業界はこれまで数十万人の女性を騙して搾取のかぎりをつくしてきた。香西咲さんも犠牲者の一人である。表現の自由を主張しているものもまた、出演強要の加担者である

昨日、地方議会で出演強要問題がとりあげられている件についてふれました。
本日は、八王子市についてみてみます。

八王子市

2014年6月1日に、八王子市は、スカウトに関する条例を改訂しました。

<八王子市生活の安全・安心に関する条例>
第7条
何人も、道路、広場その他公共の場所において、次に掲げる行為を自ら行い、又は他人に行わせてはならない。

従前の条文のあとに、以下の項目を追加しました。

(参考)
八王子市生活の安全・安心に関する条例(平成26年6月1日改正)改正前後比較

<改正案>
(2) 次に掲げるスカウト行為等

ア 次のいずれかに該当する役務に従事するように勧誘すること。
(ア) 人の性的好奇心に応じて人に接する役務
(イ) 専ら異性に対する接待(法第2条第3項に規定する接待をいう。)をして酒類を伴う飲食をさせる役務

わいせつな行為に係る人の姿態であって性欲を興奮させ、又は刺激するものをビデオカメラその他の機器を用いて撮影するための被写体となるように勧誘すること。

ウ ア及びイに掲げる行為をする目的で、それらの行為の相手方となるべき者を待つこと

2 市長は、前項の規定に違反していると認められる者に対し、必要な指導又は質問をすることができる。

3 市長は、前項の規定による指導又は質問をあらかじめ指定する者に行わせることができる。
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詳細です。
この改正案といいますか、追加案に対して、生活者ネットワークの会派に所属する鳴海有理市議が、反対意見をのべました。

2014年3月7日 八王子市議会「平成26年 第1回定例会(第3日目)」より引用。改行を施しています。)

鳴海有理 八王子市 市議会議員(生活者ネットワーク )

ただいま上程されています第20号議案、八王子市生活の安全・安心に関する条例の一部を改正する条例設定について、社民・ネット・自治の会を代表し、反対の立場から討論を行います。
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鳴海有理市議が市議会で反対の弁舌をふるったのは、2014年3月7日です。

(再掲。改正案)
わいせつな行為に係る人の姿態であって性欲を興奮させ、又は刺激するものをビデオカメラその他の機器を用いて撮影するための被写体となるように勧誘すること

ちなみに、出演強要につきましては、このときだれも、その存在に気づいていません。
約2年後、池内さおり衆議院議員が、当時の人々の所懐(心に思うところ)を的確に表出(表現)しました。

(参考)
動画 衆議院インターネット審議中継
 ~2016年3月11日 内閣委員会

(2016年3月11日 衆議院会議録「第190回国会 内閣委員会 第5号」より、引用。)

池内さおり 衆議院議員

膨大な量のアダルトビデオが今流通をしています。
そこで流されている女性の映像のうち、果たしてどれだけの人たちが自分の選択で自分の意思で出演しているのか。
長らく信じられてきた言説があります。
AVには被害者などいない、女性は皆同意のもと撮影に応じているし、それ相応の対価も得ているのだから問題はないと。

鳴海有理市議の発言をつづけます。
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鳴海有理 八王子市 市議会議員(生活者ネットワーク )
本条例は2002年に制定された際、つきまとい勧誘行為の禁止がどのような場合に当たるのかが不明確でありましたが、今回提出されている条例改正案では、つきまとい勧誘行為の定義が、勧誘に対し拒絶の意志を示している者に対し、その身体または衣服を捉え、所持品を取り上げ、進路に立ちふさがり、身辺につきまとう行為等、執拗につきまとい、勧誘を行う行為と具体的な表現に改められ、改善されました。
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改正前と改正後の条例を見比べます。

(参考)
八王子市生活の安全・安心に関する条例(平成26年6月1日改正)改正前後比較

<改正前>
つきまとい勧誘行為(勧誘に対し拒絶の意思を示している者に対し、執ようにつきまとい、勧誘を行う行為をいう。)
  
