No.5 今年の通常国会をふりかえって(出演強要問題に関する質疑と応答)。香西咲さんが世の中をかえました。仁比聡平議員が2度目の質疑をおこないました

今年の通常国会でとりげられた出演強要問題を回顧しています。

(参考。当ブログ)
2018年8月27日
2018年8月28日
2018年8月29日
2018年8月30日

本日は仁比聡平議員の質疑をみてみます。
出演強要に関しては、これで2度目の質問となります。

①2018年3月23日 仁比聡平 参議院議員(日本共産党)
  
②2018年4月3日 本村伸子 衆議院議員(日本共産党)
  
③2018年4月12日 若松謙維 参議院議員(公明党)
  
④2018年5月11日 柚木道義 衆議院議員(国民民主党【※現在は無所属】)
  
⑤2018年5月15日 柚木道義 衆議院議員(国民民主党【※現在は無所属】)
  
⑥2018年5月15日 柚木道義 衆議院議員(国民民主党【※現在は無所属】)
  
⑦2018年5月17日 鰐淵洋子 衆議院議員(公明党)
  
⑧2018年5月23日 畑野君枝 衆議院議員(日本共産党)
  
2018年5月28日 仁比聡平 参議院議員(日本共産党)  

⑨2018年5月28日 参議院 決算委員会
<質疑者>
仁比聡平議員(日本共産党)

<答弁者>
野田聖子 男女共同参画担当大臣(総務大臣)
武川恵子 内閣府 男女共同参画局長
小田部耕治 警察庁 長官官房審議官
渡辺克也 総務省 総合通信基盤局長

2018年5月28日 参議院 決算委員会
(動画 参議院インターネット審議中継)

音声の文字化は、筆者。)

2018年5月28日 仁比聡平 参議院議員(日本共産党)

日本共産党の仁比聡平でございます。

わたしは性暴力根絶の重要な課題としてアダルトビデオ、AV出演強要問題についてお訊(たず)ねしたいと思います。

この問題は与野党越えてのとりくみで、政府は昨年、関係府省対策会議も設置され、とりくんでこられました。
そのなかで野田大臣は、総務大臣、そして男女共同参画担当大臣を兼務され、
「若年層、若い女性たちを狙った性暴力は被害者の心身に深い傷を残しかねない重大な人権侵害」
という構えをしめしてこられました。

(参考。2018年4月3日 衆議院 総務委員会

野田聖子 総務大臣(男女共同参画担当大臣)
AV出演強要は女性への人権を著しく踏みにじるけっしてゆるされない重大な問題であると認識しています。

わたくしもそのとおりだと思います。
野田大臣のとりくみに、わたくしとしても敬意を表させていただきたいと思います。

そこでまず、男女共同参画局長においでいただきましたけれども、委員の皆さんには資料として1枚目、2枚目をごらんいただきたいと思うのですが、内閣府は昨年につづきまして、今年の3月、2回目となります平成29年度若年層を対象とした性暴力被害等の実態把握のためのインターネット調査を発表されました。
ここにはですね、モデルやアイドルなどに勧誘された若い女性が聞いていない同意していない性的な行為などの撮影を強いられている深刻な実態があきらかになっています。
あの、概要についてご説明いただけますか。

2018年5月28日 武川恵子 内閣府 男女共同参画局長

はい。
昨年度、内閣府が実施いたしました平成29年度若年層を対象とした性暴力被害等の実態把握のためのインターネット調査というものでございますけれども、調査対象は、中学生を除く15歳から39歳までの女性を対象に実施したものでございます。

で、本調査におきましてモデル、アイドルなどの勧誘等の経験のあるひと、まあ、勧誘をうけたひとですとか広告をみて応募したひとに対して訊(き)いた調査でございますけれども、そういった勧誘をうけたひとのうち、事前に聞いていない性的な行為の撮影をもとめらた経験のあるひとは11.3%でございました。

