昨日、表現の自由についてふれました。
(参考。当ブログ)
・2018年8月20日
自民党は、2012年(平成24年)4月27日に、憲法改正草案を発表しました。
2012年(平成24年)4月27日 自民党 日本国憲法改正草案 |
現在、日本国憲法は、表現の自由を保障しています。
自民党は憲法改正草案のなかで、現在の条文に、
「前項の規定にかかわらず、公益及び公の秩序を害することを目的とした活動を行い、並びにそれを目的として結社をすることは、認められない」
との文言を付け加えました。
日本国憲法と、自民党の憲法改正草案の条文を見比べてみます。
●日本国憲法
<第21条>
集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。
② 検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない。 |
●自民党 憲法改正草案
<第21条>
集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、保障する。
2 前項の規定にかかわらず、公益及び公の秩序を害することを目的とした活動を行い、並びにそれを目的として結社をすることは、認められない。 3 検閲は、してはならない。通信の秘密は、侵してはならない。 |
自民党の草案(下書き)に対して、日本共産党の吉良よし子参議院議員が、国会で異議を唱えました。
(2016年11月16日 参議院 憲法審査会「会議録」より、引用。)
●2016年11月16日 吉良よし子 参議院議員(日本共産党)
日本共産党の吉良よし子です。 私は、改憲案のすり合わせになりかねないこの憲法審査会は動かすべきではないし、ましてや、自民党改憲草案を議論のベースにするなどもってのほかであることを訴えたいと思います。 |
自民党改憲草案は、立憲主義を否定し、憲法の基本原理を根底から覆すものです。
とりわけ、表現の自由について、わざわざ |
これは、決して改憲草案の中だけの問題ではありません。 既に今、政府や自民党による国民の自由を踏みにじろうとする動きがあることは重大な問題です。 例えば、今年の初め、高市総務大臣が、政治的公平性が遵守されない番組が放送された場合、電波停止もあり得るとの答弁を繰り返し、憲法に基づき放送の自由を保障することを求めている放送法を踏みにじり、放送の自由を踏みにじる発言をしました。 |
8日後(2016年11月24日)、衆議院で、憲法審査会が開かれました。
自民党案に抗(あらが)ったのは、日本共産党だけでありませんでした。
民進党の議員も難色をしめしました。
応答した自民党の中谷元議員は、自分たちの草案の正統性を主張しました。
(2016年11月25日 東京新聞「表現の自由に制約「当然」 自民、改憲草案撤回せず」より引用。改行を施しています。)
●東京新聞
自民党の中谷元氏(与党筆頭幹事)は、21条の表現の自由に制約を加えている同党の改憲草案について 「極めて当然のこと」 と、一定の制約が必要との考えを示した。 草案の撤回にも応じなかった。 (※この記事はネット配信されていません。)
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「『極めて当然のこと』と、一定の制約が必要との考えを示した」
当日(2016年11月24日)の会議録をみてみます。
(2016年11月24日 衆議院 憲法審査会「会議録」より、引用。)
●2016年11月24日 中谷元 衆議院議員(自民党。元防衛大臣)
ただいまの第21条の2項につきましてのお問い合わせでありますが、自民党の草案におきましては、集会、結社及び言論、出版その他の表現の自由について、公益及び公の秩序を害することを目的とした活動及びそれを目的とした結社、これを禁止する規定を設けました。 これは、オウム真理教に対して破防法が適用できなかったことの反省を踏まえ、公益や公の秩序を害する活動や、それを目的とした結社を認めないということにしたのであります。 内心の自由、これはどこまでも自由でありますが、それを社会的に表現する段階になれば一定の制限を受けるのは当然です。 |
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先述のとおり、日本共産党は、表現の自由の改正に反対しています。
今年の3月23日のことです。
日本共産党の仁比聡平議員が、国会で、出演強要問題を質(ただ)しました。
□2018年3月23日 参議院 法務委員会 (動画 参議院インターネット審議中継) |
仁比議員の発言のなかから、一部を抜粋します。
(参考。当ブログ。※質疑、応答の全文を掲載。)
●2018年3月23日 仁比聡平 参議院議員(日本共産党)
この1年のとりくみで、この、契約だとか、あるいは演出だとか言いながら、AV業界の異常さがはっきりした、と思います。 |
●2018年3月23日 仁比聡平 参議院議員(日本共産党)
不特定のだれかわからない相手との性行為を義務づけるという関係が合法化されてはならない、と。 |
●2018年3月23日 仁比聡平 参議院議員(日本共産党)
つまり、妊娠や性感染症のリスクが高い、そうしたありとあらゆることを演出だと言ってやらせる。 これはありえないことだと思います。 |
●2018年3月23日 仁比聡平 参議院議員(日本共産党)
できあがったAVビデオはですね、仮に笑顔がみえたとしても、それは支配されて、演技という外形が編集されている。 |
●2018年3月23日 仁比聡平 参議院議員(日本共産党)
