国会でとりあげられた出演強要問題(その1)。今年は香西咲さんにかかわる質問があるのでしょうか。被害者にあわれた方々の回復がもとめられます

現在、通常国会がひらかれています。

(参考。日本国憲法)
第7条
天皇は、内閣の助言と承認により、国民のために、左の国事に関する行為を行ふ。

二 国会を召集すること。
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第52条
国会の常会(通常国会)は、毎年一回これを召集する。
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(参考。国会法
第2条
常会(通常国会)は、毎年一月中に召集するのを常例とする。
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第10条
常会(通常国会)の会期は、百五十日間とする。
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第12条
国会の会期は、両議院一致の議決で、これを延長することができる。

2 会期の延長は、常会(通常国会)にあつては一回、特別会及び臨時会にあつては二回を超えてはならない。
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今年の通常国会は、1月22日に召集されました。

(参考。「国会会期一覧」

会期は150日間ですから、6月20日に終了します。
出演強要問題は一昨年の通常国会ではじめてとりあげられました。
本日は、国会における質疑と応答を顧(かえり)みてみます。

2016年

2016年1月21日 参議院 決算委員会

田村智子 参議院議員(日本共産党)

1月6日付け東京新聞が報じています。

大手アダルトビデオプロダクションが、奨学金返済ナビというサイトで何の仕事かを隠して女子学生を募集していたという記事です。

確かにインターネット検索をしますと、奨学金の返済、学費の支払という言葉で女子学生をターゲットにする情報が次々と出てきます。

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2016年3月11日 衆議院 内閣委員会

池内さおり 衆議院議員(日本共産党)

膨大な量のアダルトビデオが今流通をしています。そこで流されている女性の映像のうち、果たしてどれだけの人たちが自分の選択で自分の意思で出演しているのか。

長らく信じられてきた言説があります。
AVには被害者などいない、女性は皆同意のもと撮影に応じているし、それ相応の対価も得ているのだから問題はないと。

2015年の9月に、AVに出演を強要された女性が契約不履行として損害賠償を求められた裁判で、損害賠償の必要はないとする、とても注目すべき判決が出されました。
重ねて言いますが、判決は、AVへの出演は、原告、これは芸能プロダクションのことですけれども、この原告が指定する男性との性行為をすることを内容とするものであるから、被告、これは女性の方です、この意に反して従事させることが許されない性質のものである、このように決して、契約解除が正当であるというふうに述べました。

加藤勝信 男女共同参画担当大臣

御指摘の判決あるいは類似の事案があることを多くの方が知るということで、同様の契約がある、あるいは、その契約を結果的に結んでしまった、それによって大変苦しんでおられる女性を減らしていくということは、大変大事なことだというふうに思います。

女性に対する暴力をなくす運動の取り組み、あるいは内閣府が行う研修事業等においても、この事案は、そういう契約というのは全く無効なんだ、縛られるものではないんだということでありますから、そういったことをしっかり周知するというようなことも検討していきたいと思っております。

河野太郎 国家公安委員長

本人の意に反するアダルトビデオへの出演の強制は、これはあってはならない、女性の尊厳を踏みにじるようなものだと思いますし、そうした行為の中で違法行為があれば、法と証拠に基づいて、警察は厳正に取り締まってまいりたいと思っております。

残念ながら、警察にはそうした相談件数がいまだ多くないものですから、警察に御相談をいただきたいと思いますし、女性警察官を配置したり、あるいは人目につかないような車や部屋を用意したり、相談しやすい状況をつくってまいりたいと思いますので、警察としても厳正に対処してまいりたいと思います。

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2016年4月28日 衆議院 消費者問題に関する特別委員会

梅村さえこ 衆議院議員(日本共産党)

今、街頭やSNSで、モデルにならないかと本来の目的を告げずに勧誘し、アダルトビデオに出演させる手口があります。

(中略。)

そこで伺いますが、声をかけられる女子高校生たちは、情報を余り持っていません。
明らかに情報量の格差があります。

そういう点でいいますと、消費者契約法で言う消費者と業者の関係にあると言えるのではないか、この分野での救済の対象にすべきではないか、ならないのか、このことを強く思いますが、いかがでしょうか。

河野太郎 消費者担当大臣(国家公安委員長)

アダルトビデオに強制的に出演させられるなんということはあってはならないことでございますので、消費者庁、国家公安委員会、手を携えてしっかりやってまいりたい。

これは大きな問題だと思っておりますので、断固この問題については厳正に取り組んでいきたいと思っております。

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一昨年の通常国会では、3人の国会議員が出演強要問題をとりあげました。
いずれも日本共産党です。
大臣の答弁もそれぞれ、前向きなものが感じられました。
このあと香西咲さんが、週刊文春で、出演強要の実態をあきらかにします。

