「お前はずっとここで働くような人間ではない」。業界人は女性に対して、この種のことばを口にしたことがあるのでしょうか。香西咲さんの思いを見習ってほしいものです

過日、ネットで、人身売買について調べていました。
検索の途中で、以下の字句に目がとまりました。

「AV業界で人身売買は行われているのか? | 日刊SPA!」

開きました。

(引用)
日刊SPA!
「AV出演強要」報告書の大波紋

「断れば違約金」「債務奴隷」――人権団体が訴えた調査報告書に「職業差別」「合法な業界を犯罪者よばわり」等々業界人は大反発。喧々諤々の議論で沸騰する関係者の声を拾った!
——————————————————–

記載はこれだけです。
配信日を確認しました。
「2016.03.28」となっております。
昨年の3月の記事です。
週刊SPA!は、これまで、業界の言い分をそのまま活字にしてきました。

「AV業界で人身売買は行われているのか?」

おそらくこれもそうなのでしょう。

(中村淳彦さんのツイートより、引用。)

中村淳彦さん
<2017年6月26日>


(前略。)
SPAも撤退したっぽいし。

——————————————————–

週刊SPA!は、業界を見限りました。
政府が出演強要問題にのりだしたのを機に、遁走(とんそう)しました。
最後まで庇(かば)い立てする気概はなかったようです。
聡(さと)いです。
「機に臨(のぞ)み変に応ず」(臨機応変)に長(た)けている、といったところでしょうか。

(2017年4月26日 アゴラ「AV出演強要問題の不都合な真実(前編)」より、引用。改行を施しています。)

<一部分を引用>
(編集部より)
この連載は「AV出演強要問題」がテーマです。
ただし、執筆者の中山美里氏は、被害にあわれた女性を社会的に救済・対策は必要との見地に立った上で、現在、国会でも議論され始めた、この問題が「一人歩き」しつつある危険性を指摘します。
実は、この連載は本来は、有名週刊誌で企画されていたのが、諸般の事情により掲載が中止されました。
ジャーナリズムの存在意義、政策論議に与える影響などを考慮し、この問題を真摯に追及してきた中山氏に敬意を表し、アゴラでの掲載に踏み切ります。

——————————————————–

(再掲)
この連載は本来は、有名週刊誌で企画されていたのが、諸般の事情により掲載が中止されました

「有名週刊誌」と書かれています。

(2017年5月9日 PAPS「4月26日~28日連載のアゴラの記事に関する抗議文ならびに皆さまへのお願い」より、引用。改行を施しています。)

<一部分を引用>
PAPS
2017年2月14日、取材者からPAPS代表メール宛に「週刊SPAより取材のお願い」というメールが届きました。
内容は、週刊SPA!WEB媒体である日刊SPA!(扶桑社)において、「AV強要問題から始まった男女共同参画局での議論など」について企画しているので、今週か来週あたりに取材させてほしいとのことでした。
——————————————————–

2017年4月19日、取材者から“諸般の事情”により日刊SPA!の掲載は取りやめになったこと、他の媒体への掲載を考えていることなどの内容のメールがきました。
続いて、2017年4月25日20時、取材者から、アゴラというサイトで掲載する旨のメールが届きました。
PAPS世話人はこのメールをアゴラ掲載後に確認しました。

——————————————————–

(再掲。アゴラ)
この連載は本来は、有名週刊誌で企画されていた

アゴラは、このように記しております。
ただしくは、「有名週刊誌」でなく、ネットメディアの「日刊SPA!」への掲載であったようです。
いずれにせよ、週刊SPA!は、業界の擁護をやめました。
はなしをもどします。

「AV業界で人身売買は行われているのか?」

当該記事には、どのようなことが書かれているのでしょう。
気になるので、週刊SPA!の電子版を購入しました。

2016年3月29日発売 「週刊SPA!2016年4/5号」

読了後、厭世的な気分になりました。
いちおう、両論併記の体裁を繕(つくろ)ってはいます。
たとえば、以下のような感じです。

(2016年3月29日発売 「週刊SPA!2016年4/5号」より、引用。)

96年から長らく敏腕スカウトとして活躍し、多くのプロダクションに出入りしていた氷室司さんは、現役を退いたいま、利害関係のない立場からこう証言する。
(HRNの)『報告書』に紹介されているスカウト事例は、いまさらながらという印象です。累計93件という数字は氷山の一角でしょう。昔からこの業界、最初は芸能プロとして口説くんです。(後略。)

(中略。)

(前略)、前出の氷室さんは、PAPSの活動を高く評価する。
「AVの歴史の中で、女の子の不満の受け皿になる団体が初めて現れたのはいいことだと思う。ゆくゆくはAV女優たちの中からユニオンが結成されるような動きが出てくることを期待したいですね」

こうして見ると、良心的な内容です。
実態はちがいます。
「中略」の部分を読むとわかります。
業界の言い分を何のためらいもなくそのまま文字にしています。
紗倉まなさんというかたの言辞も同様です。

(2016年3月29日発売 「週刊SPA!2016年4/5号」より、引用。)

紗倉まなさん
(前略。)
でもその影の部分というのは、家族に対する後ろめたさとか、このままAVの仕事を続けていってもいいのかなという不安とか、感情のある人間を商品として扱わないといけないプロダクション経営者の理想と現実とかのこと。
女優の意志に沿わない撮影を強要されるようなことは、AVの影とは別次元の話だと思っています。
確かに90年代のAV業界では、スカウトマンに声をかけられた女のコが、よくわからないままカメラの前で裸にされることがあったそうです。
いまの所属事務所のマネージャーや社長は、昔話として聞かせてくれたし、私もそう思っています。
私が見ているAV業界と、被害者が訴えているコたちが見ている業界は違うのでしょうか。
(後略。)

