本日も、杉田水脈衆議院議員の空言(そらごと)についてふれます。
過去の記事につきましては以下をご覧ください。
(当ブログ)
・第1回目(2018年3月10日)
・第2回目(2018年3月11日)
・第3回目(2018年3月12日)
3月9日に衆議院の内閣委員会が開催されました。
この席で杉田水脈議員が、政府のおこなっている出演強要対策を罵倒しました。
(参考。出演強要問題に関する質疑応答の全文)
・当ブログ(2018年3月10日)
4月の被害防止月間をとりやめろ、との発言をみてみます。
□2018年3月9日 衆議院 内閣委員会(動画 衆議院インターネット審議中継) |
(※音声の文字化は、筆者。)
●杉田水脈 衆議院議員
(略)、去年も4月に「試し」みたいな感じでやってみた。
そのなかで、警察庁がスカウトに関する検挙っていうのがありまして、これが23件。 それから、スカウトに対する指導、警告結果というのが101件あるんですけれども、これ、但し書で書いてあるんですね。 「なお、検挙及び指導・警告に係る事案では、アダルトビデオへの出演を直接勧誘するものはなかった」 結局、去年そういう月間をやってもそういうふうに実際はなかったことなんですね。 |
ほとんどAV強要っていうのは、件数がきっちりと警察が関与している件数っていうのはほとんどないんですが、これ、政府がお金をつかって防止月間ってやるメリットって何があるんでしょうか。 |
(略)、あまりにもこれ、件数がすくないのに対して、政府が挙げて、予算をつけて、こういうことをやるっていうこと。 メリットとデメリットを考えたときに、先ほども言ったように、こういうふうな日本を貶めるプロパガンダに使おうとするひとたちがあきらかにいて、そのひとたちの言うことを聞いて、これ(内閣府の報告書)書いていますよね。 |
要するに、こういうひとたちの意見を聞いてこの月間をつくった、ということですよね。 なので、やはりですねこれをやるより、やるメリットというのは一定あるのかもしれませんけれども、デメリットのほうがこれ絶対におおきくないですか。 日本政府がお墨付きをあたえて、AV女優の強要とかJKビジネスとか、こんなに日本で問題になっているから、だから防止月間をやらないといけないからということがこれ海外に。 これ、わたしはぜったいに、やめるべきだというふうに思っております。 デメリットがあまりにもおおきいと思っておりますが、このようなことに対してどのように今後、されていくのかということについて、これは大臣にうかがいたいと思います。 |
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野田聖子男女共同参画担当大臣が静謐(せいひつ)な面持ちで答えました。
杉田水脈議員の狂信的な物言いとは対照的でした。
●野田聖子 男女共同参画担当大臣
(前略。) わたしは、57歳の国会議員です。 何かそういう問題があれば、警察に相談するっていうことが、まあすぐに思いつき、それを行動することができる女性であります。 しかし、15歳から16、17、18、19、20歳あたりの自分をふりかえってみると、そこまでやはり社会的にも知識が積み重なっていない。 だから、だれかがやはりささえてあげなければならない。 しかしながら、性的な問題っていうのは女性であればわかると思いますけど、家族にもなかなか相談できないことがあります。 ですからわたしは、やはりそういう被害があったということをしっかりうけとめてあげて、これを25件しかではなく、ひょっとしたらもっともっと大勢の女性たち、若い女性たちがいまも悩んでいるかもしれない。 でもだれに相談していいのか。 そういうかたたちがいるということをわたしは常に、まあ社会的弱者っていうですかね、そういうひとたちの声を丁寧に拾いあげることも政治にとっては大切なことだと思っています。 そういうこともあって、そういうこと(相談)をしてもいいんだよと。 |
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4日前、この野田大臣の
「だれかがやはりささえてあげなければならない」
との言辞を耳にしたとき、ニーチェのことばが頭にうかびました。
(ニーチェ著 白取春彦訳 「超訳 ニーチェの言葉」ディスカヴァー・トゥエンティワン刊より、引用。改行を施しています。)
<124ページ>
●ニーチェ
(「人間的な、あまりにも人間的な」より)
人生を行くときの手すり 注意を怠ると転落事故が起きかねない渓流沿いの細道や橋などには、かならず手すりがついている。 このような手すりとして、父親、教師、友達は、わたしたちに安心と保護されているという安心感を与えてくれる。 特に若い人には、こういう手すりのような役割を無意識に果たしてくれる人がどうしても必要だ。 |
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(再掲。野田聖子 男女共同参画担当大臣)
「まあ社会的弱者っていうですかね、そういうひとたちの声を丁寧に拾いあげることも政治にとっては大切なことだと思っています」
杉田議員から勢いが失せました。
●杉田水脈 衆議院議員
やるならやる、でいいです。 |
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自説を取りさげました。
●杉田水脈 衆議院議員
やるならやる、でいいですけど、これ、 「日本軍の性奴隷といま現在のAV女優とは別物で、そういうこととはわけて考えてください」 ということをこれ国際発信しないと、どんどん一緒くたにされて海外にこういう嘘がばらまかれていくんじゃないかなというふうに思うので。 |