この女性たちの、いわば、人生と尊厳をですね、食い物にして儲けを漁(あさ)る。 そうした輩(やから)をどうするのか、と。 |
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(再掲)
●2016年11月16日 吉良よし子 参議院議員(日本共産党)
とりわけ、表現の自由について、わざわざ 「公益及び公の秩序を害することを目的とした活動を行い、並びにそれを目的として結社をすることは、認められない」 と規定して、国民の知る権利や、言論、政治活動の自由を規制しようとしていること、また、現行憲法が人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であるとうたう基本的人権を制限しようとしていることは見過ごすわけにはいきません。 |
(再掲。仁比聡平議員)
「この女性たちの、いわば、人生と尊厳をですね、食い物にして儲けを漁(あさ)る。そうした輩(やから)をどうするのか」
日本共産党は、わいせつビデオ(適正AV)の製造は表現活動でない、と認識しているようです。
この共産党と同等か、あるいはそれ以上に、表現の自由に拘泥している政党が存在します。
公明党です。
(2014年10月10日 公明新聞「民主主義社会の表現の自由尊重を」より、引用。改行を施しています。)
●漆原良夫 公明党中央幹事会会長
公明党の漆原良夫中央幹事会会長は(中略)、 「民主主義社会で表現の自由は最も大事。そこが尊重される社会でなければいけない」 と述べた。 |
公明党は、昨年、政府に対して以下の提言をおこないました。
(2017年3月21日 第1回関係府省対策会議「議事録」より引用。)
●林真琴 法務省 刑事局長
もう1点目は過激な内容のポルノの規制等のあり方に関してでございます。
この問題につきましては、公明党からの提言の中におきましても、このポルノの規制が刑事罰則を設けることによる規制というものも含んだ形での提言になっていると承知しておるわけでございますが、この問題に関しては、かなり重い課題となると思いますので、関係省庁と協力して対応を検討してまいりたいと思います。 |
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「このポルノの規制が刑事罰則を設けることによる規制というものも含んだ形での提言になっている」
公明党がこの提言を出した時点で、わいせつビデオ(適正AV)業界の命運は尽きています。
「表現の自由は最も大事」と言っている政党に唾棄されたのですから。
もうおわりです。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
●香西咲さん
<2017年12月6日>
いつか笑って語れる日が来ますように… #AV強要 #人身売買 #severeproblemofjapan #humantrafficking #japan https://www.instagram.com/p/BcWzMXrFrhV/ |
●香西咲さん
<2018年3月6日>
それではおやすみなさい ファンの方々、大切な方々にはいつか笑って会える日まで…。 その為に治療を頑張ります。 |
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政府は今後、オリンピックをめがけてわいせつビデオ(適正AV)業界を叩き潰すことでしょう。
国民にとっては、オリンピック前の楽しいイベントです。
香西咲さんの表情にも笑顔がもどります。
「いつか笑って語れる日が来ますように…」
その日がちかづいてきました。
この世で悪が栄えた例(ためし)はありません。
悪はかならず滅びます。
これが世のならいです。
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■2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
■2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
■2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
■2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている。」
(※A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
■2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)・(後編)に掲載されました。
■2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
■2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
■2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
<2017年12月1日>
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのでではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。
(明日のブログへつづく)
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