一昨日のブログで、1月24日に開催された男女共同参画会議有識者議員との懇談会についてふれました。
同懇談会は野田聖子男女共同参画担当大臣の希望によって実現しました。
(「議事録」より、引用。)
<4ページ>
●野田聖子 男女共同参画担当大臣
私は8月にこの仕事をいただいたのですけれども、それ以来、皆さんとお目にかかる機会がなく、御挨拶もできなかったことを非常に残念に思っておりまして、今日は、総理と官房長官にめちゃくちゃ無理を申し上げ、顔を出すだけでいいからぜひ来ていただくようお願いをして、新年早々から、皆さんに最初にいいスタートを切っていただきたい、そして、優しくて温かで支え合う、新しい国家をつくるために、男女共同参画の施策を専門的に進めていただいた議員の皆さんに、さらなる御議論をいただきたいということで、私の方から、会議の開催をリクエストさせていただいたものです。
ですから、今日は本当に忌憚のない御意見をいただきたい、また、新しく私たち政務三役もかわりましたので、少しでも仲よくさせていただける時間、空間をつくっていきたいということでお集まりをいただきました。 |
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「私の方から、会議の開催をリクエストさせていただいたものです」
野田聖子大臣が招いた男女共同参画会議の民間議員は以下のとおりです。
(「男女共同参画会議議員名簿」より、引用。)
□家本賢太郎 株式会社クララオンライン代表取締役社長
□柿沼トミ子 全国地域婦人団体連絡協議会会長
□小西 聖子 武蔵野大学人間科学部長
□佐々木則夫 十文字学園女子大学副学長
□佐藤博樹 中央大学大学院戦略経営研究科教授
□志賀俊之 日産自動車株式会社取締役副会長
□髙橋史朗 明星大学特別教授
□辻村みよ子 明治大学法科大学院教授
□林文子 横浜市長
□松田美幸 福津市副市長
□室伏きみ子 お茶の水女子大学長
□芳野友子 日本労働組合総連合会副会長
この方々のなかで、小西聖子武蔵野大学人間科学部長の発言が秀逸でした。
引かせていただだきます。
(「議事録」より、引用。)
<9~11ページ>
●小西聖子 武蔵野大学人間科学部長
私は精神科医で、大学の学部長もやっているのですけれども、被害者の支援や回復を専門にしています。
この仕事を始めて今年で25年ぐらいになるのですけれども、始めたときは、日本では本当に被害者支援というのは遅れた状態でしたが、幸いにも内閣府も警察庁もいろいろ施策を積極的にやっていただいて大分進んできたと思います。
その中で、特に遅れていたのが性暴力、性犯罪の被害者支援だったのですが、去年、強姦罪の刑法改正がございました。 ここ数年で、目に見える形で進み出している。 この性犯罪、性被害者の支援というのは、今、とても大事なところに差し掛かっていると思っています。 |
私自身は東京のワンストップセンターと連携して、その中で精神的な治療が必要になる被害者の臨床を持っているのです。
週1回なのでたくさんは持てませんけれども、横断的にとると50人ぐらいの方を持っていますが、もういっぱいです。
多分もっとキャパがあればもっと必要な方がいると思います。
東京の1つのセンターだけでそうです。
診療対象の方の4分の3ぐらいがPTSDの診断がつき、治療というのがとても大事なことになります。 ただ、そういう形で治療してきちんとやると、比較的皆さんよくなる。 |
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以前もブログに書いたことがあります。
ぼくは香西咲さんの被害を知るまで、PTSDということばを意識したことがありませんでした。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
●香西咲さん
<2016年11月22日>
何事も忍耐力ですね。
あとは焦らずPTSDフラッシュバック等治して行こう。 人間って意外にタフなのかも知れないです。 |
●香西咲さん
<2016年12月19日>
年明けのPTSDやフラッシュバックの治療が楽しみです。 投げやりだった人生でしたが、業界内外の方々やファンの方々の愛情を感じる事ができ今やっと前向きに人生を考え直そうという気持ちになって参りました。 少しづつですが。 どうかこれからも温かく見守って頂けたら幸いです。ありがとうございます |
●香西咲さん
<2017年1月5日>
にしても疲れたぁ。 病院が遠いし調子悪い時は受診中に目が回る(^ω^;) 明後日から本格的なPTSD治療に入ります。治療法は大まかに言うと認知行動療法と言うらしいけど、名前からして(゜д゜)ポカーン。 今迄の被害のヒアリングも再度やらなきゃで相当疲れるそう。悪夢再び思い出さねば。 |
●香西咲さん
<2017年1月5日>
これも治療の為。 早く良くなりたい。 前向きに人生変えてきたい! だから頑張るしかない! |
●香西咲さん
<2017年2月2日>
今二件目向かってます 今日と明後日とPTSD関連の治療が続くから重い… 半年の辛抱! |
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●小西聖子 武蔵野大学人間科学部長
例えばイメージを持っていただくと、けがです。 けがは内科的な病気よりもきちんと治療したり、リハビリテーションすればもとに戻るというイメージが持てると思うのですけれども、きっちり治療すればよくなりやすい病気です。 |
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「けが」
