8月3日に、「第3次安倍第3次改造内閣」が発足しました。
出演強要問題を担当していた加藤勝信男女共同参画担当大臣は、このたび、厚生労働大臣に就任しました。
本日は、前職のときに、記者会見の場で発したことばをふりかえってみます。
(参考。出演強要に関する出来事)
3月3日
●アメリカの国務省が「人権報告書」を公表する。
同報告書のなかに、はじめて、出演強要被害を盛り込む。
3月14日
●内閣府が、出演強要問題に関する報告書を完成させる。
3月15日
●公明党が内閣官房長官に、出演強要被害防止・救済のための中間提言をもうしいれる。
3月16日
●内閣官房長官が記者会見で、出演強要問題について言及する。(※出演強要に関する部分は、15分のあたりから)
加藤勝信 内閣府 特命担当大臣
~閣議後記者会見(要旨)
(内閣府のホームページより、引用。)
2017年3月17日
●NHK記者
NHKの伏見と申します。
アダルトビデオへの出演強要を巡る問題についてお聞かせをいただきたいのですけれども、昨日、菅官房長官が記者会見の中で、来週にも関係省庁の局長級の連絡会議を開くというようなことをおっしゃいましたけれども、大臣の所管でも男女共同参画会議の専門調査会で、これまでこの問題について議論が進められてきたかと思うのですけれども、関係省庁の連絡会議の場で何をするのかというところと、あと具体的に施策、どういうふうに進めていきたいとお考えかということ、お聞かせください。
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●加藤勝信 男女共同参画担当大臣
女性に対して本人の意に反してアダルトビデオなどに出演を強要するということは、「第4次男女共同参画計画」においても、「女性に対する暴力」に当たる、重大な人権侵害と位置付けておりまして、男女共同参画会議の専門調査会においても、実態把握をするため、民間団体などからヒアリングを実施し、その現状と課題について、3月14日報告書が取りまとめられたわけであります。
女性に対する暴力は、安倍内閣が進める女性活躍の前提となる、正に安全で安心な暮らしの基盤を揺るがす問題でありまして、政府挙げて、取締りの強化、相談体制の充実、教育・啓発の取組の強化に取り組んでいく必要があるということでございます。それらを踏まえて、官房長官から先般、関係省庁の局長級会議を設置するよう指示があったわけであります。
特に年度当初の4月から、進学や就職等に伴って若い方々の生活環境が大きく変わる、東京に出てくるとか、そうした変化する時期でありますから、こうした被害に遭うリスクが高まることが予想されておりまして、新たな被害者を生まないための必要な広報・啓発に、そして取締りの強化、そして万一被害に遭われた場合の相談体制の充実、これらを直ちに行う必要があるというふうに考えておりまして、こうした一連の男女共同参画として担当しております私としても、関係省庁とも連携をして、すぐにやるべきもの、どういうものがあるのか、あるいは中期的なものもあるのだろうと思いますけれども、その辺の仕分けをしながら、早急にやるべきものはスピード感を持って取り組んでいきたいと思っております。
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(参考。出演強要に関する出来事)
3月21日
●出演強要被害に関して、関係府省が、第1回目の局長級会議(関係府省対策会議)を開催する。
2017年3月21日
●加藤勝信 男女共同参画担当大臣
いわゆるアダルトビデオ出演強要問題や「JKビジネス」問題等に対応するため、関係府省対策会議を設置し、本日、総理大臣官邸において、第1回会合を開催することとなりました。
女性に対して本人の意に反してアダルトビデオなどに出演を強要するといった問題やいわゆる「JKビジネス」と呼ばれる営業により、児童が性的な被害に遭う問題などの若年層の女性に対する性的な暴力の問題は、いずれも「女性に対する暴力」に当たり、重大な人権侵害であります。こうした問題に、関係省庁が連携して対応するため、官房長官の指示も踏まえ、私を議長とする関係府省対策会議を設置することといたしました。
対策の中には、すぐにやるべきもの、あるいは検討にある程度の時間を要するものもあると考えますが、きちんと仕分けをし、間もなく4月になり、進学や就職等に伴い若者の生活環境が大きく変わる時期を迎えることになります、早急にやるべきものはスピード感を持って取り組んでいきたいと考えております。
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(参考。出演強要に関する出来事)
