中村淳彦さんが「渋谷のラジオ」で語った出演強要の実態(1)。なぜプロダクションとメーカーが香西咲さんに出演強要をおこなったのかが再認識できます

昨年の10月に中村淳彦さんが、渋谷のラジオで、出演強要問題について語りました。

渋谷のラジオ

2017年10月10日(火)13時00分~13時55分
 渋谷のほんだな

独特の視座です。
このたび聞き直して、あらためてわいせつビデオ業界に対する憤怒(ふんぬ)の情を誘起させられました。
貴重な言説ですので、音声を文字にさせていただきます。

(※音声の文字化は筆者。)

(2017年10月10日 渋谷のラジオ「渋谷のほんだな」より、引用)

原カントくん さん(パーソナリティ) 
あの、中村さん、そもそも、「AV女優消滅」の本、いま話題になっておりますけれども、執筆に至る経緯というか、きっかけは?
いままでもね、中村さんと言えば、「名前のない女たち」であるとか、「職業としてのAV女優」とか、本をお書きだと思うですが、この本の経緯は?
どういうところで執筆になられましたか?

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中村淳彦さん(ノンフィクション作家)
あの、ぼく、去年(2016年)の3月からAV出演強要問題っていうのが社会問題化して、朝日新聞がかなりみっちり報道して社会問題になったんですけれども。
これだけ問題になると、ぼくもAVをあつかっているから、だれかが執筆しないといけないっていう状況のなかで、ぼくもふくめてAVにくわしいライターが全員、逃げ回っていたんですねー

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原カントくん さん(パーソナリティ) 
うんうん、なるほど。
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中村淳彦さん(ノンフィクション作家)
かかわりたくないので。
あの、AVライターって、AV業界の暴露とかマイナスなところっていうのはかなりやりづらくて。
で、皆、逃げていたんですけれども、ぼくが最終的に、強く、「やれ」というー

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原カントくん さん(パーソナリティ) 
使命感も。
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中村淳彦さん(ノンフィクション作家)
使命感というより、強い依頼があって。
まあ、しかたがないな、とー

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原カントくん さん(パーソナリティ) 
なるほどね。
まず、この本の冒頭にも、執筆の経緯としては、
「担当編集者のかたから、ぜひAV出演強要問題について書いてください、とオファーがあった」
ということなのですが、これ、竹村さんー

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竹村優子さん(幻冬舎 編集者)
そうなんです。
2012年に、「職業としてのAV女優」という本を中村さんと一緒につくって、出して。
そのときにその本のなかで言ったのは、
「AV女優っていうのは応募がふえてなりたくてもなれない職業になったんだ」
と。

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原カントくん さん(パーソナリティ) 
なるほど。
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竹村優子さん(幻冬舎 編集者)
ひとつの職業として成立したものなんだ、というような本を一冊、書いたのに、強要問題が出てきて、
「えっ? 皆、なりたくてなってたんじゃないの」
っていう、まずはわたし自身の率直な疑問があったのと、その5年前に一度、「職業としての」って言っているわけだから、その鳧(けり)じゃないですけれど、やっぱり中村さんがそのあとのことを書くべきなんじゃないかな、っていうのを思って、それでしつこくしつこく
「書いてください」
っていうのを言いました。

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原カントくん さん(パーソナリティ) 
いやー、これはやっぱり、さっきの中村さんのおはなしにもありましたように、AV業界。
この本を読んでもわかるように、ひとつのムラみたいなところでー

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中村淳彦さん(ノンフィクション作家)
そうです、そうです。
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原カントくん さん(パーソナリティ) 
そのムラの住人たちっていうのは、なかなか言いにくいっていうところをー
あの中村さん、経歴をお見受けして、もともとはAVライターとして活躍をー

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中村淳彦さん(ノンフィクション作家)
そうです、そうです。
大学在学中に、エロ本の出版社に入ってから、はじまっているので。

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原カントくん さん(パーソナリティ) 
いまはそこからちょっと、なんとなく距離をおいた客観的な視点をもてるようになった、というところですかね。
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中村淳彦さん(ノンフィクション作家)
あ、ぼくはもう、現役のAVライターではない、と思っているので。
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原カントくん さん(パーソナリティ) 
この本のなかでも書かれていましたよね。
元AVライター、ということで。
やっぱりAVというのは、なかにいるひとたちからしたら声をあげにくい文化みたいなものがあるんでしょうかね。

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中村淳彦さん(ノンフィクション作家)
あのー、本当のムラ社会で。
あのー、AV業界だけの、なかだけのきまり、っていうのがすごいたくさんあるんですね。
簡潔に言うと、あのーなんだろうな、プロダクションのひとたちが、スカウトマンとプロダクションが女性を発掘して管理して、それをAVメーカーが借りて、まあセックス映像を撮って販売する、っていう流れなんですけれども。
そのプロダクションの管理とか発掘の業務に、やっぱり、関係者がぜったい邪魔しちゃいけない、っていう暗黙の了解があるんですね。

