業界への法律の周知(その3)。職業安定法。香西咲さんを蹂躙したやつらがおかれている状況は、「蛇の生殺し」です。強姦罪によるとどめがまたれます

厚生労働省と消費者庁が、業界に、通達を発したようです。
機が熟したのかもしれません。
内容は、出演強要にかかわる法律の周知です。

(川奈まり子AVAN代表のツイートより、引用。)

川奈まり子 AVAN代表

はい、厚労省消費者庁から行政文書がIPPAに届きました。
適正AV業界内への啓発と周知に努めよとの要請が書かれていたため、AVANにも文書が届き、概要をメールマガジンで会員に報せた次第です。

お尋ねの厚労省関連の文書は労基法上の労働者性(指揮監督等)を無くせという主旨のものでした。

本日は、職業安定法についてみてみます。
最初に、第63条の第2項を確認します。

(参考。職業安定法)
第63条
次の各号のいずれかに該当する者は、これを1年以上10年以下の懲役又は20万円以上300万円以下の罰金に処する。

二 公衆衛生又は公衆道徳上有害な業務に就かせる目的で、職業紹介、労働者の募集若しくは労働者の供給を行つた者又はこれらに従事した者
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過去に、複数の業界人が、職業安定法違反で有罪となっています。
HRN(ヒューマンライツ・ナウ)の「報告書」を参照します。

(2016年3月3日 HRN「ポルノ・アダルトビデオ産業が生み出す、女性・少女に対する人権侵害 調査報告書」より、引用。)

<10ページ>
職業安定法の有罪事例

・平成5年10月7日東京地判(判例集未登載)
「わいせつビデオ制作に際し、女優として自慰等の性戯をさせ、あるいは性交等の性戯をさせる業務」が、職業安定法第63条第2号の「公衆道徳上有害な業務」にあたると判断された事例。

・平成6年7月8日東京地判
都内で芸能プロダクションを経営する者と当該企業のマネージャーが、アダルトビデオ制作会社の監督に、18歳及び21歳の女性を女優として紹介して雇用させた行為が、有害業務に就かせる目的の職業紹介として有罪とされた事例(懲役2年及び1年、執行猶予4年及び3年)。

・平成7年10月5日東京地判
アダルトビデオの制作販売業を営む者が、伝言ダイヤルに入力した求人広告により応募してきた17歳の女性と面接し、「表に出ないビデオだから親にもばれない。出演料は2万5,000 円あげる。」などと申し向けて、アダルトビデオの女優として稼働することを説得勧誘した行為が有罪とされた事例(懲役1年、執行猶予3年)。

平成8年11月26日東京地判(判例タイムズ942号261頁、警察公論 52巻4号107頁)
アダルトビデオの制作販売業を営む者が、15歳の女性と面接し、「親や友達には絶対分らないようにするから安心しなさい。」などと申し向けて、わいせつビデオの女優として稼働するように説得勧誘した行為が有罪とされた事例(懲役2年6月の実刑)。

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平成8年11月26日の事案については、執行猶予がついていません。
実刑です。
当該業界人は、どのような悪逆なふるまいをしたのでしょうか。
奥村徹弁護士のブログに判決文が載っています。
引用させていただきます。

(2016年6月11日 奥村徹弁護士のブログ「職業安定法違反被告事件」より、引用。 )

平成8年11月26日 東京地方裁判所判決
(犯罪事実)
被告人は、わいせつビデオ映画の制作販売業を営んでいたものであるが、わいせつビデオ映画制作の際に女優として自慰等の性戯をさせる目的で、平成7年12月20日ころ、東京都渋谷区代々木〈番地略〉○○ビル二階の被告人の事務所において、B子(当時15歳)と面接し、同女に対し、
「セックス場面は撮らないで、入浴シーンやオナニーシーンを中心に撮る。」
「出演料はいくら欲しいの。」
「顔や人物がわかる部分はあまり撮らないし、入浴シーンなどで変な部分が写ったらボカシを入れる。三万円欲しければ三万円なりの内容でいく。五万円欲しければ五万円の内容でいく。親や友達には絶対分からないようにするから安心しなさい。」
などと申し向け、