2016年7月7日発売「週刊文春2016年7月14日号」
2016年7月14日発売「週刊文春2016年7月21日号」

 
世論が沸き立ちました。
昨年の通常国会のやりとりをみてみます。

2017年

2017年3月9日 参議院 内閣委員会

相原久美子 参議院議員(民進党)

近年なんですけれども、モデルですとかアイドル等の勧誘を装いながら、それをきっかけに若年層の女性が被害を受ける問題が発生しております。これ、先日、院内におきましても、被害者ですとかその支援者による院内集会が持たれていたところでございます。

そこで、内閣府は二月に、若年層を対象とした性暴力被害等の実態把握のためのインターネット調査の結果報告を発表されたということでございますので、これについて、調査の概要と結果についてお伺いしたいと思います。

武川恵子 内閣府 男女共同参画局長

また、契約した人のうち、契約時に聞いていない又は同意していない性的な行為等の写真や動画の撮影に応じるように求められた経験がある人はそのうち26.9%でございまして、そのうち求められた行為を行ったと答えた人は32.1%でございました。
(略)、調査結果からは、若年層の女性が未熟さに付け込まれて性的な被害に遭っている深刻な状況、またこういった被害はなかなか顕在化しにくい傾向にあるといったことがうかがえたところでございます。

相原久美子 参議院議員(民進党)

そこで、内閣府の男女共同参画会議の中で女性に対する暴力に関する専門調査会、ここではこれらの問題について議論をして3月中にも取りまとめを行うとされておりますけれども、今伺ったように、内閣府それから警視庁と実態調査が進められているわけですけれども、この結果を受けて、政府全体としてこれらに対応していくというような方向性を考えていらっしゃるのかどうか、お伺いしたいと思います。

武川恵子 内閣府 男女共同参画局長

(略)今後の課題としては、更なる実態把握を始めといたしまして、取締りの強化、教育、啓発の強化、相談体制の充実強化、保護、自立支援の取組強化などの各課題が掲げられているところでございます。

これらの課題、いずれも重要なものと考えておりますので、関係省庁と連携して、各課題にしっかりと取り組んでまいりたいと思います。

加藤勝信 男女共同参画担当大臣

今、男女共同参画会議の専門調査会における話は事務当局からお話をさせていただきました。
この報告書を踏まえて、更なる実態把握、また現在被害に遭っている方を支援するため、また取締りの強化、相談体制の充実、また保護、自立支援の取組強化、こういったことを行っていくことも必要だと思います。

また、今後新たな被害者を生まない、こういう観点からは、教育、啓発の取組を強化して、若年層を始めとする女性に対するあらゆるまさに暴力の根絶に向けて、御指摘ありますように関係省庁よく連携しながら、それから、今こうしている中にも一人一人被害者が生まれておられるわけでありますから、スピード感を持ってしっかりと対応していきたいと考えております。

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2017年3月27日 参議院 予算委員会

佐々木さやか 参議院議員(公明党)

最後に総理に伺いますが、政府は一億総活躍社会を掲げ、女性や若者の活躍に力を入れております。

こうしたAV出演強要問題というのは女性に対する重大な人権侵害でありますし、性暴力であります。

このような被害に若年者が巻き込まれることのないようにしっかり対策を行うように総理に最後にお願いをしたいと思います。
この問題についての認識をお聞かせください。

安倍晋三 内閣総理大臣

若年層の性的搾取や女性に対する性暴力は重大な人権侵害であり、国としてその根絶を図っていきます。このため、配偶者等からの暴力、性犯罪、ストーカー行為などそれぞれの実態に応じた取組を進めています。

特にアダルトビデオ出演強要問題については、佐々木議員が中心となって取りまとめられた御党の提案も受けまして、早速、加藤大臣を中心に政府一体となって取り組む体制を立ち上げたところであります。
その下で、実態の解明、取締りの強化、予防のための教育、啓発の強化、そして被害者が相談できる体制の充実などの取組を加速していきます。

女性が安心して暮らせる環境を整備することは女性活躍を推進する上の大前提であり、政府としてしっかりと対応してまいります

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2017年4月7日 衆議院 内閣委員会

池内さおり(日本共産党)

JKビジネス、またAV出演強要問題にも焦点が当たり、現状把握と対応の方向性が示されたということも初めてのことだと思います。
さらに、動画の消去の問題なんですけれども、私が常にこだわっているのは、やはり本人が望まない映像、これは強要に基づくものまでもがネット上で今も販売をされている、視聴され続けている。

