昨日のつづきです。
昨年の10月に中村淳彦さんが、渋谷のラジオに出演されました。
近年社会問題として取り上げられているAV出演強要問題とその周囲に広がる事象。問題の核はどこにあるのか誰も明確に掴めていない、その混沌とした状態に4人で悩みました。#中村淳彦 さん#AV女優消滅#渋谷のラジオ#渋谷のほんだな
— 渋谷のラジオ (@shibuyanoradio) 2017年10月10日
独特の視座で出演強要問題を論じています。
本日も拝聴させていただきます。
渋谷のラジオ
●2017年10月10日(火)13時00分~13時55分 |
(※音声の文字化は筆者。)
(2017年10月10日 渋谷のラジオ「渋谷のほんだな」より、引用)
(※30:19のあたりから)
●原カントくん さん(パーソナリティ)
ここまではなしをうかがったなかで、この渋谷のラジオの聴取範囲が、なかにですね、いまもいろいろなかたがいると思うのでこんなことを聞けるかどうかわからないんですけれども、AV事務所っていうんですかね、やばいAV事務所というか、
「こういうのがちょっと危険だよ」
とか、見分けかたって、中村さんの経験則で、あったりするものでしょうか?
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●中村淳彦さん(ノンフィクション作家)
いやー。
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●原カントくん さん(パーソナリティ)
ひとにもよるかもしれません。
ここはやばいぞ、と。
いつでも撤収できる事務所になっている、とか。
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●中村淳彦さん(ノンフィクション作家)
マークスジャパンが捕まる前、っていうのは、マークスがそれなりに良い事務所だなぁ、って言って、そういう、良い悪い、があったんですけれども。
いま、 |
(2018年5月6日 日刊サイゾー「AV出演強要と“適正化”問題……マニア向けが『不適正』認定され、差別受ける歪み」より引用。改行を施しています。)
●日刊サイゾー
「いま出演強要問題を提起した人権団体が、事件抑止のための新たな規制法の成立を求めていますし、首相官邸の主導でも各省庁が対応に乗り出しています。そんな中での『適正AV』は所詮、業界が自分たちで決めた“自称適正”でしょう」 |
(再掲。中村淳彦さん)
「全部が違法じゃないか」
適正なプロダクションは存在しません。
日々、メーカーと共謀して、犯罪を重ねています。
●中村淳彦さん(ノンフィクション作家)
ただね、スカウトマンではね、スカウトマンって、けっこう良いひとって多くて。
福祉のかわりにやっているわけじゃないんだけれど、スカウトって、自分が利益を得たいだけじゃなくて、本当におカネにこまっている女の子をつなげてあげて、その子が生活できるみたいなことをモチベーションにやっているひともいるんですね。
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●原カントくん さん(パーソナリティ)
そんなことをモチベーションにやっておられるひとが。
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●中村淳彦さん(ノンフィクション作家)
そうしないとその子たちが。
だって、福祉からはまったく引っかからないので、餓死しちゃう。
餓死までもいかなくても、餓死しちゃうような苦しいところをキャバクラにつなげたことによって助かった、みたいな。
そういうことにやりがいを見いだしているスカウトもけっこういますね。
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●原カントくん さん(パーソナリティ)
あー、なるほど。
良いひともいると。
なかには悪質なやつもいるので、そういうのに引っかかるとちょっとややこしいですね。
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●中村淳彦さん(ノンフィクション作家)
うん。
うんうん。
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●原カントくん さん(パーソナリティ)
それは、でも、世の中の世界を考えたら、いっしょかもしれないですね。
飲み会とかで声をかけてくる男とかでも。
最初は皆、やさしいですから。
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●中村淳彦さん(ノンフィクション作家)
見分け方っていうのもむずかしいな、と。 スカウトマンというのは、これっていう女の子があったら、同棲とか恋愛までするので。 |
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●原カントくん さん(パーソナリティ)
なるほど。
よくこの本のなかでも、色管理、と書かれておられます。
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●中村淳彦さん(ノンフィクション作家)
あ、そうです。
それが良いのか悪いのかは、ひとによるよなぁ。
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●原カントくん さん(パーソナリティ)
まあ、ひとによりますね。
本当に好きでつきあっているんならいいですものね。
マネージャーとかスカウトと。
それでうまく商売がまわっているなら、だれも傷ついていない。
だましていないんだから、っていうの、ありますけれど。
なるほど。
これ、答えにくい問題ではありますね。
だって、この業界全体が消滅、っていうタイトルの、良いも悪いも、なかなか言いにくいってー
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●中村淳彦さん(ノンフィクション作家)
そうですね、ちょっと。
これが良い、っていうのはちょっと、言いづらい状況ではありますね。
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●原カントくん さん(パーソナリティ)
なるほど。
わかりました。
そもそも今日、本のタイトルは、AV女優消滅、っていうけっこう衝撃的なタイトルなんですけれども。
これ、タイトルをつけられたのは編集者の竹村さん?
