業界は、香西咲さんの涙の意味がわかっているのだろうか。国民が、AV業界改革推進有識者委員会のような邪(よこしま)な組織を支持することはないでしょう

AV出演強要問題
政府が決定した方針について考える
(第7回目)

昨日のつづきです。
政府はいま、業界がおこなっている違法な撮影を駆逐(くちく)しようとしています。

(2017年5月19日「今後の対策」より、引用。)

アダルトビデオ出演強要問題や「JKビジネス」問題等が深刻な性的な暴力で、重大な人権侵害であるとの考え方に立ち、関係者による自主的な取組の進捗状況や実態把握の状況も踏まえ、性的な暴力の被害につながる行為の規制、被害の回復、被害者の保護及び支援等について、有識者等の意見も参考に、法的対応を含め、必要な対応策を検討する。

「性的な暴力の被害につながる行為」とは、制作現場における違法行為のことです。

(2017年2月6日 産経新聞「【東京五輪あと1264日】AV出演強要、根絶を」より、引用。改行を施しています。)

<一部分を引用>
制作現場では違法行為が横行しているとも聞く。
意に反して出演させられる女性が少しでも減ることを願う。

(※この記事は、ネット配信されていません。)
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制作現場から違法行為がなくなれば、仮に強要されて出演しても、現在ほどの禍害(わざわい)は生じません。

(再掲。政府の今後の対策」)
性的な暴力の被害につながる行為の規制

政府の導き出した結論は、至極(しごく)である(きわめてもっともである)、といえるでしょう。

(再掲。政府の今後の対策」)
関係者による自主的な取組の進捗状況や実態把握の状況も踏まえ

政府は、業界の自己改革に期待をよせています。

(2017年4月15日 毎日新聞「質問なるほドリ:AV出演強要って?=回答・上東麻子 – 毎日新聞」より、引用。改行を施しています。)

<一部分を引用>
 業界側はどうしているの?

 業界の健全化を図る「AV業界改革推進有識者委員会」(代表委員・志田陽子武蔵野美術大教授)が1日に発足したとして、「出演者らの人権に配慮しなければならない」などの提言を公表しました。
一方、
この半年間、業界はほとんど変わっていない
と話す関係者もおり、着実に改善できるかが問われています。

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4月1日のことでした。
業界はあらたに、ぬえのような(あいまいな)組織をつくりました。
名称は、「AV業界改革推進有識者委員会」です。
同委員会は、制作現場で違法行為が常態化していることについて、どのような認識をもっているのでしょうか。

(2017年4月19日 東スポWeb「AV業界版“BPO”で『女優の人権擁護』どう変わる」より、引用。改行を施しています。)

<一部分を引用>
委員会はAVの内容・表現にはノータッチだけに、制作面に直接の影響を及ぼすものではない。
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政府は現在、業界に対して、モラトリアム(猶予)をおこなっています。

(再掲。東スポWeb)
委員会はAVの内容・表現にはノータッチだけに、制作面に直接の影響を及ぼすものではない

時間の浪費、のようです。
待つ意味がありません。

(2017年5月18日 週刊実話「AVが消える![後編] フリーライター・中村淳彦」より、引用。改行を施しています。)

<一部分を引用>
国家の抗議を受けているものの、現段階でAV業界は強気だ。
基本的に現行のものを“認定AV”とする。
AV女優たちが強要にあたらないか業界を挙げて細心の注意を払い、プロダクションが撮影現場に女優を斡旋して、女優は本番をする。
その映像に基準を決めて、修整を加え、審査・販売される。
AVは35年前の創世記から今まで、グレー産業と呼ばれている。
“認定AV”は強要問題をキッカケに、AVをグレーからホワイトにするという取り組みだが、業界は「現状のAVはホワイトである」と徹底抗戦する構えだ。

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業界は、今後も、違法行為(犯罪)をつづけるようです。
これで政府は、何のためらいもなく、法律をつくることができます。
どのような刑事罰になるのかが楽しみです。
ちなみに、政府は、別の面からも憤懣(ふんまん)をあらわにしていると考えます。
業界は昨年、以下のことを公言しておりました。

