12月12日の「大竹まことゴールデンラジオ!」に、伊藤詩織さんが出演されました。
本日も伊藤さんの言辞をみてみます。
(2017年12月12日 文化放送「大竹メインディッシュ」より、引用。)
(※音声の文字化は、筆者。)
●太田英明アナウンサー
あの、システムとしては、ひとつひとつしらみつぶしにしていって、良いシステムをつくりあげるということは比較的中期にできると思うんですけど、社会全体の性暴力被害をうけている女性がどういう思いどういう立場でいるかっていうのをみんなが認識する、同じような意識をもつ、っていうのはちょっと時間がかかりそうな気がしますね。
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●伊藤詩織さん
そうですね。
でもわたしは、小声、ちいさい声でも、かすかでも、
「Me too」
って言っている声は聞こえるんですよね。
ただ、それがなかなか表面化されない、ってことが問題だと思っていて。
やはり、これが表面化されないから、こういったシステムもね、広がったりとか改善されていないかないことだと思うので。
これが本当は、「レイプ」っていうことばを聞くとすごい遠い、だれか映画のなかのようなはなしだと思うかもしれないけれど、これが実は、望まない性行為はそういうことで日常的におこなわれてしまう可能性のあること、っていうことをー
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●大竹まことさん
はい。
あと、ご本のなかでは、レイプドラッグのことにもふれられていますね。
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●伊藤詩織さん
はい。
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●大竹まことさん
実際にその被害があったかどうかは、さだかではないんですか?
どうお考えになっているんですか?
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●伊藤詩織さん
その、すぐに検査ができなかったので確証はないんですけれども、やはり、自分が体験したことのないような記憶と意識のうしないかただとー
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●大竹まことさん
酒、強いの?
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●伊藤詩織さん
強いんです。
(今回の事件は、記憶が)すっぽり無くなっていて、起きたら(記憶が)クリアだったんですね。
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●大竹まことさん
あー、うん。
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●伊藤詩織さん
だからこそ、わたしは時間がかかります。
何が起こったのか、わからなかったー
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●太田英明アナウンサー
記憶がないわけですからね。
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●伊藤詩織さん
そうですね。
ただ、やはり、こういった簡単に睡眠薬とお酒の併用でなってしまうので。
実はよく起こっていることなんですよね。
これも知らないだけで。
だから知っていたら、もしかしてこの症状、って思うかもしれないけれど、知らなかったら、どうしてこうなったのか、ってすごく悩んで考えてしまうと思うんですよね。
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●大竹まことさん
あの、レイプドラッグっていうからね、おれたち普通、ドラッグのあっちか、と思うと、そうじゃないんだね。
レイプドラッグっていうのはなんか、酒に睡眠薬とかなんか睡眠導入剤とかなんか混ぜる、と。
簡単な手に入るもの?
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●伊藤詩織さん
そうなんです。
はい。
あの、お酒だけじゃなくても、最近起訴された件では、ミルクコーヒーのなかに入っていた。
仕事先で、っていうこともあったりとか。
わたしもいただいたメールのなかに、上司からコーヒーのなかに入れられていた、っていう。
気づかないみたいですね。
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●大竹まことさん
問題点をご本のなかではっきりとさせています。
「山口さんとのそこに、恋愛感情はなかった」
「わたしが泥酔した状態だと山口氏は認識していた」
「山口氏は自身の滞在しているホテルの部屋にわたしを連れて行った」
「性行為があった」
「わたしの下着のDNA検査をおこなったところ、そこに付いたY染色体が山口氏のものと過不足なく一致するという結果が出た」
「ホテルの防犯カメラの映像、タクシーの運転手などの証言などの証拠をあつめ、警察は逮捕状を請求し裁判所はその発行をみとめた」
「逮捕の当日」
これはさっき読み上げましたが、
「捜査員が現場の空港で山口氏の到着を待ち受けるさなか、中村格(いたる)警視庁刑事部長の判断によって逮捕状の執行が突然止められた」
ご本に書いてありますが、全部事実の関係の、思っていること感じていらっしゃったことですね。
感じていらっしゃったというかー
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●伊藤詩織さん
そうですね。
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●大竹まことさん
事実っていうふうなー
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●伊藤詩織さん
ここに書かせていただいたのは、相手方もみとめていらっしゃることです。
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●太田英明アナウンサー
あの、山口敬之さんに関してはその、検察が不起訴にして、そして検察審査会でも不起訴相当になって、伊藤詩織さんとは主張が真っ向対立していて、これから民事裁判で争われるわけですけれども、伊藤さんとしてはこの山口敬之さんに関しては、どういう最終的な結論をもとめていま裁判で争っていらっしゃるのでしょうか?