また、そのうち、実際にもとめられた撮影におうじた経験のあるひとが46.6%。
で、さらに、そのうち、だれかに被害を相談したひとは58.9%となっております。

おこなった行為の内容でございますけれども、
「水着や下着、衣服の一部またはすべてを脱いだ状態での撮影やチャットなどへの出演」
という回答がもっとも多く、55.0%。
「その行為をおこなったときの年齢は、20から24歳である」
という回答が45.2%で、もっとも多くございました。

で、そうした行為による影響で現在こまっていることを訊(き)きましたところ、家族や友人などへの人間関係の支障をあげたかたが34.1%。
心身に不調が、21.7%。
画像や動画の流出が18.6%、という結果でございました。

以上です。

2018年5月28日 仁比聡平 参議院議員(日本共産党)

いまのこの実態調査からしてもですね、とても深刻な実態だと思うわけです。

先ほど、聞いていない同意していない性的な行為等の撮影についてもっとも多かった
「一部またはすべてを脱いだ状態での撮影」
の項目についてご説明がありましたけれども、皆さん、2枚目のですね、資料をご覧いただきますとおわかりのように、つぎに多いのが、
「水着、下着、肌を多く出した衣服等を着用した状態での撮影」。
肌を多く出したというのが50.4%。
そして、
「胸、性器、おしり、足等を触られる様子の撮影、チャット等への出演」
34.9%。
そして、
「性交の撮影。チャット等への出演」
18.6%、と。

これ、深刻な数字なんですね。
同意もしていない、承諾もしていない、聞いていない。
にもかかわらずこうした結果になぜなるのか。

ことわらなかった理由、ことわれなかった理由、という項目もあるのですが、このなかでわたし、着目をしますのは、
「断ってもしつこく要求され 、とにかくこの状況を終わりにしたいと思ったから」
が13%。

のほか、
「断ることができると思わなかったから」
9.1%。

「個人情報を知られており、断ったらどうなるのか不安だったから」
6%。

「画像をばらまく、親、学校、会社等に伝える、等と言われたから」
2.3%。

「複数の人に説得されたから」
3.6%、と。

これ、局長、いちおう確認ですが、数字はそういう実態でよろしいですか。

2018年5月28日 武川恵子 内閣府 男女共同参画局長

はい、そうでございます。

2018年5月28日 仁比聡平 参議院議員(日本共産党)

あの、つまり、深刻な強要がですね、含まれているんだという実態が浮き彫りになっているわけです。

支援団体でありますPAPS、ライトハウス。
大臣もご存じかと思いますけれども、この支援団体の皆さんがこの間、とりくんでこられてあきらかになっている勧誘の手口っていうのはきわめて卑劣であって。
たとえば、パーツモデルとか撮影会モデルなどと称し、
「身バレ顔バレしない」
と言って、アイドルやモデル、女優になりたいという気持ちにつけこむ騙しのテクニックなんですね。

その誘因に応じてスタジオに行くと大勢の男性スタッフがいる。
「契約したんだから」
とか、
「違約金、発生するよ」
とか、
「未成年でないことを確認したい」
と言われて、学生証や顔写真を撮られて、個人情報を握られてしまう。
そのもとで、
「親や学校にばらす」
っていう、そうした脅しがこのインターネット調査にもあるように、実際におこなわれているわけです。

この社会的経験のない、自己肯定感情をもちづらい若い女性の弱みにつけこんで、抜けられなくなる卑劣なこの強要の手口。
こうしたもとでおこなわれるAVへのですね、出演強要問題っていうのを、この深刻さをどのように大臣、認識されて?
これ、根絶をするために、どんな構えでとりくんでいかれますか?