(2016年12月17日 毎日新聞「くらしナビ・ライフスタイル.AV出演強要は人権侵害」より、引用。改行を施しています。)

<一部分を引用>
現在は
▽出演者とプロダクションで交わす契約書の統一
第三者委員会の設置
▽相談窓口開設
▽作品の流通期間制限
などを協議し、
「来春ごろからの運用を目指している」(事務局)
という。

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(再掲)
来春ごろからの運用を目指している

業界の言っていたことは、すべてが虚語(うそ)でした。
たとえば、「第三者委員会の設置」についてです。
第三者委員会の一般的な定義については、過日のブログでふれました。

(参考。当ブログ)
2017年1月3日

業界がつくったのは、第三者委員会ではありません。
似て非なる(外見は似ているが実体は異なる)ものです。
ちなみに、「似て非なる」を略すと、「似非(えせ)」です。
孔子の弟子である孟子は、著書の「尽心・下」のなかで、こう言っています。
「孔子曰 悪似而非者」
と。
意味は、
「孔子曰(いわ)く、似て非なる者を悪(にく)む」
です。
内閣府は、3月14日に、出演強要に関する報告書をまとめました。

若年層を対象とした性的な暴力の現状と課題 ~いわゆる「JKビジネス」及びアダルトビデオ出演強要の問題について~

IPPA(メーカー団体)に関しては、つぎのように記述しています。

<14ページ。一部分を引用>
なお、IPPA では、加盟しているメーカーに対して、制作に当たっては法令を順守することや、全ての制作作品について指定の倫理審査団体の審査を受審すること等を義務付けるなどといった、自主的な取組を行っている。
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<36ページ。一部分を引用>
今回のアダルトビデオの出演強要問題に関し、協会は、メーカーだけではなく、出演者の所属するプロダクションも含め「アダルトビデオ業界全体の問題」として取り組む必要があると認識しており、海外のサーバーから発信されるアダルトビデオなどには関与できないものの、協会では、審査団体に所属していないメーカーへの加盟の呼びかけを行っているほか、業界内の新たなルールとして、メーカーとプロダクション、メーカーと出演者の契約内容の精査を行い、契約書の内容を出演者に配慮したものとすることを始め、当事者間の問題を解決する第三者委員会の設置や相談ホットラインの開設を検討し、一般社団法人表現者ネットワーク AVANとの連携・協力なども進め、業界の更なる健全化と透明性の向上を目指しているとのことである。
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くりかえします。
業界がつくったのは、似非(えせ)第三者委員会です。

伊藤和子 HRN事務局長
<2017年4月8日>


第三者委員会の正会員に、業界団体が名前を連ねているという構造がそもそも出発点からしておかしすぎますね。
驚き。
(後略。)

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伊藤和子 HRN事務局長
<2017年4月8日>


有識者委員会というのは通常、暫定機関のはずですが、法人格を取得するというのも解せないですね。
意思決定権者は正会員でしょうから、有識者見解と正会員の意見が異なれば正会員の見解に従うことになり、独立性がないという結論になるのでは?
理論上独立性を担保できないはず。

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政府も、唖然としていることでしょう。
「AV業界改革推進有識者委員会」は、ただ単に、屋上屋(おくじょうおく)を架した(屋根の上にさらに屋根を架けた)存在のようです。

やまもと寅次郎さん
<2017年4月8日>


AV業界の新団体について「なんか言え!」「コメントしろ!」って声が周りから出てきているのでひと言だけ。
今週会った警察関係の人も言っていましたけど、どんな団体が立ち上がっても、国や政府はもちろん、被害者の救済にあたってる人たちから信用を得られなかったらそれまで
終わりってことです。

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同委員会は、何をめざしているのでしょうか。

(2017年4月19日 東スポWeb「AV業界版“BPO”で『女優の人権擁護』どう変わる」より、引用。改行を施しています。)