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はなしをはぐらかさせて終了しました。
(再掲。杉田水脈 衆議院議員)
「デメリットのほうがこれ絶対におおきくないですか」
「これ(4月の被害防止月間)、わたしはぜったいに、やめるべきだというふうに思っております」
杉田議員による放言は、単なる与太話で済まなくなるでしょう。
自民党は公明党と連立を組んでいます。
杉田議員はこのたび、4月の被害防止月間を足蹴にしました。
最初にこの月間の創設を提案したのは、公明党です。
昨年の参議院予算委員会を顧(かえり)みます。
□2017年3月27日 参議院 予算委員会(動画 参議院インターネット審議中継) |
(2017年3月27日 参議院 予算委員会「会議録」より引用。)
●佐々木さやか 参議院議員(公明党)
(前略。) (略)、今日は、近年、18歳や20歳になったばかりといった若年女性を中心に被害が報告されているアダルトビデオの出演強要問題について取り上げたいと思います。 モデルやアイドルになりませんかと地方から出てきた若年女性に声を掛ける、後からAVの出演だと分かって、断ろうとすると莫大な違約金が発生する、払えないなら親に請求するなどと言って出演をせざるを得ない状況に追い込む、被害者の中には自ら命を絶ってしまったと、こういうケースもあるというふうに報告されております。若年者の判断力の未熟さや法律知識の不足などに付け込む手口というのは許し難いことだと思っております。 公明党はこの問題についてプロジェクトチームで提言をまとめまして、先日、官房長官に申入れを受けていただきました。提言を受けて、翌週には局長級の関係府省対策会議を開催をしていただきました。迅速な対応に感謝を申し上げます。 こうした被害が出ないように、今後は、この対策会議でしっかりと議論を行っていただいて、政府を挙げて是非早急に取り組んでいただけないでしょうか。 |
●加藤勝信 男女共同参画担当大臣
アダルトビデオ出演強要問題については、今委員からもお話がありました、まさに委員が中心となって公明党において議論をいただきまして、3月15日に、相談体制の整備や取締りの強化、広報啓発など十三項目に及ぶ提言をいただきました。
また、政府においても、男女共同参画会議の専門調査会において、民間団体などからヒアリングを実施し、その現状と課題について報告書を取りまとめたところであります。 女性に対して本人の意に反してアダルトビデオへの出演を強要することは、まさに女性に対する暴力、重大な人権侵害であります。政府を挙げて取り組んでいく必要があると考えております。 このため、この問題は、いわゆるJKビジネス問題などに関係府省庁が連携して対応するため、私を議長として関係府省庁対策会議を設置するとともに、先般24日に男女共同参画会議を開催いたしまして、その場においても関係大臣から、4月から早急に取り組む対策を中心に今後の取組について報告をいただきました。 委員御指摘のように、4月から新年度がスタートいたします。 |
●佐々木さやか 参議院議員(公明党)
スピード感を持って対応していただけるということで、ありがとうございます。
この3月中にまとめる緊急対策に是非今一つ入れていただきたいと思いますのが、やはりこうした被害や手口に注意をしてほしいという注意喚起、広報啓発でございます。 この春というのは、進学、就職、様々若者の移動も多い時期でございますので、例えば4月に集中月間を設けるとか、若者がよく利用するSNS、またインターネットのページで広報啓発をしていただくなど、効果的な取組を行っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 |
●加藤勝信 男女共同参画担当大臣
委員からも御指摘いただいておりますように、新年度となる4月、進学や就職等に伴って若い皆さんの生活環境が非常に大きく変わる時期でもあります。 また、こうした時期に変化するということに伴って被害に遭うリスクが高まることも予想されておりまして、新たな被害者を生まない、また被害に仮に遭っても、困っている方が相談できるよう、効果的な広報啓発を実施していく必要があると考えております。 また、御提案があったまさにこの4月を集中月間にしたらどうかというお話でありますけれども、月内の緊急に講ずる対策の取りまとめに向けて、そうした集中月間についてもしっかり検討させていただきたいというふうに思います。 |
●佐々木さやか 参議院議員(公明党)
ありがとうございます。
今、広報啓発を行っていただくわけですけれども、今はこういった問題に巻き込まれた場合にそもそもどこに相談したらいいのかということが明確になっておりません。 その相談窓口については、夜間対応ですとかメール、SNS、そうしたことで相談ができるように相談のハードルを低くしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 |
●加藤勝信 男女共同参画担当大臣
性的な暴力の被害に遭った場合、やっぱり特別な心理的な状況と申し上げたらいいんでしょうか、なかなか相談機関に相談できないという方もいるというふうに承知をしております。