PTSDはけがのようなもの、とのことです。
喩(たと)えがわかりやすいです。
「きっちり治療すればよくなりやすい病気です」
安堵しました。
●小西聖子 武蔵野大学人間科学部長
だけれども、今、支援とつなげて治療ができている場所が東京以外、ほとんどないと言ってもいいです。
東京だって本当に細々やっているだけで、私の科研費とか大学の社会貢献というところを組み入れてようやくです。
医療保険の枠内でやることができていません。
悔しいのは、比較的治療などのエビデンスのある心理療法がちゃんとあるのに、そういう治療を広く行える制度がないために、支援に組み入れていって全国に広げるということがなかなかできていないことです。
例えば厚生労働省に聞けば、今でもPTSDの心理療法は医療保険の対象であると言われるかもしれないのですけれども、今は医師と看護師しかできず、現実的ではありません。
今度、去年の9月から公認心理師という国家資格ができたので、心理師さんにも保険でやってもらえるような制度をつくっていただくともう少し現実的になるのではないかと思います。
多分、医者で心理療法を含めて被害者の診療を専門にやっていると、赤字でどこも雇ってくれないと思います。 |
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「公認心理師」
このような資格があるとは。
存じませんでした。
(厚生労働省「公認心理師」より、引用。)
●厚生労働省
公認心理師法は、平成27年9月9日に議員立法により成立し、9月16日に公布され、平成29年9月15日に施行されました。 第1回公認心理師試験は、平成30年9月9日に実施する予定です。 |
1 公認心理師とは
公認心理師とは、公認心理師登録簿への登録を受け、公認心理師の名称を用いて、保健医療、福祉、教育その他の分野において、心理学に関する専門的知識及び技術をもって、次に掲げる行為を行うことを業とする者をいいます。 (1)心理に関する支援を要する者の心理状態の観察、その結果の分析 |
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PTSDで苦しんでいるかたの一助となることを期待します。
●小西聖子 武蔵野大学人間科学部長
もう1つ、実際にそういう診療をして感じることは、子供や未成年者の被害が大変多いということです。
診療の統計だと、大体半数ぐらいの方が未成年です。
小学生から大学生まで入れると本当に若い人の被害がとても多いです。
この人たちが例えば中学生で15歳の人が治療して1年で復帰できるのか、あるいはもうそういう適切な治療なり支援なりがなくて一生家にひきこもっているとか、ちゃんと働けないとか、そういう状況で過ごすというのは、長い目で見ると大変違いますね。
それこそ女性活躍の基本になるところだと思いますし、女性の貧困や、その後の問題にもつながってくるところだと思うのですけれども、そこで引っかかってしまう被害者は、多分皆さんが思っているよりずっと多いです。 |
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「適切な治療なり支援なりがなくて一生家にひきこもっているとか」
PTSDの治療は、日本の経済にもかかわってくる問題のようです。
●小西聖子 武蔵野大学人間科学部長
いろいろな人が被害に遭っていて、例えば学校の先生とか、佐々木さん(サッカー日本女子代表監督)がいらっしゃるので大変言いにくいのですけれども、スポーツのコーチとか、そういう場合もありますし、近所の人や親戚や親からも当然たくさんあります。
そういう被害を受けた後、特に中高生ぐらいの年代だと、今度は自分が自暴自棄になったり、鬱になったりして、自分の価値が認められないというようになると、自分が性的な非行とか売春とかそういうものに行く人たちもたくさんいます。 性被害と性非行は、実はつながった問題なのです。 |
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大塚咲さんというかたの苦しみを思い出しました。
(2017年8月1日 HuffPost「『レイプと題した作品は絶対出演しなかった』元AV女優・大塚咲さんの告白」より、引用。改行を施しています。)
●HuffPost
高校2年生の終わりに自主退学をし、単位制高校に通って高校卒業資格を得たのち、2004年に大塚さんはAV女優となる。 それは自身と同じ経験をした仲間を、探し求めていたから。 そしてAV業界で一番になることで、過去に起きたことを納得したかったからだ。 |
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●小西聖子 武蔵野大学人間科学部長
最近はSNSがあるので、ひきこもって、昔なら人と会わなかったような人が、直接知らない人とコンタクトをとって、すぐに会ったり、ということができるのです。
そういう点では、こういうネット上の知り合いからの被害に遭った話もよく若い人から聞きます。
で、若い年代の人に対する予防教育とか被害に遭ったときの支援というのが特殊なことではなくて、もう本当に広く行われなければいけないのだということを知っていただけたらと思います。
確かに刑法は一歩、今、進んだのですけれども、まだやはり被害を受けた人が誰でも話を相談できるというように全然なっていないです。 |
「#MeToo」が話題になっていますが、日本での「#MeToo」の内容を見ますと、私は実際に聞いた被害の事例とそっくりだと思うことが多いです。 |
