業界は、強要など存在しない、との立場です。AV業界改革推進有識者委員会も、然りです。これでは香西咲さんたち被害者はすくわれません。国家による対応がまたれます

昨日のブログで、ライトハウスについてふれました。
本日は、HRNのイベントにおける藤原志帆子ライトハウス代表の発言についてみてみます。

(2017年7月28日 HRN トークイベントより、引用。)

出演強要被害の現状

(※30分37秒のあたりから。音声の文字化は、筆者。)
藤原志帆子 ライトハウス代表
わたしのうしろに流れているのは、ライトハウスがつくった啓発ビデオで、HRNさんも今日、あたらしいビデオのお披露目があるということなんですけれども、わたしたちは、相談窓口を啓発するためにつくった3分のビデオをうしろで流しながら、音声はないんですけれども、これをみながらわたしのおはなしを聞いていただけたらと思うんですけれども。

藤原志帆子 ライトハウス代表
こちらのビデオは、去年ですけれども、一番被害が多いというか、加害側のAVプロダクションのかたたちと被害者が出会う場所って、けっこう渋谷が多いですけれども、渋谷区のオーロラビジョンであるとかで流させてもらったりして啓発してきたビデオなんですけれども、それをみながら聞いていただけたらと思うんですけれども、わたしたちライトハウスは、NPO法人で、13年目をむかえています。
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ライトハウスと同様に、人身取引の問題にとりくんでいる団体があります。

(2016年10月11日 クリスチャン新聞「NFSJ代表 山岡万里子氏警鐘『“現代の奴隷制”日本にも』」より、引用。改行を施しています。)

(前略。)
労働搾取、性的搾取、児童労働など現代の奴隷制・人身取引の撲滅を目指し啓発活動を行っているNGO「Not For Sale Japan(NFSJ)」の山岡万里子代表は、
「人身取引は途上国などの遠い国のことではなく、日本にもいろんな形で広がっている。人身取引がどういうものか、日本でどんな問題が起きているのかを知り、ぜひ伝えていってほしい」
と呼びかけている。

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「Not For Sale Japan」(ノット・フォー・セール・ジャパン)は、NGOです。
アメリカの「Not For Sale」の日本支部です。
山岡万里子さんが代表をされています。

(消費から持続可能な社会をつくる市民ネットワーク「ノット・フォー・セール・ジャパン(NFSJ) 」より、引用。改行を施しています。)

<一部分を引用>
NFSJはアメリカのNGO《Not For Sale》の日本支部として2011年に発足しました。
「Not For Sale」とは「(人は)売り物ではない」という意味。
“現代の奴隷制”とも言われる人身取引を世界からなくすことが目的です。

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ノット・フォー・セール・ジャパンのサイトは、以下のとおりです。

ツイッター
フェイスブック

ノット・フォー・セール・ジャパンも、出演強要問題に関心をもっているようです。

(ノット・フォー・セール・ジャパン「7月30日は『人身取引反対世界デー』です。」より、引用。改行を施しています。)

<一部分を引用>
実は日本で起きている人身取引問題において、今、被害者の半分は日本人です。
しかも日本人の若い女性、特に大学生ぐらいの女性が非常に増えています。

「AV出演強要」の問題を知っていますか?
今特に若い20歳前後の女性がたくさん被害に遭っています。
でも、もともとあった被害が、NGOの努力と女性たちの勇気のおかげで、表面化してきたというのが正しいかもしれません。
特徴は、「嘘で騙す」、つまり詐欺です。
(中略。)

このように、人を騙して搾取するという人身取引が行われています。
やっと政府も本腰を入れて、これについては対策を始めましたが、まだまだ泣き寝入りしている人も多いはずです。

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「出演強要は詐欺」
秀逸な喩(たと)えです。
一昨年、ノット・フォー・セール・ジャパンが、PAPSの勉強会の様子をつたえました。

(2015年10月9日 ノット・フォー・セール・ジャパン ニュース「vol. 44」より、引用。改行を施しています。)