<改正後>
つきまとい勧誘行為(勧誘に対し拒絶の意思を示している者に対し、その身体又は衣服を捕らえ、所持品を取り上げ、進路に立ち塞がり、身辺につきまとう等執ようにつきまとい、勧誘を行う行為をいう。)
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鳴海有理 八王子市 市議会議員(生活者ネットワーク )
しかし、今回の大きな変更点として、これまで禁止されてきたつきまとい行為に加え、新たに居酒屋やカラオケ店、風俗店の客引き、客待ち行為、スカウト行為、スカウト待ちの行為が明記されました。
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(参考)
八王子市生活の安全・安心に関する条例(平成26年6月1日改正)改正前後比較

(1) 次に掲げる客引き行為等

ア 酒類を伴う飲食をさせる行為の提供(常態として、通常主食と認められる食事を提供するものを除く。)について、客引きをすること。

イ 個室を設けて当該個室において客に専用装置による伴奏音楽に合わせて歌唱を行わせる施設の提供について、客引きをすること。

ウ 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(昭和23年法律第122号。以下「法」という。)第2条第6項に規定する店舗型性風俗特殊営業及び同条第9項に規定する店舗型電話異性紹介営業に関し、客引きをすること。

エ アからウまでに掲げる行為をする目的で、それらの行為の相手方となるべき者を待つこと。
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鳴海有理 八王子市 市議会議員(生活者ネットワーク )
このことで、まちぐるみで客引きをしにくい雰囲気づくりをし、より安全で安心なまちを目指すと説明されています。

確かに現状として八王子駅北口繁華街を初め、居酒屋店などの客引きが近年目立ってきています。

その中には、道が通りにくいことや客を取り合ってけんかになること、聞いていた値段よりも高い請求をされた悪質なケースなどもあり、問題となっております。

本来の問題はこのような迷惑行為であり、客引き行為、客待ち行為そのものではないと考えます。

そして、客引き、客待ちを禁止することで、今ある問題をなくす効果以上に、市民を萎縮させ、健全な営業活動も制限することや、トラブルを生む可能性があるのではないでしょうか。

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唖然となりました。
スカウト行為を禁止することによって、
市民を萎縮させ、健全な営業活動も制限する
とおっしゃるのです。
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鳴海有理 八王子市 市議会議員(生活者ネットワーク )
その理由として、次のことが挙げられます。

1つは禁止行為の判断が難しく、定義が曖昧であるということです。
特にスカウト行為については1対1の会話であり、特に制服を着ていることもなく、見た目では判断できないケースが多くあります。

さらに、スカウト待ちと見分けることは難しく、多くの市民が疑いをかけられてもおかしくないということです。

既に都条例でもアダルトビデオ出演などのスカウト行為については禁止をされています

それに上乗せをし、スカウト待ち行為までも禁止するということは、市民の行動を萎縮させてしまうものだと思います。
それが本当に安心して歩けるまちと言えるのでしょうか。

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くりかえします。
鳴海市議は、2014年3月7日に、この発言をされています。
池内さおり衆議院議員によりますと、かつて人々は、
AVには被害者などいない、女性は皆同意のもと撮影に応じているし、それ相応の対価も得ているのだから問題はない
と考えていました。

(再掲。鳴海有理市議)
既に都条例でもアダルトビデオ出演などのスカウト行為については禁止をされています

従来、AVには被害者がいない、とされてきました。
結果、都条例は、有名無実(名ばかりで実質の伴わないもの)となっていました。
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鳴海有理 八王子市 市議会議員(生活者ネットワーク )

また、客引きについてですが、歩いている人に声をかけ、店に誘うということは、商売をやる上である一定必要であると考えます。

チラシ配りなど不特定多数に声をかける行為は客引きではないとのことですが、チラシ配りをしながら声をかけることもあります。
それらを客引きと線引きすることも難しいと思います。

また、都条例ではキャバクラ、風俗店の客引きは既に禁止されています。
それに加え、居酒屋、カラオケ店の客引きまでも禁止とのことですが、なぜほかの業種では客引きがよくて、居酒屋、カラオケ店だから禁止なのでしょうか。
居酒屋なのか、お酒を出せるレストランや喫茶店ならオーケーなのか。
業種で区別し、判断することも難しいでしょう。
客引きを行っているのは居酒屋やカラオケ店に限らず、エステや携帯電話店など業種はさまざまです。
同じ行為を業種で区別することができるでしょうか。
現状で居酒屋とカラオケ店の客引きが多いという理由だけで禁止をするというのは、根拠として不十分であると考えます。

また、禁止行為を指導することを市民が担うということの危険性があります。
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(参考)
八王子市生活の安全・安心に関する条例(平成26年6月1日改正)改正前後比較

