AV業界改革推進有識者委員会の河合幹雄委員が言っていることは支離滅裂です。業界団体は与太話をする前に、香西咲さんたち被害者の方々に謝罪をすべきです。まずはそこからです

昨日のブログでもふれました。
現在、出演強要問題を統括しているのは、菅義偉(すがよしひで)内閣官房長官です。
菅長官は、安倍晋三を総理大臣にした人物、と評されています。
2012年に、自民党の総裁(党首)選挙がおこなわれました。
当初、安倍元総理は、立候補に対して消極的でした。

(2017年8月7日 デイリー新潮「仏頂面『菅官房長官』を安倍首相が絶対に変えないワケ」より引用。改行を施しています。)

<一部分を引用>
デイリー新潮
この時、党内では
「安倍の復権は早すぎる」
という声が支配的でした。
第一次政権の時の政権運営や退陣の仕方についての批判が根強かったのです。

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第一次政権(2006年9月26日~2007年9月26日)のときは、途中でうっちゃる(ほうり出す)ようなかたちで辞任しました。

デイリー新潮
しかも、国民から安倍の総理再登板を求める声はほとんどありませんでした。
(中略。)
安倍自身も迷っていました。
ここで総裁選に出馬して惨敗すれば、政治生命はほぼ断たれることになります。

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逡巡する安倍元総理に対して、菅議員がこう迫りました。

デイリー新潮
「もう一度、安倍晋三という政治家を世に問う最高の舞台じゃありませんか? このチャンスを逃したら、次は難しいですよ。この最高の舞台を、みすみす見逃すんですか!」
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総裁選に名乗りをあげた安倍元総理は、決選投票で逆転勝利を収めます。

デイリー新潮
第二次安倍内閣で、安倍は自分を総裁選に再チャレンジさせてくれた菅を、内閣の要である内閣官房長官に任命しました。
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菅長官は現在、出演強要問題を率先躬行(そっせんきゅうこう)して(人に先立ってみずからおこなって)います。
菅長官が指揮監督するのは、内閣府です。
内閣府とは、どのような役所なのでしょうか。
ジャーナリストの岩上安身さんと、望月衣塑子(いそこ)東京新聞記者の対談が参考になります。

(2017年6月16日 YouTube「岩上安身による東京新聞記者・望月衣塑子氏インタビュー 」より引用。改行を施しています。)

(※7分47秒のあたりから。音声の文字化は、筆者。)
望月衣塑子(いそこ) 東京新聞記者
そっか、その会見には、なかなかあれか。
行けない・・・・・・
行けない?

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岩上安身(ジャーナリスト)
それ、文科省でしょ?
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望月衣塑子(いそこ) 東京新聞記者
内閣府の記者会見を・・・・・・
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岩上安身(ジャーナリスト)
あ、内閣府は、入れないですよ。
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望月衣塑子(いそこ) 東京新聞記者
入れないんだ。
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岩上安身(ジャーナリスト)
信じられない。
内閣府はね、
「大ブラックボックスだ」
って、寺脇さん(寺脇研。元文科省審議官)、言ってましたよ。

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望月衣塑子(いそこ) 東京新聞記者
ぜんぜん入れなくなったらしいですね。
いまね。

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岩上安身(ジャーナリスト)
ええ、ブラックボックス。
内閣府こそ、モンスター。
これからみなさんね、言っておきますけど、内閣府を徹底ウオッチングして、徹底的にね、これメス入れて行きましょう。
安倍の顔とか表紙だけ取り替えてもね、内閣府というモンスターが生まれたこの構造はかわらない。
官邸と、それから内閣府というモンスターは、表紙が取りかわっても、首のないフランケンシュタインのようにうごいていく可能性がある。
これ、気をつけなければいけない。

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(再掲)
内閣府は大ブラックボックス
内閣府こそ、モンスター
内閣府というモンスターは、表紙が取りかわっても、首のないフランケンシュタインのようにうごいていく可能性がある

内閣府はほかの府省庁と同列でありません。
抜きん出ています。
強大な権限をもっています。
ここを指揮監督しているのが、菅長官です。

(辻丸さんのツイートより、引用。)

辻丸さん
<2017年7月24日>


今週28日(金)発売の「週刊金曜日」@syukan_kinyobi にAV強要問題が取り上げられ、僕のコメントも載る予定です。
この日はHRNさんのイベント、翌日AVANのパネルディスカッション
今の僕にとってはどちらがアウェイか、よく分かりませんが両日参加します。

