このごにおよんでも業界は、出演強要の事実をみとめる気がないようです。香西咲さんたち被害者は、業界からの謝罪をまっています。業界に人間らしいこころはあるのでしょうか

3回にわたりまして、かつてヨーロッパでおきた革命についてふれました。
昨日、雑文を書いていて、ふと、頭にうかんだことがあります。
フランス革命についてです。
当該革命は、1789年7月14日からはじまります。
この日、パリの群衆が、廃兵院という軍事施設をおそいました。
武器をうばうためです。
成功しました。
成就感に酔いしれたのは束の間でした。
火薬がたりません。
案じた人々の脳裏を過(よ)ぎったのは、バスティーユ牢獄です。
ここには、大量の火薬が保管されています。
人々は牢獄をめざしました。
到着後、相手方と交渉をおこないました。
火薬をわたしてほしい、と。
拒否されます。
何度も同じやりとりをつづけます。
午後1時半ごろのことでした。
牢獄側が、発砲してきました。
激した民衆は、要塞内へなだれこみます。
数時間後、念願の火薬を手にいれることができました。
バスティーユ牢獄は、政治犯が収容されている要塞でもあります。
圧政の象徴です。
人々は、囚人を解放しました。
蜂起は全国にひろがりました。

この日、王のルイ16世は、ヴェルサイユ近郊の森へでかけていました。
趣味の狩猟をするためです。
終日、狩りを楽しみました。
帰還後は、疲れていたので、すぐに就寝しました。
翌朝、侍従(君主のそばで仕えるひと)に起こされます。
昨日、パリで、バスティーユ牢獄が襲撃された、とつたえられました。
聞き終えたルイ16世が訊(たず)ねます。
「暴動か?」
侍従が首を左右に振りました。
「いいえ陛下。これは暴動ではありません。革命です」
ルイ16世には、事態の深刻さを理解することができませんでした。
当日の日記には、短い記述がのこっています。
「何もなし」
これだけです。
ルイ16世は、昨日の狩りで、獲物をとることができませんでした。
このことを記したのです。
——————————————————–

ルイ16世
「C’est une revolte?」
暴動か?

侍従
「Non sire, ce n’est pas une revolte, c’est une revolution」
いいえ陛下。これは暴動ではありません。革命です
——————————————————–

斉藤修さんという監督が、弁護士ドットコムで、インタビューにおうじています。
そのときのことばを思い出しました。

(2017年5月7日 弁護士ドットコム「『お上への反省態度、モザイクの濃さでわかる』ベテランAV監督が語る強要問題(下)」より引用。改行を施しています。)

記者
今回の問題が大きくなってから、表現の萎縮が進んでいるということは?

斉藤修さん
ないと思います。
(後略。)

——————————————————–

記者
業界側に追い詰められているという感覚はありますか?

斉藤修さん
どうかな・・・。
業界としては、結構、能天気なんじゃないですか。
危機感を募らせているフリしているだけで。
追い詰められている実感はないと思います。
もし、いろんな規制が入って、売上がガクンと落ちれば、その時点であたふたするかもしれない。

——————————————————–

ルイ16世
暴動か?

侍従
いいえ陛下。これは暴動ではありません。革命です

(ルイ16世の日記)
何もなし
——————————————————–

1789年7月14日に、バスティーユ牢獄が襲撃されました。
約2年後、ルイ16世は幽閉されます。
早いうちに誠実な対応をしていれば、命を落とすようなことはありませんでした。
先見の明(事がおこる前にそれを見抜く見識)の欠如が、身を滅ぼす結果となりました。

(再掲。斉藤修さん)
もし、いろんな規制が入って、売上がガクンと落ちれば、その時点であたふたするかもしれない

当面、規制はない、と考えておられるのでしょうか。
大方の業界人に共通する知見なのかもしれません。

(2017年2月15日 幻冬舎plus「AV女優のセックス映像は永久に残り続けていいのか」より、引用。改行を施しています。)

<一部分を引用>
AV業界側から被害にあった女性たちへの対応がほとんど聞こえぬまま、現状維持で撮影や販売は継続されている。
——————————————————–

ルイ16世と同じです。
世の中がいま、どのようにうごいているのかがわかっていないようです。
政府は、5月中旬を目途に、今後の取組方針を策定します。
まもなくその日がやってきます。
政府のこれまでの言動をみていますと、業界が無傷ですむとは思えません。

(再掲。斉藤修さん)
もし、いろんな規制が入って、売上がガクンと落ちれば、その時点であたふたするかもしれない

おめでたいひとたちです。
出演強要に関する政府の発言を顧みてみます。

2017年2月8日
第86回 女性に対する暴力に関する専門調査会

議事録の18ページより、引用。)

