そう遠くない将来、香西咲さんたち出演強要の被害者に対する裁判は、裁判員裁判でおこなってほしいです。「松戸事件」をみてもわかるように、裁判員裁判は信頼できます

昨日のブログでもふれました。
2005年2月23日の衆議院法務委員会で、松島みどり議員が慨嘆しました。
性犯罪に対する、法律も甘いんですけれども、判決の甘さは目に余ります
と。
判決が甘い。
巷間、裁判官はマニュアルに沿って判決を下している、と言われています。
おそらくはそうなのでしょう。
かならず似たような判決が出ます。
「松戸事件」のときもそうでした。
3年前の衆議院法務委員会をみてみます。

2015年5月13日 衆議院 法務委員会
(動画 衆議院インターネット審議中継)

音声の文字化は、筆者。)

荻野美奈子 参考人(松戸事件被害者遺族)
おはようございます。
荻野美奈子です。
失礼いたします。

ちょっと感情が高ぶって。
自分でもびっくりしています。
いま。

今年も母の日がやってきました。
残念ながら娘からのことばかけは、6年前の母の日を最後に、何もありません。
わたしはいちおう、「松戸事件」と言われています平成21年(2009年)10月21日に殺害され、そのあとからだに火を放たれて部屋もろとも焼かれた(娘の)母親でございます。

わたくしたち家族にとっては、娘の存在は、夫やわたし、息子が、それぞれが、安心して人生をおくっていけるおおきなおおきなちからでした。
特に自立がむずかしい自閉症という発達障害がある息子にとっては、わたくしたちがいなくなったあと、娘にささえてもらえる。
娘がいるというだけで、とても安心して暮らしておりました。

平成18年(2006年)4月に、おおきな夢をいだいて、千葉大学に入学をしました。
はじめての一人暮らしに親子ともども不安はあり、とりあえず1年目は経済的なことも考えて、大学の寮からスタートしました。
2年生になって専門学部のある松戸キャンパスに生活拠点を移しました。

充実した学生生活をおくり、あと5か月で卒業、というときに、大学近くに借りていた自宅アパートで無惨な最期を遂げました。
殺人犯が自分の部屋で待ち伏せをしているなんて、だれが想像できたでしょうか。
前の日は友人の家に泊まって、事件当日の21日は、授業に出るために一度自宅にもどってから学校に行くつもりだったんです。
まさかそこに、前夜からベランダの窓をこわして入ってきて、若い女性の部屋だからだとわかると、じっと帰るのをまっている犯人がいる。
包丁とストッキングを手元に置き、娘が帰るやいなや、自分のやりたいほうだい。
包丁で脅かされつづけ、とてつもない恐怖のなかで、すべてをうばわれました。
裸にされ、手足を縛られ、女性として、ひととしての尊厳も傷つけられ、金品を取られ、キャッシュカードの番号を言わされたあげくに、3度も深く胸を刺されました。
そしてその一撃目は、胸骨がまっぷたつに折れておりました。

娘は、助けをもとめつづけたにちがいありません。
「おかあさん」
「おとうさん」
「おにいちゃん」

わたしは自分が生きているかぎり、絶対、犯人をゆるしません。

娘、友花里を殺した犯人は、強盗、強姦、強盗致傷等で、懲役7年の刑をおえて、娘、友花里を殺したときには、その1か月半前の9月1日に、2度目の7年の刑をおえて満期出所してきておりました。

出所から逮捕にいたるまでの2か月半のあいだに、住居侵入、強盗、強姦、強盗強姦未遂、強盗致傷、強盗監禁、窃盗、窃盗未遂、強盗殺人や建造物侵入、建造物等放火、死体損壊。
一部を書いただけで、こんなにいっぱい立て続けに凶悪犯罪を重ねていました。
根っからの悪人です。

