本日も、自民党の憲法改正草案についてみてみます。
(参考。当ブログ)
・2018年8月21日
昨日は、表現の自由の改正に対する吉良よし子議員の抗弁を参照しました。
もう一度、引きます。
(2016年11月16日 参議院 憲法審査会「会議録」より、引用。)
●2016年11月16日 吉良よし子 参議院議員(日本共産党)
とりわけ、表現の自由について、わざわざ 「公益及び公の秩序を害することを目的とした活動を行い、並びにそれを目的として結社をすることは、認められない」 と規定して、国民の知る権利や、言論、政治活動の自由を規制しようとしていること、また、現行憲法が人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であるとうたう基本的人権を制限しようとしていることは見過ごすわけにはいきません。 |
ちなみに、後段の
「現行憲法が人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であるとうたう基本的人権を制限しようとしている」
の部分は、基本的人権に関するものです。
表現の自由について言及しているわけではありません。
まずは、日本国憲法の第11条と第97条を確認します。
(参考。日本国憲法)
●第11条
国民は、すべての基本的人権の享有を妨げられない。この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利として、現在及び将来の国民に与へられる。 |
●第97条
この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であつて、これらの権利は、過去幾多の試錬に堪へ、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたものである。 |
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いすれも、基本的人権についてさだめています。
(再掲。吉良よし子議員)
「現行憲法が人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であるとうたう基本的人権を制限しようとしている」
自民党の憲法改正草案では、第97条が削除されています。
(参考)
□自民党 日本国憲法改正草案
自民党はなぜ、第97条を消したのでしょうか。
安倍晋三総理大臣は国会で、長妻昭議員の質問に対してつぎのように答えています。
(2014年2月10日 衆議院 予算委員会「会議録」より、引用。)
●2014年2月10日 安倍晋三 総理大臣
(前略。) その上であえて申し上げれば、現行憲法第97条は、
憲法が保障する基本的人権についての歴史的由来を述べるとともに、憲法第11条で定めている基本的人権の本質をさらに念を押して明記しているものと理解をしています。
自民党の憲法改正草案において97条を削除したのは、基本的人権は侵すことのできない永久の権利であることを前提として、党内のさまざまな議論の結果、第11条にまとめることが適当であると結論づけたものでありますということであります。 |
「(第97条は)基本的人権の本質をさらに念を押して明記している」
「第11条にまとめることが適当である」
安倍総理はこのように答弁しました。
たしかに読み比べると、表現が重なっています。
(第11条)「国民は、すべての基本的人権の享有を妨げられない。この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利として、現在及び将来の国民に与へられる」
(第97条)「この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であつて、これらの権利は、過去幾多の試錬に堪へ、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたものである」
似たような言い回しをくりかえしています。
第11条のなかに第97条を収斂(しゅうれん)する。
自民党の考えは理にかなっています。
2年後、長妻昭議員がふたたび、この問題を問いました。
(2016年10月3日 衆議院 予算委員会「会議録」より、引用。)
●2016年10月3日 長妻昭 衆議院議員(民進党【※現在は立憲民主党】)
(前略。) そして、総理、憲法97条をめぐる質問についても、なかなか誠実に、自民党の憲法草案についてお答えにならない。 今、国民の皆様は、自民党の憲法草案にある基本的人権についての考え方、これが実行されるとより人権が制約されるんじゃないのか、そういうふうに心配を持っておられる方もたくさんいらっしゃるんです。 金曜日(2016年9月30日)、この憲法97条、最高法規、基本的人権の尊重を規定する条文を自民党の憲法草案は丸ごと削除していること、その理由を問われて、総理は、97条の削除は条文の整理にすぎないというふうにお答えになった。
とんでもない発想だと私は思います。
しかも、憲法11条自体も自民党の憲法草案では変えておられて、
本来の現行の憲法11条は、
「基本的人権は、侵すことのできない永久の権利として、現在及び将来の国民に与へられる。」と、「現在及び将来の国民」という文言があるんですが、自民党の憲法草案では、この「現在及び将来の国民」、こういう言葉が削除されているんですね。
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長妻議員はこのあと、自民党案の第13条についても質(ただ)しました。
ちなみに、現行の日本国憲法の第13条は、
「すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする」
と、幸福を追求する権利を保障しています。
●2016年10月3日 長妻昭 衆議院議員
そして、「公共の福祉」という言葉が全て「公益及び公の秩序」。 こういうことからすると、より人権が制約されるのではないのかというふうに懸念が広がるのも、私は無理のないことだというふうに思うわけであります。 |
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(再掲。長妻昭議員)
「より人権が制約されるのではないのか」
ぜひそうなってほしいです。
ぼくは、わいせつビデオ(適正AV)業界人に基本的人権は不要、と考えています。
おそらくはほとんどの国民がそう思っていることでしょう。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
●香西咲さん
<2016年7月14日>
今まで人間とは思えない仕打ちを受け続けてきた事、やっと吐き出す事ができました。 こんな私ですが今も変わらず好きでいてくださる方、本当にありがとうございます。 何度も言うけれど今後私はその人たちを大切に生きていくのみです。 「おまえ明日死ぬかもしれないんだから(←青木亮の口癖)」 |
●香西咲さん
<2016年7月14日>
契約書を縦に止めさせてもくれない、かと言って事務所に居続けたら、V撮影と性接待(勿論金銭のやり取りなし)に都合良く使われて青木亮に飼い殺しになる… 本気で死にたかった。 あの頃の私はトラックに突っ込んで欲しかった。 |
●香西咲さん
<2017年11月27日>
事務所にもメーカーにも奴隷の様に使われてて人を信じれる訳ないですよ。 アットハニーズ→プルデンシャル→望月会計事務所は不当な税理士報酬を抜いていた為、返金約束を8月にしたのにまだ返金も謝罪もありません。 |
●香西咲さん
<2017年11月30日>
私は精神的な後遺症はもうぼ立証されています。膵臓もです。
これから人間ドッグのフルコースを受けるので、万が一何か病気の予兆があるなら賠償願いますね、 #青木亮 さん。 |
●香西咲さん
<2018年1月9日>
奴隷契約の時代にはそんなもの知らされて現場に行っていません。 手帖を読み返し撮影日程だけは分かったので、メーカーに連絡し今後の対応に期待します。 社会復帰に対しては前向きですが立ちはだかる壁が多すぎます。 |
●香西咲さん
<2018年2月15日>
まさか人を散々死の直前まで追いやりながら、自分達が無傷で居れるとでも?
人生は上手く出来てますよね。 |
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わいせつビデオ(適正AV)業界人に基本的人権は不要です。
こいつらは、公益及び公の秩序に反する所行をくりかえしています。
(再掲)
(参考。自民党 日本国憲法改正草案) ●第13条 全て国民は、人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公益及び公の秩序に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大限に尊重されなければならない。 |
自民党の日本国憲法改正草案が現実のものとなることを切望します。
(再掲。香西咲さん)
「まさか人を散々死の直前まで追いやりながら、自分達が無傷で居れるとでも?」
(2018年3月23日 参議院 法務委員会より。)
(参考。当ブログ。※質疑、応答の全文を掲載。)
●2018年3月23日 仁比聡平 参議院議員(日本共産党)
この女性たちの、いわば、人生と尊厳をですね、食い物にして儲けを漁(あさ)る。 そうした輩(やから)をどうするのか、と。 |
政府はこれから、わいせつビデオ(適正AV)業界人をどうするのでしょうか。
能(あた)う限り(できるかぎり)の重苦をあたえつづけたのちに葬ってほしいものです。
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■2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
■2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
■2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
■2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている。」
(※A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
■2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)・(後編)に掲載されました。
■2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
■2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
■2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
<2017年12月1日>
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのでではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。
(明日のブログへつづく)
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