<一部分を引用>
発足の経緯に、業界側から請われて作られたという背景がある。
実は出演強要問題は業界側の頭を悩ませる問題でもある。
委員会の桐蔭横浜大教授(法社会学)の河合幹雄氏は「出演を強要された」「強制わいせつだ」と出演者から訴えられ、小金を引っ張られてしまうケースの頻出を明かす。
「プロダクション側が払っちゃってるんですよ。騒がれるよりは、先に払った方がよいとなる。そういう意味では、規制がしっかりすることでトラブルを防げると喜ぶ関係者は多いのです」(河合氏)

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これが大学教授の言うことばなのでしょうか。
あまりにも卑俗(下品)です。
AVANの顧問弁護士をしている山口貴士氏も、同委員会のメンバーです。
2月にAVANは、内閣府に宛てて、照会状を送付しました。
文面の一部を参照します。

「男女共同参画会議 女性に対する暴力に関する専門調査会(第86回)に向けての照会状 2月3日付送付」より、引用。改行を施しています。)

<一部分を引用>
(略)、最近ではかかる問題が喧しく取り上げられていることで、女優本人もしくは関係人等から、なんら事実が確認できないのに「強要」なる主張を道具として高額な金銭等の請求がなされだしており、対応に苦慮されているとも聞いております。
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「AV業界改革推進有識者委員会」は、同種の考え方をしているひとたちで占められているようです。
マスコミによる評価も、かんばしくありません。

(2017年5月1日 朝日新聞「AV出演強要、被害者の告白が官邸の中枢を動かした」より、引用。改行を施しています。)

<一部分を引用>
AV業界も対応を迫られている。
業界側は4月、大学教授や弁護士による有識者委員会を発足させた。
AVメーカーやプロダクションなどの団体が参画している。
だが、出演強要を防げるかは不透明だ。
なぜか。
一つは、業界の体質がある。
AV男優の辻丸さん(55)は
「最大の問題は、業界にかかわる男たちが強要と認識せず、仕事として頑張らせているだけだと思っている点。今は、出演者が安心して働けるように改善する絶好の機会だ」
と話し、意識改革を訴える。

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つぎは毎日新聞です。

(2017年4月18日 毎日新聞「AV問題:強要排除へ第三者機関発足 業界改善促す – 毎日新聞」より、引用。改行を施しています。)

<一部分を引用>
同委員会の代表委員は、「芸術と法」が専門の志田陽子・武蔵野美術大学教授。
企業が不祥事を起こした際に調査を行う「第三者委員会」とは違い、第三者として業界に提言し、健全化に導くことが目的。
対象は委員会が定めた「適正AV」。
業界団体であるNPO法人知的財産振興協会(IPPA)に加盟するメーカーが制作し、自主規制団体の審査を受けた作品が対象で、海外から配信される無修正動画や、違法な児童ポルノ等は除外される。

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(再掲)
企業が不祥事を起こした際に調査を行う『第三者委員会』とは違い

AV業界改革推進有識者委員会は第三者委員会でない、と明言しています。

伊藤和子 HRN事務局長
<2017年4月8日>


業界には、人権侵害や強要をなくすというスタート地点にまず立ってもらいたいですね。
まずそこがしっかりしてないと何にせよ難しいかなぁ。

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(2016年7月7日「週刊文春」2016年7月14日号より、引用。)

人気AV女優の香西咲氏(30)は今回のインタビューで、呼び起こしたくない過去に向き合い、何度も悔し涙を流した。
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「AV業界改革推進有識者委員会」は、香西咲さんがなぜ落涙した(涙をこぼした)のかがおわかりでしょうか。

(再掲。東スポWeb)
委員会の桐蔭横浜大教授(法社会学)の河合幹雄氏は『出演を強要された』『強制わいせつだ』と出演者から訴えられ、小金を引っ張られてしまうケースの頻出を明かす。『プロダクション側が払っちゃってるんですよ。騒がれるよりは、先に払った方がよいとなる。そういう意味では、規制がしっかりすることでトラブルを防げると喜ぶ関係者は多いのです』

国民があなたがたを支持することはないでしょう。
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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
香西咲さんのツイッター
(香西咲さんの重要ツイート ~2016年7月18日)
 私だって綺麗にリセット出来るならAVデビュー前の私に戻りたい。
 だけど変えられない現状踏まえて立て直したのが今の形。(後略。)

(明日のブログへつづく)



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