香西咲さん「自分はAVの世界でしか生きていけないかのように思い込ませる。そうすると女優は逃げたくてもなかなか逃げられない」。洗脳についても法規制がもとめられます

11回にわたりましてPAPSの金尻カズナさんと社会的包摂サポートセンターの遠藤智子さんの論説をみてきました。
出演強要問題をとりあげた「渋谷社会部」は、硬質で良質なラジオ番組であると感じました。
ゲストとして出演された金尻さんの慧眼(けいがん)には、感服の至りです。
金尻さんは他所でも出演強要被害について語られているのでしょうか。
探してみました。
毎日新聞のサイトに、約7分間の動画がアップされていました。

(2016年7月7日 毎日新聞「AV出演強要 東京でシンポ…契約書の問題点など指摘」より引用。改行を施しています。)

<一部分を引用>
毎日新聞
モデルやタレントとしてスカウトされ、芸能活動の契約を結んだ女性が、アダルトビデオ(AV)への出演を強要される問題を考えるシンポジウム「ポルノグラフィーと性暴力被害」が(2016年7月)2日、東京都文京区の同区男女平等センターで開かれた。
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パネリストとして参加した「ポルノ被害と性暴力を考える会」(PAPS、東京都)のメンバー、金尻カズナさんは
「問題となった契約書には、女性側に一方的に不利な内容になっているケースがある」
と指摘した。

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(2016年7月2日 痛みを力に―性暴力禁止法をつくろう「総会シンポジウム『ポルノグラフィーと性暴力』」より、引用。)

7月2日(土)18:00~21:00(17時50分開場)

会場:文京区男女平等センター 研修室A   
 
参加費:500円

パネリスト  
 金尻カズナ ポルノ被害と性暴力を考える会(PAPS)
 伊藤和子 弁護士
 森田成也 ポルノ・買春問題研究会、大学非常勤講師

コーディネーター  
 戒能民江 性暴力禁止法をつくろうネットワーク共同代表

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動画の所所(ところどころ)を引用させていただきます。

(※音声の文字化は、筆者。)
金尻カズナ PAPS 相談員
実際に出演されていたかたのおはなしでは、撮影ごとに、まわりの現場のスタッフが、
「なりたくてもなれない子がいるんだよ」
「でもね、きみはなれたからすごいんだよ」
「名誉なことなんだよ」

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金尻さんは、
撮影ごとに、まわりの現場のスタッフ
とおっしゃっています。
口がうまいのは、スカウトやプロダクションのやつらだけではないようです。
現場のスタッフも、女性を洗脳しています。

(再掲)
なりたくてもなれない子がいるんだよ
でもね、きみはなれたからすごいんだよ
名誉なことなんだよ

体(てい)のいい呪縛といったところでしょうか。
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(※音声の文字化は、筆者。)
金尻カズナ PAPS 相談員
金銭の授受が発生してしまったら、どれだけ壮絶な被害をうけても、免罪されてしまう現実があります。

ここで、契約書についてご紹介したいと思います。

出演義務を怠った場合は、被害の損害を請求するような内容になっています。
専属芸術家契約書、っていうすごい名前になっています。
いちおう、その、芸術家、ってことで契約がかわされます。

出演女優を斡旋する、派遣するところを「プロダクション」と言うのですが、業務委託契約書となっていまして、これも、損害が発生した場合は、損害というのは当日来なかったりとかですね、キャンセルになった場合は、違約金が請求されることになっています。

つぎにご紹介をしますのは、メーカーとよばれる、いわゆる制作会社をふくむのですが、の契約書になります。
「私は、本件コンテンツの出演にあたっては、撮影方法についていっさい申し立てができない」
となっていて、契約書に署名してしまって、実際、監督面接があって、実際、撮影がおこなわれても、基本的には、契約書上では、ことわることができないと。
異議申し立てができない、っていうふうになっています。

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(※音声の文字化は、筆者。)
金尻カズナ PAPS 相談員
ある相談者はこういうふうに言っていました。
「AVプロダクションはカルトだった」
と。
つまり、したがわなければ違約金が発生し、身バレするからだれにも相談できない。
そうやって、相談する自由をうばって、タレントケアチームみたいな、プロダクションのなかにもそういうなだめ役的みたいなものもあったりして。
で、社会から孤立させ、あと、居住の自由をうばう、というのもあって。
都心の近くに住むようにって言われて、月額15万ぐらいの高いマンションに住ませて、あえてお金のないような状況をつくって、出演を継続させる。
そういうふうな手法もあったり、とにかく社会から孤立化させて、いつか家族から知られるんじゃないか、ってことで、恐怖に怯えながら生活を余儀なくされているかたが複数いらっしゃる、という現実が、相談支援からみえてきました。

