6日前より、中村淳彦さんが語る出演強要問題を拝聴しています。
渋谷のラジオ
●2017年10月10日(火)13時00分~13時55分 |
本日は第7回目、最終回です。
<過去の分>
・(1)
・(2)
・(3)
・(4)
・(5)
・(6)
(※音声の文字化は筆者。)
(2017年10月10日 渋谷のラジオ「渋谷のほんだな」より、引用)
(※41:34のあたりから)
●原カントくん さん(パーソナリティ)
さっき中村さんがおっしゃっていた、業界全体が一枚岩となって問題にとりくんでいなかった、というのがあって、ずっと15年くらいなかったと思うんですけれども、これを期に、もしかしたらそういううごきができるかもしれませんね。
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●中村淳彦さん(ノンフィクション作家)
ううん、できることを願っていますけれども。
やっぱり、足並みがそろっていないようです。
想像どおりの展開ですね。
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(2018年5月6日 日刊サイゾー「AV出演強要と“適正化”問題……マニア向けが『不適正』認定され、差別受ける歪み」より引用。改行を施しています。)
●日刊サイゾー
一方、適正団体に加盟した当の「適正AVプロダクション」の人間が2月、「断ったら撮影代など莫大な金を払ってもらうことになる」などと女性を脅して出演強要させる職業安定法違反(有害業務の紹介)で逮捕された。 JPGからは「団体設立以前の事件」と説明が出されているが、裏を返せば“適正組”も団体設立以前は違法行為を行っていたことを認めたようなものだ。 また、決めたばかりの統一契約書をいまだ適用していない適正メーカーがいるという情報もある。 |
●原カントくん さん(パーソナリティ)
それは、なかなか、各社も各社、自分たちの利益とかが一致するわけじゃないですからね。
それは、なかなか、むずかしさがあると思いますね。
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(※音楽で中断。)
●原カントくん さん(パーソナリティ)
最後、総括的なおはなしになっちゃうんですけれども、中村さん、この「AV女優消滅」という衝撃的なタイトルの新書、かたちになったところで、この本が今後どのような役割をはたして、どのようなひとに読んでほしいか、みたいのがありましたらことばをちょうだいしたいな、と。
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●中村淳彦さん(ノンフィクション作家)
あのー、いま、なにが起こっているのか、当事者がちょっとわかっていないという状況がもうずっとつづいているんですね。
やっぱり、特にいま注目されているAV女優の子たちが、いまいったい何が起こっているのか、っていうのをこの本を読んだらなんとなくわかると思うんです。
けっこう情報が遮断されているから、本人たちがわからない、っていう状態なんです。
いま。
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●原カントくん さん(パーソナリティ)
はい、はい。
けっこう赤裸々に、お給料のこととかも書かれておられますものね。
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●中村淳彦さん(ノンフィクション作家)
はい。
なので、まず、AV女優の子たちがいま議論されているところで、自分たちがどうしたい、ってことを声をあげることが必要だし、それがないともう、外野が議論していても埒が明かないんですね。
トラブル、っていうか、もめるばかりで。
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●原カントくん さん(パーソナリティ)
たしかに外野が、
「このひと、かわいそうです」
と言ってもね。
なかなか説得力がないっていう。
はい。
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●中村淳彦さん(ノンフィクション作家)
なので、だれに読んでほしいの、って言われたら、やっぱり、当事者の子たちー
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●原カントくん さん(パーソナリティ)
AV女優、もしくは、これからなるひと、ですね。
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●中村淳彦さん(ノンフィクション作家)
はい。
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●原カントくん さん(パーソナリティ)
この本がね、その、そういうかたたちに届いて、もしかしたら内部として、どんな業界にも良いこと悪いこと、ってあるので、その悪い部分はどんどん改善していく、と。
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●中村淳彦さん(ノンフィクション作家)
だから、改善するのもいいし、改善しないままに地下にもぐろうでもいいし。
とにかく、自分たちがちょっとどうしたいのかっていうことが必要ですね。
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●原カントくん さん(パーソナリティ)
うーん、それをまず考えさせるきっかけになれれば、というのもあるんですか?
