6月12日の参議院法務委員会で仁比聡平議員が、出演強要問題を質(ただ)しました。
(参考)
<仁比聡平議員による出演強要に関する質疑>
①2018年3月23日 参議院 法務委員会(全文) ↓ ②2018年5月28日 参議院 決算委員会(前半)(後半) ↓ ③2018年6月5日 参議院 法務委員会(全文) ↓ ④2018年6月12日 参議院 法務委員会(全文) |
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□2018年6月12日 参議院 法務委員会 (動画 参議院インターネット審議中継) |
(参考。当ブログ)
・2018年6月12日(※質疑、応答の全文を掲載)
委員会の席で、法務省側がはじめて、法的対応(法的対策)を口にしました。
上述のとおり仁比議員は、これまで4回、出演強要問題をとりあげています。
いま世の人々が渇望しているのは出演強要に対する法規制です。
刑事罰です。
日本共産党も従前より、法的対応を主張してきました。
(参考。当ブログ)
・2017年10月18日
(2017年10月 日本共産党「2017総選挙/各分野の政策 47、性暴力被害者支援」より引用。)
●日本共産党の選挙公約
アダルトビデオ製作販売に係る刑法犯、職業安定法・労働者派遣法違反業者に厳正に対処させるとともに、規制立法を策定します。 |
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仁比議員は過去の国会質疑において、新法の制定をもとめませんでした。
なぜでしょうか。
●仁比聡平 参議院議員(日本共産党)
(前略。) つまり、AVの出演強要、といま、大臣おっしゃいました。 その問題でこれ、民事上の不当な契約からの拘束がですね、この法案(民法改正案)が成立し、施行されるとですね、未成年者取消権によっては取り消せなくなるわけです。 18歳、19歳は。 その18歳、19歳がそうした不当な契約からまぬがれるようにできるようにするんだ、と。 それは、そういうことなんですか? |
●2018年6月12日 小野瀬 厚 法務省 民事局長
お答えいたします。 先ほど、大臣のほうから答弁がありましたいわゆるアダルトビデオ出演強要問題・「JKビジネス」問題等に関する関係府省対策会議におきましては、 「こういった問題につきましては有識者等の意見も参考に法的対応をふくめ必要な対応策を検討する」 というふうにされているところでございます。 法務省といたしましても、そういった法的対応の検討につきまして必要な協力をしてまいりたい、というふうに考えております。 |
●2018年6月12日 仁比聡平 参議院議員(日本共産党)
今日、ご答弁できるのは、そこまでなのでしょうか? (後略。) |
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現在、内閣府によって設置された有識者検討会が、法的対応の検討をおこなっています。
(参考。当ブログ)
・2018年3月29日
(2018年3月26日 第4回関係府省対策会議「いわゆるアダルトビデオ出演強要問題・『JKビジネス』問題等に関する今後の対策」フォローアップ(全体版)より引用。)
●内閣府
(前年度) いわゆるAV出演強要問題について、法的対応を含めた必要な対策の在り方に係る有識者へのヒアリングを実施。 |
(今年度) 現在実施中の有識者へのヒアリング状況を踏まえ、有識者検討会による更なる検討を進める予定。 |
当然、仁比議員も、このことを知っているでしょう。
現在、政府は、法的対応の検討を有識者検討会にゆだねています。
法務省といえども、審議について口を挟むことはできません。
(再掲。法務省 民事局長)
「法務省といたしましても、そういった法的対応の検討につきまして必要な協力をしてまいりたい、というふうに考えております」
仁比議員もその点はわきまえています。
(再掲。仁比聡平議員)
「今日、ご答弁できるのは、そこまでなのでしょうか?」
深入りをすることはありませんでした。
法務大臣はちがいます。
●2018年6月12日 上川陽子 法務大臣
(前略。) このことにつきまして、法的対策もふくめてしっかりと検討し、そして実現してまいりたいというふうに思っております。 |
気概が迸(ほとばし)っています。
一刻も早く法律をつくりたい、といった感じです。
法規制に対するわいせつビデオ(適正AV)業界の認識をみてみます。
以前、AV人権倫理機構の河合幹雄理事が、奇妙なことを言っていました。
(2018年1月28日 現代ビジネス「『AV出演強要』何が問題だったのか?有識者委員会メンバーが明かす」より引用。改行を施しています。)
●2018年1月28日 河合幹雄 AV人権倫理機構 理事
AV業界には、業界団体はなく、表現自主規制のための審査団体を核に、幾つかの集団があるだけである。 監督官庁もなく、しいて言えば警察庁なのかという状態である。 したがって、立法がされるさいには、業界団体から意見聴取されるのが、現在日本の通常の手続きだが、男女共同参画会議から業界側を代弁する人物へのヒヤリングは未だにない。 |
今年の1月の時点での発言です。
(再掲。河合幹雄 AV人権倫理機構 理事)
「立法がされるさいには、業界団体から意見聴取されるのが、現在日本の通常の手続き」
首を傾げざるを得ません。
昨年、刑法が改正されました。
性犯罪が厳罰化されました。
審議の過程で、強姦の犯人から意見を訊(き)いたでしょうか。
寡聞にして存じあげません。
●2018年6月12日 上川陽子 法務大臣
(前略。) (出演強要は)犯罪である、というふうにも思っているところでもございます。 (後略。) |