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(香西咲さんのツイートより、引用。)

香西咲さん
<2016年6月12日>

もちろん自発的に頑張ってる人もいます。
但しその『自発的』か『強要』かは他人から見たら解り得ない世界です。
友達でも家族でも。
本人しか解り得ません。

香西咲さん
<2016年8月14日>

実家や帰る家があるって
当たり前の事の様で実は凄く幸せな事。
私にはそんな物はない。
『お前の夢を応援しない奴は例え血が繋がっていようと家族じゃない、俺達が本当の家族だ』
と言い聞かされて以来、失ってもうすぐ6年かぁ…

香西咲さん
<2016年11月14日>

悪徳AVプロダクションの常套手段の1つ。
家族や友達と遮断し自分はAVの世界でしか生きていけないかのように思い込ませる。
そうすると女優は逃げたくてもなかなか逃げられない。

香西咲さん
<2017年1月1日>

娘を持つ親御さんへ
決して他人事ではありません。
芸能、パーツモデル(手など)、ナンパ…あの手この手で勧誘してきます。
年齢も容姿も関係ありません。
スカウトや事務所がその気になれば整形させてでもAV出させます。
環境も思考も180度変えさせられます。
注意を払いきれるものではありません。

香西咲さん
<2017年1月3日>

家族や友達に会いたいかと言うと正直後ろめたいです。
何か結果を出すまでは。

(※音声の文字化は、筆者。)
金尻カズナ PAPS 相談員
10件くらい相談があるんですけれども男性のかたの被害もあります。
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(再掲)
男性のかたの被害もあります

そういえば、以前に、内閣府の「女性に対する暴力に関する専門調査会」で、この種の話題が出ていました。
議事録を参照します。

(2016年11月15日 第84回女性に対する暴力に関する専門調査会「議事録」より引用。改行を施しています。)

<8ページ>
髙坂 警察庁 保安課 課長補佐
警察庁では、AVへの強制出演に係る警察への相談の実態を把握するため、AVに強制的に出演させられたり、契約を結んで強制的に出演させられそうになったという相談について、全国警察を対象とした調査を実施いたしました。

その結果、平成26年1月1日から本年6月30日までの2年半の間で、22件の相談があり、その約8割が関東方面であることが判明いたしました。

相談者の年齢層別では、10代が4件、20代が12件、30代が3件、不明が3件でございまして、性別では女性が21件、男性が1件となっております。
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男性も、出演強要の被害にあっているようです。

女性が21件、男性が1件
女性もふくめた全体の相談内容をみてみます。

髙坂 警察庁 保安課 課長補佐
相談事例を申し上げますと、プロダクションと1年契約を結び、AVに1本だけ出演しましたが、契約解除を申し入れたところ、プロダクションから、3本撮る契約なので違約金が発生すると言われたなどで、AVへの出演の契約を結んだ後、出演を拒否したところ、契約書を盾に違約金を請求されたというものが目立っております。

そのほか、撮影されたAVのDVDやネット上での販売をとめてほしいといったものや、契約に際してスカウトに声をかけられ、モデルの勧誘だと思って行ったら、AVの勧誘だったという相談もございます。
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金尻カズナさんのことばをつづけます。

(※音声の文字化は、筆者。)
金尻カズナ PAPS 相談員
まあ、19歳とか20歳のかたですね。
だいたい、学生さんがよくターゲットになるのですが、
渋谷駅を歩いていたとき、ハチ公前とかですね、声をかけられました。
なんて(言って)声をかけられたかというと、
「メンズモデルに出演しませんか?」
と声をかけられました。
衣料関係のモデルさんなのかな、と思って、とりあえず近くの喫茶店ではなしを聞くことにしました。