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●竹村優子さん(幻冬舎 編集者)
はい、わたしです。
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●原カントくん さん(パーソナリティ)
これはギョッとする。
業界関係者、ギョッとすると思うんですけれども、どういう観点から?
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●竹村優子さん(幻冬舎 編集者)
まずは素朴に本当に取材を進めながら、このままだとAV業界ってなくなるなぁ、っていうふうにうけとめてまして。
わたし自身。
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●原カントくん さん(パーソナリティ)
具体的には、どのような要因によって、なくなりつつあるのか。
たとえばいろいろなことがあると思います。
世の中の論調であるとか。
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●竹村優子さん(幻冬舎 編集者)
論調。
その世論もそうですし、国、政府がうごきだして。
そうなったときに、まもる?
国に、まもるだけのモチベーションて、東京オリンピックを控えたいまほぼないな、っていうのをー
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●原カントくん さん(パーソナリティ)
そうですね。
潰しちゃえ、っていうのがー
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●竹村優子さん(幻冬舎 編集者)
潰しちゃえ、っていうのが、やりかたとしては。
本気を出せばいつでも潰せる、っていうのがー
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●原カントくん さん(パーソナリティ)
お上が本気だしたらー
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●竹村優子さん(幻冬舎 編集者)
あるな、っていうのが、思って。
そのときに、まあ、ひとつの、最初の仮タイトルとして、
「AV女優が日本からいなくなる」
っていうのを考えていたのですけれども。
まあ、最終的に、ことばの強さみたいなのもふくめて、
「AV女優消滅」
っていうところで、落ち着きましたね。
でも、これは、まあ、そうなってほしいというよりも、現実的な流れと、この本では中村さん、やっぱり、それでもAV業界が残ってほしい、っていう気持ちがあるので、その警告的な意味もこめて。
このままだと本当にこういう消滅してしまうよ、っていうところでの問題提起をしたかったというのがあります。
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●原カントくん さん(パーソナリティ)
あー、なるほどね。
たしかに、どんどん世の中的には、
「じゃ、もう、なくしてしまえばいいだろう」
っていうような感じになっていますね。
そうなったときに、中村さん、この本のなかで、
「AV業界はひとつのセーフティネットとして機能している」
と。
これは、ぼくは、ぱっと思ったとき、先ほど言っていたような、食うにこまった女性たち、とかですね、貧困の女性の受け皿になっているのかというと、実はそれだけでもない、っていう。
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●中村淳彦さん(ノンフィクション作家)
うん、AV女優っていま、なりたくてもなれない、っていうの、本当で。 本当にAV女優は多すぎるから、AVに出ている子は選ばれた子なので、ほかの世界に行ってもなんとでもなる子たちがほとんどです。 |
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●原カントくん さん(パーソナリティ)
それだけやっぱり、どんどん競争率も激しくなって。
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●中村淳彦さん(ノンフィクション作家)
そうです。
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●原カントくん さん(パーソナリティ)
質の高いひとが出ていると。
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●中村淳彦さん(ノンフィクション作家)
はい、そうです。
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●原カントくん さん(パーソナリティ)
じゃ、なくなってこまっちゃうのは、それをつくっている側の方々?
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●中村淳彦さん(ノンフィクション作家)
男のひとたちですね。 AV監督、メーカー、社員、男優。 皆、AV業界がなくなったらかなり苦しいですね。 |
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●原カントくん さん(パーソナリティ)
これやっぱり、あのー、普通のほかの映像制作会社に転職するとかですね。
そういうのはむずかしいですかね?
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●中村淳彦さん(ノンフィクション作家)
いや、まあ、まあ、そういうことをできるひとは転職すればいいと思うんですけども。 まあ、ほぼ、ほぼ、きびしいと思います。 |
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●原カントくん さん(パーソナリティ)
それ、男性ですかね、それは?