3月24日
●出演強要被害に関して、内閣府が、男女共同参画会議を開催する。(※議事録)
3月27日
●佐々木さやか議員が、参議院の予算委員会で、出演強要問題をとりあげる。(※発言内容は当ブログを参照。)
3月31日
●出演強要被害に関して、関係府省が、第2回目の局長級会議(関係府省対策会議)を開催する。
●警察庁が全国の警察に、通達をだす。
4月5日
●出演強要被害に関して、内閣府が、第87回女性に対する暴力に関する専門調査会を開催する。
4月7日
●池内さおり議員が、衆議院の内閣委員会で、出演強要問題をとりあげる。(※発言内容は当ブログを参照。)
2017年4月18日
●加藤勝信 男女共同参画担当大臣
まず閣議の前の犯罪対策閣僚会議において、児童の性的搾取等に係る対策の基本計画の策定に当たりまして、私の方から、現在4月を集中月間として、JKビジネス問題やアダルトビデオの出演強要問題等の若年層に対する性的な暴力の被害防止を図ることとしておりまして、政府一体となって各種取組を強化しているところであり、引き続き関係閣僚の皆さんに御理解と御協力のお願いを申し上げたところでございます。
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2017年4月21日
●加藤勝信 男女共同参画担当大臣
冒頭、お手元に資料をお配りしておりますが、今月はアダルトビデオ出演強要問題等の被害防止を図る集中月間としております。このAV出演強要問題に関し、来週26日水曜日、昭和女子大学との共催で、在学する女子大生約1,700名を対象に、「若年女性の性暴力被害の根絶を目指して」と題してシンポジウムを開催することにいたしました。
このシンポジウムでは、被害者を支援するNPO法人ライトハウス代表の藤原志帆子さん、ユーチューバーのくるみんアロマさんに御参加いただき、同年代の若い女性の方が被害に遭っているこの問題について、女子大生の皆さんが、自分のこととして理解を深めていただく機会にしたいと考えており、私も国会等諸般の情勢が許せば出席をしたいと考えております。
そして、シンポジウムの終了後、午後5時30分から、警察庁、警視庁とともに、渋谷駅周辺の街頭キャンペーンを行いたいと思います。渋谷駅ハチ公前広場で啓発街頭イベントを行った後、渋谷センター街をパレードする予定であります。
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(参考。出演強要に関する出来事)
4月26日
●内閣府が、昭和女子大学、渋谷駅ハチ公前広場、渋谷センター街で、啓発活動をおこなう。
4月28日
●第88回女性に対する暴力に関する専門調査会を開催する。
2017年4月28日
●朝日新聞記者
朝日新聞の平林と申します。
一昨日、渋谷駅でアダルトビデオとJKビジネスについて街頭活動と、あと昭和女子大学でのシンポジウムがあったわけですけれども、政府としては5月に本格的な対策をまとめるということで、それに向けて大臣の現段階でのお考えとか、お気持ちなどがあれば教えてください。
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●加藤勝信 男女共同参画担当大臣
4月を集中月間として、警察等でも取締りや補導の強化等を実施したり、それから、政府においても相談窓口の周知を図る等、SNSとかあるいはそうした啓発サイトをより活用する。そして、今御指摘のあったように、ある意味では広くより知っていただくということ、また、そういう事態がままある渋谷というところでキャンペーンをさせていただきました。
そこでは本当に地元の方も大変多くの方に御参加をいただいたというふうに思っておりますし、今回のこうした一連の様々な行動を通じて、その経験も持ち寄って取りまとめの作業に入っていきたいというふうに思っております。
すぐやれるもの、少し時間掛かるものというのがあると思いますけれども、しっかりと取りまとめをさせていただいて、こうした被害が起こらないように、また、起きた場合においても相談がしっかりできることによって、その被害を最小限という形にとどめるべく、どういうことがやれるのか、これをしっかりと盛り込んでいきたいと思います。
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●朝日新聞記者
対策作りを巡っては、内閣府だけではなくて、警察ですとか、厚労省ですとか、法務省とか、様々な府省庁が絡んでくると思うのですけれども、その辺でなかなか対策をとるのは難しいのではないかという声もありますが、その辺について課題はいかがでしょうか。
