金沢新一にくだした大阪高裁の判決を読むと、出演強要に対する司法の考え方がわかります。香西咲さんが世の中をかえました。青木たち犯罪者に未来はありません

昨日のつづきです。
金沢新一の犯行を判決文とともにふりかえってみます。

(※奥村徹弁護士のブログに掲載されている判決文より、引用。 )

2017年10月20日 大阪地方裁判所

金沢新一は以下の罪で起訴されました。

罪となるべき事実

わいせつDVDの有償頒布と所持
(概要。リライトしています。)

1 わいせつなDVDを1枚、購入者に発送した。
2 販売する目的で、わいせつなDVDを698枚、所持していた。

——————————————————–

職業安定法第63条第2号違反
(概要。リライトしています。)

コスプレモデルの募集サイトをみて応募してきたABC(いずれも18歳)に対して、AVのモデルとして出演するように勧誘した。

金沢新一がもちいた手口は卑劣です。

(略)、コスプレモデルの仕事であるかのように装ったウェブサイト等を用いて募集し、女性が応募してくると、撮影のため美容院でヘアセットをさせてその代金を被告人が支払ったり、撮影用のスタジオに連れて行って、個室で二人きりになり、女性に身分証を持たせて写真を撮影したりするなどして、容易に断れない状況を作り出した上、撮影内容を明確に説明しないまま、撮影承諾の確認書に署名させるなどし、DVDの撮影に際し性交等をする意思などなかった女性を勧誘したものであって、その態様は巧妙で悪質である。

——————————————————–

強要
(概要。リライトしています。)

わいせつ行為(撮影)の途中でCが泣き出したので、金沢新一は撮影を中止した。
Cから、
「無理やり、わいせつ行為をされた」
と言われるのを怖れた金沢は、撮影承諾書に、
「実技エッチも私の意志でしました」
との文言を追加させることをくわだてた。
金沢はCに顔を近づけて、
「書かないと帰せないよ」
などと強い口調で言って、脅迫した。
畏怖したCは、撮影承諾書に言われたとおりのことばを書き入れた。

——————————————————–

金沢新一が問われたのは、
「わいせつDVDの有償頒布と所持」、
「職業安定法第63条第2号違反」、
「強要」
です。
このうち、大阪地方裁判所が重視したのは、
「職業安定法第63条第2号違反」
です。

(参考。職業安定法)
第63条
第63条 次の各号のいずれかに該当する者は、これを1年以上10年以下の懲役又は20万円以上300万円以下の罰金に処する。

二 公衆衛生又は公衆道徳上有害な業務に就かせる目的で、職業紹介、労働者の募集若しくは労働者の供給を行つた者又はこれらに従事した者
——————————————————–

大阪地裁は判決のなかでつぎのようにのべています。

(2017年10月20日 大阪地方裁判所「判決文」より、引用。)

ところで、本件で量刑の中心となるのは職業安定法違反の犯行である

職業安定法63条2号違反の犯行は、3名の女性に対する有害業務への勧誘を犯罪事実とするものである

同号(職業安定法63条2号)の構成要件それ自体は、その意思に反して無理やり労働者を募集することを処罰しようとするものではなく

本件各公訴事実において明示されている犯罪行為も、女性と面接して撮影承諾の確認書に署名させるとか、口頭で説得するといった行為にとどまる

強要の犯行についても、前記のとおり、撮影後に書面に文言を記載することを強要したものであり、わいせつDVDに出演することを強要したものではない
——————————————————–

大阪地裁は金沢新一に対して、執行猶予のついた判決を言い渡しました。
検察は控訴しました。
5か月後の大阪高等裁判所の判決をみてみます。

2018年3月28日 大阪高等裁判所

大阪高等裁判所

原判決は、(略)本件で量刑の中心となるのは職業安定法違反の犯行であり、しかもそこで、女性の本意に反してわいせつな行為を行わせて撮影した点やそれにより生じた精神的苦痛等を過度に重視することはできないとして、(略)被告人が1名の女性に慰謝料名目で20万円を支払うと共に、反省の態度を示していること等の事情も勘案して、被告人を懲役3年及び罰金30万円に処しつつも、懲役刑について5年間の保護観察付き執行猶予を付した。

——————————————————–

しかし、被告人は国内に複数箇所の撮影拠点を設けて職業的にわいせつDVDの制作販売を行う中で、原判示第1の1、2の各犯行に及んだのであり、これらも軽微な犯行といえないことは明らかである。

(参考。大阪地裁判決。原判示第1の1、2の概要)
わいせつDVDの有償頒布と所持
1 わいせつなDVDを1枚、購入者に発送した。
2 販売する目的で、わいせつなDVDを698枚、所持していた。
また、原判示第3の犯行は、女性の本意に反してその姿態等を撮影した点を糊塗するために行った犯行であって、悪質なものである。