<一部分を引用>
2015年9月末、AVへの出演を拒否した女性に対して、プロダクション会社が違約金2460万円の支払いを請求するというとんでもない裁判に対して、東京地裁が会社側の請求を棄却するという判決を出し、確定した。
(伊藤和子弁護士による解説はこちら http://bylines.news.yahoo.co.jp/itokazuko/20151001-00049989/

ちょうど時を同じくして、9月26日(土)に「性と健康を考える女性専門家の会」の勉強会、「アダルトビデオ製作に巻き込まれた被害女性たちの悲鳴」が、上記裁判の当事者である《PAPS(ポルノ被害と性暴力を考える会)》の宮本節子氏、金尻カズナ氏を講師に行われた。
以下、その勉強会の参加レポートを記す。

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(23)渋谷や新宿にはAV制作会社がたくさんあるが、地元の人が被害に遭っているわけではない。
むしろ町のイメージダウンにつながりかねないので、地元の人はあえて問題視しない
そのために可視化できず問題解決に向かわない、という側面もある。

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この記事が書かれたのは2年前です。
現在はどうなのでしょうか。

(再掲。藤原志帆子 ライトハウス代表)
加害側のAVプロダクションのかたたちと被害者が出会う場所って、けっこう渋谷が多い

4月26日に渋谷区で、啓発パレードがおこなわれました。

(2017年4月26日 ハフィントンポスト「AV出演強要の撲滅を訴え渋谷でパレード 被害者も参加『問題に気づくきっかけになれば』」より、引用。改行を施しています。)

<一部分を引用>
街頭キャンペーンには、AV出演強要の被害者であるYouTuberの「くるみんアロマ」さんらも参加。
加藤勝信・男女共同参画担当大臣、長谷部健・渋谷区長らと「なくそう!若年女性の性被害!」と書かれた横断幕を手に約20分間、センター街を練り歩いた。
ボランティアの学生や防犯協会ら約130人が参加した。

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今後は、
町のイメージダウンにつながりかねないので、地元の人はあえて問題視しない
と言われないようにしてほしいものです。
藤原志帆子ライトハウス代表のことばにもどります。

(2017年7月28日 HRN トークイベントより、引用。)

藤原志帆子 ライトハウス代表
もともと人身売買という、性風俗産業や、売春産業での仕事の強要をしている、国籍を問わず、女性や、子ども、男性の支援をしている団体なんですけれども、約3年半くらい前に、はじめて、
「アダルトビデオに出演させられそうです」
(出演)してしまったんだけど、それがもうすぐ出演したものがビデオになってしまう」
という相談をうけはじめたのが、2014年頃でした。

それから、去年、2016年まで、どんどん、どんどん、相談がふえてきて、去年1年間だけでも、
「出演を強要させられた」
「不本意なかたちで出てしまった」
という男性、女性からの相談が、100件ありました。
今年も、どんどんふえています。

どんなかたたちからの相談が多いかというと、ほとんどのかたたちが、被害にあったときが18歳から25歳くらいの若いひとたちに集中しています。
女性が9割以上、男性も20人の一人くらいの割合でいます。

女性だけの問題でないんですけれども、そしてちょっとおもしろいのが、これまで数百人の相談をうけてきたなかで、東京出身のひとというのが約10人もいないんですね。
ほとんどのかたたちが各地、地方から、関東もふくめて東京に来たときに被害にあってたりとか、東京に進学で来たり、就職で来たときに被害にあっているということもわかってきました。

どのような被害にあっているのかといいますと、わたしがはじめてあったときのはなしをしますと、そのかたは関西から東京に、進学で来たんですけれども、そのときに、渋谷の有名なショッピングの通りでスカウトされた。
もともとはAVとかじゃなくて、(略)すごくスカウト、熱心にされて、説得されて事務所に向かったんですけれども。
それで、いろいろなことが重なって、どうしてもお金が必要になってしまって、芸能界にすこし興味があるし、高収入ということで、グラビアをやろうと思ったんですって。

