当ブログで何度もとりあげております。
アメリカは、今年になってはじめて、日本の出演強要問題に言及しました。
ふれた回数は2回です。
(確認)
●日時 2017年3月3日
・発表 アメリカ国務省
・書名「2016年人権報告書」
●日時 2017年6月27日
・発表 アメリカ国務省
・書名「2017年人身取引報告書」
いずれも、アメリカ国務省が発表しました。
同省は、アメリカ合衆国の外交関係をつかさどる行政機関です。
それぞれの報告書のなかから出演強要に関する部分をみてみます。
2017年3月3日
~「2016年人権報告書」
(「2016年国別人権報告書―日本に関する部分」より引用。改行を施しています。)
●2016年 人権報告書
<2017年3月3日>
NGOは、企業が女性や、いくつかの事案では男性に対し「モデル」契約と偽り、ポルノビデオへの出演を義務付けた多数の事案を報告した。 こうした女性や男性がビデオ出演を拒否すると、これらの企業は違約金の支払いを要求した。 ポルノビデオに出演させるために女性を派遣した大手芸能事務所の代表者たちを警察が逮捕した事案が2件あった。 そのうち1件について、裁判所は6月、事務所の社長と社員に罰金を科した。 警察は10月、もう一方の事案を検察に送致したと発表した。 |
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(再掲)
「警察が逮捕した事案が2件あった」
正確には、逮捕が1件、書類送検が1件です。
2017年6月27日
~「2017年人身取引報告書」
(「2017年人身取引報告書(日本に関する部分)」より引用。改行を施しています。)
●2017年 人身取引報告書
<2017年6月27日>
モデルや芸能事務所の中には、詐欺的な募集手段を用いて、日本人女性および男性に不明瞭な契約書に署名するよう強要し、その後、契約違反、あるいはその他の法的手段を取ると言って脅し、ポルノ素材の製造のために性行為を強制する事務所もある。 |
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(3月3日。アメリカ人権報告書)
「『モデル』契約と偽り、ポルノビデオへの出演を義務付けた」
(6月27日。アメリカ人身取引報告書)
「詐欺的な募集手段を用いて、日本人女性(略)に不明瞭な契約書に署名するよう強要」
まさにこいつらの手口です。
□青木亮
□大西敬
□高畠典子
□坂田恵理子
□坂上孝志
□A-TEAM 飯田正和
□メーカー関係者
□T総研のY
□その他
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アメリカは、人身売買(人身取引)に対して、どのような対応を考えているのでしょうか。
日テレNEWSの記事を参照します。
(2017年6月28日 日テレNEWS24「“人身売買”報告書 中国『最低』に格下げ」より引用。改行を施しています。)
イバンカ大統領補佐官
「母親の立場から見て(人身売買の撲滅は)優先すべき政策だ」
一方、日本については、女性や男性がアダルトビデオに強制出演させられている事例をあげたほか、女子高校生による援助交際が続いていることなどを問題視している。
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つぎは、AFP通信の記事です。
(2017年6月28日 AFP「米人身売買報告書、中国は最低ランク 米外交 人権重視に変化か」より引用。改行を施しています。)
●イヴァンカ(イバンカ) 大統領補佐官
報告書の発表に際し、トランプ大統領の長女で大統領補佐官のイヴァンカ・トランプ(Ivanka Trump)氏は、すべての政府には人身売買に加担した人物を訴追する責任があると述べた上で、 「人身売買を終わらせることはトランプ政権にとって外交上の主要な優先課題だ」 と述べた。 |
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(再掲。イバンカ大統領補佐官)
「政府には人身売買に加担した人物を訴追する責任がある」
□青木亮
□大西敬
□高畠典子
□坂田恵理子
□坂上孝志
□A-TEAM 飯田正和
□メーカー関係者
□T総研のY
□その他
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日本は今年、念願の人身取引議定書を締結することができました。
発効日は2017年8月10日です。
この条約を結んだことによって、日本は、以下の義務をはたす必要があります。
(人身取引議定書【説明書】より、引用。)
●人身取引議定書(説明書)
<2017年8月10日~>
(1)人身取引に係わる行為を犯罪として定めること。 (2)人身取引の被害者に対し、 (イ)私生活及び身元関係事項の保護、 (ロ)訴訟上の手続きに関する情報の提供、 (ハ)適当な住居、カウンセリング、医学的援助等の提供等、被害者を保護するための措置をとること。 (3)人身取引の被害者の送還を容易にし、及び受け入れること。 (4)情報交換等の分野において国際協力を促進すること。 (5)人身取引を防止するために、国境管理の強化、旅行証明書の安全管理等の措置をとること。 |
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(再掲。イバンカ大統領補佐官)
「母親の立場から見て(人身売買の撲滅は)優先すべき政策だ」
アメリカは、今年になって、出演強要は人身取引(人身売買)である、としました。
言われた側の日本はどうなのでしょう。
人身取引(人身売買)の類型に、出演強要がふくまれているのでしょうか。
出演強要は、人身取引(人身売買)なのか?
