業界はいま、自称「適正」をめざしています。これまでは「適正」でなかったことになります。香西咲さんたち無垢の女性を蹂躙してきた業界に、反省の弁はないのでしょうか

10月4日に、AV業界改革推進有識者委員会が、マスコミ向けの報告会を開催しました。
この席で新ルールが発表されました。
全部で10項目からなります。
各種メディアが概要をつたえています。

(参考。AV業界改革推進有識者委員会の報告会に関する報道)
弁護士ドットコム
毎日新聞
しらべぇ
東スポ
ねとらぼ

いずれも、おおきくとりあつかっているのが、
作品使用期間の取決め(最長5年 、以降女優から要請があれば使用停止にする)
です。
ぼくはひとつ、息をつきました。
これで多くの女性がすくわれます。
その後も、このことが頭を離れませんでした。
本日ふと、2つの事柄が去来しました。
そういえば、女優の個人事業主化と、罰則規定の件は、どうなったのでしょうか。

女優の個人事業主化

(やまもと寅次郎さんのツイートより、引用。)

やまもと寅次郎さん
<2017年9月24日 >


それに、今のプロダクションという存在、システムをそのままにして女優の個人事業主化は難しいと思いますね。
面倒なことはプロダクションに押し付けたいのがメーカーの本音、今までと同じような流れ、仕組みが温存されるかもしれない。
当局が個人事業主と見るか、雇用関係にあると見るかですね。

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新ルールのなかに、女優の個人事業主化は盛り込まれませんでした。
AV業界改革推進有識者委員会は、4月から9月までの間に、7回、会議をおこなったとされます。

(2017年10月6日 ねとらぼ「AV作品の使用期間などにルール 出演強要問題受けて有識者委員会が策定」より、引用。)

<一部分を引用>
AV業界改革推進有識者委員会
主な活動としては、7回にわたる委員会での活発な議論の応酬と、業界団体であるIPPA、JPG、AVANとの協議、実際に問題を抱えている女優へのヒアリング、プロダクション、メーカーへの実態調査アンケートの実施、テレビなど各所での発信、マスコミ取材等に取組んでまいりました。
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(再掲。やまもと寅次郎さん)
女優の個人事業主化は難しいと思いますね

女優の個人事業主化にふれているのは、やまもと寅次郎さんだけです。
会議で論議された内容をつかんでおられるようです。
卓抜した情報収集力です。

(やまもと寅次郎さんのツイートより、引用。)

やまもと寅次郎さん
<2017年7月12日>


あ、すみません。
言ってること、よくわからないと思いますよ。
今、委員会や業界がやろうとしているのがあまりにも奇策というか、ある意味で禁じ手みたいなやり方なので。
ま、8月以降にわかってきますよ。
概要が。

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いまにして思えば、この奇策が、女優の個人事業主化、であったのでしょうか。

(2017年4月1日 AV業界改革推進有識者委員会「適正AV業界の倫理及び手続に関する基本規則」より、引用。)

適正AV業界の倫理及び手続に関する基本規則(2017年4月1日)
第13条 商行為
団体等間の契約を明確にし、とくに出演料およびマネージメント委託料等の金銭面については、プロダクション、メーカーおよび出演者等の当事者間で明確な開示を行い、不透明なやりとりの排除および納税義務履行の徹底を図るものとする。

  
新ルール

出演料やプロダクションフィーなど金銭面の女優への開示

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結局、女優の個人事業主化は実現しませんでした。
プロダクションは今後も存続します。
このあとに予想されるのは、労働者派遣法等の適用です。
政府は、次年度の予算概算要求のなかで、
周知を行うことを予定しており、周知する内容等について検討中
とのべています。

(参考)
「女性活躍加速のための重点方針2017」に基づく平成30年度予算概算要求等について(総括表)

「女性活躍加速のための重点方針2017」に基づく平成30年度予算概算要求等について(各府省庁提出資料全体版)
 ・13.通し番号121~130

(「通し番号121~130」より引用。419~420ページ。)

