業界人はいまも、営営(えいえい)と悪事をつみかさねています。
ふと、にしやまさんのツイートを思い出しました。
(にしやまさんのツイートより、引用。)
●にしやまさん
<2018年3月21日>
現役で毎日現場に出て色んな現場をリアルタイムで20年見続けてるAV業界人で現場の事実を伝えてる人は私以外にいません。 (後略。) |
にしやまさんは、製作側のかたであろうと推察します。
(参考。広辞苑)
□製作=「ものをつくること」
□制作=「美術作品や映画・放送番組・レコードなどをつくること」
(にしやまさんのツイートより、引用。)
●にしやまさん
<2017年10月16日>
AV現場なんて笑い声溢れる楽しい現場が殆ど、5年以上の女優で1000人以上10年以上の女優で300人以上いる。 |
●にしやまさん
<2018年3月20日>
(前略。) 性は老若男女全員するもの悪では無く大切なもの(略)。 肯定すべき |
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おそらく、わいせつビデオ(適正AV)業界人は皆、上述のように思っているのでしょう。
首を傾げざるをえません。
世間一般のひとたちの意識と乖離しています。
(2017年2月8日 毎日新聞「AV問題『パンドラの箱』開いた 支援団体に聞く・上」より、引用。改行を施しています。)
●記者
相談支援活動を続けてきて、どんなことを感じますか?
●金尻カズナ PAPS相談員(理事)
私たちは相談者と一緒に闘う立場であって、ジャッジする立場ではありません。 「非審判的(裁かない)態度」を大切にしています。 ただ、一つ言えるのは 「出演者と事業者の立場には圧倒的な格差がある」 ということです。 |
また私自身、作品の削除請求をするためにAVをたくさん見るのですが、もう性的に見ることができなくなっているし、 「このシチュエーションはぬるいな」 「次のアングルはこうだろうな」 などと考えてしまう。 何度も見るとまひしていくんですよ。 業界人も出演者も、同じようにまひしているんじゃないかと思います。 AVを見たこともなかった人が、巻き込まれて出演してしまうと、性に関するアイデンティティーが変わってしまう。 感覚が変わるんです。 |
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(再掲。にしやまさん)
「AV現場なんて笑い声溢れる楽しい現場が殆ど」
「性は老若男女全員するもの悪では無く大切なもの(略)。肯定すべき」
金尻さんがおっしゃるように、業界人は感覚が麻痺しているようです。
(2018年2月2日 withnews「AV強要、非公開だった警察説明会の中身 出席者『これでは生殺し』」より引用。改行を施しています。)
●withnews
(プロダクションの)男性は(略)、 「50キロ(制限の道路)を60キロで走っているのと同じレベルの話。違法と言い出せばきりがないことはいっぱいある」 と打ち明けます。 |
6月26日に、第93回女性に対する暴力に関する専門調査会が開催されました。
議題は、
「セクシュアル・ハラスメント対策に係る政府の取組状況報告について」
と、
「セクシュアル・ハラスメントに係る諸外国の法制度について」
です。
会議のなかで、参考人として喚(よ)ばれた諸澤英道さん(日本被害者学会理事)が興味深い発言をされています。
みてみます。
(2018年6月26日 第93回女性に対する暴力に関する専門調査会「議事録」より、引用。)
<17~18ページ>
●諸澤英道 日本被害者学会理事(元常盤大学学長)
ハラスメントが問題になったのは、つまり、90年代以降なのですけれども、2000年代に入りますと、実は、こういったものは、一つ一つは、従来というか昔は大したことはない、我慢するべきだというふうに考えられていたのです。 |
出演強要につきましても、すこし前までは、
「大したことはない、我慢するべきだ」
とされていました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
●香西咲さん
<2016年10月3日>
アットハニーズを辞めて即座に 第二弁護士会にも行って相談してます。 セックスワーカー団体SWASHのご紹介の、打越さくら弁護士にも相談。 どちらも即答で『立証が取りにくい』とほぼ門前払いでしたよ。 だから世間(弁護士)の風当たりの厳しさを実感し、 腹括って独立の道を選びました。 |
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●諸澤英道 日本被害者学会理事(元常盤大学学長)
ところが、21世紀に入ってそうではないと。 一人一人の人間のDignity、尊厳をお互いに尊重し合いましょうという社会を、国連を挙げて取り組んでいるということ。 |
もう一つは、暴力は繰り返すのでこれを廃絶しなければならない。 根絶しなければいけない。 |
今、国際的な取組としては、人間の尊厳を尊重するような国をつくる、あるいはそういう法体系をつくる。
それと同時に暴力に関するものは全て根絶していく。 この2つの大きな目標を掲げて取り組んでいるわけですけれども、そういう中に、またここら辺の一連のものが入っているということであります。 |
「暴力に関するものは全て根絶していく」
現在、出演強要は暴力である、と定義づけられています。
(2017年5月19日 第3回関係府省対策会議「今後の対策」より、引用。)
●関係府省対策会議
近年、いわゆるアダルトビデオ出演強要問題や、いわゆる「JKビジネス」と呼ばれる営業により児童が性的な被害に遭う問題などが発生しており、若年層の女性に対する性的な暴力に係る問題は深刻な状況にある。 |
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●諸澤英道 日本被害者学会理事(元常盤大学学長)
こういうものは、実は、一つ一つは、つまり、我慢すべきではないかと周りが言いそうな、それほど重大なことではないけれども、それが繰り返されていくことによって、全体として非常に重大な人権侵害だと考えられるようになります。 |
「我慢すべきではないか」
(香西咲さんのツイートより、引用。)
●香西咲さん
<2018年3月1日>
#青木亮 の #av強要 に遭ったHさんはこう言われたそうです。「幼少期から育成されてきた人ばかりの海外芸能界をお前達は横から入るんだ、身体くらい使えなきゃ無理だ。」 #坂田恵理子 「芸能界なんて枕が普通で裏で(枕営業)やってるか表(AV)でやってるかの違いだよ」 |
「それが繰り返されていくことによって、全体として非常に重大な人権侵害」