これは、レイプをされたという事実だけでも、被害者は男性のことが怖くなって、日常生活を営めなくなった人もいる。
マスクをしないと外出できない。
電車の中などで目が合っただけで、あの人はなぜ今私を見たのか、もしかして、私のあの動画を見たんじゃないかと発作を起こすまでになって、日常生活そのものが破綻をしている人もいらっしゃる。

今、支援の現場では、弁護士さんに書面をつくってもらって、直接、サイトの管理者にかけ合って、何カ月も後に、場合によっては消せる場合もあるけれども、管理者が応じないで、その動画を消せないということもあるそうなんですね。

この動画を消すということは、今まで誰もやったことがない、まさに。
認識もされていなかったわけで、前人未到の領域とはわかっているんですけれども、でも、できないと簡単に白旗を上げてしまうんじゃなくて、民間には、消去をさせたという実績もあります。

この民間の動きに警察もさらに連帯を、連携を強めるべきではないでしょうか。これも大臣、ぜひお答えください。

山下史雄 警察庁 生活安全局長

お尋ねの動画の削除の問題でございます。

警察では、インターネットに掲載をされました、個人の権利を侵害するような情報につきましては、当該情報の掲載が犯罪に当たるような場合は、サイト管理者等に対して当該情報の削除を要請いたします。

また、犯罪に当たらないような場合は、サイト管理者等の約款により削除の対象となり得るものについて、対応を依頼することができるということでございます。

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池内さおり 衆議院議員(日本共産党)

今言ったことを絶対やってください。ちゃんとやってください。

そして、動画を消したくても、声を上げたということで動画が特定をされて、かえってその動画が拡散されてしまう、こういう恐怖感も被害者は感じています。

削除要求をした被害女性の動画を意図的に拡散する、このようなユーザーには厳罰をもって対処すべきだということは、きょう私は指摘をしておきたいし、また、一度拡散してしまった動画を消すということというのは、それが技術的に難しいということは私も理解をしているつもりなんですけれども、でも、それはやはり承服できない現実です。

少なくとも、こうした動画を追いかけ続けて、消し続ける姿勢を警察には見せていただきたいし、また、悪意による拡散、そうした人物にやはり厳しい態度でもって、追い続けていただきたいということは重ねて要求したいと思います。

被害者をなくしていく、この強要の被害、その本腰を入れた対策を進めていくためには、今の法的枠組みではやはりできないことがたくさんある、新たな規制が必要だということは私は強く感じています。

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以上、ここまで、6人の議員が出演強要問題について質(ただ)しました。

(確認)
<質疑者>
2016年1月21日 田村智子 参議院議員(日本共産党)
  
2016年3月11日 池内さおり 衆議院議員(日本共産党)
  
2016年4月28日 梅村さえこ 衆議院議員(日本共産党)
  
2017年3月9日 相原久美子 参議院議員(民進党)
  
2017年3月27日 佐々木さやか 参議院議員(公明党)
  
2017年4月7日 池内さおり 衆議院議員(日本共産党)
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以降も国会で、出演強要問題に関する言及がありました。

2017年4月10日
  
2017年5月11日
  
2017年5月25日
  
2017年6月2日
  
2017年6月9日
  
2017年6月15日

こちらにつきましては、明日のブログでご紹介をさせていただきます。

(香西咲さんのツイートより、引用。)

香西咲さん
2017年12月1日

昨日の #HRN院内集会
多くの超党派議員の先生方とご挨拶、名刺交換させて頂きました。
私のTwitter見て下さった先生
『もう充分頑張ってるから頑張り過ぎないで』
と心配して下さった先生
早々にヒアリングのアポイントまでして下さった先生方
心より感謝申し上げます。

#AV強要 #人身売買

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香西咲さん
2017年12月1日

国会が終わり次第、
私の #AV強要 #被害 を
国会議員の先生方、数名にヒアリング して頂きます
。日程調整。

先生方に失礼があるといけないので、
ヒアリングについてのツイート報告は出来ませんがご了承ください。
どうか全てを伝えられます様に、応援宜しくお願い致します。

#青木亮
#DMM
#MeToo

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今年は香西咲さんの事案を国会でとりあげてほしいです。
出演強要につきましては、2つの事柄を解決しなければなりません。
被害の防止と、性暴力をうけた方々の被害の回復です。
後段の「被害の回復」につきましては長引くことがゆるされません。
いずれ、人権を重視している政党はどこなのかがわかることでしょう。
はたして今国会で、香西咲さんにかかわる質問があるのでしょうか。
刮目(かつもく)しています。
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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
香西咲さんのツイッター
(香西咲さんの重要ツイート ~2016年7月18日)
 私だって綺麗にリセット出来るならAVデビュー前の私に戻りたい。
 だけど変えられない現状踏まえて立て直したのが今の形。(後略。)

(明日のブログへつづく)



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