AV業界改革推進有識者委員会がこの半年でおこなった唯一の改革が「可視化」だとしたら嗤ってしまいます。香西咲さんたち被害者の方々の回復を講じる気はあるのでしょうか

4月1日に、業界は、AV業界改革推進有識者委員会と称する組織をつくりました。
設立の目的は、不当利得の固守です。

(2017年4月19日 東スポWeb「AV業界版“BPO”で『女優の人権擁護』どう変わる」より、引用。改行を施しています。)

河合幹雄教授(AV業界改革推進有識者委員会 委員)

発足の経緯に、業界側から請われて作られたという背景がある。
実は出演強要問題は業界側の頭を悩ませる問題でもある。
委員会の桐蔭横浜大教授(法社会学)の河合幹雄氏は「出演を強要された」「強制わいせつだ」と出演者から訴えられ、小金を引っ張られてしまうケースの頻出を明かす。
「プロダクション側が払っちゃってるんですよ。騒がれるよりは、先に払った方がよいとなる。そういう意味では、規制がしっかりすることでトラブルを防げると喜ぶ関係者は多いのです」(河合氏)

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同委員会の役割は、出演強要の根絶、でありません。
実際に強要がおこなわれたさいに、
「それはちがう」
と言えるようなしくみを構築することにあると考えます。
同委員会は、4月1日に、「基本規則」を制定しました。
規則の正式名称は以下のとおりです。

適正AV業界の倫理及び手続に関する基本規則

第7条をみてみます。
適正AV業界の倫理及び手続に関する基本規則(2017年4月1日)

第7条 可視化
各団体は、作品制作にかかわる過程、特に意思決定時において、 可能な限り映像で保存をし、 問題が発生した場合には、その映像を判断材料に供せるようにする。
映像は一定期間保存し、団体等が適正AVの出演者の自己決定権が尊重されているかを検証するために、プロダクションと実演家の契約時、制作前のメーカーの面接時、 契約書(別名の実質的契約書を含む、以下同じ。)締結時、制作に関する打ち合わせ時、制作時、撮影終了時などの可視化は必要であり、それを義務化する。

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伊藤和子HRN事務局長も可視化について提案をされています。

(2017年1月29日 Yahoo!ニュース「AV出演強要問題はいまどうなっているか。政治が果たすべき役割とは。」より引用。改行を施しています。)

<一部分を引用>
伊藤和子 HRN事務局長
報道されているこのようなひどい強要のプロセスの多くは密室で行われ、記録もとられていないため、強要の物的証拠は残されません。
そして、証言を確認するとしても、被害者側に立つ人間は被害者一人、残りのすべての人は業界側ですので、被害者に有利な証言等を得るのは極めて困難です。そして、制作会社・メーカーと被害女性の言い分が対立し、水掛け論となってしまいます。
この密室でのAV強要のプロセスは、密室での自白強要と極めて似ており、取り調べ同様、全過程録画で可視化すべきだ!と言いたいところです。

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出演強要は密室でおこなわれています。
可視化をおこなうことによって、この種の犯罪をふせぐことができるのかもしれません。
もう一度、AV業界改革推進有識者委員会が制定した「基本規則」の第7条をみてみます。

(再掲)
適正AV業界の倫理及び手続に関する基本規則(2017年4月1日)

第7条 可視化
各団体は、作品制作にかかわる過程、特に意思決定時において、 可能な限り映像で保存をし、 問題が発生した場合には、その映像を判断材料に供せるようにする。
映像は一定期間保存し、団体等が適正AVの出演者の自己決定権が尊重されているかを検証するために、プロダクションと実演家の契約時、制作前のメーカーの面接時、 契約書(別名の実質的契約書を含む、以下同じ。)締結時、制作に関する打ち合わせ時、制作時、撮影終了時などの可視化は必要であり、それを義務化する。

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(再掲)
作品制作にかかわる過程、特に意思決定時において、 可能な限り映像で保存

問題は、だれが撮影をするかです。
もしも、プロダクションやメーカーのものたちが撮るのでしたら、この可視化は、まったく意味がありません。
業界人が、自分たちに不利な場面を記録することなど、ありえませんので。

(2014年1月26日 Yahoo!ニュース「【PC遠隔操作事件】重要証拠はなぜ隠されてきたのか」より引用。改行を施しています。)

