渡辺真由子さん「身近に潜む人身取引という犯罪を、まずは社会が広く認識する必要がある」。出演強要については香西咲さんが可視化しました。あとにつづくことを期待します

過日のブログでもふれました。
川奈まり子AVAN代表が、ツイートのなかで、人身取引を内容とした院内集会についてふれています。

(参考。当ブログ)
2017年7月22日

(川奈まり子AVAN代表のツイートより、引用。)

川奈まり子 AVAN代表
2017年6月28日
最近講演するときは人身取引議定書を参照するように言ってます。
つい先日も「偽装される人身売買」という院内講演でAV問題が取り上げられていましたし、業界内でもこの問題に取り組んでる人はみんな知っていることです(が、(業界内で人身取引問題について取り組んでいる人のことは)絶対に報道されませんね。報じられないことが多すぎると思います)

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院内集会は、6月13日に、参議院会館で開催されました。

偽装される人身売買 ~被害者保護の法整備をめざして~

主催者は、人身売買禁止ネットワーク(JNATIP)です。
JNATIPとは、どのような団体なのでしょうか。

JNATIPのホームページより、引用。改行を施しています。)

団体概要
JNATIP 設立趣旨
JNATIPは、人身売買、女性に対する暴力、滞日外国人の人権侵害などの問題に取り組んできた全国のNGOや研究者・法律家が連帯したネットワークです。
日本における人身売買の実態を明らかにし、被害の防止・被害者の保護と支援・加害者の処罰等を内容とする実効性ある法律(人身売買禁止法)の制定を目指し、2003年10月に設立されました。

JNATIPの活動目的は、「人身売買を防ぎ、被害を受けた人たちを保護し、被害からの回復を支援する。
そして、人身売買を行った者を処罰する。そのために実効性ある法律を制定すること」です。

この目的を達成するために、
1. 日本における人身売買の被害者調査プロジェクト
2. 被害を受けた人たちへの保護支援を含む法律案の提言と立法へ向けてのロビーイング活動
3. 人身売買問題への社会的関心を喚起する啓発キャンペーン
を行っています。

JNATIP 共同代表
吉田容子(市民共同法律事務所 弁護士)
鳥井一平(移住者と連帯する全国ネットワーク 代表理事)

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院内集会の案内文をみてみます。

「院内集会 偽装される人身売買 ~被害者保護の法整備をめざして~」より、引用。改行を施しています。)

<一部分を引用>
人身売買(人身取引)は見えにくい犯罪です。
大っぴらにはできないので隠されているのです。
けれども外国から来た技能実習生、留学生、難民申請者、日系人などが、弱い立場につけこまれて劣悪な労働条件で働かされています。
日本人の女性や少女もJKビジネス、AVへの出演強要、援助交際、児童ポルノなどあらゆる形で性を搾取されており、その被害の多くが人身売買に当たります。

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当日の集会は、ライトハウスも、運営に加わりました。
提言もおこなっています。

「院内集会 偽装される人身売買 ~被害者保護の法整備をめざして~」より、引用。改行を施しています。)

<一部分を引用>
【共催】
移住者と連帯する全国ネットワーク(移住連)
人身取引被害者サポートセンター ライトハウス
ノット・フォー・セール・ジャパン(NFSJ)
ECPAT/ストップ子ども買春の会

【プログラム内容】
・《報告1 労働搾取》 現状と法制度的課題について (技能実習生・JFC・留学生問題など) 移住者と連帯する全国ネットワーク

・《報告2 性的搾取》 外国籍/日本人に対する国内での性的搾取の現状 人身取引被害者サポートセンター ライトハウス
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(川奈まり子AVAN代表のツイートより、引用。)

川奈まり子 AVAN代表
2017年7月9日
どうなんでしょうね。
ライトハウスの方たちとは先日、「偽装される人身売買(人身取引)」という院内集会に参加した際に少しお話し致しましたが、今後協力関係が築けそうな雰囲気でした。
パーツモデルにする等偽ってAVプロダクションに女性を送り込むスカウト会社の報告がされてましたっけ。

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東京新聞が、当日の様子をつたえています。

2017年6月15日 東京新聞「『人身売買』実態調査を 外国人労働搾取 少女ら性被害」

ライトハウスのホームページより、引用。改行を施しています。)

<一部分を引用>
一方、性被害を受けた少女たちを支える人身取引被害者サポートセンター「ライトハウス」の相談員は、昨年の相談で大半を占めたアダルトビデオ(AV)出演強要の実例を報告。
求人サイトの
「AKBの子達が撮影しているイメージに近くて」
「お水や風俗ではない新しい形のアルバイト」
「(性的なサービスは)一切ございません」
などの虚偽の情報にだまされていたとした。
18~25歳の若年層が狙われており
「国として問題に取り組んでほしい」
と注文した。

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(川奈まり子AVAN代表のツイートより、引用。)

