昨日のつづきです。
中村淳彦さんが、11月17日の「大竹まこと ゴールデンラジオ」で、出演強要問題について語りました。
2017年11月17日「大竹メインディッシュ」(アーカイブ版)
□ポッドキャスト
□iTunes
本日も、音声を文字化させていただきます。
(※9分21秒のあたりから)
●大竹まことさん
うーん。
実態はもう、本であきらかになってくるんだけど、出ても稼げない、という状態がいま、あるわけですか?
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●中村淳彦さん
この10年ぐらいは、稼げないですね。
あの、それは、だれが搾取しているわけじゃなくて、売れない。
売れないんですね。
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●大竹まことさん
もうひととおり出回っちゃった、というのと、ネットもー
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●中村淳彦さん
そうです、そうです。
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●大竹まことさん
うーん。
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●中村淳彦さん
わざわざ買わない。
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●大竹まことさん
わざわざ買わないー
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●室井佑月さん
売れていないっていうけど、ネットでさあ、いろいろ、ネットサーフィンしていると、深く深くってやっていくと、すごい女の子の裸に。
いっぱい出てきちゃったりする。
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●中村淳彦さん
あれは、だからその、海外の無修正の映像みたいなのもあるんですけど。
それとAV業界、ちょっとちがうんですね。
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●室井佑月さん
ふーん。
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●中村淳彦さん
いま、AV業界は、モザイクがあるAV、国内にあるモザイクがあるAVを
「AV」
って言っているんですね。
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●大竹まことさん
モザイクのないやつはまた、ぜんぜんルートがちがうー
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●中村淳彦さん
そうです、そうです。
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●室井佑月さん
なんか恐くない?
それで、わたしさぁ、いつも恐いとおもっちゃうんだけど、経歴(履歴)とか残っちゃってさ、こんなとこ、わたし、みたいと思っていないのに、でてきてさ。
勝手に。
おっかない、と思っちゃう。
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●大竹まことさん
そうだね。
でも、それ、ルートがちがう、って言うけど、日本人のもありますよね?
たくさん。
無修正みたいなの。
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●室井佑月さん
でてくるよ。
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●中村淳彦さん
あのー、海外、この前、台湾の業者が逮捕された。
まあ、日本人なんですけど、海外から送るんですね。
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●大竹まことさん
うんうん。
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●中村淳彦さん
そうすると、それが隙間だった時期もあって。
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●大竹まことさん
うんうん。
それが?
日本以外の?
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●中村淳彦さん
ええとね。
ちょっと保留させてください。
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●大竹まことさん
むずかしい?
うん、うん。
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●室井佑月さん
中村さんはいま、いまの状況っていうのが、どういうふうに改善すれば良いというふうに思っているの?
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●中村淳彦さん
AV業界は、出演する前に、本当に出たいのか、ということを徹底するとか。
改善点はいちおう、弁護士、第三者委員会というのをたてて、改善点はいちおう発表しているんですけど。
まあ、足並みが揃っていないので、むずかしいですね。
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●大竹まことさん
あの、まあ、別のレポートで、たとえば、キャバクラ嬢がいたと。
そうすると、その世界にどんどんあたらしい子が入ってくる。
そうすると、古株みたいなのは、そのランクには、いられなくなる。
ひとつ下のランクっていうか、そういう場所に、ちょっとだけ稼ぎの悪い場所に落ちていく。
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●室井佑月さん
それは、昔からあった。
あとは、売掛金をためちゃって、お客さんが払わないで、とんずらしたりすると、売掛金がたまっちゃっていって、というひとは昔からいた。
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●大竹まことさん
そうなってきたときに、これはAVじゃないんですけども、どんどんそうなってきますよね。
年をとって。
そうすると、すぐ横に売春みたいなことが隣り合わせになっていて。
そっちのほうが稼げるんじゃないか、みたいなかたちがシステムとしてあるみたいですね。
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●中村淳彦さん
まあ、システムというか、ふつうにありますね。
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●大竹まことさん
ふつうに、それは。
個人もそこを選択するしかないっていう。
で、この業界には、そういうことはないんですか?