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●中村淳彦さん(ノンフィクション作家)
はい、はい。
そうです。
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●原カントくん さん(パーソナリティ)
だってそれだけ、この本であったみたいに、AV女優さんだって、情報の遮断、っていうか、いままで実情がわからないまま来ていた、っていうのがけっこう印象的でしたね。
この本を読んで。
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●中村淳彦さん(ノンフィクション作家)
そうです、そうです。 よけいな情報を知っちゃって辞めるのがこわいので、それが業界あげて避けてきたことなので。 女優の子たちはけっこう何も知らないんですね。 |
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●原カントくん さん(パーソナリティ)
ラインの交換すらも禁止だ、って書かれているー
撮影がおわったあとに携帯をチェックするっていう事務所もあったと。
関係者の連絡先を交換していないか、って。
そこまで徹底。
そこが、逆に言うと、業界のライフラインみたいになっていた、っていうことなんでしょうね。
変に情報が入ってしまうと。
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●中村淳彦さん(ノンフィクション作家)
つづけてもらうことが一番の目的なので、そのためには手段を選ばなかった、ということですよね。 |
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●原カントくん さん(パーソナリティ)
なるほど、ありがとうございます。
竹村さんも最後になりますけれども、30秒程度でもうしわけないですが、この本がどのようにひとに読まれてどんなような存在になっていけばいいいか、お願いできますでしょうか。
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●竹村優子さん(幻冬舎 編集者)
わたしからは、AV女優さんっていうのもひとつあるんですけれども、でも、このわたしたちの社会っていうのは本当に、いろいろなもので成立しているっていう。
たとえばAV女優だって、いま自分はそういうはたらきかたは関係がないっていうふうに思っていても、ホントにたぶん、何かのひょんなことからそういうところに近づいてしまったりとか、あるいはおカネがなくなって必要になってっていうので働き口として、ひとつの選択肢にあがってくるかもしれないという、だれもがそういう可能性をもっていると思うので、関係ないということではなく、そういうのが社会にある、っていうので、読んでもらいたいです。
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●原カントくん さん(パーソナリティ)
ありがとうございました。
1時間にわたってお送りしました。
「AV女優消滅」
著者の中村淳彦さんと、編集者の竹村優子さんでした。
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(再掲。竹村優子さん)
「いま自分はそういうはたらきかたは関係がないっていうふうに思っていても、ホントにたぶん、何かのひょんなことからそういうところに近づいてしまったりとか、あるいはおカネがなくなって必要になってっていうので働き口として、ひとつの選択肢にあがってくるかもしれない」
「そういうのが社会にある」
このひとは管理売春を肯定しているようです。
ふと、「ハンナのかばん」が目の前に出現しました。
(※下図は、ホロコースト教育資料センターKokoro日記より、引用。)
●ハンナのかばん
第2次世界大戦中のことです。
ヒトラーは、約600万人のユダヤ人を虐殺しました。
(芝健介著「ホロコースト ナチスによるユダヤ人大量殺戮の全貌」中公新書より、引用。)
<一部分を引用>
ナチス・ドイツによるユダヤ人大量殺戮をホロコーストという。
この言葉は、もとはユダヤ教神殿に捧げられる羊などの供物のことで、1978年にアメリカで放映されたナチスのユダヤ人迫害を描いたTVドラマの題名とされて広まった。
ヒトラー・ナチスのユダヤ人政策は、1935年のニュルンベルク法制定から本格化し、はじめは公民権剥奪、国外追放という手段がとられたが、大戦開戦後はドイツの占領地域のユダヤ人に適用され、一時はヨーロッパのユダヤ人のマダガスカルへの強制移住が計画された。
そして1942年の1月にヴァンゼーで開催されたナチス首脳会議において、「最終的解決」がはかられることとなり、アウシュヴィッツなどの強制収容所でのガス室などによる大量殺戮が決定された。
戦争が終わるまでに、ゲットーや各地の強制収容所で餓死、射殺、ガス殺その他の手段で殺されたユダヤ人の数は、560万から590万に上る。
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殺害された約600万人のうち、4分の1の150万人は、子どもでした。
ヒトラーは、150万人の子どもを虐殺したのです。
東京に、ホロコースト教育資料センター というNPO法人があります。
代表は石岡史子さんです。
(団体概要より)
NPO法人ホロコースト教育資料センター ・代表 石岡史子 ・事務所 東京都品川区上大崎3-14-58 クリエイト目黒103 |
2000年のことでした。
NPO法人ホロコースト教育資料センターに、先ほど掲載しましたかばんが届きました。
アウシュヴィッツからです。
(再掲。下図は、ホロコースト教育資料センターKokoro日記より、引用。)
かばんの上部には、
「ハンナ・ブレイディ」
「1931年5月16日生まれ」
と書かれています。
下をみますと、大きな字で、
「Waisenkind」
とあります。
Waisenkindはドイツ語で、孤児、という意味です。
ハンナは13歳のとき、アウシュヴィッツ収容所のガス室で、殺害されました。
わかっているのはこれだけです。
石岡史子さんは、ハンナの人生が知りたいと思いました。
世界中のホロコースト(ナチスによるユダヤ人大虐殺)博物館に手紙を送りました。
