昨日の衆議院内閣委員会で、杉田水脈衆議院議員が驚愕の発言をしました。
出演強要問題についてです。
あろうことか政府のおこなっている対策について難癖をつけました。
杉田議員とはどのような人物なのでしょう。
経歴を簡単に確認します。
●2012年
衆議院議員に初当選。
所属政党は、日本維新の会。
↓
●2014年
衆議院選挙で落選。
↓
●2017年
衆議院選挙で、なぜか自民党の比例区の候補となり、当選。
(南青山看海さんのツイートより、引用。)
●南青山看海さん
<2018年3月10日>
なんで自民があのバカを受け入れたんだろう。迷惑だらけ
— 南青山看海 (@kannai21) 2018年3月10日
昨日の質疑と応答をみてみます。
□2018年3月9日 衆議院 内閣委員会(動画 衆議院インターネット審議中継)
(※音声の文字化は、筆者。)
●杉田水脈 衆議院議員
(前略。)
(略)、このヒューマンライツ・ナウ(HRN)という団体は、いったいどういう団体なのでしょうか?
おたずねいたします。
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●武川恵子 内閣府 男女共同参画局長
ヒューマンライツ・ナウ(HRN)という認定NPO法人でございますけれども、わたくしども男女共同参画局として活動を承知しているのは、平成28年3月にアダルトビデオの強制出演被害に関する調査書を公表されたということで、わたくしどもとしてはその活動を認識しているということでございます。
さきほどおはなしのありましたニューヨークの件につきましては、そういうセミナーっていいますか、パラレルイベントをひらいたっていうことは、ご指摘をうけて昨日の夜、ヒューマンライツ・ナウのホームページをひらいてみましたので、認識をしたところでございます。
(参考) ・2015年2月16日 HRN 「【イベント】3月9日ニューヨーク開催 慰安婦問題に関するCSWパラレルイベント」 (引用) |
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●杉田水脈 衆議院議員
いま、AVの強要の防止ということで、そういう活動をしている団体だと認識をしていた、ということなんですけれども、それ以前にこの団体は、こういった日本軍がまあ、慰安婦というのは性奴隷であった、とかいったことを国連などを通じて、世界にそういったことを捏造、ばらまくっていうことをすごく熱心にやっている団体がこのヒューマンライツ・ナウなんですね。
それで、ここからはですね、このAV出演強要防止、それからJKビジネス防止の質問にうつっていきたいというふうに思っているんですけれども、これ、今年から内閣府で予算がついて、たしか400万だったかと思いますけれども、予算がついて、毎年4月をですね、このAV強要、そしてJKビジネス防止月間というかたちでしていくということなんですけれども、これいろいろ内閣府のほうからわたしも資料をいただいてみさせていただいたんですけれども、まずはですね、この「AVのアダルトビデオへの出演強要とは」ということで、概要のところをみますとですね、前提条件になっているのが、国際人権NGOである認定特定非営利活動法人ヒューマンライツ・ナウが発表した報告書となっているんです。
(参考) 2017年3月 男女共同参画会議 女性に対する暴力に関する専門調査会 」 |
だから、前提条件になっているのがこのヒューマンライツ・ナウの報告書のみなんですね。
で、これ、いろいろ内閣府さんからいただいた資料なんですけれども、たとえば警察はどのように把握しているかというと、2016年の1月1日から28年の12月31日までの3年間で、相談件数は、実はたったの25件。
「2016年~28年」 この部分は、メモの読み間違えであると思われます。 |
で、ほとんどが、8割が関西方面の警察に寄せられたということが言われていますし、あと、実際に検挙されて裁判とかになった事例は2件しかないんですね。
それも労働派遣法(労働者派遣法)違反とか、そういう裁判のたったの2件しかないということなんですね。
ただ、いっぽうではですね、ヒューマンライツ・ナウとかは、年間に100件くらいの相談件数がある、ということで言っているんですね。
で、一度確認をしておきたいんですけれども、年間いったいこのAVへの出演強要というのは、いったいどれくらい起こっているのでしょうか。
これ、警察のほうにおたずねしたいと思います。
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●山下史雄 警察庁 生活安全局長
委員ご指摘のアダルトビデオ出演強要問題につきましては、わたしども、各種法令を適用した厳正なとりしまりを推進しているところでございます。