政府は、5月30日に、人身取引対策推進会議を開催しました。
この席で、加藤勝信男女共同参画担当大臣が、つぎのようにのべました。
(2017年5月30日 人身取引対策推進会議「議事録」より引用。)
<3ページ>
●加藤勝信 男女共同参画担当大臣
また、アダルトビデオ出演強要問題については、今月(5月)19日に「今後の対策」を策定いたしました。 この問題については、今回新たに人身取引関連事犯として年次報告に盛り込まれたものであり、今後、関係府省が連携して、取締り等や教育・啓発の強化、相談体制の充実等にしっかり取り組んでいく必要があります。 引き続き各大臣の御協力をお願いいたします。 |
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政府は、出演強要は人身取引である、と確言しました。
年次報告をみますと、詳細な記述がなされています。
●2017年5月30日 「人身取引対策に関する取組について(年次報告)」
<出演強要に関するもの>
・11ページ 【事例3】
・29ページ ④いわゆるアダルトビデオ出演強要問題に対する厳正な対応
・44~45ページ ③NGO、IOM等との連携
もう一度、一連の流れをふりかえってみます。
<2017年>
●3月3日
アメリカ国務省が「人権報告書」を発表する。
「『モデル』契約と偽り、ポルノビデオへの出演を義務付けた」
↓
●5月30日
日本政府は人身取引の範疇に、出演強要を付け加える。
出演強要=人身取引
↓
●6月27日
アメリカ国務省が「人身取引報告書」を発表する。
イバンカ大統領補佐官が、
「政府には人身売買(人身取引)に加担した人物を訴追する責任がある」
とのべる。
↓
●8月10日
人身取引議定書が発効する。
これにより日本は、「人身取引に係わる行為を犯罪として定めること」が義務づけられた。
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現在、政府は、出演強要被害に対応する法律を作成しています。
(2017年5月19日 第3回関係府省対策会議「今後の対策」より、引用。)
<9ページ>
●内閣府、関係府省
(1) 被害の防止及び救済等のための新たな対応策の検討 アダルトビデオ出演強要問題や「JKビジネス」問題等が深刻な性的な暴力で、重大な人権侵害であるとの考え方に立ち、関係者による自主的な取組の進捗状況や実態把握の状況も踏まえ、性的な暴力の被害につながる行為の規制、被害の回復、被害者の保護及び支援等について、有識者等の意見も参考に、法的対応を含め、必要な対応策を検討する。 (内閣府、関係府省)〔平成 29 年4月~〕 |
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3年前-
実は、日本は、3年前の2014年に、人身取引を根絶する、と宣言しました。
(参考)
●2014年12月16日 「人身取引対策行動計画2014」
このときはだれも、出演強要がこの世に存在すると思っていませんでした。
被害者の方々をのぞいては。
人身取引対策行動計画2014をみてみます。
<1ページ>
●人身取引対策行動計画2014
人身取引は重大な人権侵害であり、人道的観点からも迅速・的確な対応が求められている。 これは、人身取引が、その被害者に対して深刻な精神的・肉体的苦痛をもたらし、その損害の回復は非常に困難だからである。 また、人身取引は国境を越えて行われる深刻な犯罪であり、人身取引対策に対する国際社会の関心は高い。 政府では、こうした関心を背景に、平成26年12月、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けた「世界一安全な国、日本」を創り上げることの一環として、人身取引対策に係る情勢に適切に対処し、政府一体となって総合的かつ包括的な人身取引対策に取り組んでいくため、「人身取引対策行動計画2014」(以下「行動計画2014」という。)を策定し、これに基づいて対策に取り組んでいる。 |
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法務省の解説がわかりやすいです。
(法務省「人身取引をなくしましょう」より引用。)
●法務省
(前略)、平成26年12月には、新たに「人身取引対策行動計画2014」が策定され、2020年オリンピック・パラリンピック東京大会に向けた「世界一安全な国、日本」を創り上げることの一環として、人身取引対策に係る情勢に適切に対処し、政府一体となってより強力に、総合的かつ包括的な人身取引対策に取り組み、人身取引の根絶を目指すこととされています。 |
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オリンピックまで、あと3年です。
遅くてもこのときまでには出演強要が消滅していることでしょう。
こいつらとともに。
□青木亮
□大西敬
□高畠典子
□坂田恵理子
□坂上孝志
□A-TEAM 飯田正和
□メーカー関係者
□T総研のY
□その他
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愚かなやつらです。
この世で悪が栄えた例(ためし)はありません。
ドイツのヒトラー(1889年~1945年)は追いつめられて、最後、拳銃で自殺しました。
遺言どおり、遺体は、ガソリンをかけられて燃やされました。
ヒトラーが権勢をふるっていたころのことです。
人々はジョークを言って憂(う)さを晴らしました。
(宮田光雄著「ナチ・ドイツと言語」岩波新書より、引用。改行を施しています。)
ナチ政権成立後まもなく、ヒトラーがある精神病院を訪ねた。
患者たちはかたまって整列させられ、長い訓練を経てまことに見事に、いっせいに手をあげて<ドイツ式敬礼>を行った。
しかし、ヒトラーは、まだ二、三人の腕が敬礼のためにあげられていないのを見とがめて、
「どうして敬礼しないのか」
と尋ねた。
彼の受け答え。
「総統! 私たちは看護人であります。気が狂っているのではありません」
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(再掲)
「患者たちは(略)いっせいに手をあげて<ドイツ式敬礼>を行った」
精神病院の患者とは、業界人のことです。
(再掲)
「私たちは看護人であります。気が狂っているのではありません」
看護人は香西咲さんです。
業界人のような生き方を拒みました。
みずからのちからで泥濘(でいねい)を脱出しました。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
●香西咲さん
<2017年11月24日>
ちなみに私は正社員雇用三日目。 今日も研修のような状態でお世話になってますが楽しいです。 あの業界、特に前の事務所で会った人達とは笑顔が違う。人相も全く違う。屈託のない笑顔を見るのは久しぶり。 |
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業界人にはとうてい真似のできない生き方です。
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■2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
■2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
■2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
■2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている。」
(※A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
■2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)・(後編)に掲載されました。
■2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
■2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
■2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
■香西咲さんのツイッター
(香西咲さんの重要ツイート ~2016年7月18日)
私だって綺麗にリセット出来るならAVデビュー前の私に戻りたい。
だけど変えられない現状踏まえて立て直したのが今の形。(後略。)
(明日のブログへつづく)
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