AV業界改革推進有識者委員会の提言を読んでも、香西咲さんのような、人間らしいこころはつたわってきません。読了後、からだに残るのは、搾取の論理です

昨日のブログで、出演強要に関する「今後の対策」についてふれました。

(2017年5月19日 第3回関係府省対策会議「今後の対策」より、引用。)

(1) 被害の防止及び救済等のための新たな対応策の検討

アダルトビデオ出演強要問題や「JKビジネス」問題等が深刻な性的な暴力で、重大な人権侵害であるとの考え方に立ち、関係者による自主的な取組の進捗状況や実態把握の状況も踏まえ、性的な暴力の被害につながる行為の規制、被害の回復、被害者の保護及び支援等について、有識者等の意見も参考に、法的対応を含め、必要な対応策を検討する。
(内閣府、関係府省)〔平成 29 年4月~〕

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(再掲)
関係者による自主的な取組の進捗状況や実態把握の状況も踏まえ、(中略)法的対応を含め、必要な対応策を検討する

このくだりを読むたびに、以下の流れが脳裏に蘇ります。

公明党の中間提言(2017年3月15日)

(2017年5月1日 朝日新聞「AV出演強要、被害者の告白が官邸の中枢を動かした」より、引用。)

佐々木さやか 参議院議員
「強姦して撮影する、極めて悪質な事例もあるんです」

(2017年3月13日 産経新聞「AV出演強要問題『強姦して撮影を強行する事例』も 公明が過激ポルノ規制へ提言」より、引用。)

その上で、非合法的に撮影された過激なポルノなどの流通規制を協議する政府の有識者会議設置を要請。
AVの販売差し止めやネット上の動画を削除する手段を検討するよう求めた。
性犯罪の積極的な摘発や相談・支援体制の整備、AVの制作や流通経路に関する調査の必要性も明記した。

  
第1回関係府省対策会議(2017年3月21日)

(2017年3月21日 第1回関係府省対策会議「議事録」より引用。)

林真琴 法務省 刑事局長
もう一点目は過激な内容のポルノの規制等のあり方に関してでございます。
この問題につきましては、公明党からの提言の中におきましても、このポルノの規制が刑事罰則を設けることによる規制というものも含んだ形での提言になっていると承知しておるわけでございますが、この問題に関しては、かなり重い課題となると思いますので、関係省庁と協力して対応を検討してまいりたいと思います。

(2017年3月21日 第1回関係府省対策会議「資料3」より引用。)

過激な内容のポルノの規制等の在り方について検討(法務省)

  
第3回関係府省対策会議(2017年5月19日)

(2017年5月19日 第3回関係府省対策会議「今後の対策」より、引用。)

(1) 被害の防止及び救済等のための新たな対応策の検討

アダルトビデオ出演強要問題や「JKビジネス」問題等が深刻な性的な暴力で、重大な人権侵害であるとの考え方に立ち、関係者による自主的な取組の進捗状況や実態把握の状況も踏まえ、性的な暴力の被害につながる行為の規制、被害の回復、被害者の保護及び支援等について、有識者等の意見も参考に、法的対応を含め、必要な対応策を検討する。
(内閣府、関係府省)〔平成 29 年4月~〕

政府は、過激なポルノだけでなく、撮影時における違法行為をすべて規制する、との方向で検討にはいりました。
業界にとっては最悪の結論でしょう。
政府も無慈悲ではありません。

(再掲)
関係者による自主的な取組の進捗状況や実態把握の状況も踏まえ、(中略)法的対応を含め、必要な対応策を検討する

業界がみずからの手で違法行為をやめるのならば斟酌(しんしゃく)して(程よくとりはからって)やろう、と言っています。
懐が深いです。
業界は不法行為をやめる気があるのでしょうか。
5日前のことです。
AVANがイベントを開催しました。

2017年7月29日 「AV業界・パネルディスカッション『変わるAV業界~現状の課題と未来』」

(辻丸さんのツイートより、引用。)

辻丸さん
<2017年6月24日>


(前略。)
この日はHRNさんのイベント、翌日はAVANパネルディスカッション
(後略。)

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AVANは、実演家の団体です。
使用者側の団体ではありません。

(川奈まり子ANAN代表のツイートより、引用。)

川奈まり子 ANAN代表
<2016年12月27日>


AV実演家の正会員さんたちからは出演強要被害の報告は受けておりません。
報告があれば直ちに対処します。
繰り返しますがAVANはユニオン的な団体です。
正会員の自己決定権を守り搾取を防いで人権と働く権利を守るために、メーカー団体等と協議を続けています。

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(2017年4月24日 ニコニコニュース「『AV業界の健全化へ第三者委員会には期待しています』現役AV監督のインタビューにて、業界関係者がその胸中を語る」より、引用。改行を施しています。)