娘の事件は、それでも殺されから1年8か月後にやっと裁判員裁判でおこなわれ、わたしと夫は被害者参加制度を利用して、物言えぬ娘にかわり、いっしょに臨みました。

平成23年(2011年)6月8日、千葉地裁でおこなわれた第1審の裁判員裁判は、1か月間、本当に丁寧にしっかりと審議され、きびしく的確な裁判でした。
わたしも夫も意見陳述をし、被告人質問もしました。
裁判官はもちろん、裁判員の方々も、事件の核心をしっかりとらえながら、被告人に対してどのような刑を科すべきか、考えに考えて公判に臨まれていたのは、ひしひしとつたわってきました。
裁判員裁判で被害者参加したことで、娘やわたしたちの無念さが裁判員や裁判官の皆さまにつたわった、と思いました。
そして、判決の日、
「主文は後回し」
と裁判長が言われたときは、この国にはまちがいなく正義はある、と思いました。
そして、裁判長は、
裁判所は、死刑が究極の刑罰であってその適用には慎重を期さなければならない、ということをじゅうぶんに念頭においても、被告人を死刑に処することはやむをえない、との判断にいたった。そして、もっとも考慮すべき『松戸事件』の犯行態様が悪質極まりないことを指摘しなければならない。死刑が人間存在の根源である生命そのものを永遠に奪い去る冷厳な究極であり極刑でありまことにやむをえないという場合における究極の刑罰であるとしても、被告人に対しては死刑をもって臨むのが相当である

わたしは、裁判員裁判が導入された意義があった、と心底、思いました。
そして、公判中には、死刑の判決が出たらそれにしたがう、と何度も言っていた被告人ですが、すぐに控訴をしてきました。

裁判は東京高裁に移りました。
1審の裁判のあと、2年またされました。
そして、平成25年(2013年)6月4日、高裁はたった1回の公判でこれといった審議もなされず、その4か月後の10月8日に判決を言い渡しました。
そのとき、被告人は、出廷もしませんでした。
どこに向かって裁判長は判決を言ったのか、と思います。
長いあいだまたせたあげくに、
死刑は破棄。無期懲役にする
と村瀬裁判長は言いました。

その瞬間、わたしも夫も、なぜそんなことになるのか。
頭のなかがまっ白になり、悔しさと無念と憤りでいっぱいになり、判決理由など聞いていてもぜんぜん頭に入ってきませんでした。
何度も何度も娘の最期を思うと、このままでは終わらせない、終わらせられない。
何もうったえることのできない娘にかわって、娘の思いの何分の1かはわからないけれど、わたしが正義を、ひとの道を強く広くうったえつづけないといけない。

被害者みずからが上告をできないいまの裁判の制度は、被害者にかわって検察に上告をしてもらわないと、その上での審議はしてもらえない。
上告をした
と後日、検察から連絡があり、最高裁がひらかれることを、弁論の機会を信じてまっていました。
いつ弁論がひらかれるのだろうか、と一日千秋の思いでした。

それなのに今年(2015年)の2月4日に、最高裁の、
上告棄却
の報せが被害者弁護士をとおしてありました。
上告棄却
高裁の判決支持
そういう決定でした。

殺害直前の経緯や殺害の動機がどうであったか、問われるところであり、松戸事件の非難の程度に直接影響する重要な情状のひとつである
本件ではこの点もあきらかになっていないと言わざるをえない
法廷意見がのべるとおり、死刑の適用にはつねに慎重さと公平さがもとめられることからすると、犯行態様が執拗で冷酷非常なものであるとしても、前記の事情からすると、第1審が本件につき、死刑の選択はやむをえないものとみとめた根拠は合理的なものとは言い難いところである

何の非もない抵抗をできない娘を残虐に殺した犯人に対して、
「殺したのは何か理由があるんだろうからそれがわからないと死刑にはできない」
「ましてや、殺したのはたった1人じゃないか」
「それも、なりゆきで殺しただけじゃないか」
と、そんなふうに言われたような高裁、最高裁の裁判官の判決です。

あなたたちこそ、ひとの命をなんだと思っているんですか。
被害者の命は殺人者の命よりもそんなに軽いものなんですか。
そんな判決しか出せない高裁や最高裁に被害者の命の尊さはとうていわかるはずもないと思います。

1人でも殺人を犯したものは、まずは死刑から出発すべきです。

強い殺意をもって殺したことは、計画性以上におそろしいことです。

裁判員裁判をつづけるのであれば、高裁も最高裁も裁判員裁判にして、きちんと皆が納得する、納得できるようにするべきです。
さもなくば、1審の裁判員裁判をもっと重く真摯にうけとめるべきです。
すべてを無駄にしないでください。