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原カントくん さん(パーソナリティ) 
なるほど、なるほど。
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中村淳彦さん(ノンフィクション作家)
はい。
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原カントくん さん(パーソナリティ) 
そこは、映像のメーカーのほうとしては基本はもう、アンタッチ?
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中村淳彦さん(ノンフィクション作家)
メーカーも関係者も、プロダクションの業務には口出しはできない。
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原カントくん さん(パーソナリティ) 
なるほど。
その過程についてもふれてはいけないということなんですかね。
こう現場に来るまでの。

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中村淳彦さん(ノンフィクション作家)
女の子にやっぱり、はたらいてもらわないといけないから。
そこ、過程を訊(き)いたりしてこう、本当の、何、やりたくない子を無理矢理。
無理矢理っていうか、うまく口説かせて乗せてやらせているっていう場合も当然あると思うので。
そういうことを邪魔しちゃいけないんですね。

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原カントくん さん(パーソナリティ) 
あー、なるほど。
そういう、そこは契約書には書かれていない掟(おきて)でもあるんですね。
不文律というか。

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中村淳彦さん(ノンフィクション作家)
ま、まあ、ムラのきまり、みたいな。
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原カントくん さん(パーソナリティ) 
この本、ぼくも拝読して、ちょっとびっくりしたんですね。
AV業界って、なんとなく昔からずっとありますし、やっぱり徐々にクリーンになってきたのかなっていう印象がね、あるなか、なんでいままでこういうことが問題にならずに、あの2016年ですかね、突如として問題になってきたんだろう、って。
これは中村さん、感想としても、どうー

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中村淳彦さん(ノンフィクション作家)
これはもうね、どうせ問題になるんだったら、15年くらい前に問題にしてくれれば、本当にもっともっと被害がなくすんだので、ちょっと遅すぎるな、ってぼくは印象なんですけれども。
あの、やっぱり、世の中の流れとすごいリンクしているんですね。
まず、ブラック企業とかブラック労働に、安倍政権がはじまったぐらいから問題になりはじめたころからー

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原カントくん さん(パーソナリティ) 
働き方改革と。
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中村淳彦さん(ノンフィクション作家)
はい。
あの、社会の流れが変わって、やっぱり少子化のなかでそういう若者を搾取しちゃいけない、被害を出しちゃいけない、っていうおおきなうねりがあったと思うんですけれども。
それでついにAVに来たな、っていう感じですね。

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原カントくん さん(パーソナリティ) 
これ、そもそも、突如として顕在化したきっかけとなる事件というのはありますでしょうか。
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中村淳彦さん(ノンフィクション作家)
あのー、きっかけは去年の3月にー
一昨年、2014年か。
2014年に、現役女子大生が10本契約。
単体のかわいい子だと思うんですけど、10本契約して1本で逃げ出しちゃって、プロダクションが2,400万円の訴訟を女の子に起こしたんですね。

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原カントくん さん(パーソナリティ) 
なるほど、なるほど。
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中村淳彦さん(ノンフィクション作家)
それを女性団体がとんでもないことだと気づいてしまって。
そこで、AVっていうのはちょっととんでもない世界なんじゃないか、っていうところで、さまざまな女性団体に注目されることになって。
どんどん可視化されていった流れです。

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原カントくん さん(パーソナリティ) 
なるほど。
いままではなかったんですかね?
そういう契約書で、途中で逃げてしまってー

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中村淳彦さん(ノンフィクション作家)
ありますよ、ありますよ。
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原カントくん さん(パーソナリティ) 
でも、やっぱり、女性のことを事務所がうったえた、というのがやっぱり画期的だったー
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中村淳彦さん(ノンフィクション作家)
いや。
うったえたってこと、そういう情報ってなかなかつたわってこないんですけれども、うったえたこともこれまであるのかもしれません、実際に。
ちょっとわからないんですけれども。
ただ、そうやって、契約書によって女性をやめさせないようにする、っていうのはもうずっと昔からあったことで、「契約書管理」って呼ばれているものなんですけれども。

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原カントくん さん(パーソナリティ) 
へー。
それでも、契約書管理、って、いわゆるふつうの一般的な芸能界のマネージメントシステムも、基本はプロダクションっていうのがあり、メーカーないし局の制作があって、そこに対しては広告って。
要は三竦(すく)みの構図だと思うんですね。
AV業界のビジネスって、さっき言ったスカウト会社とプロダクションとメーカーって、この3つが需要をのぞくと構図としてあるっていう感じなんでしょうかね。

