いまから約2年前のことです。
6月30日に、第82回女性に対する暴力に関する専門調査会が開催されました。
この席で、内閣府の暴力対策推進室長が、国連から出されている最終見解についてふれました。
(2016年6月30日 第82回女性に対する暴力に関する専門調査会「議事録」より、引用。)
●2016年6月30日 馬場純郎 内閣府 暴力対策推進室長
(前略。) 資料7-1から7-3までは、今年(2016年)3月に国連の女子差別撤廃委員会から示されました我が国の女子差別撤廃条約の実施状況に関する最終見解に関する資料でございます。
この最終見解の対応方針につきましては、今後重点方針専門調査会で調査検討が進められることになっておりますけれども、女性に対する暴力に関連する例えばパラグラフ23とかパラグラフ27などにつきましては、本専門調査会でも今後御検討いただく予定と考えておりますので、その際にはよろしくお願いしたいと思います。 以上で資料の説明を終わります。 |
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(再掲。2016年6月30日。内閣府暴力対策推進室長)
「女性に対する暴力に関連する例えばパラグラフ23とかパラグラフ27などにつきましては、本専門調査会でも今後御検討いただく予定と考えております」
「パラグラフ27」とは、国連の女子差別撤廃委員会が日本に対して改善をもとめているもののひとつです。
(参考。当ブログ)
・2018年4月28日
・2018年4月29日
・2018年5月2日
パラグラフ27の内容は以下のとおりです。
(2016年3月7日 女子差別撤廃委員会「日本の第7回及び第8回合同定期報告に関する最終見解」より、引用。)
●パラグラフ 27
委員会は、締約国に以下を勧告する。
(略。) (b) 性風俗での役務の提供やポルノ映画の製作を手掛ける組織を対象とした性的搾取を防ぐための監視と査察のプログラムを強化すること、 (後略。) |
関連するパラグラフ(文章上の節)をみてみます。
●パラグラフ 7
委員会は、本条約の十分な履行を確保する上で立法権の果たす重要な役割を強調する。 委員会は、国会に対し、その権能に従い、本条約に基づいて、今後次回報告時期までの間、今回の最終見解の実施について必要な措置を講じるよう勧める。 |
●パラグラフ 9
委員会は、締約国(日本)に以下を要請する
(中略。) (d) 今回の委員会の最終見解の実施について、明確な目標と指標を用いた国内行動計画の採択を検討すること。 |
●パラグラフ56
委員会は、第9回定期報告を2020年3月に提出するよう締約国(日本)に求める。 |
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(再掲。2016年6月30日。内閣府暴力対策推進室長)
「女性に対する暴力に関連する例えばパラグラフ23とかパラグラフ27などにつきましては、本専門調査会でも今後御検討いただく予定と考えております」
当該発言は2016年6月30日になされました。
このときの議題は、出演強要問題です。
以降の会議においても、パラグラフ27が話題になることはありませんでした。
<経過>
□第82回(2016年6月30日) ・議題「アダルトビデオへの出演強要」 □第83回(2016年9月12日) □第84回(2016年11月15日) □第85回(2016年12月13日) □第86回(2017年2月8日) □第87回(2017年4月5日) |
□第88回(2017年4月28日) ・議題「「女性活躍加速のための重点方針2017」に盛り込むべき重点取組事項について」 □第89回(2017年9月27日) □第90回(2017年12月25日) |
□第91回(2018年3月27日) ・議題「「いわゆるアダルトビデオ出演強要問題・『JKビジネス』問題等に関する今後の対策」に係る平成29年度の取組状況等について」 |
(再掲。2016年6月30日。内閣府暴力対策推進室長)
「女性に対する暴力に関連する例えばパラグラフ23とかパラグラフ27などにつきましては、本専門調査会でも今後御検討いただく予定と考えております」
この発言から1年半が経過しました。
(再掲)
□第91回(2018年3月27日) ・議題「「いわゆるアダルトビデオ出演強要問題・『JKビジネス』問題等に関する今後の対策」に係る平成29年度の取組状況等について」 |
上述の会議でふたたび、パラグラフ27がとりあげられました。
(第91回女性に対する暴力に関する専門調査会「議事録」より、引用。)
<22~23ページ>
●武川恵子 内閣府 男女共同参画局長
(前略。) それから、先日の重点方針専門調査会のときに辻村先生から、その点とあわせてもう一点、女子差別撤廃委員会の最終見解についてのフォローアップはどうなるのかというお尋ねがございました。 青いドッチファイルの一番最後に参考資料16として、2年前の3月に女子差別撤廃委員会から出された最終見解が入っております。 最終見解の中で非常に緊要度が高いというもの2点につきまして、1つは家族法に関すること、もう一つはマイノリティーに関することですけれども、それはつい先ごろ開かれました男女共同参画会議に報告書の案文をお諮りして御了解が出ましたので、国連に近々報告いたします。 それ以外最終見解で勧告されているものに関して、専門調査会(女性に対する暴力に関する専門調査会)として、これは必要というものがありましたら、これもあわせて御意見に盛り込んでいただきたいと思っています。 (中略。) もう一つ、人身取引及び売買春に関しても27パラグラフで勧告が出されております。 |
●辻村みよ子 会長(明治大学法科大学院教授)
(前略。)
私たちのこの専門調査会がフォローしている領域は非常に広いものでございまして、DVとかAVとかいろいろ検討してきておりますけれども、CEDAW(女子差別撤廃委員会)からはもっともっと広い視点から問題を提示されておりますので、こういった課題も踏まえながら重点方針の中に含められるものは含めたほうがいいでしょう。 (中略。) またこれは本日の議題ということではありませんで、これから1年ぐらいかけていろいろな問題を論じていくということでありますので、よろしくお願いいたします。 |
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(再掲)
●パラグラフ 27
委員会は、締約国に以下を勧告する。
(略。) (b) 性風俗での役務の提供やポルノ映画の製作を手掛ける組織を対象とした性的搾取を防ぐための監視と査察のプログラムを強化すること、 (後略。) |