(参考。大阪地裁判決。原判示第3の概要)
強要
わいせつ行為(撮影)の途中でCが泣き出したので、金沢新一は撮影を中止した。
Cから、
「無理やり、わいせつ行為をされた」
と言われるのを怖れた金沢は、撮影承諾書に、
「実技エッチも私の意志でしました」
との文言を追加させることをくわだてた。
金沢はCに顔を近づけて、
「書かないと帰せないよ」
などと強い口調で言って、脅迫した。
畏怖したCは、撮影承諾書に言われたとおりのことばを書き入れた。
したがって、本件被告事件の犯情を評価するに当たって最も重視すべきなのが(略)職業安定法違反の各犯行であるにしても、

(参考。大阪地裁判決。概要)
職業安定法第63条第2号違反
コスプレモデルの募集サイトをみて応募してきたABC(いずれも18歳)に対して、AVのモデルとして出演するように勧誘した。

原判示第1の1、2原判示第3の各犯行を軽視することはできない。

(参考。大阪地裁判決。原判示第1の1、2の概要)
わいせつDVDの有償頒布と所持
1 わいせつなDVDを1枚、購入者に発送した。
2 販売する目的で、わいせつなDVDを698枚、所持していた。
(参考。大阪地裁判決。原判示第3の概要)
強要
わいせつ行為(撮影)の途中でCが泣き出したので、金沢新一は撮影を中止した。
Cから、
「無理やり、わいせつ行為をされた」
と言われるのを怖れた金沢は、撮影承諾書に、
「実技エッチも私の意志でしました」
との文言を追加させることをくわだてた。
金沢はCに顔を近づけて、
「書かないと帰せないよ」
などと強い口調で言って、脅迫した。
畏怖したCは、撮影承諾書に言われたとおりのことばを書き入れた。

しかるに、原判決は、職業安定法違反の各犯行について執行猶予を付する余地があるとするのみで、原判示第1の1、2及び第3の各犯行も併せて考慮した場合にも執行猶予を付する余地があるかどうかを十分に検討した形跡がない。

——————————————————–

その上で更に検討すると、被告人は、(略)営業的に、成人男性向けDVDに出演する女性を募っていたところ、その手口をみると、被告人は、いわゆるコスプレモデルを募集するかのようなウェブサイトを開設した上で、応募しできた女性をまずは美容院に連れて行って被告人が代金を支払ってヘアセットをさせ、それから女性を撮影スタジオに連れて行って個室で二人きりになり、女性に身分証を持たせて写真を撮影するなどして、女性が容易に断れない状況を作り出していたのである。
しかも、原判示第4の女性については、

(参考。大阪地裁判決。原判示第4
職業安定法第63条第2号違反
(略)、コスプレモデル募集サイトを介して応募してきた別紙2記載のA(当時18歳)と面接し、Aを説得して撮影承諾の確認書に
「実技エッチもあることを確認しました」
と書かせるなどして成人男性向けDVDのモデルとして出演するよう勧誘し、もって公衆道徳上有害な業務に就かせる目的で労働者の募集を行った。

撮影承諾の確認書に書いたのが、原判示のように被告人による説得を受けてであったにしても、被告人は、ためらう同女に対し、
「断るなら、今すぐ美容院代を返してもらう」
「途中で撮影に来なくなったら、写真とかも公開されることになる」
などと迫って、同女を困惑させながら、確認書への記入を要求していたことが認められる。

また、原判示第2の女性については、

(参考。大阪地裁判決。原判示第2
職業安定法第63条第2号違反
(略)、コスプレモデル募集サイトを介して応募してきた別紙2記載のC(当時18歳)と面接し、撮影承諾の確認書に氏名、生年月日等を書かせるなどして成人男性向けDVDのモデルとして出演するよう勧誘し、もって公衆道徳上有害な業務に就かせる目的で労働者の募集を行った。

被告人は、撮影開始に先立って、性的な行為の撮影があるとは分からない内容の確認書に署名させており(原審甲第35号証参照)、実際にどのような撮影であるかを秘匿したまま、確認書への署名という既成事実を作ったといえる。

そうすると、特に原判示第2第4における勧誘、募集の手口は、巧妙で、非常に悪質といわなければならない。

(確認)
原判示第2の女性に対する勧誘、募集の手口>
撮影開始に先立って、性的な行為の撮影があるとは分からない内容の確認書に署名させており、実際にどのような撮影であるかを秘匿したまま、確認書への署名という既成事実を作った

原判示第4の女性に対する勧誘、募集の手口>
被告人は、ためらう同女に対し、『断るなら、今すぐ美容院代を返してもらう』『途中で撮影に来なくなったら、写真とかも公開されることになる』などと迫って、同女を困惑させながら、確認書への記入を要求していた