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7月29日に、AVANの総会が開催されました。
当日の様子をネットメディアの「しらべぇ」がつたえています。
 
2017年8月17日 しらべぇ「『適正AV』は業界を変えるか? 女優の権利とAV産業の未来について識者が激論」

この席で、AV業界改革推進有識者委員会の河合幹雄委員がつぎのようにのべています。

<一部分を引用>
河合幹雄委員(桐蔭横浜大学教授)
日本の場合、産業に対する業界団体が決まっていることがほとんどです。
立法や行政指導などルールを変える際には、業界、官僚、有識者が話し合って、業界側に大丈夫か確認を取って、OKなら初めて通ります。
ところが、AV業界は名前だけは「業界」なのに、働く人間をケアするためのしっかりした業界団体もなければ、監督官庁が不明でした。
パチンコや風俗は、はっきりと警察が監督官庁ですが、AVの場合は明確になっていない。
強いて言えば警察なのかもしれません。
おそらく内閣府男女共同参画会議は、そうした状況を改正しようと思っているのでしょう。
会議に選ばれたメンバーの中には知り合いが何人かいますけど、学者と官僚ばかりです。

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(再掲)
内閣府男女共同参画会議は、そうした状況を改正しようと思っている

河合氏は、出演強要問題の対策を進めているのは、男女共同参画会議、であると思っているようです。

(参考。内閣府)
男女共同参画会議 開催状況一覧

昨年の3月3日に、HRNが出演強要に関する報告書を公表しました。
人々は、業界に対して、訝(いぶか)しさをおぼえます。
それから約3か月が経った6月11日のことでした。
プロダクションの社長ら3人が逮捕されます。
26日後の7月7日、香西咲さんが、出演強要の実態を告発します。
世論が沸騰します。

(再掲。河合幹雄 AV業界改革推進有識者委員会委員)
内閣府男女共同参画会議は、そうした状況を改正しようと思っている

出演強要問題に対して、男女共同参画会議は、これまで、どのようなうごきをしてきたのでしょうか。
上述の流れに重ねてみます。

2016年
3月3日
 HRNが出演強要に関する報告書を公表する。
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3月15日
 第48回男女共同参画会議を開催する。
 <議題
 (1)「女性活躍加速のための重点方針2016」の策定に向けた検討方針について。
 (2)専門調査会の設置について
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5月13日
 第49回男女共同参画会議を開催する。
 <議題
 (1)男女共同参画・女性活躍の推進に向けた重点取組事項について。
 (2)その他
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6月11日
 警察が、プロダクションの社長ら3人を逮捕する。
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7月7日
 香西咲さんが、出演強要の実態を告発する。
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10月7日
 第50回男女共同参画会議を開催する。
 <議題
 (1)「女性活躍加速のための重点方針2016」に基づく施策の取組状況について。
 (2)男性の暮らし方・意識の変革について

2017年
3月24日
 第51回男女共同参画会議を開催する。
 <議題
 (1)いわゆるアダルトビデオ出演強要問題・「JKビジネス」問題等について。
 (2)男性の暮らし方・意識の変革について
 (3)「女性活躍加速のための重点方針2017」の策定に向けた検討方針について
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5月25日
 第52回男女共同参画会議を開催する。
 <議題
 (1)男女共同参画・女性活躍の推進に向けた重点取組事項について
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それぞれの議事録を読めばわかります。
男女共同参画会議が出演強要問題をとりあつかったのは、以下の3回です。

2016年10月7日(※議事録
2017年3月24日(※議事録
2017年5月25日(※議事録

(再掲。河合幹雄 AV業界改革推進有識者委員会委員)
内閣府男女共同参画会議は、そうした状況を改正しようと思っている

それぞれの議事録を検証します。

2016年10月7日(※議事録
辻村みよ子 明治大学法科大学院教授
現在、専門調査会では、(略)、いわゆるJKビジネスやアダルトビデオの出演強要問題等について審議いたしております。
これらの被害については現時点では必ずしも全貌が明らかではございませんが、スマートフォンやSNSの普及を利用して児童や若年層の未熟さにつけ込んで性的搾取に及ぶという状況が見受けられます。
また、最近では報道でも多く取り上げられるなど、社会問題化しておりまして、対応を検討する必要があると考えております。
専門調査会では、現在、各団体、研究者からヒアリングを実施しておりまして、今後も引き続き実態把握に取り組んでまいります。
関係大臣を含めまして、当問題の重要性を御認識いただき、関係省庁が連携した取組を行えるよう、今後も御協力よろしくお願い申し上げます。

