正月の初夢といいますと、江戸時代からの慣(なら)わしである
「一富士」(いちふじ)
「二鷹」(にたか)
「三茄子」(さんなすび)
が定番のようです。
ぼくはこれまで、この種の夢をみたことがありません。
みたくもありません。
毎年、正月になると、頭に浮かぶのは西行(1118年~1190年)の「山家集(さんかしゅう)」です。
この家集(かしゅう。「個人の和歌集」)のなかに初夢をよんだ歌があるからです。
「年暮れぬ春来べしとは思ひ寝にまさしく見えてかなふはつゆめ」
つぎのような意味になります。
(訳) 1年がおわり、新春にふさわしい夢をみたいと思って寝た。 望みどおりよい夢をみることができた。 |
今年のぼくの初夢は、なぜか、「風流夢譚」(ふうりゅうむたん)のなかの一場面でした。
「風流夢譚」は、小説家の深沢七郎が1960年に発表した短編です。
月刊誌の中央公論に掲載されました。
公表後すぐに惨事を惹起(じゃっき)します。
当該事件については今回、割愛します。
(※大辞林に簡単なあらましが紹介されています。)
現在、「風流夢譚」は、志木電子書籍から刊行されています。
(参考。志木電子書籍)
□「風流夢譚」を電子書籍化した理由
小説のなかから、今回のぼくの夢に登場した箇所を引用します。
●「風流夢譚」
(※改行を施しています。)
私が驚いたのは今、首を切ろうとしているそのヒトの振り上げているマサキリは、以前私が薪割りに使っていた見覚えのあるマサキリなのである。
私はマサカリは使ったことはなく、マサカリよりハバのせまいマサキリを使っていたので、あれは見覚えのあるマサキリなのだ。
(困るなァ、俺のマサキリで首など切ってはキタナクなって)と、私は思ってはいるが、とめようともしないのだ。
そうしてマサキリはさーっと振り下ろされて、(略)の首はスッテンコロコロと音がして、ずーッと向うまで転がっていった。
(あのマサキリは、もう、俺は使わないことにしよう、首など切ってしまって、キタナクて、捨てるのも勿体ないから、誰かにやってしまおう)と思いながら私は眺めていた。
(略。)
それに、(困る困る、俺のマサキリを使っては)と思っているのに、マサキリはまた振り上げられて、こんどは(略)の首がスッテンコロコロカラカラカラと金属性の音がして転がっていった。
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ぼくはなぜこのような夢をみたのでしょう。
誘因は、年末に書いたブログにあると考えます。
記事の後半に、
「出演強要をおこなう業界人を死刑にしろ」
といった良心的なツイートを多数、転載しました。
(参考。当ブログ)
・2017年12月28日
(一例)
AV出演強要とかクズだな。レイプと一緒や。死刑や死刑。総量規制が必要。https://t.co/dBVoUHh0tx
私はAV出演を強要された~“普通の子”が狙われる~ | NHK クローズアップ現代+ https://t.co/wAv0NjPb3a
— 後藤輝樹@横浜市議会議員選挙(南区) (@gototeruki) 2016年7月25日
「「弁護士がいるので大変なことになる」などと言って出演を強要していた」こんなおっさんは死刑でいいんじゃないですか?日弁連的にも。 RT @nhk_news: アダルトビデオ出演強要か 男を逮捕 被害多数か #nhk_news https://t.co/tiMx08kSfB
— 弁護士 谷山智光 (@taniyama) 2017年5月29日
AV出演強要問題は今どうなっているか。 今も苦しみの中にいる被害者たち(伊藤和子) – Y!ニュース https://t.co/xdOmpUsPka
こんなゴミ連中は死刑にしたら良い!法制厳しくしろ!— nyanyamato (@nyan_yamato) 2017年11月26日
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一連のツイートが脳裏に残っていたのはたしかです。
(再掲。西行)
「年暮れぬ春来べしとは思ひ寝にまさしく見えてかなふはつゆめ」 |
(訳) 1年がおわり、新春にふさわしい夢をみたいと思って寝た。 望みどおりよい夢をみることができた。 |
夢のことはさておき、今年は以下のような展開になってほしいです。
(2017年2月15日 幻冬舎plus「AV女優のセックス映像は永久に残り続けていいのか」より、引用。改行を施しています。)
●宮本節子 PAPS世話人
AV業界がどうなるかはわからないけれども、今のアダルトビデオは現状維持では継続できないでしょう。 私は外野席にしかいない人間なので内部のことは存じませんが、少なくとも彼女たちの話を聞く限りにおいて、業界は潰れるべくして潰れるだろうと思います。 |
(2017年2月8日 毎日新聞「AV問題 搾取される“女優” 支援団体に聞く・下」より、引用。改行を施しています。)
●金尻カズナ PAPS相談員
(前略。) プロダクションやスカウトだけを摘発してしっぽ切りすればいいのではなく、メーカーも責任を問われなければいけない。 もっと言えば、大手通販サイトを含めて、販売して利益を得ている人たちにも責任があります。 |
●宮本節子 PAPS世話人
さらに言えば、仮に大手メーカーがつぶれても関係ありません。 (後略。) |
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もっともなご意見です。
ほとんどの国民がそのように考えているはずです。
犯罪者たちに未来はあるのでしょうか。
(2017年2月15日 幻冬舎plus「AV女優のセックス映像は永久に残り続けていいのか」より、引用。改行を施しています。)
●中村淳彦さん(ノンフィクション作家)
ワタミ、電通などが代表する様々な企業が労働環境の改善を迫られたことと同じく、AV業界も末端で働くAV女優たちの環境改善を強く迫られている。
黙っていても絶対に終わらない。
AV産業を継続するならば、一刻も早い改善、対応は必須である。
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(再掲)