そのかたが実際に撮影に行くと、ぜんぜん撮影場所というのは、郊外の離れたどこかもわからない、クルマでつれて行かれる一軒家のスタジオなんですけれども、そのスタジオで約3時間半、メイク室という窓のいっさいない部屋に閉じこめられてずっと説得というか、軟禁状態にされて、
「いまこのドアを開けたら、メイクさんもカメラマンのかたも男優さんも、みんな待っているんだから、出るしかないんだから」
というかたちで、ほぼ脅迫ですね。
それで、3時間半、そこに閉じこめられて、泣く泣くというか、無理やり出させられてしまった。
それが、あと1週間でWebサイトに公表され、あと1か月で出されてしまうと状況のなかで、ライトハウスに相談に来た、というのが、わたしのなかで一番最初の経験でした。

そのかたは、わたしたちも、どう対応していいのかわからなかったんですけれども、そのころは。
でも、いまは、すこしかわってきましたけれども。
そのときも、わたしたちはすぐに、弁護士さんのところに、伊藤さんのところに、弁護士さんと一緒に考えながら、1か月間、一生懸命考えながら、その子のビデオをとめたんですね。
その子の2本目、3本目のスケジュールもあったんで、それをとめるためにプロダクションとメーカーに交渉していったという経緯があって。

やっぱり、経済的な理由で出てしまったかたも、もちろん多いので、弁護士を自分で雇って、そしてとめなければいけない。
被害にあったのにもかかわらず、被害にあった若い女性、男性が、自分のお金で弁護士さんを雇って、消していかなければならないという、本当にひどい状況があるんじゃないかなと思います。

私たちが、これまで出てきた、それこそ、売春や性風俗産業の仕事をやめさせてもらえない、借金のかたにそういうところではたらかされている、という相談とくらべて、やっぱり、アダルトビデオの被害にあった若い女性たち、男性たちのはなしを聞いていると、一番何をしたいかって、
「いま出ているのを消したい」
「いま流れてしまっているものをストリームをとめたい」
とめたい。
消したい。
削除したい。
そこを考えるためには、本当に本当にたいへんなちからが必要で、被害にあったその動画の再生産、被害の再生産というものをどうやってとめたらいいのかっていうのが、わたしたちも本当に苦しんでいるし、弁護士さんのかたもすごく苦しんでいらっしゃるところなんじゃないかと思います。
そこの、解決するための、法律をつくってもらいたいなと思うんですけれども。

やっぱり、くるみんさんのように本当に強いちからをもって前に出て一緒にかえていってくれるみたいなかたって、本当にみなさん、まわりでそれぞれ、本当に苦しんでいらしゃって。
やっぱり、わたしたちの相談窓口だけでは、対応できなくなっています。
東京にあるちいさなNPOなんですが、全国から相談が入ってくるので、相談におうじるみなさん、そういう相談窓口をこれからふやしていってもらいたいな、と思いますし、まずは、被害にあわない仕組み。

それからやっぱり、わたしたちのところに入ってくる子のはなしを聞くと、完全にこの業界がどのような仕組みになっているのかわからないけれども、このようなかたちでしか女性を連れてくるしか成り立たないのかな、っていう不思議になるくらい、本当にひどいケースばっかりなんですよね。

それをかえていくためには、業界のみなさんとも協力しあって、本当にこの問題を解決していく時期にきているんではないかなと思います。
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(再掲)
業界のみなさんとも協力しあって

ライトハウスは、7月19日に、AVANと会合をもたれたようです。

(AVAN「7月トピックス」より、引用。改行を施しています。)

<一部分を引用>
AVAN
7月19日
人身取引被害者サポートセンター ライトハウス様との意見交換会を行いました。

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(川奈まり子AVAN代表のツイートより、引用。)

川奈まり子 AVAN代表
2017年7月9日
どうなんでしょうね。
ライトハウスの方たちとは先日、「偽装される人身売買(人身取引)」という院内集会に参加した際に少しお話し致しましたが、今後協力関係が築けそうな雰囲気でした。
パーツモデルにする等偽ってAVプロダクションに女性を送り込むスカウト会社の報告がされてましたっけ。

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AV業界改革推進有識者委員会(業界団体)も、AVANの姿勢を見習ってほしいものです。

(2017年7月28日 HRN トークイベントより、引用。)