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●伊藤詩織さん
そうですね。
よく、
「あ、また戦うんですね」
と言われるんですけど。
わたしが戦っているのは山口氏ではなく、本当にいまこういった被害をうけたそのあとのシステムとわたしはずっと戦っていて、これが個人的なはなしだったらここまでエネルギーと時間をつかってやってはいないと思うんですけど。 |
やはり、本当にこのかえていけられるシステムはたくさんあると思うので、起こったことは起こったことだけれども。
なのでわたしは、それをまず、何をかえていくべきなのか、かえていけるのか。
いまはどういう状況なのか、っていうことを知りたくて、ひとつひとつ法的な措置をとっているまでなので。
はい。
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「これが個人的なはなしだったらここまでエネルギーと時間をつかってやってはいない」
おそらく香西咲さんも同様の存意であろうと推察します。
(2016年7月29日 毎日新聞「AV出演強要 香西咲さん『私はこうして洗脳された』」より、引用。)
●毎日新聞記者
なぜそこまで覚悟を決められた?
●香西咲さん
AVが夢にはつながらないことに気付き、ダラダラやっているのはよくないと思ったんです。 |
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「AVが夢にはつながらない」
香西咲さんは業界の虚構性を怜悧な視座で看取されています。
(2016年9月18日 AbemaTIMES「【AV出演強要問題】元カリスマ女優・川奈まり子氏が業界健全化のために奮闘」より、引用。)
●香西咲さん
結局、弁護士を雇って辞められましたが、人生の大事な時期5年間を失敗したなと思う。 |
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女性は消耗品です。
利用価値がなくなるまで搾(しぼ)り取られます。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
●香西咲さん
<2017年2月22日>
神回? 私達AV強要被害者は【嗜癖=しへき】で片付けられてしまうのが神回? 一般女性を心の病気にしたのは誰? AV事務所とAV業界ですよ。 発言者の方は被害にあった経験もなく、業界でももてはやされた世界しか知らないから言える言葉でしかありませんね。 |
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香西咲さんは、業界人が日々口にしている言説の誤謬(あやまり)に気がつきました。
<虚言の例>
(2017年3月2日 IPPA「20170302HRN院内シンポジウム欠席についてのご連絡」より、引用。)
●IPPA(メーカー団体)
しかしながら、当業界においては、偏見に基づくものも含め多数の社会的非難もある中、女優を中心とする製作者全員の自己実現の一つの態様として映像作品が作られているものと真に考えており、当協会及び各メーカーは、それら社会的非難等から彼ら・彼女らを守っていくべき責務があるものと考えております。 |
利用されているのは香西咲さんだけでありません。
ほかの女性も同じです。
(2016年7月29日 毎日新聞「AV出演強要 香西咲さん『私はこうして洗脳された』」より、引用。改行を施しています。)
<一部分を引用>
●毎日新聞記者
今も同じような目に遭っている女優がいる?
●香西咲さん
いますね。 (被害に)気付いていないと思います。 「夢の真っ最中」の子もいます。 |
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香西咲さんはこうした状況をなんとかしようとしたと考えます。
(再掲。伊藤詩織さん)
「これが個人的なはなしだったらここまでエネルギーと時間をつかってやってはいない」
●太田英明アナウンサー
あと、もうひとつ聞かせていただいていいですか?
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●伊藤詩織さん
はい。
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●太田英明アナウンサー
あの、今回の件に関しては、逮捕状が請求されたのにストップがかかったということで、みるひとによっては山口敬之さんが比較的政権に近いひとっていうイメージから、その権力の干渉があったんじゃないかっていうことで国会議員の一部、あるいはメディアの一部はそこを追求しようとしているうごきがありますが、それについては伊藤詩織さんどういう距離をおかれるおつもりなんでしょうか?
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●伊藤詩織さん
そうですね、まあ、わたしの、捜査員のかたからうかがった証言などはきっちり記録してあるので、そちらをたとえば提示していきたいなと。
たとえばですね、著名人であれば逮捕する必要がないとか逃亡だったり証拠隠滅のおそれがないだとかですかね。
あとは、今回被害届をうけとっていただいたのも、山口氏が左遷されたっていう瞬間で、それまではビデオをみても事件性があると感じられていてもうけとってくださらなかったんですね。
だから、それを考えてやはり、何かかれらのなかでちがうことがあったんじゃないかなとは思っているので、その記録は提出させていただければと思っています。
はい。
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●大竹まことさん
このご本の最後のほうではですね、
「今後わたしと同じような被害にあわれないことを」
とっても書いていらっしゃいますね。
しかし、こういうのを読むとあれだよね。
法律なり、それからその国のシステムなりが。
今日の番組の冒頭でも、この国は地球温暖化現象のこととかそういう社会のシステムにしても何にしてもすべてなんか後回しにされているっていうのがつづいているね、っていうはなしをしたんだけどね。
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●伊藤詩織さん
はい。
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●大竹まことさん
どうした?