昨年中でございますけれども、この問題については、自営業の男がコスプレモデル募集サイトを開設し、モデル希望の女性をあつめ、脅迫等により、アダルトビデオへの出演を強要をしていた事案につきまして、職業安定法、これは有害業務の募集でございますが、や強要罪等を適用して検挙しているところでございます。
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●杉田水脈 衆議院議員
年間でみても、これ1件だけなんですよ。
たとえばなんですけれども、これも内閣府にいただいた資料なんですけれども、去年も4月に「試し」みたいな感じでやってみた。
そのなかで、警察庁がスカウトに関する検挙っていうのがありまして、これが23件。
それから、スカウトに対する指導、警告結果というのが101件あるんですけれども、これ、但し書で書いてあるんですね。
「なお、検挙及び指導・警告に係る事案では、アダルトビデオへの出演を直接勧誘するものはなかった」
って書いてあるんですよ。
(参考) ・2017年5月19日 いわゆるアダルトビデオ出演強要問題・「JKビジネス」問題等に関する今後の対策 「本文」 (引用) |
結局、去年そういう月間をやってもそういうふうに実際はなかったことなんですね。
で、このアダルトビデオの強要問題なんですけれども、ちょっとこちらもみなさんに手持ちの資料で配っておるんですけれども、これはわたし自身が産経新聞にもっていたレポートのなかのひとつなんですが、ここのところですね、いくつかのそういうのに出演していた女性が、借金を返すために出演していた女性が、実際にそのアダルトビデオをやめたあとにつきあいだした男性にそれがばれてしまって、咄嗟についた嘘が、
「強要されてやった」
ということで、それで相談に行ったのがヒューマンライツ・ナウだったというような。
(参考) ・2016年7月25日 産経新聞 「【杉田水脈のなでしこリポート(10)】」 (引用) |
こういうふうなことはすごくたくさんあるということで、実際にわたしも業者のほうの聞き取りをして、こういうふうな事例をとってきて、この記事を書いたんですが、ここのタイトルのところにですね、まあ要するに、「あの慰安婦追及NGOがAV強要問題に触手」と書いています。
そして、「AV女優イコール現代の性奴隷と国連で非難される日が来るかも」というタイトルをつけておるんですけれども。
(引用)
これ、もうひとつつぎにみなさんにお配りしております資料があります。
わたしがこの記事を書いたのは、2016年の7月なんですが、2016年の8月です。
ここに、「8.14日本軍「慰安婦」メモリアル・デー」というイベントがひらかれております。
これなんですけれども、ここのところでですね、8.14というのは、金学順さんという元慰安婦のかたが自分から、わたしは慰安婦だったということをはじめて告白した日らしくて、これがメモリアルデーらしいんですけれども、このタイトルみてください。
「語りはじめた被害者たち」って書いていまして、日本軍「慰安婦」、AV出演強要、JKビジネスって、この3つが並べられているんですよ。
で、要するにですね、AV女優っていう現在の性奴隷が日本にもいる、と。
だから、70年前の日本が性奴隷をもっていてもおかしくないんだっていうことが書かれているところなんですが、こういうことが全部つかめているんですね。
先ほども言いました。
ほとんどAV強要っていうのは、件数がきっちりと警察が関与している件数っていうのはほとんどないんですが、これ、政府がお金をつかって防止月間ってやるメリットって何があるんでしょうか。
大臣におききします。
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●武川恵子 内閣府 男女共同参画局長
アダルトビデオ出演強要に関しましては、警察で把握しているのが3年間で25件。
それからPAPSおよびライトハウスという民間団体に対する相談件数が、平成25年は1件だったんですが、各1件。
この2つの民間団体で。
平成26年は36件。
平成27年は62件。
平成28年は100件。
それから国民生活センターに関しても相談事例が把握されていると。
それから内閣府におきまして、昨年、12月にですね、インターネット調査をいたしまして、モデルやアイドル等の勧誘により契約したひとが、調査事例がその、誘われたひとが2,575件のサンプルに対して、契約したひとが197件。
それから、契約時に聞いていない性的な行為の撮影をもとめられた経験のあるひとが、そのうちの4人に1人。