(香西咲さんのツイートより、引用。)
●香西咲さん
<2016年7月14日>
今まで人間とは思えない仕打ちを受け続けてきた事、やっと吐き出す事ができました。 こんな私ですが今も変わらず好きでいてくださる方、本当にありがとうございます。 何度も言うけれど今後私はその人たちを大切に生きていくのみです。 「おまえ明日死ぬかもしれないんだから(←青木亮の口癖)」 |
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●諸澤英道 日本被害者学会理事(元常盤大学学長)
ハラスメントも実はそうですね。 セクハラ問題は誰に対してもそんなことをやっている人がセクハラをするということが非常に多いわけです。 たまたまハラスメントらしい言動をしてしまった。 ふだんはしない人なのだと。 指摘されて、済まなかったと謝罪して、もうしないのではないか。 それが多くの人だと思うのですけれども、実際にハラスメント、特にセクハラをする人は、実は本人の感覚が麻痺していて、わかっていない。 あちらに行っても、こちらに行ってもそんなことをやっている。 |
(再掲。にしやまさん)
「AV現場なんて笑い声溢れる楽しい現場が殆ど」
「性は老若男女全員するもの悪では無く大切なもの(略)。肯定すべき」
にしやまさんにつきましても、
「本人の感覚が麻痺していて、わかっていない」
といったところでしょうか。
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●諸澤英道 日本被害者学会理事(元常盤大学学長)
だから、一つ一つ法律的な網にかけると、そんな違法性はないと見られるのだけれども、そうではなくて、全体的に見ようと。 |
(再掲)
●withnews
(プロダクションの)男性は(略)、 「50キロ(制限の道路)を60キロで走っているのと同じレベルの話。違法と言い出せばきりがないことはいっぱいある」 と打ち明けます。 |
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●諸澤英道 日本被害者学会理事(元常盤大学学長)
特に繰り返されるものは、それで違法なのだということで、非常にわかりやすいのはストーカーですね。 ストーキングといいますか、日本ではストーカー行為と言っていますが、つきまとい行為はたまたま会社の玄関のところで待ち伏せというか待っていた。 もう別れることになっていたのに待っていた。 これは嫌な経験ですね。 これだけ捉えれば大した問題ではないかもしれないけれども、そういった一連のことをまたやっている。 全体として、これはつきまとい行為として見る。 こういう考え方です。 そういう法体系をつくらなければいけない。 |
(再掲)
●withnews
(プロダクションの)男性は(略)、 「50キロ(制限の道路)を60キロで走っているのと同じレベルの話。違法と言い出せばきりがないことはいっぱいある」 と打ち明けます。 |
●諸澤英道 日本被害者学会理事(元常盤大学学長)
これはつまり、繰り返される。 一つ一つの違法な行為が繰り返されていく。 それを全体として捉えて、全体として違法なのだ。 国家がそれに介入して制裁を与える。 場合によっては罰を与える。 |
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諸澤英道さんの論説は平易です。
わかりやすいです。
(吉村さんのツイートより、引用。)
●吉村さん
<2017年10月13日>
https://twitter.com/battahasegawa/status/918694836923805697
(再掲。諸澤英道 日本被害者学会理事)
「全体として捉えて、全体として違法なのだ」
業界人がどのような詭弁を弄(ろう)そうとも、出演強要は違法です。
国民のだれもがそうみとめています。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
●香西咲さん
<2018年3月27日>
報告ありがとうございます。 これだけ検挙されてるのに…厚顔無恥ですね。 常識を求めても無駄なので法規制を強く望みます。 |
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おっしゃるとおりです。
出演強要を罰する酷烈な法律がもとめられます。
(2018年6月12日 参議院 法務委員会より。)
(※参考。当ブログ)
●2018年6月12日 上川陽子 法務大臣
(出演強要は)犯罪である、というふうにも思っているところでもございます。 |
●2018年6月12日 上川陽子 法務大臣
このことにつきまして、法的対策もふくめてしっかりと検討し、そして実現してまいりたいというふうに思っております。 |
わいせつビデオ(適正AV)業界に未来はありません。
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■2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
■2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
■2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
■2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている。」
(※A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
■2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)・(後編)に掲載されました。
■2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
■2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
■2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
<2017年12月1日>
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのでではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。
(明日のブログへつづく)
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