被害に遭っている方がまさに気軽にあるいは相談していく気持ちになっていく、そういうことも含めていろいろ工夫や周知が必要だと考えておりまして、内閣府では、これは来年度の予算なんですけれども、被害者への効果的な相談、支援の在り方について調査研究を行うための予算を盛り込んで今御審議をいただいておりまして、被害者に寄り添った効果的な方法をしっかり検討していきたいと思っております。 また、内閣府が今月中に作成するホームページにおける相談窓口の周知については、今様々な相談機関がある中で、相談したい方がどこに相談したらいいのかなかなかよく分からないというお話もいただきます。 |
●佐々木さやか 参議院議員(公明党)
最後に総理に伺いますが、政府は一億総活躍社会を掲げ、女性や若者の活躍に力を入れております。
こうしたAV出演強要問題というのは女性に対する重大な人権侵害でありますし、性暴力であります。 |
●安倍晋三 内閣総理大臣
若年層の性的搾取や女性に対する性暴力は重大な人権侵害であり、国としてその根絶を図っていきます。 このため、配偶者等からの暴力、性犯罪、ストーカー行為などそれぞれの実態に応じた取組を進めています。 特にアダルトビデオ出演強要問題については、佐々木議員が中心となって取りまとめられた御党の提案も受けまして、早速、加藤大臣を中心に政府一体となって取り組む体制を立ち上げたところであります。 女性が安心して暮らせる環境を整備することは女性活躍を推進する上の大前提であり、政府としてしっかりと対応してまいります。 |
●佐々木さやか 参議院議員(公明党)
ありがとうございました。 以上で終わります。 |
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(2017年11月14日 公明新聞「女性を守る取り組み」より、引用。)
●公明新聞
●公恵 「モデルの撮影」などと勧誘された女性が、意に反した性的な撮影を強要される事例が社会問題化しています。 この問題で公明党は昨年12月、佐々木さやか参院議員を座長とするプロジェクトチーム(PT)を設置。 被害者の支援団体に実態を聞いたり、対応策について関係省庁と意見交換をしてきました。 ●明子 ●友美 |
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くりかえします。
被害防止月間を提唱したのは友党の公明党です。
杉田水脈衆議院議員は公明党が率先した施策を愚弄しました。
(南青山看海さんのツイートより、引用。)
●南青山看海さん
<2018年3月10日>
なんで自民があのバカを受け入れたんだろう。迷惑だらけ
— 南青山看海 (@kannai21) 2018年3月10日
暗雲の予感がします。
ここではなしがかわります。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
●香西咲さん
<2018年3月13日>
AV村民以外の人と会うと軽蔑の眼差しで見られる。 他人に興味を持たれると必然的に身辺や過去を探られるのでバレない訳がない。 仕方ない事なんだろうけどやっぱり心は折れる。 だから積極的に外に出たい、交流をはかりたいとは思えない。 汚名を払拭するにはどうしたらいいのでしょう? |
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時が解決してくれます。
人間はある程度の時間が経てば、むかしのことを忘れてしまいます。
よく例示されるのが、半年前の凶悪事件です。
わずか6か月前の事件をどれだけのひとがおぼえているでしょうか。
ほとんどのひとは自身の記憶から消え失せています。
「他人に興味を持たれると必然的に身辺や過去を探られるのでバレない訳がない」
4月からはAV人権倫理機構の指揮のもとで動画の削除がはじまります。
香西咲さんに関してもです。
徐々にネットや、人々の記憶から、香西咲さんの痕跡が消えていきます。
いまはつらいかもしれません。
だいじょうぶです。
時が解決してくれます。
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■2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
■2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
■2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
■2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている。」
(※A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
■2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)・(後編)に掲載されました。
■2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
■2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
■2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
<2017年12月1日>
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのでではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。
(明日のブログへつづく)
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