2018年5月28日 野田聖子 男女共同参画担当大臣(総務大臣)

お答えいたします。

AVの出演強要とそのはなしに最初出会ったときにみせていただいたのが、契約書でありました。
その女性が交わした。

非常にちいさな字で、もうむずかしいことがいっぱい書いてあって、国会議員を務めているわたしですら、読むのがめんどうくさいな、っていうなかに、
「サインをしろ」
と言われるわけですね。
「何もむずかしいこと書いていないから、だいじょうぶだから」
「ぼくを信じて」
「わたしを信じて」
っていうことで、社会経験のすくない女性たちにサインをさせています。

で、そして、そういう契約書だから、相手の言うことを聞かなかったりすると、
「違約金をとるよ」
とか、そういうことが本当に、説明せずに書いてあるわけですね。

そういう、世の中のすべてがそういうひとだとは思いたくないですけれども、そうやって知識のない若い女性、女性のみならず男性も犠牲者かもしれませんが、おとしいれるひとたちがいるということを知りました。

で、とにかくそういう結果ですね、いま仁比委員がご指摘のように、豹変するわけですね。
非常にやさしくアプローチして、
「タレントにしてあげるよ」
「モデルにしてあげるよ」
と言って。

そして、うれしい、と。

で、
「そんなにむずかしい仕事じゃなからだいじょうぶだよ」
「自分がいろいろ教えてあげるからね」
って言って、契約書に名前を書かせる。
ほとんど契約書を読む時間も、クーリングオフもないわけですね。

で、あとから、やめたい、と言っても商品とちがいますから、そういうことがなかなかできない。
そういう知識もないんだと思います。

結果として掌(てのひら)を返すように、ひどい仕打ちにあって、そしてなかば強引にそういうアダルトビデオに出演させられて、そこで、またそれが武器となって、
「つぎも出ろ」
と。
「出なかったら前のやつを親に言うぞ」
とか、
「友だちに言うぞ」
とか、そういうことをして多くの女性たちの未来を、そして心身の安定を欠くようなことが実際に起きているということを知りました。

これは、人権侵害そのものでありますし、実は女性からするとそういうことがあると言いづらいんですね。
性的なことですから。
かならずやはり、空気として、
「あなたに隙があったんじゃないか」
ということを言われかねないという空気が女性の側からするとどうしてもあるわけです。

そういうことをしっかり認識をして、深刻な状況なんだということを男性、女性を問わず、国会のなかで分かち合うことができればいいな、と思っています。

で、いま関係府省庁が連携して対策を実施する関係府省対策会議を活用して、このことについては根絶に向けて政府を挙げてとりくんでいく所存であります。

2018年5月28日 仁比聡平 参議院議員(日本共産党)

あの、大臣ご自身の直接の聴き取りもふまえたですね、思い、決意をいただいて、本当にがんばっていただきたいと思うんですけれども。

わたくしもいくつもの契約書なるものをですね、拝見をしてきましたけれども、たとえばですね、
「出演したAVに関するいっさいの権利を永久に放棄する」
などと、ちいさい法律用語でですね、まったくなんの説明もなく、その若い女性たちに書かせるというような契約書まであるわけですね。
これ、ありえない、と思うわけです。

大臣にもうすこし深めてお訊(たず)ねしたいと思うのが、そうした契約や合意の外形をとっているけれども、そのもとでの強要が被害者をしばりつける。
その10代後半だったり、あるいは20代。
そうした被害がたいへん多いわけですが、多数の男性に囲まれて断ることもできない。
あるときは命の危険を感じながら裸にさせられ、性行為をせまられ、撮影されているという実態。
そうしたもとで撮影され、編集されて、流通している商品、って、先ほどおことばもありましたが、それがですね、仮に笑顔だったとしても、それは支配をされて演技の外形を編集したものであって、真摯な同意はないんですよね。

ですから、これが商品だ、流通しているんだ、というような認識ではなくて、これは性暴力でありうる。
とりわけその映像に写っている当事者である、多くの場合、女性。
もちろん男性もあります。
この本人が、わたしは承諾していない、と。
これが流通するのはいやなんだ、と。
いやなものはいやなんだ、ということをはっきり言っているとき、問題の見方をですね、根本から転換してとりくみを抜本的に強化する必要があるのではないのか。

つまり、契約合意っていうのは、出演強要がされている場合はこれ、偽りの外形であるということが、この間のとりくみによってわたしは、はっきりとしてきたと思うのですが、大臣、いかがでしょうか。