<一部分を引用>
ジャーナリスト 江川紹子さん
都合の悪い証拠はできるだけ隠しておく、弁護人が使えないようにする、という捜査機関の”伝統”は、布川事件や東電OL事件などの再審無罪事件などを経ても、今なお改まってないようだ。
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布川事件は、1967年に、茨城県利根町布川で起きました。
62歳の男性が自宅で、何者かに殺害されたのです。
2か月後、桜井昌司さんと杉山卓男さんが逮捕されました。
裁判で無期懲役が確定します。
布川事件では、取り調べの様子が一部、録音されていました。

(2010年7月31日 読売新聞「布川事件 録音テープ 編集13カ所」より、引用。改行を施しています。)

<一部分を引用>
読売新聞
「どんなふうにして首絞めたの?」
「両手で、です」
法廷で再生されたテープは、桜井さんが窃盗容疑で逮捕された一週間後の1967年10月17日に、桜井さんを取り調べた茨城県警の警察官が録音した。
被害者の男性の殺害状況などを供述した内容になっている。
弁護側は、音声分析の専門家にテープの鑑定を依頼。
音声データを各周波数ごとに分解し、音声とノイズの異常な変化を調べた。
鑑定によれば、録音を中断して再開したり、テープをカットしてつなぎ合わせたりした部分が13カ所に上った

(※この記事はネットで公開されていません。)
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(2010年7月31日 読売新聞「布川事件 早期無罪へ 検察側申請 DNA鑑定却下 水戸地裁支部」より、引用。改行を施しています。)

<一部分を引用>
読売新聞
この日の公判では、弁護側の立証が行われ、再審開始の決め手の一つとなった、警察が桜井さんの「自白」を録音したテープを再生した。
13カ所の録音中断の跡があることを示し、自白は任意性がなく、誘導されたものであるとあらためて主張した。

(※この記事はネットで公開されていません。)
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(再掲)
適正AV業界の倫理及び手続に関する基本規則(2017年4月1日)

第7条 可視化
各団体は、作品制作にかかわる過程、特に意思決定時において、 可能な限り映像で保存をし、 問題が発生した場合には、その映像を判断材料に供せるようにする。
映像は一定期間保存し、団体等が適正AVの出演者の自己決定権が尊重されているかを検証するために、プロダクションと実演家の契約時、制作前のメーカーの面接時、 契約書(別名の実質的契約書を含む、以下同じ。)締結時、制作に関する打ち合わせ時、制作時、撮影終了時などの可視化は必要であり、それを義務化する。

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業界人があえて、強要の場面を映像に残すでしょうか。
あまりにも非現実的です。
現在、警察は、取り調べの可視化をおこなっています。

(2016年5月20日 日本経済新聞「司法取引や取り調べ可視化、今国会成立へ 参院委で法案可決」より引用。改行を施しています。)

<一部分を引用>
日本経済新聞
現在一部事件で試行されている取り調べの可視化は、殺人など裁判員裁判の対象事件と、検察が独自に捜査した事件で義務化される。
容疑者の取り調べの全過程が記録される。

容疑者が拒否した場合は例外。

記録された映像や音声は裁判で証拠として公開されることがあり、取り調べに問題がなかったかどうかの判断材料となる。
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(再掲)
容疑者が拒否した場合は例外

警察は、記録をおこなうさいに、相手の了承をえなければなりません。
何も告げずに、こっそりとおこなうのは、盗撮、です。
犯罪です。

2日後の10月4日、AV業界改革推進有識者委員会が、半年間のとりくみの成果を発表します。

(やまもと寅次郎さんのツイートより、引用。)

やまもと寅次郎さん
<2017年9月19日>

(10月4日の「報道機関向け報告会の案内」より、引用。改行を施しています。)

<一部分を引用>
さて、本年9月末をもって当初から予定されておりました6ヶ月間という活動期間を終了することとなります。
これまでAV出演者の人権を守る制度整備に向け、業界団体の協力を得て調査や様々なルール整備に取組んでまいりました。
今回、委員会活動の総括として、これまでの活動から見えてきたAV業界の実態から、この6ヶ月間の活動の報告および今後の改善に向けた取組みなどについて、以下の通り報道機関向けの報告会を行います。

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(再掲)
今回、委員会活動の総括として、(略)、この6ヶ月間の活動の報告(略)について、以下の通り報道機関向けの報告会を行います

