連携も進めていきたいと考えております。 |
●2017年5月24日 岡村和美 消費者庁長官
はい、適格消費者団体に機能していただけると、個別被害の救済に一歩近づけるかと。 |
●2017年5月24日 岡村和美 消費者庁長官
具体的には、まずは適格消費者団体がこういった情報に接したときに、本人が直接声を上げられなくても、不当な勧誘をしている事業者に迅速に差止請求をできるように、適格消費者団体と被害者支援団体との間の円滑な情報交換、連携を促進いたしたいと考えております。 そして、適格消費者団体がこういった社会問題に対しても安定的に活動できるよう、適格消費者団体の活動に対する支援についても、消費者庁として力を入れてまいりたいと思います。 |
●2017年5月24日 岡村和美 消費者庁長官
断りにくいところで説得するというような手法をとっているスカウトもあるかもしれませんので。 |
●2017年5月24日 岡村和美 消費者庁長官
その場合、不当な勧誘などに対して適格消費者団体が活動することにより、被害の未然防止、さらには拡大防止が可能となりますので、こういった被害に関しての適格消費者団体の活動を応援するよう、力を入れていきたいということでございます。
現在のところ、こういった出演強要問題に関する被害情報を、女性支援のための団体はかなり蓄積しているのですが、なかなか通常の活動の範囲としては今まではこういった問題を扱ったことがないという適格消費者団体がほとんどだと思いますので、この問題について、問題意識を共有していただきたいと思います。 ただ、もちろん適格消費者団体も差止請求について言えば、それ自体が収益を生むことはありませんし、報酬を得たり、費用を回収できるという仕組みにはなっていませんから、現在のところ、適格消費者団体の関係者のボランティアに依存して行っていただいている活動の一部かと思います。 ですから、適格消費者団体の活動が、様々な形で周知、認識され、その活動の社会的な意義が評価されて寄附なども集まるような形になればと思いますし、実際に正しい活動をしてくださったことで被害救済がなされるということを継続的に続けていただきたいと思いますから、各都道府県では、消費者行政についての先駆的なプログラムを活用して適格消費者団体を支援するといったことも検討していただきたいとも願っているところです。 |
(再掲。通し番号50の資料)
![]() 「適格消費者団体がAV出演強要問題における不当な勧誘等に対して実効的に差止請求ができるよう環境整備」 |
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![]() 「平成29年6月、消費者庁・適格消費者団体・被害者支援団体で三者会合を開催」 「平成29年11月、適格消費者団体が、業界団体に対して、共通契約書に関する意見書を提出」 「平成30年4月、適格消費者団体が、事業者に対して、差止請求を実施」 |
「平成29年11月、適格消費者団体が、業界団体に対して、共通契約書に関する意見書を提出」
2017年11月10日に、適格消費者団体の消費者機構日本は、AV人権倫理機構に対して意見書を提出しました。
(参考)
□AV人権倫理機構に対してアダルトビデオ出演契約に関する意見書を提出しました。
□【意見書 ~出演者の自己決定権を尊重したAV出演契約とするための提案~】
「平成30年4月、適格消費者団体が、事業者に対して、差止請求を実施」
今年の4月26日のことです。
既出の消費者機構日本が、プロダクションのアルシェに対して、差止請求をおこないました。
2018年4月26日 適格消費者団体 消費者機構日本 □「申入れ・要請・問合わせ書」 |
(参考。当ブログ)
・2018年5月31日
・2018年6月2日
・2018年6月3日
消費者機構日本は、5月31日までに回答をするようもとめました。
アルシェは期日を守りませんでした。
6月8日になってようやく、抗弁をおこないました。
(2018年6月8日 株式会社アルシェ「回答書」より、引用。)
●2018年6月8日 株式会社アルシェ
7 ところで、貴法人(消費者機構日本)は何らの法的権限もないにも拘わらず、当社にとり営業上重要事項について回答するのが当たり前の如く行政機関でもしないような高圧的姿勢で質問されていますが、これは一民間団体にあるまじき態度として許されることではありません。 |
常軌を逸しています。
正気の沙汰とは思えません。
(再掲。通し番号50の資料)
消費者庁の次年度の予算請求をみてみます。
<次年度請求予算>
(「女性活躍加速のための重点方針2018」に基づく平成31年度予算概算要求等について【総括表】より、引用。)
□通し番号50
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(再掲。消費者庁長官)
「不当な勧誘などに対して適格消費者団体が活動することにより、被害の未然防止、さらには拡大防止が可能となりますので、こういった被害に関しての適格消費者団体の活動を応援するよう、力を入れていきたい」
アルシェは、適格消費者団体の消費者機構日本に向かって、
「貴法人は何らの法的権限もないにも拘わらず、当社にとり営業上重要事項について回答するのが当たり前の如く行政機関でもしないような高圧的姿勢で質問されていますが、これは一民間団体にあるまじき態度として許されることではありません」
と罵(ののし)りました。
(再掲。通し番号50の資料)
「何らの法的権限もない」
「一民間団体にあるまじき態度」
嗤(わら)うしかありません。
好(い)い年をして、消費者団体訴訟制度のことを知らないようです。
(辻丸さんのツイートより、引用。)
●辻丸さん
<2016年10月21日>
5月僕が語った複数の強要被害例について「詳細を聞かせて」と尋ねてきた業界人はただの一人もいなかった。皆、無関心。ひたすら規制派への反論ばかり。確かに聞いたはずなのに「聞いた事ない」が合言葉。これが本音。つまり責任逃れ?
僕の絶望と不信はここに始まる。
AV村の常識=世間の非常識!— AV落人辻丸 (@kohe000) 2016年10月21日
「AV村の常識=世間の非常識!」
(香西咲さんのツイートより、引用。)
●香西咲さん
<2016年6月12日>
一般の皆様にお伝えしたい事。 これを機に『騙される方が悪い』と言う風潮やめて頂きたいですね。 素人の常識なんて簡単に覆されます。 『気を付けて』って言うわれて気を付けられるレベルではありません。 相手はプロ。何枚も何枚も上手をいってきます。 |
(SGM村上チーフさんのツイートより、引用。)
●SGM村上チーフさん
<2018年1月24日>
こちらこそ、リプライありがとうございます。色々世の中の状況が良い方向に少しずつですが動いているようです。今後、やはり行政が動いて法規制に取り組み、香西さんのような被害者の方々が救済されることを願っております。
— SGM村上チーフ (@tttpat2) 2018年1月24日
(香西咲さんのツイートより、引用。)
●香西咲さん
<2018年3月18日>
時間をご覧下さい。大阪契約中私は殆ど酔っ払いの電話に付き合わされて寝ていませんでした。仕事の時間には連絡してくれず、毎日の様に夜中非常識な時間に連絡が来る、出ないと数十件の不在着信。6時間通話などザラにありました。これは泣き寝入りするしかないのでしょうか? |
●香西咲さん
<2018年3月27日>
報告ありがとうございます。 これだけ検挙されてるのに…厚顔無恥ですね。 常識を求めても無駄なので法規制を強く望みます。 |
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「常識を求めても無駄」
と香西咲さんは慨嘆されました。
そう遠くない将来、わいせつビデオ(適正AV)業界を殲滅する法律ができます。
頭のいかれたやつらに対しては、法律で規制する以外に術(すべて)がありません。
酷烈な法律となることを期待しています。
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■2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
■2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
■2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
■2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている。」
(※A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
■2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)・(後編)に掲載されました。
■2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
■2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
■2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
<2017年12月1日>
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのでではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。
(明日のブログへつづく)
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