厚生労働省

いわゆるアダルトビデオ出演強要問題等については、政府を挙げて、その根絶に取り組む必要があり、関係府省が連携して対策を実施するため、「いわゆるアダルトビデオ出演強要問題・『JKビジネス』問題等に関する関係府省対策会議」を設置した(平成29年3月21 日関係府省申合せ)。同会議において決定された「いわゆるアダルトビデオ出演強要問題・『JKビジネス』問題等に関する今後の対策」において、業界関係者に対する法令等の周知を実施することとしている。
アダルトビデオ出演強要問題について、出演者が労働者に該当する場合には、職業安定法、労働者派遣法、労働基準法等の対象となり、例えば、公衆衛生又は公衆道徳上有害な業務に就かせる目的で労働者派遣をすることが罰則をもって禁じられていること(労働者派遣法第58 条)等について、業界関係者に対して、周知を行うことを予定しており、周知する内容等について検討中

(川奈まり子AVAN代表のツイートより、引用。)

川奈まり子 VAN代表
2017年7月9日

HRNが主張したとおり結局、AV出演は職安法上の有害危険業務で雇用主(派遣者)は可罰対象になりました。
これは実演家に労働者性があれば職安法違反、違法であるということなので、出演行為から労基法上の使用従属性を排除することで合法化していかなくてはなりません。
私はより合法化を確実にするために契約関係の整備を業界内で訴えてきました。

AV女優が自立した存在で個人事業主として自由に表現活動を行うという状況がもっと進むと、当事者発の女性向けポルノコンテンツも登場するのではないかと思います。
肖像権も大切にされるようになるでしょうし。

AVの実演家に団体交渉力を持たせることは、フェミニズムに反しないと私は思います。
業界内で実演家の発言力が強まると、肖像権を含む権利の買い取りが廃止されて、出演者1人1人を長く大事にするようになるのでは。
「女性の大量消費」が防げて、人権に配慮のある業界に生まれ変わりますよ。

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(再掲。川奈まり子VAN代表)
出演行為から労基法上の使用従属性を排除することで合法化していかなくてはなりません。私はより合法化を確実にするために契約関係の整備を業界内で訴えてきました

業界は、労働者派遣法等の適用をのがれなくてはなりません。
そのための手段として、女優の個人事業主化ではなく、契約関係の整備を選択したのでしょうか。

(2017年4月1日 AV業界改革推進有識者委員会「適正AV業界の倫理及び手続に関する基本規則」より、引用。)

適正AV業界の倫理及び手続に関する基本規則(2017年4月1日)
第6条 映像制作のすべての過程において
制作時には、 事前に作品内容および撮影内容について、実演家と制作者を含む当該関係者間で合意し、その上で撮影を行なうこととし、 撮影時には、意に沿わない演技等に対して、正当な理由をもって出演を打ち切ることができるよう契約に織り込む。また、事前に打ち合わせていない、または台本にない行為は禁止するとともに、性表現上の行き過ぎた行為については、当事者間の合意があっても慎重にすることとする。第8条にある契約を、それぞれの当事者、特に出演者が十分に理解するための機会と時間を与えられた上で、不当な圧力や圧迫を受けることなく自由意思をもって締結してはじめて撮影が可能であることを理解する。性表現を扱う以上、表現の制約はあるものの、制作現場ではあらゆる知恵を使って佳作な作品制作をめざし、創造の可能性の拡大を追求する。

  
新ルール

プロダクション登録時(契約時)において、女優本人が再検討する期間の明確化
プロダクション登録時の第三者による意思確認と、その際の重要事項説明の制度化

第8条 契約
団体等間および団体等内の個別の契約については、IPPA、プロダクショングループおよびAVANが合意した、AV出演者等の自己決定権が十分に配慮された模範契約書を作成し、 撮影時より相当期間前に、それをもって契約をすることとする。なお、 契約を交わした際には、 必ずそれぞれの当事者に締結した契約書を手交し、 当事者は一定期間その当該契約書を保管する義務を負う。

  
新ルール

メーカー・プロダクション間、プロダクション・女優間、女優・メーカー間の共通契約書の使用

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(再掲。厚生労働省)
有害な業務に就かせる目的で労働者派遣をすることが罰則をもって禁じられていること(労働者派遣法第58 条)等について、業界関係者に対して、周知を行うことを予定しており、周知する内容等について検討中