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●中村淳彦さん(ノンフィクション作家)
やっぱり、あの、ぼくもふくめて、普通の社会で普通に生きられなかったひとがあつまる業界なんですね。 |
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●原カントくん さん(パーソナリティ)
別のアケミンさんとのインタビューで、中村さんも言っていましたけれども、本当にAVライター時代はゆるかった、というふうに。
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●中村淳彦さん(ノンフィクション作家)
あー、はいはいはい。
そうですね。
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●原カントくん さん(パーソナリティ)
やっぱり、ほかの業界とはちがう感覚でやっているんですかね。
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●中村淳彦さん(ノンフィクション作家)
いや、やっぱり、能力がないひとたちが女の子の裸を利用して商品をつくる、っていうことなので。 その裸がつかえないとなったら、まあ、むずかしいでしょうね。 ほとんどのひとが。 |
(※明日のブログへつづく。)
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業界人は日々、騙して誘い込んだ女性に対して、
「この業界でしか生きていけない」
と言って、留め置いているようです。
(2015年11月8日 弁護士ドットコム「『契約書にサインするまで帰さない』と監禁されることも――AV出演強要の実態(上)」より、引用。改行を施しています。)
●金尻カズナさん
プロダクションやメーカーからは「覚悟」を求められます。 その覚悟というのは、この業界でしか生きていけない「覚悟」です。 しかし、それは「諦める」を美化した言葉です。 結局、諦めざるをえなくなって、出演を余儀なくされています。 |
(再掲。中村淳彦さん)
「AVに出ている子は選ばれた子なので、ほかの世界に行ってもなんとでもなる子たちがほとんどです」
業界人のほうはどうなのでしょうか。
(再掲。中村淳彦さん)
「AV監督、メーカー、社員、男優。皆、AV業界がなくなったらかなり苦しいですね」
「能力がないひとたちが女の子の裸を利用して商品をつくる、っていうことなので。その裸がつかえないとなったら、まあ、むずかしいでしょうね」
犯罪者たちは女性を騙して出演させるしか生きる術(すべ)がないようです。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
●香西咲さん
<2016年12月19日>
年明けのPTSDやフラッシュバックの治療が楽しみです。 投げやりだった人生でしたが、業界内外の方々やファンの方々の愛情を感じる事ができ今やっと前向きに人生を考え直そうという気持ちになって参りました。 少しづつですが。 どうかこれからも温かく見守って頂けたら幸いです。ありがとうございます |
●香西咲さん
<2018年1月13日>
#AV強要 問題が解決してもし母親になる事が許されるのなら、 子供達には私の成功や失敗99%話したいです。 世の中に潜む落し穴や、華やかな表舞台の裏に巣窟する闇社会。 ハイエナに取って女性は若いだけで価値がある事。 あと私の母親は18歳で死別しているので孫まで育てられる位逞しい祖母になりたい笑 |
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(再掲。中村淳彦さん)
「AVに出ている子は選ばれた子なので、ほかの世界に行ってもなんとでもなる子たちがほとんどです」
ニーチェ(1844年~1900年)は、名著「ツァラトゥストラはかく語りき」のなかでつぎのようにのべています。
(ニーチェ著 白取春彦訳 「超訳 ニーチェの言葉」ディスカヴァー・トゥエンティワン刊より、引用。改行を施しています。)
<218ページ>
●ニーチェ
「どこから来たか」ではなく「どこへ行くか」が最も重要で価値あることだ。 栄誉は、その点から与えられる。 どんな将来を目指しているのか。 今を越えて、どこまで高く行こうとするのか。 どの道を切り拓き、何を創造していこうとするのか。 過去にしがみついたり、下にいる人間と見比べて自分をほめたりするな。 夢を楽しそうに語るだけで何もしなかったり、そこそこの現状に満足してとどまったりするな。 絶えず進め。 より遠くへ。 より高みを目指せ。 |
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業界人にこのことばを言っても無理です。
能力が低いのですから。
何もすることができません。
香西咲さんはちがいます。
より高みを目指すことができます。
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■2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
■2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
■2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
■2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている。」
(※A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
■2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)・(後編)に掲載されました。
■2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
■2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
■2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
<2017年12月1日>
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのでではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。
(明日のブログへつづく)
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