2018年5月28日 野田聖子 男女共同参画担当大臣(総務大臣)

お答えします。

アダルトビデオ出演強要問題の事例としては、
「当初モデル契約等と聞いていてアダルトビデオへの出演があることを知らずに契約した」
とか、
「脅かされて契約した」
または、
「当初はAVへの出演を承諾したけれども、その後、出演するのがいやになった」
などがあげられています。

このように契約にもとづいて撮影がおこなわれた場合であっても、本人の意思に反するアダルトビデオへの出演強要というのは女性の人権をいちじるしく踏みにじるけっしてゆるされない重大な人権侵害だと認識しております。

2018年5月28日 仁比聡平 参議院議員(日本共産党)

あの、そうした重大な人権侵害である、という立場に立ってわたくし、とりくみの、言ってみれば発展、強化をですね、ぜひ、今日、大臣にもとめたいと思うんですけれども。

被害者の切迫した要求は、みずからが撮影されたDVDや、あるいはインターネット上の動画の販売停止、廃棄、あるいは削除。
まあ、そうしたことばで語られます。

もともと騙されたり、強要によって出演を強要され、しかもいったんインターネットに流出してしまうと、これ、被害者が完全に削除するっていうことはきわめて困難なんですね。
これが、永遠に消えない。
人生そのものにかかわる人権侵害に至ってしまうと思います。

これ、PAPSの皆さんは、デジタル性暴力、ということばで語っておられるわけですが、このインターネットによる流通、拡散という被害の重大性について、大臣はどんなご認識でしょう?

2018年5月28日 野田聖子 男女共同参画担当大臣(総務大臣)

あの、総務大臣としてインターネット政策も担当、所管させていただいておりますが、ご指摘のとおりで、ネット上はいったん画像が流出してしまうと完全に削除することはほぼ不可能な世界であります。

で、これが本人の同意なく撮影された性的な画像であれば本人の名誉や私生活の平穏を侵害することとなりけっしてゆるすことのできない人権侵害であると考えております。

つまりですね、若いころしっかり考えもせずに出演してしまったと。
だけど、成長して成人してさまざまなものを学んで成熟したときに、
「ああ、あれは不本意だった」
と思っていても、インターネットってとても残酷ですからずっとそれが転々、流通してしまう。
そういう、やっぱり、たいへん、ある意味、おそろしい世界でもあるわけです。

そこで、やっぱり、ゆるすことのできない人権侵害が発生してしまうということになります。

2018年5月28日 仁比聡平 参議院議員(日本共産党)

あの、そうした被害の実態と、それから被害者の皆さんの声をあげてきた要求をですね、個々に見合って課題認識を発展させて、わたしは、意に反する動画を削除すると、拡散を防止するという対応の枠組みをつくることが緊急に必要だし重要だと思うんですね。

この問題にかかわって、昨年、平成29年3月の男女共同参画会議、女性に対する暴力に関する専門調査会の報告書にはですね、今後の課題の認識として、
インターネット上に掲載されている違法・有害情報や人権侵害情報については、関係機関や民間団体において削除要請等の 取組が行われており、アダルトビデオ出演強要にかかるアダルトビデオの画像・動画についても、削除等ができる場合もあると考えられるため、こうした取組について広報啓発を行う(※40ページより)」
と。
こういうふうに、この時点での到達がですね、記されているわけですね。

わたしはですね、
削除等ができる場合もある
と言うだけではなくて、この「削除などができる場合」を明確にしてですね、広報、啓発をおおいに進めるとともに、削除、つまりプロバイダ責任制限法の3条2項という条文、資料の3枚目にお配りしましたが、その趣旨に照らしてガイドラインを発展させるべきではないのかと思うんです。

(参考。プロバイダ責任制限法

第3条第2項
特定電気通信役務提供者は、特定電気通信による情報の送信を防止する措置を講じた場合において、当該措置により送信を防止された情報の発信者に生じた損害については、当該措置が当該情報の不特定の者に対する送信を防止するために必要な限度において行われたものである場合であって、次の各号のいずれかに該当するときは、賠償の責めに任じない。