はたしてこれからどうなるのでしょうか。
政府の動向に注目があつまります。

罰則

AV業界改革推進有識者委員会が4月に制定した規則には、のちに細則をもうけると記されています。

(2017年4月1日 AV業界改革推進有識者委員会「適正AV業界の倫理及び手続に関する基本規則」より、引用。)

適正AV業界の倫理及び手続に関する基本規則(2017年4月1日)

第21条 罰則
本規約に違反した場合には、本委員会が別途定める罰則規程に従い厳粛に対処し、悪質な違反業者およびその役員並びに支配的株主については当該適正AV業界からの退席を促すものとする。

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今回、罰則規定の公開はなされませんでした。

(再掲)
悪質な違反業者およびその役員並びに支配的株主については当該適正AV業界からの退席を促す

毎日新聞が、簡単にふれています。

(2017年10月4日 毎日新聞「AV問題 第三者機関が報告会 作品削除ルールなど設定」より引用。改行を施しています。)

<一部分を引用>
毎日新聞
法的な強制力はないが、従わなければ、同委員会の定める「適正AV」からは外れ、業界団体であるNPO法人知的財産振興協会(IPPA)から脱退させられるなどのペナルティーがある。
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適正AV
どのようなことをすれば、自称「適正AV」、とよばれるのでしょうか。

(やまもと寅次郎さんのツイートより、引用。)

やまもと寅次郎さん
<2017年10月5日>


昨日の報告会。
簡単に言いますと、委員会が打ち出した契約や人権に関するルールとフォーマット
それを順守することが可能なところだけが、「適正」のカテゴリーに入るメーカーとプロダクションに認定される。
AV女優も、自ずとその流れの中に組み込まれていく。
一種の囲い込みかな?
健全化に向けての。

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自称「適正AV」の定義を確認します。

(2017年4月1日 AV業界改革推進有識者委員会「委員会からの提言」より、引用。改行を施しています。)

委員会からの提言(2017年4月1日)

語句の定義 語句の定義
・適正AV
成人向け映像(アダルトビデオ)の総称としては「AV」が一般には認知されているが、ここで敷衍する適正AVとは、IPPAに加盟しているメーカーが制作し、正規の審査団体の厳格な審査を経て認証され製品化された映像のみをいう。
無審査映像、海外から配信される無修正映像、著作権侵害の海賊盤および児童ポルノは、適正AVの範疇には入らない。
国内の法規制に則り、確かな契約を取り交わして作られ、著作権の所在が明確であり、指定の審査団体において審査され、業界のルールに従い且つゾーニングされて販売またはレンタルされ、映像の出演、制作および販売・レンタルの責任の所在が明確なものだけを合法な適正AVと称する。
なお、将来的には適正AV=AVとして社会認知されることを目指す。

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(再掲)
国内の法規制に則り

おそらく政府は、自称「適正AV」を合法とみとめないでしょう。
このことについては、明日のブログでのべます。

(やまもと寅次郎さんのツイートより、引用。)

やまもと寅次郎さん
<2017年10月8日>


これから、主導権争い、利権争いが始まりそうな感じです。
適正」の二文字のお墨付きをめぐって。
印籠みたいなものですから。
通行手形というか。
生き残るための。
長老というか、ボスに権威がなくなるとこうなりますね。
どこの業界も。

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いずれ政府が、「適正」の真の要件を指し示すことでしょう。
それをまもるところだけが命脈をつなぐことができると考えます。

(香西咲さんのツイートより、引用。)

香西咲さん
2016年6月23日>

さて、明日は恐怖のリハビリです。
傷を負ったときはもちろん、リハビリ期間もめっちゃ辛い。
フラッシュバックだらけ。
でもこれを乗り越えないと治らない。
頑張ります!
おやすみなさい

香西咲さん
2016年11月22日>

何事も忍耐力ですね。
あとは焦らずPTSDフラッシュバック等治して行こう。
人間って意外にタフなのかも知れないです。

これまで業界は「適正」でなかったことになります。
無垢の女性を蹂躙した業界に、反省の弁はないのでしょうか。
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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
香西咲さんのツイッター
(香西咲さんの重要ツイート ~2016年7月18日)
 私だって綺麗にリセット出来るならAVデビュー前の私に戻りたい。
 だけど変えられない現状踏まえて立て直したのが今の形。(後略。)

(明日のブログへつづく)



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