<一部分を引用>
川奈まり子 ANAN代表
最初、AVANは人権団体的な発想から始まったところもあったので、下位の性質のアナウンスが曖昧だったんです。
自由度を高くしようと思って、わざと曖昧にしていたところもあるんです。
でも最近は労働組合、ユニオンとしての機能を充実させたいと思っていて、労組としての機能をもっと充実させることと、それを実行に移していくことを始めているところでもあります。

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AVANは、労働組合のような組織をめざしているようです。
現在のところ、業界を代表する団体は、「AV業界改革推進有識者委員会」です。

(2017年4月18日 しらべぇ「『適正AV』とは何か? AV業界改革有識者委員会が記者会見」より、引用。改行を施しています。)

<一部分を引用>
委員会には、200社以上のメーカーが所属するIPPA(知的財産推進協会)の他、女優の所属事務所による日本プロダクション協会、実演家の権利を守る一般社団法人AVAN(表現者ネットワーク)、販売店の団体、DMMやTSUTAYAなど大手流通業者など、AV業界の川上から川下までが参画する。
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7月29日のAVANのイベントには、同委員会の代表委員である志田陽子武蔵野美術大学教授がパネラーとして参加したようです。

(参考)
イベントのパンフレット

ある女性が、当日のイベントの様子をブログでご紹介しています。
ちなみに、こちらのブログの存在は、辻丸さんのリツイートで知りました。

「AVANの総会とパネルディスカッションに参加して」より、引用。改行を施しています。)

<一部分を引用>
パネルディスカッションではAV業界改革推進有識者委員会の方の
「適正に作られたAVという認定をすることになるが、それは出演強要がなかったかなど、出演者の人権侵害がなかったかは精査するが、表現については問わない
と言われたのが印象に残った。
私としてはレイプなど意に添わないセックスや相手の身体負担を掛ける行為は規制して欲しいと思っているが、あくまでも第三者委員会からの規制の話で、業界の自主規制は別の話のようだ。

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(再掲。志田陽子教授)

「表現については問わない」

委員のひとりの山口貴士弁護士も、同様の発言をしています。

(2017年5月31日 AERA dot.「新たなる「適正AV」ってなんだ?」より、引用。改行を施しています。)

<一部分を引用>
そもそも不健全な印象があるAVに適正も不適性もあるのだろうか。
事実、この枠組みが提唱されて以来、ネット上を中心に
「品行方正なAVなんてありえない」
「一部のジャンルのAVは観られなくなるのか」
「モザイクが大きくなるのでは」
といった声があがっている。
だが、山口弁護士
「適正AVの登場によってAVの内容自体が変わることはない」
と語る。

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(やまもと寅次郎さんのツイートより、引用。)

やまもと寅次郎さん
<2017年7月30日>


AV女優が日本から消える…。
すごいタイトルだなぁ、中村淳彦の新刊。
近著。
ま、少なくとも今のカタチのAV業界は存続し得ないと思うけどね。
メーカーもプロダクションも流通も含めた、旧態依然の体質の。
AV 女優、大切にしてないものね。
特にメーカーは。
使い捨ての、消耗品。
ダメでしょう!!

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ユダヤ人の箴言(しんげん。「教訓」)のなかに、
「赤ん坊を湯浴(ゆあ)みさせたら、お湯だけ捨てよ」
というのがあります。
赤ちゃんのからだを洗ったあとは、お湯だけを捨てなさい。
一緒に赤ちゃんを捨ててはいけない、という意味です。
顔が綻(ほころ)びます。
ふつうはこのような愚をおかしません。
業界人は別です。
これまで女優をいとも簡単に捨ててきました。
いま、政府は、法律をつくることによって、女性をまもろうとしています。

(再掲。志田陽子教授)

「表現については問わない」

今後、政府による法案作成の作業が加速することでしょう。

(再掲。「今後の対策」【】)

関係者による自主的な取組の進捗状況や実態把握の状況も踏まえ、性的な暴力の被害につながる行為の規制について、法的対応を含め、必要な対応策を検討する。

だありんとさまんささん
<2017年6月22日 >


香西咲さん

私のような被害者はもう二度とあらわれて欲しくない。
その一心で取材に応じてきました。

AV業界改革推進有識者委員会に関するものは、可能なかぎりすべて読みました。
いくらながめても、香西咲さんのような、人間らしいこころはつたわってきません。
読了後、からだに残るのは、搾取の論理です。
共謀罪の対象とならないことを願っております。
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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
香西咲さんのツイッター
(香西咲さんの重要ツイート ~2016年7月18日)
 私だって綺麗にリセット出来るならAVデビュー前の私に戻りたい。
 だけど変えられない現状踏まえて立て直したのが今の形。(後略。)

(明日のブログへつづく)



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