一 当該特定電気通信役務提供者が当該特定電気通信による情報の流通によって他人の権利が不当に侵害されていると信じるに足りる相当の理由があったとき。

あの、大臣にお訊ねする前に、関係する警察庁、総務省にお訊(たず)ねを先にしたいと思うんですけれども、警察庁、おいでいただきました。

警察が削除の要請をしています。

で、これ、これまでですね、警察が削除の要請をするのは、刑法違反のわいせつ物、児童ポルノ法違反であって、被害者の意に反したAVの流通は対象にならないと。
これ、一般にそういうふうに理解され、支援団体がですね、プロバイダやあるいは警察の所管をしておられる団体などにですね、要請をしても、
「これ、だめ」
と言ってはねられるというふうに考えられてきましたし、わたくしも3月23日の法務委員会でそういうやりとりをさせていただいたわけですが。

(参考。2018年3月23日 参議院法務委員会

2018年3月24日 仁比聡平 参議院議員(日本共産党)

ところが、被害者がもとめても削除がされない、というのがいまの仕組みなんです。
時間がないので、警察庁と総務省、端的に結論だけうかがいたいんですが、警察庁が削除要請をしているのは刑法違反のわいせつ物、児童ポルノ違反という違法情報であって、わたしが申し上げている被害者の意に反したAVの流通は対象になりません

2018年3月24日 小田部耕治 警察庁 長官官房審議官

警察におきましては、インターネットに掲載された情報の掲載が犯罪にあたるような場合にはプロバイダー、サイト管理者等に関して、当該情報の削除の要請をおこなっているところでございます。

どうもそのあと、よく聞いてみると、違うようなんですよね

3月20日に通達も出しておられるんですが、これ、警察ではいま申し上げた問題についてどのようにとりくんでおられるのでしょうか?

2018年5月28日 小田部耕治 警察庁 長官官房審議官

警察におきましては、アダルトビデオの出演強要に関しまして、被害者の相談等があった場合におきまして所用の捜査をおこない、インターネット上の情報の掲載が犯罪にあたるとみとめられるときは、プロバイダ、サイト管理者等に対して当該情報の削除要請をおこなうこととしております。

警察といたしましては今後とも被害者の心情に配慮しつつ事案に応じて適切に対応してまいりたいと考えております

2018年5月28日 仁比聡平 参議院議員(日本共産党)

つまり、インターネット上の情報が、まあ、情報を掲載して情報を流通させることが犯罪にあたるとみとめられるときは削除要請をおこなっているんだということなんです。

で、3月20日に警察庁が通知を発しておられます。

「インターネット上の違法情報及び有害情報に関する削除依頼実施要領の改訂について」というものなのですが。
これを拝見すると、その趣旨が明文で書き込まれているわけですね。

その項目としては、「2の(1)オ」という項がありまして、
インターネット上における流通が法令に違反する情報であって警察機関が捜査によって違法であると認めたもの
というところにふくまれるのかな、と思うのですが。

ここに、AV出演強要の事案というは例示はされていないんですけれども、理解としてそのとおりで良いか?

加えて、違法性の判断というときに、何法にもとづいて、ってことがもちろん問題になるわけでしょうけれども、これ、重大なプライバシー侵害の映像がですね、流通すると。
これは当然、名誉毀損であり、その事案によっては、あるいは被害者の親告をよく聴き取られたらですね、強要だと。
あるいは映像やその供述によって、これ、性犯罪であると。
性刑法に違反すると。
いうような事案だってもちろんあるんだと思うんですが、一番大きいのは名誉毀損かと思いますけれども、そうした判断をするってことでしょうか?