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●はるな愛さん
なんか、あの、もうホント、伊藤詩織さんがやっぱり、こうやって淡々と、あの、まあ、ときには笑顔をつくっておはなしをしている姿をみたらやっぱり、戦っているこういうことをやっぱり、理解してくれない法律ってなんだろうと思うのね。
すみません、なんか、泣いたら・・・・・・
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(2017年12月14日 女性自身「詩織さん性被害訴えにはるな愛号泣 もらい泣きしたと共感の声」より、引用。改行を施しています。)
<一部分を引用>
●女性自身
12月12日放送の「大竹まことゴールデンラジオ」(文化放送)に、ジャーナリストの伊藤詩織さん(28)が出演。
自身のレイプ被害と性暴力問題を語る詩織さんに、アシスタントのはるな愛(45)が涙を流す場面があった。
(中略。)
はるなは終盤まで発言していなかったが、大竹に「どうした?」と聞かれると大号泣。
「こうやって淡々と、ときには笑顔を作ってお話ししている姿を見ていると、こういうことを理解してくれない法律って何だろうと思うので……」と声を震わせながら語った。
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●大竹まことさん
いや、もう、はるな愛の言うとおりで。
もうね、詩織さんはね、目一杯ね、冷静に対処しようとなさってね。
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●はるな愛さん
そうですね。
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●大竹まことさん
あの、気丈にこたえていただいているんで。
わたしもあの、ちょっと。
あの、気持ちはねー
うん。
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●太田英明アナウンサー
はい、まあ、これ以外の件でも、ジャーナリストとして活躍されていくでしょうから、今後もこの番組、別件でもぜひお越しいただければと思います。
伊藤詩織さんの体験をつづった手記、「ブラックボックス」は、文藝春秋から好評発売中です。
ぜひ、お手にとってお読みになってください。
「大竹メインディッシュ」、本日のゲストは伊藤詩織さんでした。
ありがとうございました。
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●伊藤詩織さん
ありがとうございました。
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伊藤詩織さんの民事裁判は、12月5日からはじまりました。
(2017年12月5日 HuffPost「伊藤詩織さんと元TBS記者の裁判始まる 空席を見つめた2分間、彼女は何を思ったか」より、引用。改行を施しています。)
<一部分を引用>
●HuffPost
損害の大きさについては
「突然事件のことを思い出したり、街中で被告に似た人物を見ただけで吐き気を催してパニックを起こすという症状が現在に至るまで続いている」
と主張。
「身勝手な行為によって極めて重大な肉体的・精神的苦痛を被った」
として、1100万円の損害賠償を求めている。
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(2017年12月5日 日刊スポーツ「詩織さん民事訴訟の第1回口頭弁論に被告側姿見せず」より、引用。改行を施しています。)
<一部分を引用>
●日刊スポーツ
被告側は全面的に争う意向を示したが、法廷には姿を見せなかった。
伊藤さんは取材陣に対し
「もしかしたら、相手の方(山口氏)が来るかもしれないと伺っていたので、とても緊張していた。誰も席におらず、不思議な気分になった」
と感想を述べた。
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香西咲さんにつきましても事態が進展しているようです。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
●香西咲さん
<2017年12月18日>
(前略。) 近況報告ですが引退から2週間後のHRN院内集会から活動を再開し、PTSDと闘いながらも着々と事は進んでおります。 時間はかかるでしょうが来年に期待します。 |
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□青木亮
□大西敬
□高畠典子
□坂田恵理子
□坂上孝志
□A-TEAM 飯田正和
□メーカー関係者
□T総研のY
□その他
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(再掲。香西咲さん)
「来年に期待します」
香西咲さんには、政府と国家の後押しがあります。
もうすこしです。
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■2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
■2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
■2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
■2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている。」
(※A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
■2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)・(後編)に掲載されました。
■2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
■2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
■2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
■香西咲さんのツイッター
(香西咲さんの重要ツイート ~2016年7月18日)
私だって綺麗にリセット出来るならAVデビュー前の私に戻りたい。
だけど変えられない現状踏まえて立て直したのが今の形。(後略。)
(明日のブログへつづく)
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