たぶん、みなさんがイメージされているものとはちがうんですね。
たとえば、ここに書いてあるようなメンズモデルですと、ここに、メンズモデル(写真/映像)、って左のほうに書いていますけれども。
日給4万円から15万円。
すごいことが書いてあって、これ、基本的に、アダルトビデオのゲイビデオ、って言われるものがありまして、男性同士のからみを撮る(略)ビデオのことをゲイビデオというふうに業界内では呼ばれているんですけれども、これの面接だ、と。
実際に、スカウトのひとは、喫茶店で、
「これはその、ゲイ向けビデオの撮影なんだけども、顔にぼかしを入れるし、専門店でしか販売されないよ」
と言われました。
で、よくわからないまま、なんか契約ありきではなしが進められて、なんか時間が経てば経つほど断りにくい状況になってしまいました。
身分証明証のコピーを取られてしまい、なんか、出演承諾証というようなものに署名、捺印するようにもとめられて、拇印で押されて署名しました。

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スカウトは、男性に対しても、女性のときと同じ手口で強要をおこなっているようです。

(※音声の文字化は、筆者。)
金尻カズナ PAPS 相談員
撮影のさいも、
「ばれないよ」
って言って、3、4本ぐらい出演されたんですけども、なぜばれなかったのかというと、販売されていなかったからなんですね。
つまり、貯め撮りをして、とりあえず、そろそろもうこの子、リースしてもいいかな、って。
で、実際、販売されてしまいました、と。
販売されたらツイッターとかですね、いま、ネット社会なので、わー、って拡散していくんですね。
ゲイビデオだと言いつつも、それなりにニーズはあるので、わー、って拡散してしまって。
結局、身バレしてしまう問題が発生してくると。
予測していたのと異なって、インターネット上で大々的に販売されてしまって、このかたも、同級生や知人に知られてしまった、と。
特に、ゲイビデオの問題については、生活困窮。
学生さんて、本当に生活困窮されているかたが多いので、そういったかたがすごくターゲットになっている、と。
女性の被害が圧倒的なんだけれども、男性の被害もあるということです。

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業界は、伏魔殿(悪事や陰謀などが陰で絶えずたくらまれている所)です。

(自由民主党 憲法改正推進本部「日本国憲法改正草案」より、引用。)

憲法改正草案 第21条

①集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、保障する。

前項の規定にかかわらず、公益及び公の秩序を害することを目的とした活動を行い、並びにそれを目的として結社をすることは、認められない。

③検閲は、してはならない。通信の秘密は、侵してはならない。

(弁護士神原元さんのツイートより、引用。)

弁護士神原元さん
<2017年9月7日>


表現の自由が憲法上「優越的地位」を有するのは、それが民主主義の過程の維持に不可欠だからである。
その趣旨は政権批判等の政治的発言には妥当するが、専ら自己の快楽を追求するに過ぎない性的表現には当てはまらない
したがって、性表現は優越的地位になく、他者の人格権等との関係で制約を受ける

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金尻さんは最後、つぎのことばで出演強要問題を締め括っています。

(※音声の文字化は、筆者。)
金尻カズナ PAPS 相談員
まず、みなさまも、この問題をどういうふうにしていけばいいかってことをぜひお知恵を貸していただければなと思いますので。
で、たとえば、まず、この問題をいろいろなひとに知っていただく必要があります。
やっぱり、いまの若年女性のかたにも知っていただきたい。
以上になります。
ありがとうございました。

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(再掲。金尻カズナさん)
この問題をいろいろなひとに知っていただく必要があります

香西咲さん
<2016年11月14日>

悪徳AVプロダクションの常套手段の1つ。
家族や友達と遮断し自分はAVの世界でしか生きていけないかのように思い込ませる。
そうすると女優は逃げたくてもなかなか逃げられない。

(再掲。金尻カズナさん)
実際に出演されていたかたのおはなしでは、撮影ごとに、まわりの現場のスタッフが、
「なりたくてもなれない子がいるんだよ」
「でもね、きみはなれたからすごいんだよ」
「名誉なことなんだよ」

(再掲。香西咲さん)
自分はAVの世界でしか生きていけないかのように思い込ませる

今後は、強要とならんで、洗脳についても法規制がもとめられます。

香西咲さん
<2016年6月12日>

もちろん自発的に頑張ってる人もいます。
但しその『自発的』か『強要』かは他人から見たら解り得ない世界です。
友達でも家族でも。
本人しか解り得ません。

至言です。
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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
香西咲さんのツイッター
(香西咲さんの重要ツイート ~2016年7月18日)
 私だって綺麗にリセット出来るならAVデビュー前の私に戻りたい。
 だけど変えられない現状踏まえて立て直したのが今の形。(後略。)

(明日のブログへつづく)



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