「一刻も早い改善、対応は必須」
犯罪者たちにも生き残る可能性はあるようです。
業界の実相を眺望します。
まずは2年前です。
2015年10月19日
(伊藤和子HRN事務局長のツイートより、引用。)
●伊藤和子 HRN事務局長
<2015年10月19日>
またAV被害の相談きた! 今度は18歳の女の子。。。この世の中ほんとうに、くるっている。東京というまちのあちこちに巣くう、女の子を食い物にする、ブラックな勢力をなんとかしなくてはいけない。
— Kazuko Ito 伊藤和子(@KazukoIto_Law) 2015年10月19日
(2015年10月19日) またAV被害の相談きた! 今度は18歳の女の子。。。 この世の中ほんとうに、くるっている。 東京というまちのあちこちに巣くう、女の子を食い物にする、ブラックな勢力をなんとかしなくてはいけない。 |
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(再掲。中村淳彦さん)
「一刻も早い改善、対応は必須」
現在はどうなのでしょう。
自浄努力をしているのでしょうか。
現在
(2017年11月25日 Yahoo!ニュース「AV出演強要問題は今どうなっているか。 今も苦しみの中にいる被害者たち」より、引用。改行を施しています。)
<一部分を引用>
●伊藤和子 HRN事務局長
AVの撮影がいやでも、 「バラし代がかかる」 等と言われ、撮影から逃れられない状況は今も続いています。 SOSを受けて、弁護士などが |
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(再掲。伊藤和子HRN事務局長)
「どこまでも追いかけてきます」
業界人に社会人としての矜持(プライド)はありません。
まさしく犯罪者です。
(伊藤和子HRN事務局長のツイートより、引用。)
●伊藤和子 HRN事務局長
<2017年11月10日>
昨日受任した、とあるAV女優の方、
本当にひどい状況に置かれており、奴隷のように食い尽くされていた模様。
怒りを禁じ得ません。
氷山の一角ではないかと思うと心が痛みます。
これ以上の非道行為には、私自身断固とした対処をしていく所存です。— Kazuko Ito 伊藤和子 (@KazukoIto_Law) 2017年11月10日
昨日受任した、とあるAV女優の方、 本当にひどい状況に置かれており、奴隷のように食い尽くされていた模様。 怒りを禁じ得ません。 氷山の一角ではないかと思うと心が痛みます。 これ以上の非道行為には、私自身断固とした対処をしていく所存です。 |
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(再掲。中村淳彦さん)
「一刻も早い改善、対応は必須」
□青木亮
□大西敬
□高畠典子
□坂田恵理子
□坂上孝志
□A-TEAM 飯田正和
□メーカー関係者
□T総研のY
□その他
こいつらについてもみてみます。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
●香西咲さん
<2017年12月13日>
やっと逃げ回ってた #青木亮 出てきたと思ったら、また契約書を盾に酷い事を言われている。 この後に及んでまた契約書問題。 しかもサインしたのは私じゃない。 本当に消えたい。 どこまで苦しめれば気が済むの? #MeToo |
●香西咲さん
<2017年12月13日>
相手方弁護士も上から目線で何を言ってるのだろう? (後略。) |
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悪事を正す気などは毛頭もありません。
ほかの業界人も同様です。
(再掲。「風流夢譚」)
「そうしてマサキリはさーっと振り下ろされて、(略)の首はスッテンコロコロと音がして、ずーッと向うまで転がっていった」
「マサキリはまた振り上げられて、こんどは(略)の首がスッテンコロコロカラカラカラと金属性の音がして転がっていった」
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風流夢譚はファンタジー(幻想)です。
実際のものとはなりません。
業界人の逮捕、起訴、収監と、メーカーの破産については、具現してほしいものです。
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■2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
■2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
■2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
■2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている。」
(※A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
■2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)・(後編)に掲載されました。
■2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
■2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
■2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
■香西咲さんのツイッター
(香西咲さんの重要ツイート ~2016年7月18日)
私だって綺麗にリセット出来るならAVデビュー前の私に戻りたい。
だけど変えられない現状踏まえて立て直したのが今の形。(後略。)
(明日のブログへつづく)
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