しかし、ネットでどういうように評価されているかと見ると、被害と言い立てるが、そんなことを言ったら、言われる男性のほうはたまったものではない、被害を受ける人に問題があるというようなネガティブな評価がもう本当にすぐに出てくるというのが今の日本の状況だと思います。 |
やはりどんな人もいつでも心配せずに相談に行けるようにしていただきたいなと思っています。
以上です。
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(再掲。小西聖子 武蔵野大学人間科学部長)
「被害と言い立てるが、そんなことを言ったら、言われる男性のほうはたまったものではない、被害を受ける人に問題があるというようなネガティブな評価がもう本当にすぐに出てくる」
「言われる男性のほうはたまったものではない」
本日、そのようなお二人とツイッター上で会話をしました。
13時44分からはじまり、終了したのは21時21分です。
小休止をはさみながら延々とやりあっていました。
途中でだれか入ってくるかなとも思いました。
結局、だれも参加しませんでした。
ブルーノ飯さんからは応援に行くとのメッセージがありました。
ぼくのほうで断りましたが。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
●香西咲さん
<2018年2月15日>
この問題に関わって下さる人の8割は冷やかし。 (後略。) |
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「8割は冷やかし」
香西咲さんのおっしゃっていることの意味がわかりました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
●香西咲さん
<2018年3月20日>
@do_mail334
今の方は通報しておきました。
助けて頂いたのにすみません、良き所でスルーして下さい。彼が業界人ならばどうせ話は噛み合いません。
ありがとうございます。— 香西咲 ~Saki Kouzai~ (@kouzaisaki) 2018年3月20日
被害をうけている香西咲さんを心配させてしまいました。
申し訳ございませんでした。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
●香西咲さん
<2016年9月21日>
ファンの皆様 昨日はご心配をおかけして申し訳ありませんでした。 知らない方々からの集団リンチにあったのは初めてで持病を発してしまいました。 |
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1年半前の出来事です。
ぼくはのちになって知りました。
このとき、ファンの方々は傍観していたようです。
ぼくはスマホをもっていません。
ツイッターはパソコンで朝か夜に確認します。
1日に1回のときもあります。
いまは何かあるとブルーノ飯さんが教えてくれます。
本日もそうでした。
(再掲。香西咲さん)
「8割は冷やかし」
周囲の方々の奮起を期待します。
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■2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
■2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
■2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
■2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている。」
(※A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
■2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)・(後編)に掲載されました。
■2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
■2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
■2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
<2017年12月1日>
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのでではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。
(明日のブログへつづく)
香西咲さんを勝手に応援するサイトへ
PTSDは、脳の損傷ですからね。
抗不安薬や抗うつ薬で治るものではありません、逆に不安・自傷
他害の症状が発生します。
精神科医は、青木亮と基本木的な構造は変わりません。
頭の中は、エロとカネが中心です。
http://www.cchr.jp/documentaries/the-hidden-enemy/military-drugging-profiting-from-ptsd.html
http://www.cchr.jp/documentaries/the-hidden-enemy/ptsd-pathologizing-war-to-sell-drugs.html
PTSDを愛情によってケアすればいいかと思います。
CCHRの上部機関は私は、あまり好きな団体ではありませんが、精神医療に関する
見解は、おおむね賛同しています。