——————————————————–

(再掲)
感情のある人間を商品として扱わないといけないプロダクション経営者の理想と現実

プロダクションのクズ、ゴミたちに、このような葛藤があるのでしょうか。

(中村淳彦さんのツイートより、引用。)

中村淳彦さん
<2017年7月12日>


(前略。)
嫌だったら辞めるしかない。
自分は嫌だから距離置いたが、そこにいるなら御用的に働くしか選択肢がない。

——————————————————–

中村淳彦さんの生き方は醇正(じゅんせい)です。
葛藤があるのならば辞める。
プロダクションのクズ、ゴミたちは、なぜ、そうしないのでしょうか。

(中村淳彦さんのツイートより、引用。)

中村淳彦さん
<2017年2月5日 >


たいして儲からない既得権益にしがみつくのは、距離がある者からすれば小さいし、見苦しい。
(後略。)

——————————————————–

(再掲)
感情のある人間を商品として扱わないといけないプロダクション経営者の理想と現実

プロダクションのクズ、ゴミたちにも、人間らしいこころがあるのでしょうか。
もしもあるのでしたら、香西咲さんのような行動をとるはずです。

(2016年8月27日 弁護士ドットコム「<AV出演強要>香西咲さん引退後の夢『人生楽しみたい』『消せない過去として歩む』」より、引用。改行を施しています。)

記者
AV女優になりたい人が増えているといわれているが、もしそういう相談をされたらどう答えますか?

香西咲さん
まず1回は、絶対に止めますね。
一生ものだから。
一瞬で世界に拡散されてしまうものだから。
アメリカみたいに法律で守られていて、ポルノスターもちゃんとした地位もあってだったら別ですが、今の日本だったらどうでしょうか・・・。
少なからず悪い人もいるので、そういうのを「見極められるの?」と問いたい。
(後略。)

大山寛人さんというかたがいらっしゃいます。
父親は死刑囚です。

(2015年11月17日 西日本新聞「『僕の父は母を殺した』著者 大山さん 差別、孤立…支えがなければ 23、24日 福岡市で講演」より、引用。改行を施しています。)

<一部分を引用>
小学6年のとき母親が死亡し、2年後にその殺人の容疑で逮捕されたのは父親だった。
——————————————————–

日本経済新聞に、事件のあらましが載っています。

(2011年6月7日 日本経済新聞「広島市で養父と妻殺害、死刑確定 最高裁、上告を棄却」より、引用。改行を施しています。)

広島市で養父と妻を殺害し保険金をだまし取ったなどとして、殺人や詐欺などの罪に問われ、一、二審で死刑判決を受けた元会社社長、大山清隆被告(49)の上告審判決で、最高裁第3小法廷(大谷剛彦裁判長)は7日、
「犯行態様は非情で刑事責任は極めて重大。死刑を是認せざるを得ない」
として被告側上告を棄却した。死刑が確定する。
一、二審判決によると、大山被告は1998年、広島市内で養父(当時66)の頭を殴るなどして死亡させ、保険金約7千万円を詐取。
2000年には妻(同38)を浴槽で水死させ、保険金約300万円をだまし取った。

——————————————————–

死刑囚の息子となった大山寛人さんは、いわれない(不当な)差別をうけます。

(2015年11月17日 西日本新聞「『僕の父は母を殺した』著者 大山さん 差別、孤立…支えがなければ 23、24日 福岡市で講演」より、引用。改行を施しています。)

<一部分を引用>
〈アルバイトの採用面接では数え切れないほど落ちた。就職できても父親の事件を知られて解雇された〉
「勤め先に『あいつのオヤジ人殺しだよ』と電話が入ってクビになったこともありました。悔しいというか、諦めていました。人殺しの息子はこういう差別を受けるんだ、と」

——————————————————–

大山寛人さんは風俗店に勤務して、糊口(ここう)を凌(し)のぎます(かろうじて生計を立てます)

(2014年1月14日 ダイヤモンド・オンライン「僕の父は母を殺して、死刑囚となった 職を転々とし、風俗店にたどり着くまで【大山寛人×社会学者・開沼博】」より、引用。改行を施しています。)

<一部分を引用>
大山寛人さん
今は、名古屋の風俗は休職しました。
まだ正式に辞めているわけではないんですけど、社長さんが、
「やりたいことをやってくれ、お前はずっと風俗で働くような人間ではない。まだ若いんだからから、ちゃんとしっかりできるから」
と言ってくれて。

——————————————————–

いつまでもおってもいいかなとは思ったんですけど、(講演)活動を優先したいというのがありますし、何より僕を拾ってくれた社長さんがすごくいい人で、
「おまえは仕事もできるし、ずっとおってほしいという気持ちはある。おまえがおりたいならいつまでもおってくれてもいいけど、おまえはこのまま風俗業でいいのか?
と言ってくれました。

——————————————————–

(再掲)
お前はずっと風俗で働くような人間ではない
おまえはこのまま風俗業でいいのか?

これが人間です。
業界人は女性に対して、この種のことばを口にしたことがあるのでしょうか。
もしも、ないのだとすると、「クズ、ゴミ」の誹(そし)り(避難)はまぬがれないでしょう。
強要をやめるだけではなく、人生に示唆(しさ)をあたえる人間になってほしいものです。
——————————————————–
2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
香西咲さんのツイッター
(香西咲さんの重要ツイート ~2016年7月18日)
 私だって綺麗にリセット出来るならAVデビュー前の私に戻りたい。
 だけど変えられない現状踏まえて立て直したのが今の形。(後略。)

(明日のブログへつづく)



香西咲さんを勝手に応援するサイトへ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。