2018年5月28日 小田部耕治 警察庁 長官官房審議官

お答えいたします。

個別のですね、事案が特定の犯罪に該当するかどうかにつきましては、個別具体的な事実関係に則して判断しなければならないので、一概にはお答えいたしかねるところでございますが、先ほどご説明ございましたようなかたちで、インターネット上における流通が法令に反する情報であって警察機関が捜査によって違法であるとみとめたもの。
その例としてここにも一部の犯罪、掲出されていますけれども、なんらかの犯罪を構成するということがみとめられる場合には削除依頼の対象になる、ということでございます。

2018年5月28日 仁比聡平 参議院議員(日本共産党)

つまり、まったく無修正で性器などが露出しているっていう、いわゆるわいせつ動画、あるいは児童ポルノとかいうようなですね、特別法があって皆がよく知っているものだけではなく警察の捜査、捜査によってですね、削除を要請するという方針をもっておられるし、現にやっておられるということなんですね

そこで総務省にお訊(たず)ねしたいと思うのですが、そうした捜査もふまえた公的な判断をつくした警察からの削除要請っていうのは、これはプロバイダ責任制限法3条2項やあるいは総務省も支援しておられるインターネット上の違法な情報への対応に関するガイドライン、これとの関係はどんなふうに理解すればよろしいのでしょうか?

2018年5月28日 渡辺克也 総務省 総合通信基盤局長

お答え申し上げます。

総務省では権利侵害の情報ですとか、違法情報の削除すべき情報が適切に削除されるように民間ガイドラインの策定を支援し事業者の自主的なとりくみをうながしているところでございます。

公的機関が違法と認定して削除依頼をした場合においては現行のガイドラインにも定めがあるところでございます。

具体的には、警察機関等から違法情報の削除依頼があった場合につきましては、プロバイダ等が、
「対象情報が違法」
と判断したときは可能なかぎりすみやかに削除等の送信防止措置をおこなうことと。
また、プロバイダ等が削除依頼をうけて仮に違法でないものを削除しても通常は責任はとれないといった旨を定めており、プロバイダ等による適切な排除をうながしているという状況でございます。

総務省としましてはそういった情報をふくめて適切な対応がはかれるようひきつづきガイドラインの策定、あるいは運用等に関しまして事業者のとりくみを支援してまいりたいというふうに考えております。

2018年5月28日 仁比聡平 参議院議員(日本共産党)

あの、つまり、このガイドラインの性格っていうのは何か、と。
いま、最新のガイドライン、これ手元にありますけれども、
本ガイドラインにおいては違法な情報についての判断基準を例示するとともに第三者機関が情報の違法性を判断して電子掲示板などの管理者等に対して送信防止措置を依頼する手続きなどを整備した。今後、情報通信技術の進展、実務の状況、社会的状況の変化などにおうじて対象とする情報の範囲、情報の違法性を判断する第三者機関の追加、対応手順の見直しなど適宜ガイドラインの見直しを検討する必要がある
というふうにお書きになられているとおりなのなわけですね。

このガイドラインのなかに、わいせつ物であるとか先程来、ちょっと議論になっているような項目があがっていて、AV、出演強要がされたAVは入っていないんですけれども、先程来、野田大臣もしっかりしめしていただいている実態把握というのをこの、まあ2年、といっていいでしょうか、この間ですね、政府を挙げてとりくんでこられたわけで、そのもとでですね、みなさんの資料の2枚目にお配りしているような内閣府によるインターネット調査。
このなかで、意に反してどんな性的強要がおこなわれているのか、ということも浮き彫りになってきているわけですね。

そこで、野田大臣、わたし、こうしたAV強要のですね、出演強要のどういうものが人権侵害かということを、もちろんこれからの議論が必要なんだと思うんですけれども、明確化してですね、で、そこに出ている、出演だとされている当事者が、
「これ、わたしの意思に反している」
と。
「承諾していない」
ということが聴き取りなどによってはっきりすると。
それは、警察による捜査の場合ももちろんあるだろうと思いますし、たとえば、弁護士がご本人から詳細に聴き取り、それを裏付けるいわゆる証拠ですね、こういうものを添えて提出するというような場合だったら、これはプロバイダ責任制限法3条2項の趣旨に照らしても、これ、いわゆる削除、世間的には削除ですね。
あの、送信防止措置。
これをおこなう例といいますか、(例)としてしめすように発展させるってこと、これ、できるんじゃないかと思うんですが、いかがでしょう。