また、もとめられた行為をおこなったひとがまた3人に1人、という結果がございまして、被害実態があるという認識のもとに月間を催しております。
そしてその、4月にやるということに関しましては、進学、就職などによりまして、若者の生活の環境がおおきくかわる時期であり、被害に遭うリスクが高まることが予想されるということで、このような時期に政府一体となって啓発キャンペーンなどのとりくみを集中的に実施することが効果的であるということが考えているところでございます。
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●杉田水脈 衆議院議員
わたしも女の子をもつ母親として、こういうJKビジネスとかAVの出演強要とかはあってはならないと思っていますが、あまりにもこれ、件数がすくないのに対して、政府が挙げて、予算をつけて、こういうことをやるっていうこと。
メリットとデメリットを考えたときに、先ほども言ったように、こういうふうな日本を貶めるプロパガンダに使おうとするひとたちがあきらかにいて、そのひとたちの言うことを聞いて、これ書いていますよね。
たとえば、先ほど言いましたこの「語りはじめた被害者たち」というので、出席しているパネリストがみなさん、お手元に載っておりますけれども、1人は尹美香さんというかたで、このかたは韓国の有名な挺対協(韓国挺身隊問題対策協議会)の代表のかたです。
このかたをわざわざ韓国から呼んできてやっている。
それからもうひとり、田口道子さんということですよね。
これ、ポルノ被害と性暴力を考える会(PAPS)の事務局長ってなっていますが、これこの報告書をつくって、内閣府はヒューマンライツ・ナウともうひとつポルノ被害と性暴力を考える会というところからも聞き取りをしていますよね。
それおたずねしたいんですが。
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●武川恵子 内閣府 男女共同参画局長
この報告書が発表されましたので、内閣府におきましては、女性に対する暴力に関する専門調査会でヒアリングをしております。
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●杉田水脈 衆議院議員
要するに、こういうひとたちの意見を聞いてこの月間をつくった、ということですよね。
なので、やはりですねこれをやるより、やるメリットというのは一定あるのかもしれませんけれども、デメリットのほうがこれ絶対におおきくないですか。
日本政府がお墨付きをあたえて、AV女優の強要とかJKビジネスとか、こんなに日本で問題になっているから、だから防止月間をやらないといけないからということがこれ海外に。
だから日本はむかし、慰安婦という性奴隷をもっていたんだと言われても、これおかしくない。
まさしくその意図をもってその団体はこういうふうなことをやっていっているんですけれど。
これ、わたしはぜったいに、やめるべきだというふうに思っております。
デメリットがあまりにもおおきいと思っておりますが、このようなことに対してどのように今後、されていくのかということについて、これは大臣にうかがいたいと思います。
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●野田聖子 男女共同参画担当大臣
お答えします。 アダルトビデオの出演強要やJKビジネスの問題など、若年層、若い女性たちを狙った性的な暴力は被害者の心身に深い傷を残しかねない重大な人権侵害です。 いま、委員も、 しかし、先ほどの相談件数、 ですから、想像してみてください。 ですからわたしは、やはりそういう被害があったということをしっかりうけとめてあげて、これを25件しかではなく、ひょっとしたらもっともっと大勢の女性たち、若い女性たちがいまも悩んでいるかもしれない。 でもだれに相談していいのか。 そういうかたたちがいるということをわたしは常に、まあ社会的弱者っていうですかね、そういうひとたちの声を丁寧に拾いあげることも政治にとっては大切なことだと思っています。 そういうこともあって、そういうこと(相談)をしてもいいんだよと。 「あってならないこと」 |
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●杉田水脈 衆議院議員
大臣のおっしゃることは非常によくわかるんですけれども、先ほどももうしあげました。
一方的な見方だけではなくて、やはりちゃんとして見ていかないといけない。
実はこれ残念なこと、残念なことって言ったらよくないのかもしれませんが、この職業に就きたいという女性はすごく多いんですよ。 引く手あまたで(笑) すごく狭き門らしいですよ。 |
キチンと動画を見ていただけますか?