川奈まり子 AVAN代表
2017年7月9日
そりゃたちが悪い、大手事務所じゃたいへんだ!と思って、すぐに委員会や日本プロダクション協会の人たちやメーカーの人たちに報告しましたよ。
その日のうちに事態が少し改善されたもよう。
あとは弁護士さんたちや委員会が動いてくれるのではないかと期待してます。

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(2017年6月15日 東京新聞「『人身売買』実態調査を 外国人労働搾取 少女ら性被害」より、引用。改行を施しています。)

人身売買禁止ネットワーク共同代表の吉田容子弁護士は、
「人身売買というと、半ば監禁状態で売春や労働を強制される古典的なイメージがあるが、最近はもっと多様になっている。そうした実態が把握されていないため、政府とNGOで実態調査を行うべきだ」
と話している。

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(再掲。東京新聞)
人身売買というと、半ば監禁状態で売春や労働を強制される古典的なイメージがあるが、最近はもっと多様になっている

渡辺真由子さんというジャーナリストがいらっしゃいます。

(渡辺真由子さんのツイートより、引用。)

渡辺真由子さん
2016年5月27日
あなたが見ているそのAV女優さんは、出演を強要されたのかも :AV出演強要被害考えるシンポ -NHK神奈川県のニュース
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(参考)
渡辺真由子さんのプロフィール

渡辺さんは、内閣府の「児童ポルノ排除対策公開シンポジウム」で、パネリストをされたこともあります。

(シンポジウムではなされた内容)
・2015年11月27日 「児童ポルノと人権をめぐる国際動向と日本の課題」

以前に、渡辺さんは、熊本日日新聞で、人身取引の実態を公表しました。

2014年3月16日 熊本日日新聞 論壇「身近に潜む性の人身取引

当該記事は、渡辺さんのブログで読むことができます。
参照します。

(2014年3月24日 渡辺真由子のメディア・リテラシー評論「身近に潜む性の人身取引~ある日本人女子高生の場合(新聞寄稿)」より、引用。改行を施しています。)

<一部分を引用>
西日本に住むカナさん(仮名)は高校1年生だった2002年から約1年半、売春組織で強制的に働かされた。

父は公務員、母は専業主婦の家庭に育ち、進学校に在籍して放課後は塾へ通う暮らしが、ある日を境に一変した。
その年の夏、繁華街の飲食店でアルバイトをしていたカナさんが帰ろうと裏口を出ると、50代ぐらいの男が「ちょっと来て」と手招きする。
お客さんかな、とついていった事務所で、突然男に殴りつけられ、性的に暴行された。
男はカナさんのかばんから生徒証や保険証、携帯電話を取り出した。
学校や家族、友人の名前、親の職業を確認し、「これをバラしたら皆がどうなるか分かるよね」とカナさんを見据えた。
「で、仕事の話なんだけどさあ」
毎週末、バイト帰りに組織の人間に待ち伏せされ、売春先へ連れて行かれた。

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出演強要と手口が似ています。
対照してみます。

(2016年3月11日 衆議院会議録「第190回国会 内閣委員会 第5号」より、引用。改行を施しています。)

池内さおり 衆議院議員

都内の大学に通うBさんの事例ですけれども、これは、新宿駅で芸能界のスカウトと称する男性に声をかけられて、せめて写真だけでも撮らせてと言われて、スタジオに連れていかれた。
学生証と保険証のコピーもとられた。
仕事は選ぶことができるし、裸にならないグラビアもあるから心配要らないなどと言われて、長時間の拘束から解放されたいという思いもあって、彼女は契約書にサインをしました。
数日後、電話がかかってきて、AVの出演が決まったと突然聞かされた。
Bさんは何度も電話でお断りしますというふうに伝えたけれども、これまでかかったお金、三百万円を支払ってもらうなどというふうに言われて、数日後、改めて断りの電話を入れたら、そこまで言うなら話し合おう、解約に向けて事務所においでというふうに言われたそうなんですね。
そして、事務所に行った。
しかし、到着すると、その場で何とレイプをされて、一部始終を動画に撮られて、このビデオをもとにおどされて、その後AVを強要されたということなんです。

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女性を人間あつかいをしない、というところも共通しています。

(2014年3月24日 渡辺真由子のメディア・リテラシー評論「身近に潜む性の人身取引~ある日本人女子高生の場合(新聞寄稿)」より、引用。改行を施しています。)

<一部分を引用>
客は、10代の少女が好みという30代から60代ぐらいの男たちだった。
様々なプレイを要求され、薬物を注入されたり天井から吊るされたりするなど「ヒト以下の扱いを受けた」

(2016年3月11日 衆議院会議録「第190回国会 内閣委員会 第5号」より、引用。改行を施しています。)