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●中村淳彦さん
AV業界に関しては、けっこう応募で、出たい、って子もふえているんですね。
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●大竹まことさん
はい、はい。
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●中村淳彦さん
で、仕事が減ってて、売り上げがさがってて、仕事が減っているから、(業界は)女の子が選び放題の状況なので。
あと、男の要望を聞くっていうのがけっこう徹底している業界なので。
どんどんあたらしいかわしい子を出せっていうー
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●大竹まことさん
あっ、それは、みる側の要望ー
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●中村淳彦さん
みる側の要望を聞きます、っていう業界なんですね。
でも、女の子に関しては商品なので、人権はない、みたいのがけっこう。
人権がない、ったらアレなんですけど、まあ、そこは考えてこなかった。
女の子は商品で、お金を出してくれるひとのためにがんばります、っていう業界なのでー
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●室井佑月さん
えっ、みずから出演したいと応募してくる女の子というのは、どういう感じの?
お金にこまって、とかが多いんですか?
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●中村淳彦さん
お金にこまって、も当然多いでしょうけど、いまAV業界、AV女優のトップ層の子っていうのは、テレビに出ている、は。
楽しそうだ、は。
まあ、はなやかなので。
まあ、ふえましたよね、そういうところにあこがれる女の子たちっていうのは。
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●大竹まことさん
で、テレビに出るような感覚っていうか。
ちがいがない、ってことですか?
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●中村淳彦さん
ちがいがない、っていうより、トップのAV女優の子は、はなやかで、けっこう魅力的なので、女の子があこがれる。
あの子かわいい、って、ファンになるみたいな感覚は、まあわかりますよね。
わたしもやりたい、みたいな。
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●大竹まことさん
あー。
逆にそれをみる男性は、たとえばAV嬢の、アイドルが好きになると同じように?
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●中村淳彦さん
あ、そうです。
ずっとそうですね。
昔からね。
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●大竹まことさん
この子が自分のお気に入りだ、というのがあって。
その子のやつは売れたりする?
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●中村淳彦さん
ま、だから、それで売れている有名な女の子って、本当にごく一部なんですけど、そういう名前を出してスカウトして、いざ自分がやったらぜんぜんはなしがちがって、お金ももらえない、みたいな。
そういうのが重なって、まあ、女の子たちが怒っちゃったのが、今回の問題ですよね。
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●大竹まことさん
あ、じゃ、この業界のいろんな不都合はたくさんあるにしても、この業界は生き残っていくんですかね?
それじゃ、逆に。
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●中村淳彦さん
生き残っていくというか、このAV業界というのは、AV女優以外のセーフティーネットになっている部分があって、ほかに行き場所がないんですね。 彼らは。 なので、需要があるかぎりは、しがみついて、つくるかな、とぼくは思ってー |
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●室井佑月さん
え?
ほかに行きようがない、っていうのがわからないー
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●大竹まことさん
それはだからー
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●中村淳彦さん
AVやめたら別の仕事ができない。
つぶしがきかないんですよ。
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●室井佑月さん
なんで?
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●大竹まことさん
それ、AV嬢のはなしですか?
それとも、AV業界ー
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●中村淳彦さん
あー
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●大竹まことさん
AV業界のはなしですね?
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●中村淳彦さん
女の子は若くてかわいくて、学歴も高い子が、いまぞくぞく出させているから、女の子はいくらでも行く場所があると思うんですよ。 |
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●大竹まことさん
そうじゃなくてー
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●中村淳彦さん
男たちがね。
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●大竹まことさん
そこでつくっているー
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●中村淳彦さん
つくったり、男優だったり、プロダクションー |
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●大竹まことさん
男優ー
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●中村淳彦さん
プロデューサーだったり、経営者だったりというのは、ほかに行き場所、ないだろうなぁ。 |
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●大竹まことさん
はぁー
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●中村淳彦さん
だから、やめるわけにいかないんですよね。
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●大竹まことさん
だから、前よりかはどんどん需要が落ちていようと、稼ぎの幅がすくなくなろうと、その業界にしがみついている。
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●中村淳彦さん
うん。
今回の問題って、本当に大きな問題になっているんですけど、それでもやっぱ、みんな。
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●室井佑月さん
えー、でも、どうなのー
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●中村淳彦さん
やめるひと、いないですよね。
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●室井佑月さん
その、なんていうの、だけど、けっきょく女の子を犠牲にして成り立っているわけだからー
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●中村淳彦さん
そう、そう。
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●室井佑月さん
だから、別にほかの業界へ行ったっらいいじゃん。
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●大竹まことさん
そこはどうなんですか?