凶悪な犯人の人権をまもって、また被害者が出たら、だれが責任をとるのでしょうか。
無責任な判決は出さないでください。
司法に対する不信感ばかりが募ります。

法律家の積み重ねてきた判決理由では、世の中のひとたちには通用しません。
もっと一般のひとたちに寄り添った共感してもらえる裁判にしないといけない、と導入された裁判員裁判ではないですか?
せっかく導入された制度をより良い方向に進めていく気があれば、いまからでももう一度、裁判をやりなおしていただきたいと思います。
先例重視で、自分たちプロが正しい、と言うのなら、こんな制度はないほうがいいです。

どれほど殺されたものやわたしたちが苦しんで生活をしていかなければならないのでしょうか。

裁判員裁判は一般の国民ともに考えながら築き上げていくのではないでしょうか。
被害者の無念は裁判でしか果たせないのをどれだけわかっているのでしょうか。
裁判員裁判の意義、役割、今回見直しをされるというのなら、被害者側の意見をしっかり聞いていただきたいと思います。

法律や裁判は、まちがいなく正しいものの味方、社会的弱者に寄り添ってくれるもの、ではなくてはならないと思います。
けっして悪いことをしたものにやさしくあってはならないのです。
そして皆が安心して暮らしていける社会に役立つ法律改正をしていただきたいと思います。

それから最後に、被害者参加制度を利用して参加をしましたが、わたしたちの負担は心身ともに相当なものです。
そして、それだけではなく、経済的な面もずいぶんちがいます。
自分たちで弁護士を雇わないといけません。
先ほど、複数の弁護士、とおっしゃいましたが、なかなか複数の弁護士さんはお願いはできません。
そういうことも、そして、高裁や最高裁に行く交通費は残念ながら出ません。
そういうことも皆さんはじゅうぶんご存じだとは思いますが、念のために申し付け加えます。
ありがとうございました。
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2009年5月21日から裁判員制度がはじまりました
同制度を導入するきっかとなったのが、裁判官の常識のなさ、です。
職業裁判官の出す判決は、人々の感覚とあまりにもかけ離れています。
これを是正するため、国民が裁判官とともに判決を考えることとなりました。

(再掲。荻野美奈子さん)
千葉地裁でおこなわれた第1審の裁判員裁判は、1か月間、本当に丁寧にしっかりと審議され、きびしく的確な裁判でした
裁判官はもちろん、裁判員の方々も、事件の核心をしっかりとらえながら、被告人に対してどのような刑を科すべきか、考えに考えて公判に臨まれていたのは、ひしひしとつたわってきました
この国にはまちがいなく正義はある、と思いました
わたしは、裁判員裁判が導入された意義があった、と心底、思いました

裁判員裁判は信頼できます。
そう遠くない将来、出演強要ならびにわいせつビデオ(適正AV)の製造を罰する法律ができます。
この種の裁判につきましてはぜひ、裁判員裁判でおこなってほしいものです。

(再掲)

2015年5月13日 衆議院 法務委員会
(動画 衆議院インターネット審議中継)

本日、動画をみながら、荻野美奈子さんのことばを文字にしていました。
途中で何度も、パソコンのキーボードから手を離しました。
嘆息しました。

(再掲。荻野美奈子さん)
けっして悪いことをしたものにやさしくあってはならないのです

(香西咲さんのツイートより、引用。)

香西咲さん
2017年11月29日

#MeToo
#青木亮 から出された契約書にはアダルト内容の記載は一切ありませんでした。私が自由に契約内容を変えて良いよとまで言われ信頼
2日後東京から車で富士山の麓まで連れていかれ #AV強要
後日AV契約書の存在を知らされ、サインする様に強要されました。
#アットハニーズAV強要
#性的搾取

香西咲さん
2016年10月15日

メーカーと事務所が先に結んでいたらしく、私は撮影後にその契約書の存在を知らされました。

日付は撮影前に遡って記載されてました。

契約場所には行ってません。

青木亮
大西敬
高畠典子
坂田恵理子
坂上孝志
A-TEAM 飯田正和
メーカー関係者
T総研のY
その他

昨年、刑法が改正されて性犯罪が厳罰化されました。
判決につきましても、峻厳なものとなることを期待しています。
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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
2017年12月1日
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのでではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。

(明日のブログへつづく)



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