2 市長は、前項の規定に違反していると認められる者に対し、必要な指導又は質問をすることができる。

3 市長は、前項の規定による指導又は質問をあらかじめ指定する者に行わせることができる。
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鳴海有理 八王子市 市議会議員(生活者ネットワーク )
また、客引きやスカウト行為を行っている人は風俗店に雇われている人が多くいます。
中には暴力団が関係している場合もあるかと思います。
市民指導員の安全性について、講習を受講し、複数人で行動するとこれまで答弁されてきましたが、前述したように、判断が難しいものを市民が指導していくことはトラブルを招きかねないという懸念は拭えません。
警察が持つ権力の一部を担い、市民が市民を監視するということは相互監視社会への道筋であり、すべきではないと考えます。

また、このような条例規制は指導員が巡回したときのみ客引きを自粛するということが多くあります。
客引きの多くは学生アルバイトなど雇われた若者たち。

当人を取り締まったところで、事業者はかわりを用意し、むしろ密室化する可能性もあります。

問題の解決にはならないと考えます。
実際に新宿区や豊島区でも客引き・客待ちを禁止する条例ができましたが、いまだ悪質な客引きも多く立っています。

大手チェーン店や風俗店の客引きが横行する現状から、判断が難しいものを容易に禁止し、営業の自由を制限するようなことは、迷惑な客引きを減らすどころか健全な営業行為までも萎縮させてしまいかねません。
本来であれば市民が自立的に解決すべきマナーの問題であったものを、条例制定によって解決する問題に転換してしまっています。
社会問題がますます複雑化している中で、無原則に市の権力を市民社会に介入させることは避けるべきです。
この条例改正が目指すまちぐるみで客引きをしにくい雰囲気づくりというのは、市民が自立的に生み出していくものであり、公権力によるルール規定では、まちの活性や安心・安全のまちづくりとは逆方向に進む危険性があると考えます。

以上の理由から、第20号議案に反対とし、討論を終わります。
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鳴海市議がおっしゃっていることは、業界人の戯(ざ)れ言(ごと)とまったく同じです。

「当人を取り締まったところで、事業者はかわりを用意し、むしろ密室(アンダーグラウンド)化する可能性もあります」

「営業(表現)の自由を制限するようなことは、(略)健全な営業(表現)行為までも萎縮させてしまいかねません」

「本来であれば市民(業界)が自立的に解決すべきマナーの問題であったものを、条例(法律)制定によって解決する問題に転換してしまっています」

「無原則に市(国家)の権力を市民社会に介入させることは避けるべきです」

「公権力によるルール規定では、(略)逆方向に進む危険性があると考えます」

性善説です。
以前は、このような牧歌的な意見も、一服の清涼剤としてうけいれられてきました。
現在、このような妄言を是とするひとはいません。
業界人について言うのならば、全員、出演強要と搾取によって禄(ろく)を食(は)んでいる(収入を得て生活している)凶賊です。
業界は、組織的犯罪集団が集(つど)う吹き溜りです。
平然と悪事をおこなう輩(やから)に対しては、性悪説(人間の本性は悪である)でのぞむしか術(すべ)がありません。
国家による規制が急務です。

(2016年7月14日発売「週刊文春」2016年7月21日号より、引用。改行を施しています。)

香西咲さん

事務所の言いつけ通りに仕事をこなす日々。
夢のためにと笑顔をつくって自分を奮い立たせたが、気がつけばアルコールと睡眠薬が必需品になっていた。

(香西咲さんのツイートより、引用。)

香西咲さん
<2016年11月17日>

2011年。
あの時の私は空気を読み過ぎて前事務所社長やスタッフの機嫌を伺う様になっていた。
騙された事に気づいた時も、言いたい事もなかなか言い出せないまま、前社長と造り上げた“架空の”人参を目掛けて走ってた。
3年間。

表現の自由の名の下(もと)に、業界人を跋扈(ばっこ)させて(のさばらせはびこらせて)きたひとたちは、反省をすべきです。
あなたたちもまた、出演強要の加担者です。
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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
香西咲さんのツイッター
(香西咲さんの重要ツイート ~2016年7月18日)
 私だって綺麗にリセット出来るならAVデビュー前の私に戻りたい。
 だけど変えられない現状踏まえて立て直したのが今の形。(後略。)

(明日のブログへつづく)



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