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●加藤勝信 男女共同参画担当大臣
逆に今回こういう形で私が座長という形で全体を取りまとめるということで、それぞれのやっている一つ一つの施策が有機的につながっていくということにもつながっていくと思いますし、言わば縦と横と様々な視点で見ながら、現在取り組んでいる施策において、穴がないのか、あるいはもっとこういった面で強化できるのではないか、場合によってはもっと人それぞれが連携をとってやれるのではないか、様々な視点からしっかり議論をして、先ほど申し上げたように被害を起こさない、あるいは被害が起きても相談等をすることによってそれを最小限に食い止める、こういう中身にしていきたいと思います。
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(参考。出演強要に関する出来事)
5月19日
●出演強要被害に関して、関係府省が、第3回目の局長級会議(関係府省対策会議)を開催する。
この席で、出演強要に対する「今後の対策」を決定する。
5月24日
●警察庁が全国の警察に、通達をだす。
5月25日
●第52回男女共同参画会議を開催する。
「重点方針2017」の骨格をさだめる
5月30日
●人身取引対策推進会議を開催する。
人身取引の範疇に、出演強要を加える。
6月6日
●すべての女性が輝く社会づくり本部を開催する。
「重点方針2017」を決定する。
●加藤勝信 男女共同参画担当大臣
閣議の前に、「すべての女性が輝く社会づくり本部」の第6回会合を開催いたしました。
この会合では、「女性活躍促進のための重点方針2017」を決定いたしました。
また、女性活躍推進法の施行状況について、私と厚生労働大臣政務官からそれぞれ報告をいたしました。
最後に総理から、重点方針2017に基づき、女性活躍情報の見える化を徹底し、労働市場や資本市場における活用を促していくこと、「子育て安心プラン」に基づき安定的な財源を確保しつつ、待機児童解消等の施策を推進すること、「いわゆるアダルトビデオ出演強要問題・『JKビジネス』問題等に関する今後の対策」に基づき施策を推進すること、パスポートにおいて届出による旧姓を併記できるよう手続を簡素化すること、各閣僚においては、この重点方針に基づき女性活躍の後押しをする政策を具体化し実行してほしい、の発言がございました。
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(参考。出演強要に関する出来事)
6月27日
●アメリカの国務省が「2017年人身取引報告書」を公表する。
はじめて、出演強要被害をとりあげる。
2017年8月1日
●共同通信記者
共同通信社の浅田と申します。
内閣改造についてお伺いします。
先程開かれました党の役員会の方で、安倍総理が8月3日に内閣改造を行うと表明されました。昨年の8月に発足した改造内閣で、加藤大臣、働き方改革担当相に就任されまして、また、前から引き続いて、拉致担当であるとか、女性活躍担当など多くの仕事をされてきました。
この1年間を振り返って、大臣としてやってきたこと、できたこと、又はもう少しこうやれればよかったと思うこと、あればよろしくお願いします。
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●加藤勝信 男女共同参画担当大臣
(前略)、いわゆる性暴力の関係では、平成29年度から、性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター、この開設を更に進めていくためにも、促進交付金を創設させていただいたところでありますし、また、アダルトビデオ出演強要問題や、いわゆるJKビジネスと呼ばれる営業により児童が性的な被害に遭う問題、これに対しても緊急対策、今後の対策等を打ち出させていただきました。
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(再掲。4月28日の記者会見)
(前略)、言わば縦と横と様々な視点で見ながら、現在取り組んでいる施策において、穴がないのか、あるいはもっとこういった面で強化できるのではないか、場合によってはもっと人それぞれが連携をとってやれるのではないか、様々な視点からしっかり議論をして、先ほど申し上げたように被害を起こさない、あるいは被害が起きても相談等をすることによってそれを最小限に食い止める、こういう中身にしていきたいと思います。 |