以上に加えて、罪質に類似性が認められる上記前科の執行猶予期間中の犯行であることも踏まえれば、職業安定法違反の各犯行だけをみても犯情は相当に悪いというべきである。
その上で、多数のわいせつDVDを販売目的で所持し、また、わいせつDVDを実際に販売した原判示第1の1、2の各犯行や、女性の本意に反してわいせつDVDの撮影を行った事実を糊塗しようとした原判示第3の犯行も併せ考えれば、

(参考。大阪地裁判決。原判示第1の1、2の概要)
わいせつDVDの有償頒布と所持
1 わいせつなDVDを1枚、購入者に発送した。
2 販売する目的で、わいせつなDVDを698枚、所持していた。
(参考。大阪地裁判決。原判示第3の概要)
強要
わいせつ行為(撮影)の途中でCが泣き出したので、金沢新一は撮影を中止した。
Cから、
「無理やり、わいせつ行為をされた」
と言われるのを怖れた金沢は、撮影承諾書に、
「実技エッチも私の意志でしました」
との文言を追加させることをくわだてた。
金沢はCに顔を近づけて、
「書かないと帰せないよ」
などと強い口調で言って、脅迫した。
畏怖したCは、撮影承諾書に言われたとおりのことばを書き入れた。

被告人の刑事責任は誠に重いのであり、被告人が1名の女性に20万円を支払ったことや今後の更生を誓約していること等の原判決指摘の諸事情を十分勘案しても、本件は懲役刑の執行を猶予するのが相当な事案ではないというべきであって、原判決の量刑は軽きに失するといわざるをえない。

そこで、(略)更に次のとおり判決する。

(略)被告人を懲役2年6月及び罰金30万円に処し、その罰金を完納することができないときは金5000円を1日に換算した期間被告人を労役場に留置することとして、主文のとおり判決する。

——————————————————–

高等裁判所は良識のある判断をしめしたと言えます。
本日、海野さんから当ブログにコメントをいただきました。
海野さんは現在、金沢新一の顧問弁護士に対して懲戒請求をおこなっているかたです。

引用

海野さん

あんまり、こういう言い方はしたくないんですが・・・。

この金澤新一ですが、2011年にBBプロモーションという芸能事務所を
経営しておりました。

http://getrakutenpoint.blog120.fc2.com/blog-entry-701.html

そこで、下記の事実が報道されています。

>>金沢容疑者はインターネットの広告に
「アイドル系モデル募集。CDデビューさせる」など
のうそを書き込んだとのこと

今回の事件と同様の犯行をしているんですよね。

性犯罪者は再犯率が高く、ましてや同じような商売をすることを知っている、S弁護士は今回の事件が繰り返されることを容易に予見可能だったものと思われます。

考えれることは、わかっていて黙認したか、協力関係だったということです。

どちらでもアウトですが、協力関係であれば、最悪幇助犯です。

——————————————————–

そう遠くない将来、出演強要にかかわっている弁護士は駆逐されるでしょう。
わいせつビデオ業界人についても同様です。

(再掲。大阪高等裁判所 判決文)

女性が容易に断れない状況を作り出していた

同女を困惑させながら、確認書への記入を要求

性的な行為の撮影があるとは分からない内容の確認書に署名

実際にどのような撮影であるかを秘匿

確認書への署名という既成事実を作った

勧誘、募集の手口は、巧妙で、非常に悪質

犯情は相当に悪い

女性の本意に反してわいせつDVDの撮影を行った

もう、わいせつビデオ業界はおわりです。
裁判所がここまで言っているのですから。

(香西咲さんのツイートより、引用。)

香西咲さん
2017年12月1日

昨日の #HRN院内集会
多くの超党派議員の先生方とご挨拶、名刺交換させて頂きました。

私のTwitter見て下さった先生。
もう充分頑張ってるから頑張り過ぎないで』と心配して下さった先生。
早々にヒアリングのアポイントまでして下さった先生方。

心より感謝申し上げます。

#AV強要 #人身売買

——————————————————–

(再掲)
もう充分頑張ってるから頑張り過ぎないで

香西咲さんが世の中をかえました。
あとは業界が滅びていくのを高いところから眺めていましょう。
青木たちはかならず刑務所にぶちこまれます。
犯罪者に未来はありません。
——————————————————–
2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
2017年12月1日
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのでではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。

(明日のブログへつづく)



香西咲さんを勝手に応援するサイトへ

金沢新一にくだした大阪高裁の判決を読むと、出演強要に対する司法の考え方がわかります。香西咲さんが世の中をかえました。青木たち犯罪者に未来はありません」への1件のフィードバック

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。