2018年5月28日 野田聖子 男女共同参画担当大臣(総務大臣)

あの、まずその、人権侵害っていうと、仰々しく聞こえるんですけれども、そのひとの人生をこわすことなんじゃないかと。
やはり、それぞれあたえられた命があって、何事もなければしあわせに生きてこれる人生をこわしてしまうという大変おおきな問題だとわたしは思っています。

具体的にはですね、アダルトビデオへの出演強要の危険性のなかで、やはり撮影された映像がくりかえし流通されインターネット等にも掲載されることによる2次被害に悩み苦しみつづける。
延々と苦しみつづける。
そして家族、友人、学校、職場などにアダルトビデオへの出演が知られないかと怯えつづける。
そしてアダルトビデオへの出演が知られることにより、家族や友人との人間関係がこわれる。
職場に居づらくなり、職をうしなう、などと、もうすでに、女性に対する暴力に関する専門調査会の報告書に記されているところです。

あの、けっしてこれは他人事ととらえずですね、その周辺の自分の親しい女性たちがそういう身の上になってしまわないように。
でも、なったときにはしっかりとそれに手当ができるようなことをやっぱり考えていただきたいな、と思っています。

おはなしが先程来、警察や総務省からありましたけれども、すでにインターネット上の違法有害情報の削除のとりくみっていうのは報告があったようなかたちで民間事業者のとりくみを支援するなど、通じておこなわれています。

で、男女共同参画大臣であるわたくしとしても、こうした画像削除の問題についてはそれぞれ各省にまかせるだけでなくてしっかりとこの環境の変化にすべてを適用させながらですね、まあ、わたくし、議長を務めている関係府省対策会議なども活用させていただきながら被害者のための窓口とか、そういう充実をふくめてしっかりと必要な施策を着実に講じられるようにとりくんでいきたいと思っています。

2018年5月28日 仁比聡平 参議院議員(日本共産党)

ありがとうございます。
ぜひ、関係府省対策会議のですね、議長としてイニシアチブを本当におおいに発揮していただいて、おおいに急いで前にですね、進むことができるようにこころからお願いをしたいと思うんです。

あの、そのさいにですね、最後、1問、さらにお願いをしたいのは、そうしたとりくみを進めるさいにですね、先程来、ご紹介をしてきたような支援団体とか、あるいはこの問題にとりくんでいる弁護士とか、そうしたインターネットをふくめたAV出演強要問題の実態についてですね、重要な役割を果たしてきている方々からぜひ聴き取りをしていただいて、参加をしていただいて、対策を打っていただきたいと思うんですね。

そうした皆さんから、今日はもう質問できませんけれども、海外の無修正サイトだったり、あるいはGoogle検索で出演者とされる当事者と本人の名前が一致してしまうというような重大な人権侵害が広がるんだけれども、ここに対して打つ手がない、という問題も指摘されているわけですね。

こうした問題もふくめて、フランスの女男(じょだん)平等高等評議会っていうところが去年の11月に、
女性に対するオンライン暴力の不処罰をなくす
っていう報告を出したんです。

ここでは、こうしたデジタル空間における女性に対する被害、これを、
暴力である
ととらえて、
その形態は侮辱、モラルおよびセクシャル-ハラスメント、脅迫などである。その原因は同じで、性差別と男性支配である
といったですね、認識をしめして重要な勧告もされているんですが。

あの、もう近くに、国連の特別報告者の報告もされるというふうにもうかがっておりますけれども、そうした世界の動向もみながら、ぜひ大臣、問題の抜本的な解決のためにリーダーシップを発揮していただきたいと思いますが、いかがですか?