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辻村委員が、「女性に対する暴力に関する専門調査会」の進捗状況を報告しました。
ただそれだけです。

2017年3月24日(※議事録

最初に、辻村委員が、女性に対する暴力に関する専門調査会が作成した「出演強要問題に関する報告書」の概略を説明しました。
つぎに、大臣らが、3月21日にとりまとめた出演強要に関する緊急対策について説明しました。

2017年5月25日(※議事録

加藤勝信男女共同参画担当大臣が、5月19日に策定した「今後の対策」について説明しました。
間をおいて、辻村委員、総務副大臣、菅義偉(すがよしひで)内閣官房長官がこの問題に言及しました。

(再掲。河合幹雄 AV業界改革推進有識者委員会委員)
内閣府男女共同参画会議は、そうした状況を改正しようと思っている

河合氏は物事の道理に昧(くら)いようです。
事実を誤認しています。
男女共同参画会議は、意見を集約する場にしかすぎません。
実際に出演強要問題をとりあつかっているのは、女性に対する暴力に関する専門調査会関係府省対策会議です。

(再掲。河合幹雄 AV業界改革推進有識者委員会委員)
会議(男女共同参画会議)に選ばれたメンバーの中には知り合いが何人かいますけど、学者と官僚ばかりです

同会議の構成人員をみてみます。

(参考)
内閣府「男女共同参画会議議員名簿」

<議長>
菅義偉 内閣官房長官

<議員>
野田聖子 総務大臣 兼 女性活躍担当大臣
上川陽子 法務大臣
河野太郎 外務大臣
麻生太郎 財務大臣
林芳正 文部科学大臣
加藤勝信 厚生労働大臣
齋藤健 農林水産大臣
世耕弘成 経済産業大臣
石井啓一 国土交通大臣
中川雅治 環境大臣
小此木八郎 国家公安委員会委員長
松山政司 内閣府特命担当大臣(男女共同参画)

家本賢太郎 株式会社クララオンライン代表取締役社長
柿沼トミ子 全国地域婦人団体連絡協議会会長
小西聖子 武蔵野大学人間科学部長
佐々木則夫 十文字学園女子大学副学長
佐藤博樹 中央大学大学院戦略経営研究科教授
志賀俊之 日産自動車株式会社取締役副会長
髙橋史朗 明星大学特別教授
辻村みよ子 明治大学法科大学院教授
松田美幸 福岡県男女共同参画センターあすばる館長
室伏きみ子 お茶の水女子大学長
芳野友子 日本労働組合総連合会副会長
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内訳は、つぎのとおりです。

・大臣 13名
・大学教授 6名
・企業経営者 2名
・労働組合役員 1名
・その他 2名

(再掲。河合幹雄 AV業界改革推進有識者委員会委員)
会議(男女共同参画会議)に選ばれたメンバーの中には知り合いが何人かいますけど、学者と官僚ばかりです

ご覧のとおり、官僚はふくまれていません。
先ほどの発言もふくめて、河合氏の言っていることは支離滅裂です。
つぎのことばはどうなのでしょうか。

<一部分を引用>
河合幹雄委員(桐蔭横浜大学教授)
内閣府側が考えていることをすべて掴んでいるわけではありませんが、
「表現方法の問題にはタッチしない」
という情報は得ています。

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第三者委員会だけでなく、政府側も中身については言及しない。
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河合氏は、どこからこの情報を得たのでしょうか。
ジャーナリストの岩上安身さんがおっしゃるように、内閣府はブラックボックス、です。

長くなりましたので、今日のところはこれぐらいにしておきます。
明日、若干の補足をしたいと思います。
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(伊藤和子HRN事務局長のツイートより、引用。)

伊藤和子 HRN事務局長
<2017年1月29日>


AV業界関係者の間で強要の実態調査が進んでいるという話はあまり聞きませんし、星野さん、香西さん、くるみんさんに対する公的な謝罪や賠償があったという話も一切聞きません。
(後略。)

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AV業界改革推進有識者委員会(業界団体)は、与太話を言っている暇があるのなら、被害者の方々に謝罪をすべきです
まずはそこからです。
おそらく内閣府も、刮目(かつもく)して待っていることでしょう。
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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
香西咲さんのツイッター
(香西咲さんの重要ツイート ~2016年7月18日)
 私だって綺麗にリセット出来るならAVデビュー前の私に戻りたい。
 だけど変えられない現状踏まえて立て直したのが今の形。(後略。)

(明日のブログへつづく)



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