武川恵子 内閣府男女共同参画局長
この本調査の資料2-2の23ページですけれども、モデル・アイドルということで契約した人が197人のサンプルがいた。
その中で、契約をした後、聞いていない性的な行為を求められたというのが全体の26.9%ということです(後略。)

(※参考。資料2-2の23ページ)
モデル・アイドル等の勧誘等により契約をした人(197 人)に、契約後、契約時に聞いていない、あるいは同意していない性的な行為等の写真や動画の撮影に応じるよう求められた経験について聞いたところ、全体で「ある」が26.9%(53 人)、「ない」が73.1%であった。
——————————————————–

この調査に関して、ある官僚はつぎのように語っています。

(2017年2月8日 日本経済新聞「アイドル契約の女性『性的撮影要求』被害27% 内閣府調査」より、引用。改行を施しています。)

<一部分を引用>
内閣府が若い女性を対象にこうした実態調査を行うのは初めて。
担当者は
「被害者が周囲に相談できず潜在化していることがうかがわれ、調査結果は氷山の一角だ。支援体制の充実や相談しやすい環境づくりを進めたい」
と話している。

——————————————————–

「氷山の一角」
政府は、業界内において出演強要が日常的におこなわれている、と認識しています。
安倍晋三内閣総理大臣も、同様の考えです。

2017年3月27日
参議院予算委員会


(※出演強要問題に関する質疑応答は、4分24秒のあたりから。)

安倍晋三 内閣総理大臣
若年層のですね、性的搾取や、女性に対する性暴力は、重大な人権侵害であり、国としてはその根絶をはかっていきます。
このため、配偶者等からの暴力、性犯罪、ストーカー行為など、それぞれの実態に応じたとりくみを進めています。
特に、アダルトビデオ出演強要問題については、佐々木議員が中心となってとりまとめられた御党の提案もうけまして、さっそく加藤大臣を中心に政府一体となってとりくむ体制を立ちあげたところであります。
そのもとで、実態の解明、とりしまりの強化、予防のための教育、啓発の強化、そして被害者が相談できる体制の充実などのとりくみを加速していきます。
女性が安心して暮らせる環境を整備することは、女性活躍を推進するうえの大前提であり、政府としてしっかりと対応してまいります。
——————————————————–

総理大臣みずからが、
「アダルトビデオ出演強要問題」
と、口にしたのです。
加えて、
「実態の解明、とりしまりの強化、予防のための教育、啓発の強化、そして被害者が相談できる体制の充実などのとりくみを加速していきます」
と確言しました。
業界人は、総理大臣のこの答弁を知っているのでしょうか。
「実態の解明」
「とりしまりの強化」
「予防のための教育、啓発の強化」
「被害者が相談できる体制の充実」
一国の首相が、ここまでのべたのです。
当該発言は、国会の予算委員会でなされました。

(参考。日本国憲法)
第41条「国会は、国権の最高機関であつて、国の唯一の立法機関である。

国会における総理大臣の発言は甚大です。
政権公約や選挙演説とはちがいます。
巧言や、調子のよい言辞を口にすることはできません。
かならず実行する必要があります。
安倍内閣総理大臣は、
「とりくみを加速していきます」
と答弁しました。

(再掲。斉藤修さん)
もし、いろんな規制が入って、売上がガクンと落ちれば、その時点であたふたするかもしれない

もし」とは、「まだはっきりとはわかっていないこと」という意味です。

(再掲。安倍総理大臣)
「実態の解明、とりしまりの強化、予防のための教育、啓発の強化、そして被害者が相談できる体制の充実などのとりくみを加速していきます」

もうはっきりとわかっています。
——————————————————–

ルイ16世
暴動か?

侍従
いいえ陛下。これは暴動ではありません。革命です

(ルイ16世の日記)
何もなし
——————————————————–

はたして政府は、業界に対して、どのような裁定をくだすのでしょうか。
上述のとおり、フランス革命は、1789年7月14日からはじまりました。
ルイ16世は、1793年1月21日に処刑されます。
最期の言葉は、
「私は無罪だ」
です。
業界人は最後まで、
「出演強要はない」
と言い張るのでしょうか。

(香西咲さんのツイートより、引用。)

香西咲さん
<2017年1月1日>
AV業界の自浄作用が試される時です。
どなたが矢面に立ち、業界を代表して被害者女性達に謝罪し、今後の改善を約束してくださるのか?
期待が高まります。

——————————————————–

業界(組織的犯罪集団)の対応に注目があつまります。
——————————————————–
2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
香西咲さんのツイッター
(香西咲さんの重要ツイート ~2016年7月18日)
 私だって綺麗にリセット出来るならAVデビュー前の私に戻りたい。
 だけど変えられない現状踏まえて立て直したのが今の形。(後略。)

(明日のブログへつづく)



香西咲さんを勝手に応援するサイトへ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。