池内さおり 衆議院議員

ひどい撮影では、二十数人の男性に次々とレイプをされて、その動画が今も配信をされているということなんです。

(2016年6月14日 東京新聞「バイト感覚で登録 『AV』記載なく 出演強要された被害女性が証言 」より、引用。改行を施しています。)

撮影は次第に過激になった。
両手足を縛られ、複数人の男性を相手にした。

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犯罪者たちの常套句は、親に連絡するぞ、です。

(2014年3月24日 渡辺真由子のメディア・リテラシー評論「身近に潜む性の人身取引~ある日本人女子高生の場合(新聞寄稿)」より、引用。改行を施しています。)

<一部分を引用>
家族には打ち明けられなかった。
カナさんは小さい頃から、行儀の良さや聞きわけの良さで親に評価されていると感じてきた。
「いい子でいる期待に沿わなくちゃ、と。
親に言っても受け止めきれないだろうと思った」。
警察へ駆け込もうにも、親に連絡されるかもしれず、あきらめた。

(2016年6月12日 産経新聞「違約金を払え」「親に言うぞ」とAV出演を強要… 横行する悪質な勧誘や契約 業者の常套句は「誰にもばれない」より、引用。改行を施しています。)

関係者によると、今回、警視庁に相談した女性はグラビアモデルとして平成21年に契約。
ところがその後「AVの撮影をする」と告げられて、撮影現場に連れられた。
女性は拒否したが契約を理由に
「違約金を払え」
親に言うぞ
などと迫られ、数年間にわたり繰り返し出演せざるを得なかったという。

(2016年6月14日 東京新聞「バイト感覚で登録 『AV』記載なく 出演強要された被害女性が証言 」より、引用。改行を施しています。)

誰にも相談できないまま、この状況を招いたのは自分の至らなさのせいだと思い「私さえ我慢すれば」と追い込まれていった。

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女性は隘路(あいろ)から抜け出ることができなくなりました。
自身をまもるためには、抑圧するしか術(すべ)がありません。

(2014年3月24日 渡辺真由子のメディア・リテラシー評論「身近に潜む性の人身取引~ある日本人女子高生の場合(新聞寄稿)」より、引用。改行を施しています。)

<一部分を引用>
平日は16歳の女子高生として普通に学校へ行き、勉強したり友達と遊んだりする。
売春の時だけ、完全に心のスイッチをオフにした。
「切り替えないと、どんどん日常が浸食されてしまう。このまま身を持ち崩すんじゃないかと思うと気が狂いそうだった」

(2016年6月14日 東京新聞「バイト感覚で登録 『AV』記載なく 出演強要された被害女性が証言 」より、引用。改行を施しています。)

「あまりにも恥ずかしくて屈辱的で…。自分を守るには、心を閉ざして、忘れるしかないって」

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(再掲)
自分を守るには、心を閉ざして、忘れるしかない

おそらく香西咲さんも、そうであったのでしょう。

(香西咲さんのツイートより、引用。)

香西咲さん
<2014年8月11日>

この3年間は真面目に仕事する事しか頭になくて、ほとんど遊んでこなかったんです。
だからここ最近ちょこちょこ友達と遊んだり、飲みに出掛けたりする様になった事に
『私こんなに遊んでイイのだろうか?』・・・

(2016年7月7日発売「週刊文春」2016年7月14日号より、引用。)

香西咲さん

青木の支配下に置かれていた頃、私にとってAV撮影は自傷行為そのものでした。

(再掲。2017年6月15日 東京新聞)
人身売買というと、半ば監禁状態で売春や労働を強制される古典的なイメージがあるが、最近はもっと多様になっている

犯罪者は巧妙に陥穽(かんせい。「ワナ」)をはりめぐらします。

(2014年3月24日 渡辺真由子のメディア・リテラシー評論「身近に潜む性の人身取引~ある日本人女子高生の場合(新聞寄稿)」より、引用。改行を施しています。)

「あの頃は自分の状況が何かもわからなかった」とカナさん。
被害の自覚がなければ助けも求められない。
身近に潜む人身取引という犯罪を、まずは社会が広く認識する必要がある。

(再掲。渡辺真由子さん)
身近に潜む人身取引という犯罪を、まずは社会が広く認識する必要がある

出演強要については、香西咲さんによって可視化が実現しました。

(中村淳彦さんのツイートより、引用。)

中村淳彦さん
<2017年6月2日>


AV強要はここまで可視化されると、どう考えても現状維持は無理です。
AV業界側は支援団体、メディアと橋渡しする担当をだして、人材獲得は抜本から考え直した方がいい。
対立だけは即ストップを。

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ほかの人身取引につきましても、出演強要のように、可視化が進むことを念願します。
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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
香西咲さんのツイッター
(香西咲さんの重要ツイート ~2016年7月18日)
 私だって綺麗にリセット出来るならAVデビュー前の私に戻りたい。
 だけど変えられない現状踏まえて立て直したのが今の形。(後略。)

(明日のブログへつづく)



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