2018年5月28日 野田聖子 男女共同参画担当大臣(総務大臣)

わたくしがインターネットと出会って早、20年ぐらい経ちます。

インターネットは我が国での成長戦略の担い手であると同時に、やはりそういうまちがった使い方をするとひとの人生を崩壊させてしまうというそういう側面をもっているものです。

あの、先達(せんだっ)ても、自殺を呼びかけてたいへん悲惨な殺人、若い女性を対象におこなわれました。
そのときもやはり、SNSを中心に活躍しているそういう団体の皆さんからヒアリングをいただいて、アナログの世界にはない、やっぱりインターネット独特の、やはり文化なり問題点というのをちゃんとわかったうえでいままでとちがうとりくみが必要なんだということを、まあその、問題意識をもったわけですね。

あの、すべてにおいてやはり、インターネットというものとかかわっていくなかで、これはうしろにさがることはできないわけですから、しっかりとこれについてもとりくんでいきたいと思っています。

2018年5月28日 仁比聡平 参議院議員(日本共産党)

ありがとうございました。

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仁比議員の口から思いもよらぬことばが発せられました。
野田大臣のとりくみに、わたくしとしても敬意を表させていただきたいと思います
と。
礼讃(らいさん)しています。
野党は原則として、与党を利するような発言をしません。
政権批判が基本的な姿勢です。
せいぜい、自分たちの要求が通ったときに礼を言うぐらいです。
過日の件はありがとうございました、と。
仁比議員の場合はちがいます。
敬意を表させていただきたい
最大限の賛辞です。
政治目的のために出演強要被害をとりあげているのではない、ということがわかります。
仁比議員は、質疑のなかで、
若い女性の弱みにつけこんで、抜けられなくなる卑劣なこの強要の手口
と、憤激を露わにしました。
野田大臣は、答弁書を読みあげるだけでなく、自分のことばも織り交ぜて返答しました。
たとえば、
知識のない若い女性、女性のみならず男性も犠牲者かもしれませんが、おとしいれるひとたちがいる
多くの女性たちの未来を、そして心身の安定を欠くようなことが実際に起きている
ゆるすことのできない人権侵害
人権侵害っていうと、仰々しく聞こえるんですけれども、そのひとの人生をこわすことなんじゃないかと
それぞれあたえられた命があって、何事もなければしあわせに生きてこれる人生をこわしてしまうという大変おおきな問題だ
などがあります。
仁比議員がもとめる動画の削除については、以下のとおり答えました。
すでにインターネット上の違法有害情報の削除のとりくみっていうのは報告があったようなかたちで民間事業者のとりくみを支援するなど、通じておこなわれています
このあと野田大臣は、さらにことばを付け加えました。
こうした画像削除の問題についてはそれぞれ各省にまかせるだけでなくてしっかりとこの環境の変化にすべてを適用させながらですね、まあ、わたくし、議長を務めている関係府省対策会議なども活用させていただきながら被害者のための窓口とか、そういう充実をふくめてしっかりと必要な施策を着実に講じられるようにとりくんでいきたい
と。

(香西咲さんのツイートより、引用。)

香西咲さん
2016年10月3日

■私の動画(海賊版も全て)を全て削除して頂けますか?
■貴方方は大して営業なんて行ってないんですから総ギャラを開示し返金+膵炎の慰謝料をお支払い頂けますか?
■騙され続けてきた4年間を別の形で返して頂けますか?

それよりまず皆の前で謝罪しなさい

香西咲さん
2017年12月13日

契約書も無く撮影された素材を何故これから私が全てを掘り下げて削除申請しないといけないのでしょうか?
メーカーは自発的に削除するのが道理ではないのですか?
#MeToo
#helpme
#アットハニーズAV出演強要
#青木亮にAV強要を受けて苦しむ被害者
#大樹総研
#人身売買
#HumanTrafficking

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(再掲。野田聖子大臣)
しっかりと必要な施策を着実に講じられるようにとりくんでいきたい

施策の実施がまたれます。
動画の削除につきましては、そう遠くないうちに実現するものと考えます。
明日も、出演強要に関する質疑、応答をみてみます。
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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
2017年12月1日
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのでではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。

(明日のブログへつづく)



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