このように思っている政府が、犯罪の元締めである業界団体から意見を拝聴するでしょうか。
貴殿はどれくらいの法定刑を希望しますか、というふうに。
(再掲。河合幹雄 AV人権倫理機構 理事)
「男女共同参画会議から業界側を代弁する人物へのヒヤリングは未だにない」
一昨年、男女共同参画会議の専門調査会は、「業界側を代弁する人物」から「ヒヤリング」をおこないました。
(2016年9月12日 男女共同参画会議 第83回女性に対する暴力に関する専門調査会「議事録」より、引用。)
●2016年9月12日 青山薫 神戸大学大学院国際文化学研究科教授
ここ数週間で、つてのあるところにだけお話を聞いてみました。 そして、AV業界の人たちの意見に似たような懸念が出てきていることがわかりました。 細かいところは飛ばしますが、まず、強制の問題が特に起こっているのは、15年前ではなく現在では、海外配信系のメーカーのかかわりが大きいのではないか、という疑いがあります。
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●2016年9月12日 青山薫 神戸大学大学院国際文化学研究科教授
業界団体の人たちは、自分たちに問題がないとは考えていません。 例えばAVAN(一般社団法人表現者ネットワーク)、IPPA(特定非営利活動法人知的財産振協会)といった団体がありますが、この人たちは問題を防ぎたいと思っています。
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これからどのような法律ができるのでしょう。
楽しみです。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
●香西咲さん
<2017年1月2日>
この本を読んでる最中ですが、 自分と重ねて読んでしまい辛い。 こういう時は発言が若干過激になるけどお許し下さい。 最初の頃は自分にも非があるとか云々言われたけど、性暴力の先生が仰るには『そもそも加害者がいなければ成り立たなかった事』。 |
●香西咲さん
<2017年12月31日>
(前略。) 彼ら一部の略式起訴からちょうど1年が経ちました。 来年は犯罪者達に性犯罪で刑務所に入って頂き、少しでも性犯罪の抑止力になります様に努めます。 一度壊してしまった健康は賠償では取り戻せません。 #AV強要 #MeToo |
●香西咲さん
<2018年1月30日>
資本主義社会ってそんなものだと私なりに理解しています。 悔しかったら資本、コネクション、力をつけるしかないと。 但しAV業界は法に触れる域にある事、 |
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政府が法律で規制したいのは出演強要だけでありません。
(再掲。上川陽子 法務大臣)
「犯罪である、というふうにも思っているところでもございます」
いま国民は皆、こう思っています。
「わいせつビデオ(適正AV)は犯罪である」
と。
こちらにつきましても法案の完成がまたれます。
わいせつビデオ(適正AV)業界は極悪です。
存在することはゆるされません。
一日も早く消え失せることを念願します。
こいつらが暖衣飽食しているかぎり、香西咲さんたち被害者の方々はうかばれません。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
●香西咲さん
<2018年1月31日>
まず取り組みたいのは性犯罪処罰の底上げですね。 日本はなぜこんなに性犯罪に寛容なんだ(´-ω-`) |
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まずはわいせつビデオ(適正AV)業界の殲滅からです。
性犯罪者(業界人)に未来はありません。
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■2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
■2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
■2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
■2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている。」
(※A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
■2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)・(後編)に掲載されました。
■2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
■2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
■2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
<2017年12月1日>
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのでではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。
(明日のブログへつづく)
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