加藤勝信男女共同参画担当大臣は、関係府省対策会議の議長として、遺漏のない対策案をとりまとめたのではないでしょうか。
加藤大臣の所属は、内閣府、です。
内閣府には、総理大臣と特命担当大臣以外に、もうひとり、大臣が存在します。
(内閣府「大臣・副大臣・大臣政務官」より引用。改行を施しています。)
<一部分を引用>
内閣府には、内閣総理大臣、内閣官房長官の他に、内閣の重要政策に関する企画立案・総合調整を協力かつ迅速に行うため、特命担当大臣が置かれています。
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内閣官房長官です。
内閣官房長官は、総理大臣につぐ役職です。
主たる業務は、
「政府と与党間の連絡、調整」
「内閣のスポークスマン(政府の情報、見解を発表する担当者)」
「府省庁間の連絡、調整」
です。
このたびの出演強要問題を実際に取り仕切っているのは、菅義偉(すがよしひで)内閣官房長官であると考えます。
(2017年5月1日 朝日新聞「AV出演強要、被害者の告白が官邸の中枢を動かした」より、引用。改行を施しています。)
<一部分を引用>
3月15日、首相官邸の一室で、菅義偉官房長官と、AV出演強要問題に取り組む公明党の佐々木さやか参院議員らが向き合った。
(略。)
資料を手に迫る佐々木氏に菅氏が応じた。
「できることはすぐやりましょう」
菅氏は翌16日の記者会見で、
「政府を挙げて相談態勢の充実や啓発に取り組む」
と表明した。
(略)、それまで課長級で取り組んでいた対策会議は、局長級に格上げされた。
(略。)
2週間後には緊急対策が発表され、進学や就職で都会に出てくる女性が多い4月を「被害防止月間」にすることも決まった。
「異例の素早い対応」だと霞が関で話題になった。
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内閣府は、ほかの役所とちがいます。
あるジャーナリストは、内閣府のことをつぎのように表現しています。
「大ブラックボックス」
「モンスター」
詳細につきましては、明日のブログでふれます。
内閣府はいま、業界を睥睨(へいげい)して(にらみつけて)います。
業界団体が設立した第三者機関のある委員は、現状維持で切り抜けられるだろう、というようなことをのべています。
はたしてどうなのでしょうか。
(2016年7月14日発売「週刊文春」2016年7月21日号より、引用。改行を施しています。)
●香西咲さん
事務所の言いつけ通りに仕事をこなす日々。 夢のためにと笑顔をつくって自分を奮い立たせたが、気がつけばアルコールと睡眠薬が必需品になっていた。 |
国民は、無垢の女性をここまで追い込んだ業界を絶対にゆるしません。
当然、内閣府もです。
早々に「モンスター」の姿をみせてほしいものです。
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■2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
■2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
■2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
■2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている。」
(※A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
■2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)・(後編)に掲載されました。
■2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
■2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
■2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
■香西咲さんのツイッター
(香西咲さんの重要ツイート ~2016年7月18日)
私だって綺麗にリセット出来るならAVデビュー前の私に戻りたい。
だけど変えられない現状踏まえて立て直したのが今の形。(後略。)
(明日のブログへつづく)
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