自己の制作するわいせつビデオの女優として稼働することを説得勧誘し、もって、公衆道徳上有害な業務に就かせる目的で労働者を募集した。

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(再掲。判決文)
説得勧誘
労働者を募集

先ほどの職業安定法をもう一度みてみます。

(参考。職業安定法)
第63条
次の各号のいずれかに該当する者は、これを1年以上10年以下の懲役又は20万円以上300万円以下の罰金に処する。

二 公衆衛生又は公衆道徳上有害な業務に就かせる目的で、職業紹介、労働者の募集若しくは労働者の供給を行つた者又はこれらに従事した者

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労働者の募集

労働者の募集
職業安定法の第4条5項に、「労働者の募集」の定義がしめされています。

(参考。職業安定法)
第4条

5 この法律において「労働者の募集」とは、労働者を雇用しようとする者が、自ら又は他人に委託して、労働者となろうとする者に対し、その被用者となることを勧誘することをいう。

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(再掲)
労働者の募集」とは、(略)、労働者となろうとする者に対し、その被用者となることを勧誘

「勧誘」とはどのような意味なのでしょうか。
広辞苑と大辞林の記述を見比べます。

広辞苑
・勧誘=「勧め誘うこと」

大辞林
・勧誘=「あることをするように勧めて誘うこと」

(再掲。平成8年11月26日 東京地方裁判所判決)

自己の制作するわいせつビデオの女優として稼働することを説得勧誘し、もって、公衆道徳上有害な業務に就かせる目的で労働者を募集した。

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被害者の女性は、業界人から、説得勧誘をうけたようです。
香西咲さんの受難が脳裏を過(よ)ぎります。

(2016年9月18日 AbemaTIMES「【AV出演強要問題】元カリスマ女優・川奈まり子氏が業界健全化のために奮闘」より、引用。改行を施しています。)

香西は、当初はモデルとしてスカウトされたはずだったのに蓋を開けたらAV出演ということになっていた。
(略)、AV撮影のために富士山の麓に連れていかれて、3時間泣いたこともあるという。
その時、自分をスタッフ全員が待っている状況にあった。

香西咲さん
遠いところですから……。
よっぽど強い子でないと(撮影を中止させるのは)無理だと思いますし。
私さえ泣いておけば丸く収まると思った。
結局AV撮影に応じることになりました。

(参考。職業安定法)
第4条

5 この法律において「労働者の募集」とは、労働者を雇用しようとする者が、自ら又は他人に委託して、労働者となろうとする者に対し、その被用者となることを勧誘することをいう。

第63条
次の各号のいずれかに該当する者は、これを1年以上10年以下の懲役又は20万円以上300万円以下の罰金に処する。

二 公衆衛生又は公衆道徳上有害な業務に就かせる目的で、職業紹介、労働者の募集若しくは労働者の供給を行つた者又はこれらに従事した者

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青木たちがおこなったのは勧誘(あることをするように勧めて誘うこと)です。
職業安定法に違反しています。

判決文をつづけます。

平成8年11月26日 東京地方裁判所判決
(証拠の標目)
〈省略〉

(補足説明)
被告人は、

前示犯罪事実につき、B子と面接した際、同女を全裸にせずに下着を着けさせてビデオを撮影するつもりであったから公衆道徳上有害な業務に就かせる目的はなかった

と主張する。
右主張は、B子の供述内容に反するばかりでなく、被告人自身がその後に実際にB子を全裸にして撮影していることに照らしても疑わしいところであるが、仮に、当初は被告人が主張するような意図であったとしても、本件のように心身の発達途上にある15歳の女子中学生が自慰などをし、その場面を撮影させて報酬を得るということは、当該女子の人格や情操に悪影響を与えるとともに、

現代社会における善良な風俗を害するものであるから、このような業務が職業安定法63条2号にいう「公衆道徳上有害な業務」に該当することは明らかである。

したがって、いずれにせよ、被告人の主張は理由がない。
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裁判所は、犯罪者に対して、懲役2年6箇月を言い渡しました。

(201611月15日 第84回女性に対する暴力に関する専門調査会「資料2-2 職業安定法・労働者派遣法関係 【厚生労働省】」より、引用。)