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中村淳彦さん(ノンフィクション作家)
まず、あの、AV女優は7割が応募の女の子で。
自分から、出たい、って、インターネット通じて。
3割がスカウトで。
そのぐらいの割合って言われているんですけれども。
で、すごいかわいい子っていうのはだいたい、スカウト経由っていうケースが多いんです。
で、渋谷が一番、このへんが一番、AV業界の巣窟なんですけれどー

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原カントくん さん(パーソナリティ) 
この渋谷のラジオのリスナー、聴取範囲でございますね。
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中村淳彦さん(ノンフィクション作家)
うふふ。
なので、ちょっと嫌なんですけれどー

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原カントくん さん(パーソナリティ) 
もう出ちゃってますからね。
まだ真っ昼間の時間なので、逆に聞いていないかもしれません。

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中村淳彦さん(ノンフィクション作家)
スカウトがあの、女の子、声かけて、「やる」って肯(うなず)かせて、メーカーに連れて行って、手を挙げるメーカーがデビューさせるっていう流れです。
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原カントくん さん(パーソナリティ) 
なるほど。
一言でいうとそういうことですね。

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中村淳彦さん(ノンフィクション作家)
はい。
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原カントくん さん(パーソナリティ) 
そこまでに至るにはその、この本のなかにも書かれていますけれども、過程もね、いわゆるクロージングっていうですか。
その、最終的には納得をいただく過程。
そこに関してはスカウト会社っていうのはおおきなー

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中村淳彦さん(ノンフィクション作家)
いや、これもね、けっこう一概に言えなくて。
たとえば、スカウト会社にまた、女の子を紹介するひとたちもいるんですね。

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原カントくん さん(パーソナリティ) 
スカウト会社へのスカウト会社、っていうー
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中村淳彦さん(ノンフィクション作家)
あの、それがホストだったり、闇金融だったりするんですけれどー
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原カントくん さん(パーソナリティ) 
なるほど、ちょっと女衒(ぜげん)的な役割をしたかたが。
はい。

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中村淳彦さん(ノンフィクション作家)
はい、はい。
そうすると、ヒモ、彼氏とかがくどく、とかもあるし。
そうすると、スカウト会社がけっしてくどいているわけじゃなくて、どこで、どっかでクロージングがされて、だんだんAVメーカー、AV出演するように流れていくっていう形式なので。
あながちだれがクロージングしているのはわからないー

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原カントくん さん(パーソナリティ) 
なるほど、なるほど。
そこは、でも、深くつっこむことも別に自分たちのメリットじゃないですし。

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中村淳彦さん(ノンフィクション作家)
はい。
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原カントくん さん(パーソナリティ) 
そういうことですよね。
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中村淳彦さん(ノンフィクション作家)
はい。
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このつづきは、あすのブログでご紹介をさせていただきます。

(再掲。中村淳彦さん)
契約書によって女性をやめさせないようにする、っていうのはもうずっと昔からあったことで、『契約書管理』って呼ばれているものなんですけれども

これはもうね、どうせ問題になるんだったら、15年くらい前に問題にしてくれれば、本当にもっともっと被害がなくすんだので、ちょっと遅すぎるな、ってぼくは印象なんですけれども

ぼくには嘆息をくりかえすことしかできません。

(香西咲さんのツイートより、引用。)

香西咲さん
<2016年10月14日>

(前略。)
私の場合は、事務所との契約書は自分の都合の良いように作り直しました。
勿論エロなんて言葉は無し、一般的な芸能契約書です

そして撮影後にメーカー、事務所、私の3社間で契約書が存在する事を知らされたのです。

日付も撮影前に遡って記載されてありました。

香西咲さん
<2016年10月15日>

メーカーと事務所が先に結んでいたらしく、私は撮影後にその契約書の存在を知らされました。

日付は撮影前に遡って記載されてました。

契約場所には行ってません。

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中村淳彦さんはこうもおっしゃっています。

(メーカーは)女の子にやっぱり、はたらいてもらわないといけないから」
そういうこと(出演強要)を邪魔しちゃいけないんですね

と。

(香西咲さんのツイートより、引用。)

香西咲さん
2018年2月15日

まさか人を散々死の直前まで追いやりながら、自分達が無傷で居れるとでも?

人生は上手く出来てますよね。
自分のした事は全て自身に返ってくる。

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当ブログで何度もくりかえし書いています。
2年後の東京オリンピックまでにわいせつビデオ業界は叩きつぶされることでしょう。
この世で一番の悪が消えます。
そのことだけが救いです。
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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
2017年12月1日
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのでではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。

(明日のブログへつづく)



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