相談体制

(※41分38秒のあたりから。音声の文字化は、筆者。)
藤原志帆子 ライトハウス代表
さっき、いろいろと考えていた課題もはなしてしまったんですけれども、私たち、これまで出てきた人身売買、人身取引の相談、ちょっとちがうのは、若いかたたちで、普通の学生さんというか、普通といったら変ですけれども、本当にいろんなかたが相談に来ているので、しかも本当に苦しんでいるときばかり、相談をうけたりするので、たとえば、ライン窓口を設けたところ、かなり敷居はさがったんじゃないかなと思うのと、やっぱり電話よりもラインで、1か月くらいはなしをして、実際に相談と、会う。

いろいろはなしてくれて、マスクをしながら、メガネをしながら、帽子を深くかぶりながら来てくださったかたもいます。
いろいろなバスや電車を乗り継いで東京まで来てくださったかたもいましたけれども。

でも、そこからまた、たいへんだったのが、
「弁護士さんにつないだら、たぶん、2、3か月がんばったから解決できるかもしれないからがんばりましょう」
と、弁護士さんに、つぎに、つなげる。

その、つぎにつなげることが、すごく、本人にとってはまだ、AV加害者のひとたちのマインドコントロールされている状況にあるかたもいて、
「迷惑かけられない」
というふうに言って、
「もう1本出演したらやめさせてくれるから、それ出てからにしようかな」
というふうに迷ったりされたりしているんですね。

そこをなるべく寄り添って、なるべくはなしを聞いて、できるだけ人員とお金がつづくかぎり、地方でもなるべく本人に会いに行ったりとか、そういうことをですね、(略)この1年ぐらい、できてはきているんですけれども。

でも、やっぱりいまとっても相談の窓口がパンクしそうなほど来ているのは、
「いますぐ、出てしまったものとめたい」
というかたたちと同時に、たとえば、5年前とか、10年前とか、20年前のひとたちも、
「とめたい」
っていうふうに、
「あの日、こんなひどいかたちで出されてしまった」
「だれにも言っていない。夫にも言っていない。子どもにもばれたらどうしよう」
と最近思いはじめているかたもいてですね、かなり長期の被害のかたがいらっしゃって、そこを掘り起こしていくとすごい数になるんではないかなと思うんですけれども。

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藤原志帆子 ライトハウス代表
強要の証拠だとか残っていない。
本人、それによって心身のいろいろな症状がずっと出ていながら生きてこられたひとたちですね。

それもありますし、やっぱり先ほどの消えないっていうことを解決するために伊藤先生だとかとも一緒にこれから政府のかたたちとお会いしながら消していく仕組みっていうんですか。
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(2016年08月27日 弁護士ドットコム「<AV出演強要>香西咲さん引退後の夢『人生楽しみたい』『消せない過去として歩む』」より、引用。改行を施しています。)

香西咲さん

今でも新しい「総集編」が勝手に出つづけています。
わたしは50本くらいしか撮っていないはずなのに、出演作は300本になっています。
だけど、2次使用、3次使用に関しては1円も入ってきません。
現実的に芸能とは違うことを改めて思い知らされました。

(2017年5月19日 第3回関係府省対策会議「今後の対策」より、引用。)

被害の防止及び救済等のための新たな対応策の検討
アダルトビデオ出演強要問題や「JKビジネス」問題等が深刻な性的な暴力で、重大な人権侵害であるとの考え方に立ち、関係者による自主的な取組の進捗状況や実態把握の状況も踏まえ、性的な暴力の被害につながる行為の規制、被害の回復、被害者の保護及び支援等について、有識者等の意見も参考に、法的対応を含め、必要な対応策を検討する。
(内閣府、関係府省)〔平成 29 年4月~〕

藤原志帆子ライトハウス代表がおっしゃっているとおりです。
被害の回復については、法的対応以外に術(すべ)がありません。
業界は、強要など存在しない、との立場です。
AV業界改革推進有識者委員会も、然(しか)りです。
法律の制定がまたれます。
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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
香西咲さんのツイッター
(香西咲さんの重要ツイート ~2016年7月18日)
 私だって綺麗にリセット出来るならAVデビュー前の私に戻りたい。
 だけど変えられない現状踏まえて立て直したのが今の形。(後略。)

(明日のブログへつづく)



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