平成8年11月26日 東京地方裁判所判決
【判決の要旨】

わいせつビデオ映画の製作販売会社が、「わいせつビデオ映画製作の際に女優として自慰等の性戯をさせる目的」で、当時15歳の女子中学生を面接し、「自己の制作するわいせつビデオの女優として稼働することを説得勧誘し、もって、公衆道徳上有害な業務に就かせる目的で労働者を募集した」ことについて、懲役2年6箇月に処する。

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有害業務に関して、職業安定法違反となるのは、「労働者の募集」だけではありません。
「職業紹介」と、「労働者の供給」も罰せられます。

(参考。職業安定法)
第63条
次の各号のいずれかに該当する者は、これを1年以上10年以下の懲役又は20万円以上300万円以下の罰金に処する。

二 公衆衛生又は公衆道徳上有害な業務に就かせる目的で、職業紹介、労働者の募集若しくは労働者の供給を行つた者又はこれらに従事した者
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「職業紹介」に関しては、つぎのような事件がありました。

職業紹介

2013年10月19日 リアルライブ「太ったAV女優をデブ専の売春クラブに紹介した制作会社の女を逮捕」より引用。改行を施しています。)

<一部分を引用>
リアルライブ
警視庁保安課は(2013年)10月17日までに、AV(アダルトビデオ)女優を、売春クラブに紹介したなどとして、職業安定法違反(有害業務職業紹介)容疑で、神奈川県横浜市神奈川区松本町のAV制作会社社員の女(35)を逮捕した。
(略。)
女の逮捕容疑は、10月9日、売春クラブで働かされることを知りながら、AV女優(20)を紹介したなどとしている。
(略)、AV制作会社社員の女は
「AV女優を売春クラブで働かせることで、作品の売り上げも上がった」
と供述している。
(略。)
女は広報担当で、売春クラブから紹介料は取っていないといい、純粋にAVの売り上げアップを狙った“仕事熱心”な広報ウーマンだったようだ。

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つぎは、「労働者の供給」です。

労働者の供給

(2016年12月1日 週刊文春「“吉原のドン”逮捕のウラに警視庁『AV強要』取締り方針」より、引用。)

<一部分を引用>
週刊文春
警視庁保安課は(2016年)11月22日、東京・吉原のソープランドにAV女優を派遣したとして、芸能プロ社長ら3人を逮捕した。
警視庁担当記者が話す。
「社長らが問われたのは職業安定法違反です。同法では『有害な業務』に労働者を供給することを禁じており、ソープランドは売春をしているから『有害』と認定されたのです。10月には女優らの受け入れ先だった吉原の『ラテンクォーター』『オートクチュール』などを売春防止法違反で摘発しています。AV女優も本業だけで生活するのは苦しく、ソープランドで自ら志願して働いていたようで、なかには月に400万円以上稼いだ女優もいたようです」

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以上、職業安定法についてみてみました。
ちなみに、今回、厚生労働省が周知したとされる職業安定法は、共謀罪の適用対象となっています。
労働者派遣法と労働基準法についても同様です。

(参考。2017年6月15日 朝日新聞「『共謀罪』法の対象となる法律と罪」

共謀罪の適用対象

職業安定法

有害業務に就かせる目的で労働者募集等
労働者派遣法

有害業務目的の労働者派遣
労働基準法

強制労働

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共謀罪の適用も期待しております。

(香西咲さんのツイートより、引用。)

香西咲さん
<2016年7月14日>

今まで人間とは思えない仕打ちを受け続けてきた事、 やっと吐き出す事ができました。
こんな私ですが今も変わらず好きでいてくださる方、本当にありがとうございます。
何度も言うけれど今後私はその人たちを大切に生きていくのみです。
(後略。)

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青木亮
大西敬
高畠典子
坂田恵理子
坂上孝志
A-TEAM 飯田正和
メーカー関係者
T総研のY
その他

現在、こいつらがおかれている状況は、
「蛇の生殺し」(一思いに殺さず、半死半生にして苦しめる)
といったところでしょうか。
強姦罪によるとどめがまたれます。
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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
香西咲さんのツイッター
(香西咲さんの重要ツイート ~2016年7月18日)
 私だって綺麗にリセット出来るならAVデビュー前の私に戻りたい。
 だけど変えられない現状踏まえて立て直したのが今の形。(後略。)

(明日のブログへつづく)



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