女の子は犠牲にしているっていう感覚があるの?
それとも、そういうことはあんまり考えていないですか?
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●中村淳彦さん
いやー、犠牲にしているっていう自覚は若干、みんなあるだろうな。
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ちなみに、IPPA(メーカー団体)は、つぎのようにのべています。
(2017年3月2日 IPPA「20170302HRN院内シンポジウム欠席についてのご連絡」より、引用。改行を施しています。)
<一部分を引用>
●IPPA(メーカー団体)
立ち返っての話となりますが、貴法人では、
「全ての出演女優は性的搾取の対象であり被害者である」
という問題意識に立脚しておられるのではないかと思われます(誤解なきように申しますが、その立脚点の当否を述べているのではございませんし、社会的にそのような考えが相当程度形成されていることも理解しています。 ) 。
しかしながら、当業界においては、偏見に基づくものも含め多数の社会的非難もある中、女優を中心とする製作者全員の自己実現の一つの態様として映像作品が作られているものと真に考えており、当協会及び各メーカーは、それら社会的非難等から彼ら・彼女らを守っていくべき責務があるものと考えております。
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「女優を中心とする製作者全員の自己実現の一つの態様として映像作品が作られている」
ぼくの脳裏に、
「盗人にも三分(さんぶ)の理」
ということばが出現しました。
広辞苑にはこう書かれています。
「どんなに筋の通らない事にも理屈をつければつけられるものである」
と。
●中村淳彦さん
ただ、ぼくもふくめてなんですけど、ふつうの映画つくれない、テレビ番組つくれないから、女の子の裸を利用してなんとか商品にして生活している、っていう。 こう、あんまり才能がないひとたちのあつまり、かな、と思っているので。 |
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●大竹まことさん
あ、あー。
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●中村淳彦さん
なかなか、女の子の裸を取ったら、じゃ何つくれるの、という状態ではありますよね。
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●大竹まことさん
ま、たまーに聞くけど、なんかこう仕事ないからAV撮っているんだよ、みたいなはなしも。
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●中村淳彦さん
ふんふん、はいはい、ありますよね。
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●大竹まことさん
ねえ。
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●室井佑月さん
何つくれるかって、その能力がないっていうんだったら、つくる仕事じゃないところに行けばいいんじゃー |
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●中村淳彦さん
ええ、だからそうですよ。
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●室井佑月さん
そうでしょ。
ふつう考えて。
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●中村淳彦さん
いやぁ、そうなれば丸くおさまるんですよ。
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●室井佑月さん
なんか、若い、やんちゃしているときに何年間か、すごい若さゆえの残酷さで、なんかやっちゃったっていうんだったら。
だけど、ずっとその男のひとだってそこにいる仕事じゃないんじゃないの。
女の子だけじゃなくて。
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●中村淳彦さん
あのー、男はね、けっこう長くがんばりますね。
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●大竹まことさん
ああ、そう。
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●中村淳彦さん
はい。
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残りは明日のブログでご紹介をさせていただきます。
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(香西咲さんのツイートより、引用。)
●香西咲さん
<2016年12月19日>
年明けのPTSDやフラッシュバックの治療が楽しみです。 投げやりだった人生でしたが、業界内外の方々やファンの方々の愛情を感じる事ができ今やっと前向きに人生を考え直そうという気持ちになって参りました。 少しづつですが。 どうかこれからも温かく見守って頂けたら幸いです。 ありがとうございます |
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香西咲さんの生き方は気高く、明哲です。
(パスカル著 塩川 徹也訳「パンセ」岩波書店刊より、引用。改行を施しています。)
<421章>
私は、人間をほめると決めた人たちも、(略)、気を紛らすと決めた人たちも、みな等しく非難する。
私には、呻(うめ)きつつ求める人たちしか是認できない。
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■2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
■2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
■2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
■2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている。」
(※A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
■2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)・(後編)に掲載されました。
■2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
■2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
■2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
■香西咲さんのツイッター
(香西咲さんの重要ツイート ~2016年7月18日)
私だって綺麗にリセット出来るならAVデビュー前の私に戻りたい。
だけど変えられない現状踏まえて立て直したのが今の形。(後略。)
(明日のブログへつづく)
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