「AV女優は女性憧れの仕事」とは、一言も言ってませんが。 https://t.co/qWIuex0m2t— 杉田 水脈 (@miosugita) 2018年3月9日
だからわざわざいやがる女の子を無理やり出して、そんなことするとかならず業者はつぶれるわけで。
(プロダクションを)やっているようなところはすごくちいさいので。
それよりは(自分から進んで応募する)、っていうような事例のほうがすごくたくさんあるんですね。
だから、かならずしも相談件数がぜんぶがぜんぶ、本当に騙されてそれに出さされて、すっごいひどい目に遭った子たちばかりではないっていうことをまず1点、指摘しておきたいということと、先ほどの大臣の答弁のなかにはですね、あの、なんと言いますかね、あの、海外についてのそういうふうな波及していく反日のプロパガンダに対して、どのような手立てをとっていただけるのか。
やるならやる、でいいです。 |
やるならやる、でいいですけど、これ、
「日本軍の性奴隷といま現在のAV女優とは別物で、そういうこととはわけて考えてください」
ということをこれ国際発信しないと、どんどん一緒くたにされて海外にこういう嘘がばらまかれていくんじゃないかなというふうに思うので。
これはそれ以上の質問通告はしておりませんので、それ以上はおたずねはしませんですが、そういった海外の発信についても、きちっと気をつかって、みていく必要があるのでないかというふうに思いますので、よろしくお願いをいたします。
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(再掲。南青山看海さん)
なんで自民があのバカを受け入れたんだろう。迷惑だらけ
— 南青山看海 (@kannai21) 2018年3月10日
杉田水脈議員はいちおう、与党の一員です。
身内からの質問ですから、内閣にとってはいささかの痛痒感もありません。
軽く受け流していました。
杉田議員の発言は雑といいますか稚拙でした。
論理的なものがありません。
ただのお喋りといった感じでした。
おそらく委員会室の皆さんは、こころのなかで嗤(わら)っていたものと推察します。
すべてが無駄な時間であったのかといいますと、そうでもありません。
以下の発言は有益でした。
(再掲。杉田水脈議員)
「実際に検挙されて裁判とかになった事例は2件しかないんですね。それも労働派遣法(労働者派遣法)違反とか、そういう裁判のたったの2件しかないということなんですね」
「年間でみても、これ1件だけなんですよ」
「『なお、検挙及び指導・警告に係る事案では、アダルトビデオへの出演を直接勧誘するものはなかった』って書いてあるんですよ。結局、去年そういう月間をやってもそういうふうに実際はなかったことなんですね」
「ほとんどAV強要っていうのは、件数がきっちりと警察が関与している件数っていうのはほとんどないんですが、これ、政府がお金をつかって防止月間ってやるメリットって何があるんでしょうか」
この発言を聞いたひとたちは皆、こう思ったことでしょう。
警察は何をやっているのだ。
もっと業界人(犯罪者)を逮捕しろ、と。
警察は面子をつぶされました。
人々に無能な印象をあたえてしまいました。
警察は挽回しなければなりません。
今後、警察によるとりしまりがさらに峻烈さを増していくことでしょう。
□青木亮
□大西敬
□高畠典子
□坂田恵理子
□坂上孝志
□A-TEAM 飯田正和
□メーカー関係者
□T総研のY
□その他
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(香西咲さんのツイートより、引用。)
●香西咲さん
<2017年12月18日>
(前略。) 近況報告ですが引退から2週間後のHRN院内集会から活動を再開し、PTSDと闘いながらも着々と事は進んでおります。 時間はかかるでしょうが来年に期待します。 |
●香西咲さん
<2017年12月20日>
「着々と事は進んでおります」
#アットハニーズAV強要 犯罪組織 #AV強要 |
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明日は、杉田水脈議員の個別の発言についてみてみたいと思います。
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■2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
■2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
■2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
■2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている。」
(※A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
■2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)・(後編)に掲載されました。
■2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
■2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
■2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
<2017年12月1日>
引退して改めて気付きました。
私はAV業界に固執していたのでではなく、#AV強要 を解決するだけの為に続けてきました。
引退した今何の未練もありませんし、もう削除の約束、裁判、後処理だけですね。
(明日のブログへつづく)
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