昨日のブログで、野田聖子大臣が第2回男女共同参画会議有識者議員との懇談会で語ったことばについてふれました。
(参考。当ブログ)
・2018年7月2日
一部分を再度、引きます。
(2018年3月20日 第2回男女共同参画会議有識者議員との懇談会「議事録」より、引用。)
●野田聖子 男女共同参画担当大臣(総務大臣)
本当に1人でも多くの女性たちが、私は「ハンデ」とは言いたくないけれども、そういう環境の中にあっても、輝いているよねと自らに言えばいいのです。
そういう環境をつくれることが、結果として、多数の女性たちの活躍につながります。 そんなふうに思って、一足飛びにキラキラするのではなくて、まずはプラットフォームを構築する、というか、がたがたになっているところをちゃんと見つめ直して、できる限りのことをやる。 その上で、今は背中を押しても前に進めない状態の人が多いのだと思うのですが、そこはしっかりと受けとめてあげて、現実的な取組ができればいいのかなと思っています。 |
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(再掲。野田聖子大臣)
「そういう環境の中にあっても、輝いているよねと自らに言えばいいのです」
このくだりを読んだとき、シェル・シルヴァスタインが書いた「おおきな木」を想起しました。
日本では村上春樹の訳で知られています。
シェル・シルヴァスタイン著 村上春樹訳「おおきな木」(あすなろ書房) |
この物語は1本のりんごの木とひとりの男性にまつわる佳作です。
木にとってその男性はかけがいのない存在でした。
男性が幼少のころより、木は自分にできることをしてきました。
相手がよろこんでくれたら、木はそれで満足でした。
はなしはクロニクル(年代記)風に展開していきます。
幼少期からみていきます。
(※注 大幅にリライトしています。)
少年は毎日、木のところへやってきました。 木の葉で冠をつくったり、木登りをしたり、枝にぶらさがってあそびました。 お腹が空くと、りんごの実をとって食べました。 疲れたときは木陰で昼寝をしました。 |
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少年は成長しました。 もう木で遊ぶような年ではありません。 少年は木に向かって、小遣いをねだりました。 木はありったけのりんごをあたえました。 これを売ってお金に換えなさい、と。 |
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ある日、久方ぶりに少年がやってきました。 少年は、大人になっていました。 男性が木に請(こ)いました。 家がほしい、と。 木は枝を切ることを提案しました。 男性は実行にうつしました。 枝を持ち帰り、家をつくりました。 |
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しばらくしてふと姿をみせた男性が、今後は、船がほしい、と言いました。 木は、幹を差し出しました。 男性は伐採した後、船を完成させました。 |
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長い年月が経過しました。 待ち焦がれていた男性があらわれました。 年老いていました。 零落(れいらく)している様子です。 木は嘆息しました。 自分は切り株です。 もう何もしてあげられません。 老人となった男性が口を開きました。 やすめる場所がほしい、と。 木は男性に対して、座るようにもとめました。 男性が切り株に腰をおろしました。 木は幸福感につつまれました。 |
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(再掲。野田聖子大臣)
「そういう環境の中にあっても、輝いているよねと自らに言えばいいのです」
「輝いているよね」
出演強要の被害者にとっては無縁のことばです。
(再掲。野田聖子大臣)
「まずはプラットフォームを構築する、というか、がたがたになっているところをちゃんと見つめ直して、できる限りのことをやる」
「その上で、今は背中を押しても前に進めない状態の人が多いのだと思うのですが、そこはしっかりと受けとめてあげて、現実的な取組ができればいいのかなと思っています」
野田大臣がおっしゃるとおり、被害の回復をはかるのは政府の仕事です。
当該個人がおこなうことではありません。
(再掲。「おおきな木」)
老人となった男性が口を開きました。 やすめる場所がほしい、と。 木は男性に対して、座るようにもとめました。 男性が切り株に腰をおろしました。 木は幸福感につつまれました。 |
このとき木は、しあわせを実感しました。
「輝いているよね」
と自分に言ったことでしょう。
残念ながら被害の回復とは、こういうことではありません。
(再掲。「おおきな木」)
少年は毎日、木のところへやってきました。 木の葉で冠をつくったり、木登りをしたり、枝にぶらさがってあそびました。 お腹が空くと、りんごの実をとって食べました。 疲れたときは木陰で昼寝をしました。 |
木の視点でお読みください。
上述の状態にもどることが、被害の回復です。
このとき、木は、
「輝いているよね」
と口にすることができます。
政府は「今後の対策」で、被害の回復について言及しました。
(2017年5月19日 第3回関係府省対策会議「今後の対策」より、引用。)
●内閣府、関係府省
被害の防止及び救済等のための新たな対応策の検討
アダルトビデオ出演強要問題や「JKビジネス」問題等が深刻な性的な暴力で、重大な人権侵害であるとの考え方に立ち、関係者による自主的な取組の進捗状況や実態把握の状況も踏まえ、性的な暴力の被害につながる行為の規制、被害の回復、被害者の保護及び支援等について、有識者等の意見も参考に、法的対応を含め、必要な対応策を検討する。 (内閣府、関係府省)〔平成 29 年4月~〕 |
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3週間前、法務大臣は、新法の制定を示唆しました。
(2018年6月12日 参議院 法務委員会より。)
(※参考。当ブログ)
●2018年6月12日 上川陽子 法務大臣
(出演強要は)犯罪である、というふうにも思っているところでもございます。 |
●2018年6月12日 上川陽子 法務大臣
このことにつきまして、法的対策もふくめてしっかりと検討し、そして実現してまいりたいというふうに思っております。 |
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(香西咲さんのツイートより、引用。)
●香西咲さん
<2016年12月19日>
年明けのPTSDやフラッシュバックの治療が楽しみです。 投げやりだった人生でしたが、業界内外の方々やファンの方々の愛情を感じる事ができ今やっと前向きに人生を考え直そうという気持ちになって参りました。 少しづつですが。 どうかこれからも温かく見守って頂けたら幸いです。ありがとうございます |
●香西咲さん
<2017年10月8日>
人生やり直したい。 |
●香西咲さん
<2018年1月13日>
#AV強要 問題が解決してもし母親になる事が許されるのなら、 子供達には私の成功や失敗99%話したいです。 世の中に潜む落し穴や、華やかな表舞台の裏に巣窟する闇社会。 ハイエナに取って女性は若いだけで価値がある事。 あと私の母親は18歳で死別しているので孫まで育てられる位逞しい祖母になりたい笑 |
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香西咲さんは被害を回復することができます。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
●香西咲さん
<2018年2月17日>
この世でもあの世でも裁かれて欲しいものです。 死ぬ手前の拷問を続けるのが一番効果的かと(笑) そんな事言いたくないから #青木亮 さん、慰謝料もお支払い下さいね。 |
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(再掲)
「死ぬ手前の拷問を続けるのが一番効果的」
言い得て妙です。
青木をはじめとする業界人にとっては、いま、まさにこの状態となっています。
(再掲)
●2018年6月12日 上川陽子 法務大臣
このことにつきまして、法的対策もふくめてしっかりと検討し、そして実現してまいりたいというふうに思っております。 |
まもなく、この世の悪が滅び、香西咲さんたち被害者は再生します。
あともうすこしです。
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■2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
■2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
■2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
■2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている。」
(※A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
■2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)・(後編)に掲載されました。
■2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
■2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
■2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
<2017年12月1日>
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのでではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。
(明日のブログへつづく)
香西咲さんを勝手に応援するサイトへ
深夜の本中アカウントの智子プロデューサーのツイートは
見られましたか?
だいぶ揺さぶられている様ですね。