AV業界改革推進有識者委員会は、4月に、以下の2つの文書をしめしました。

委員会からの提言
適正AV業界の倫理及び手続に関する基本規則

基本規則」のなかには、案外まともな規定もふくまれています。
たとえば以下のものがあります。

適正AV業界の倫理及び手続に関する基本規則(2017年4月1日)

第9条 著作権および二次利用
制作した作品ごとの著作権および著作隣接権の帰属先を明確にして、作品のしかるべき審査が終了した後、著作権管理団体に登録をする。
その作品の二次利用については、関係当事者間で契約を交わし、著作権者が二次利用の許可を付与するとともに、著作権管理団体の規則に従い、二次利用の使用料を別途定める方法で出演者に支払うものとする。

適正AV業界の倫理及び手続に関する基本規則(2017年4月1日)

第10条 出演作品の扱い
出演者から出演作品の販売(貸出)に関する問い合わせ等があった際には、それが正当な理由である場合には、メーカー、流通、配信、CSの責任者は、誠実に対応するものとする。
また、その際の条件等については、出演者とメーカー間で話し合いを行い、結論が出ない場合には、第12条記載の仲裁機関に判断を委ねることとする。
仲裁機関の判断は、業界側を拘束するが、出演者は拘束しない。
仲裁機関の存在は、出演者の裁判を受ける権利を制約するものではない。

(KAZEさんのツイートより、引用。)

KAZEさん
<2017年9月29日>


山口弁護士らの自称第三者委員会は9/30までの期間限定だそうで、結局なに一つまともに適正化もしてないんだけど、こんなもん許されるわけない。
ただの時間稼ぎじゃないか!

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10月4日に、マスコミ対象の報告会があります。
AV業界改革推進有識者委員会は、半年間の活動の成果を雄弁に語らなければなりません。
「最大の改善点は可視化である」
などと言うことだけは避けてほしいものです。

(参考)
2017年4月1日 AV業界改革推進有識者委員会
 「適正AV業界の倫理及び手続に関する基本規則

先ほどものべました。
「基本規則」のなかには、至当な(至って当然な)ことも書かれています。
当然、欠落している部分もあります。
憤懣(ふんまん)の情をおぼえるのは、被害者の方々に対する思いです。

AV業界改革推進有識者委員会は、4月に、以下の2つの文書を公表しました。

委員会からの提言
適正AV業界の倫理及び手続に関する基本規則

「提言」も「基本規則」も、被害の回復についてはいっさいふれていません。
AV業界改革推進有識者委員会には、被害者を救おうという気持ちが微塵もないようです。

(香西咲さんのツイートより、引用。)

香西咲さん
<2016年7月14日>

それから昨日発売の週刊文春、絶対に読んでください!
5年、いや、洗脳期間入れたら6年のトラウマに決着をつけてみせます!
やり直しはまだ利く!
利かせてみせる!

香西咲さん
<2016年7月17日>

ありがとうございます。
この件で今迄のトラウマ、後遺症に決着を付けて次に進みます(❁´ω`❁)
私逞しいから(笑)

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(再掲。河合幹雄AV業界改革推進有識者委員会委員)
発足の経緯に、業界側から請われて作られたという背景がある。
実は出演強要問題は業界側の頭を悩ませる問題でもある。
委員会の桐蔭横浜大教授(法社会学)の河合幹雄氏は「出演を強要された」「強制わいせつだ」と出演者から訴えられ、小金を引っ張られてしまうケースの頻出を明かす。
「プロダクション側が払っちゃってるんですよ。騒がれるよりは、先に払った方がよいとなる。そういう意味では、規制がしっかりすることでトラブルを防げると喜ぶ関係者は多いのです」(河合氏)

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AV業界改革推進有識者委員会は、女優をモノとしかみていません。
所詮、女性は消耗品である、といったところでしょうか。
10月4日の報告会では、香西咲さんたち被害者の方々の回復について、具体的な提案をしてほしいものです。
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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
香西咲さんのツイッター
(香西咲さんの重要ツイート ~2016年7月18日)
 私だって綺麗にリセット出来るならAVデビュー前の私に戻りたい。
 だけど変えられない現状踏まえて立て直したのが今の形。(後略。)

(明日のブログへつづく)



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