アウシュヴィッツもたずねました。
やがて、ハンナの兄がカナダで暮らしていることを知ります。
名前はジョージ・ブレイディさんです。
2001年、ジョージさんが来日しました。
12/4(日)劇団銅鑼の舞台「ハンナのかばん」を観た多治見おやこ劇場の皆さんと劇中人物・石岡史子の交流お話会in 岐阜県多治見市。ヤマカまなびパークにて。どなたでも参加できます。参加費500円。詳しくはこちらをご覧ください→https://t.co/Gu7ckSrCgb pic.twitter.com/4C5GZkyFcG
— NPOホロコースト教育資料センター (@npo_therc) 2016年11月26日
ジョージ・ブレイディさん、90歳のお誕生日おめでとうございます。初めての来日から17年間、「ハンナのかばん」と一緒に旅をしてくださり、Kokoroを応援してくださり、心より感謝しています。お元気で、孫のテオくんとたくさんの楽しい時間を過ごしてくださいますように。 pic.twitter.com/MrvEB5Y9lk
— NPOホロコースト教育資料センター (@npo_therc) 2018年2月9日
(ハンナのかばんに書かれていた文字より)
「ハンナ・ブレイディ 1931年5月16日生まれ 孤児」
妹のかばんと邂逅(かいこう)したジョージさんは、こう言いました。
「ハンナはお喋りが好きで、活発であった」
「教師になることが夢であった」
「わたしは妹をまもることができなかった。悔しい」
と。
ハンナは1931年の今日、チェコのモラビア地方ノブメストに生まれました。 pic.twitter.com/OACvvAgCu0
— ハンナのかばん (@hanassuitcase1) 2017年5月16日
8/6(日)講演会「ハンナのかばん」@杉並区立中央図書館。#アウシュヴィッツ から東京に届いたかばんをきっかけに生まれた感動の実話。#夏休み にぜひ「ハンナのかばん」に会いに来てください。詳しくはこちら→https://t.co/xfqX0yAPt1 pic.twitter.com/CwE49vds43
— NPOホロコースト教育資料センター (@npo_therc) 2017年7月17日
上図の左下がハンナ、中央の右端が石岡史子さんです。
(再掲。下図は、ホロコースト教育資料センターKokoro日記より、引用。)
かばんの右上に、「625」と記されています。
収容所内の管理番号です。
中央に2箇所、塗りつぶされたあとがあります。
いずれも、以前の管理番号です。
ハンナは何度も移動させられていたことがわかります。
(再掲。ジョージさん)
「(ハンナは)教師になることが夢であった」
(再掲。かばんに書かれていた文字より)
「ハンナ・ブレイディ」
「1931年5月16日生まれ」
「孤児」
先述したように、150万人の子どもが虐殺されました。
皆、それぞれ、夢があり、家族がいました。
それをヒトラーが破壊したのです。
(再掲。竹村優子さん)
「いま自分はそういうはたらきかたは関係がないっていうふうに思っていても、ホントにたぶん、何かのひょんなことからそういうところに近づいてしまったりとか、あるいはおカネがなくなって必要になってっていうので働き口として、ひとつの選択肢にあがってくるかもしれない」
「そういうのが社会にある」
これまで業界は、多くの女性に魂の殺人をおこなってきました。
そのことに対して何の疑念も憤りももたないひとがいるようです。
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●香西咲さん
<2016年7月14日>
今まで人間とは思えない仕打ちを受け続けてきた事、やっと吐き出す事ができました。 こんな私ですが今も変わらず好きでいてくださる方、本当にありがとうございます。 何度も言うけれど今後私はその人たちを大切に生きていくのみです。 「おまえ明日死ぬかもしれないんだから(←青木亮の口癖)」 |
●香西咲さん
<2016年8月15日>
実家や帰る家があるって 当たり前の事の様で実は凄く幸せな事。 私にはそんな物はない。 『お前の夢を応援しない奴は例え血が繋がっていようと家族じゃない、俺達が本当の家族だ』 と言い聞かされて以来、失ってもうすぐ6年かぁ… |
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わいせつビデオ業界はヒトラーと同じことをおこなっています。
悪の極みです。
ヒトラーの最期は悲惨でした。
悪はかならず滅びます。
わいせつビデオ業界も似たような末路となることでしょう。
犯罪者に未来はありません。
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■2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
■2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
■2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
■2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている。」
(※A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
■2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)・(後編)に掲載されました。
■2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
■2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
■2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
<2017年12月1日>
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのでではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。
(明日のブログへつづく)
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