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(2018年5月31日 CBCラジオ「北野誠のズバリ」より、引用。)
(全文については、2018年6月1日の当ブログを参照。)
(※音声の文字化は、筆者。)
●阿曽山大噴火さん(ニュースウオッチャー)
そうなんです。 検察官としては、のちのちアダルトビデオにもメスをいれるぞ、っていう意思表示があったんです。 裁判で。 |
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(松本和彦さんのツイートより、引用。)
●松本和彦さん
<2016年3月10日>
伊藤和子先生@KazukoIto_LawからRTされてビビったよでお馴染みの女衒にーちゃんです。某溜ちゃんの奥様のお話、女優目線なのよね。一番気になったのは「AV出演は合法」うん、確かに合法だわ。でも日本のAV撮影は非合法なの。職業安定法で捕まった俺が言うんだから間違いないww
— 松本和彦 (@kazuhikomatsu) 2016年3月10日
「日本のAV撮影は非合法なの」
(荒井禎雄さんのツイートより、引用。)
●荒井禎雄さん
<2018年5月14日>
松本和彦、懲役2年、執行猶予3年
おそらく判決確定— 荒井禎雄 (@oharan) 2018年5月14日
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(瀧本梨絵さんのツイートより、引用。)
●瀧本梨絵さん
<2017年5月16日>
「HRNの主張どおりにAV出演が職安法上の有害業務とされてしまうと、皆さんの大好きなAV女優さんたちは確信的に違法な行為に加担していることになり、自己決定権を奪われてしまいます。」
(瀧本梨絵さん) |
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わいせつビデオ(適正AV)メーカーは、性犯罪の大本(おおもと)です。
極悪です。
この世でこいつらを超える悪は存在しません。
徹底的に叩き潰す必要があります。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
●香西咲さん
<2017年9月9日>
それに一ヶ月半も前に撮影された問題の会話を一字一句発した通りにメールに書いてきてるのに『テープがない』って言われたのは嘘としか思えない。 証拠テープ出して欲しい。 |
●香西咲さん
<2017年9月9日>
ありがとうございます 監督は自分の生活が脅かされててこのままだと私が犯罪者になるとか仰っててるので徹底的に戦ってやろうかと思いましたが、今回は丸山様のお顔に免じて。 |
●香西咲さん
<2017年12月26日>
早く縁を断ちたい。 二度と関わりたくない。 勿論相手方にもそう思っていただきたい。 |
●香西咲さん
<2018年1月9日>
#青木亮 に #AV強要 を受けていた時代の事実はアタッカーズ丸山チーフも私の事を指差して笑っていました。
そしてメーカーからは『当時の契約書も無ければプロデューサーも退職しているのでいつ、何のタイトルの為に撮り下ろした作品か分からなければ削除に応じられない』と。 |
●香西咲さん
<2018年1月30日>
#青木亮 から受けた強要時代の削除申請を人権団体に依頼した所、依頼者の人権団体には一切の返答も無く削除されました。しかしその後 #丸山道央 チーフは私個人に『アタッカーズは強要ではないと一筆書きなさい』と。 メーカーにとって脅威の人権団体には何も言わず、私個人を追い詰めてきた形です。 |
●香西咲さん
<2018年2月8日>
『やったヤツは厳罰あるのみ、それこそ殺人罪と同じくらいの罪状適用で。』
全く同じ意見。 |
●香西咲さん
<2018年2月9日>
被害者叩きしてきた人達に情報与えるのもアホらしいと思ってツイート消しました。他事務所の矛先がこちらに向いても嫌なので。 丸山チーフからは、ご自身が事情聴取受けてるタイミングで何故か『香西さんも捕まる可能性ある』と脅されたのも忘れません。 |
●香西咲さん
<2018年2月27日>
このままでは終わらせません。 海外に向けても #AV強要 問題は共有して行く為に尽力致します。 まだ先は長い。 加害者 #青木亮 |
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あと2年以内にわいせつビデオ(適正AV)業界は、政府の手によって殲滅されます。
希望としては、一気に楽にするのではなく、苦しみをあたえつづけて潰してほしいです。
(再掲。女子差別撤廃委員会)
「ポルノ映画の製作を手掛ける組織を対象とした性的搾取を防ぐための監視と査察のプログラムを強化すること」
犯罪たちの終焉が近づいてきました。
香西咲さんたち被害者の内にある鬱積した情が一日も早く霧散することを願っております。
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■2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
■2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
■2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
■2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている。」
(※A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
■2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)・(後編)に掲載されました。
■2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
■2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
■2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
<2017年12月1日>
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのでではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。
(明日のブログへつづく)
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