香西咲さんはかつて違約金の脅しに苦しめられた。警察は労働基準法第16条を適用して、プロダクションのやつらをねこそぎ逮捕すべきである

4月11日の朝日新聞の投稿欄に、出演強要から身を守るための提言が掲載されました。
執筆者は、橋本陽子さんというかたです。
大学の教員をされているとのことです。

(2017年4月11日 朝日新聞「声」より、引用。改行を施しています。)

AV出演強要 労基法の出番だ

橋本陽子(大学教員)

(前略。)
AV出演契約は実態に即して考えれば労働契約である。
労働基準法16条から、違約金を定める労働契約はそもそも無効となる。
違約金を盾に出演を強要された段階で、
「違約金を払うという契約は無効で、私には支払い義務も出演の義務もない」
と言えばいい。

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労働基準法をみてみます。
第16条は、違約金に関して規定しています。

<労働基準法>
第16条
(賠償予定の禁止)
使用者は、労働契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償額を予定する契約をしてはならない。
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(再掲。橋本陽子さん)
違約金を定める労働契約はそもそも無効となる

おっしゃるとおりです。

<一部分を引用>
橋本陽子さん
労基法16条の内容と「そもそも違約金を定めた契約書に署名してはならない」ことは高校生でも十分理解できるだろう。
改めて学校でも教えてはどうか。

(※再掲。労働基準法第16条)
「使用者は、労働契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償額を予定する契約をしてはならない」

橋本陽子さん
AV出演の強要は、もちろん労基法以外の法律違反も問題になるが、労基法に基づく取り締まりを期待したい。
そして、豊富な実績を持つ労働相談窓口も活用していただきたい。

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ご高説です。
HRN(ヒューマンライツ・ナウ)も、昨年の3月に発表した報告書のなかで、労働基準法第16条の適用についてふれています。

(2016年3月3日 HRN「ポルノ・アダルトビデオ産業が生み出す、女性・少女に対する人権侵害 調査報告書」より、引用。改行を施しています。)

<一部分を引用。29ページ>
(3)雇用類似契約とされた場合の法的救済

ア 法律上の保護
以上のとおり、契約形態の如何にかかわらず、実態に照らしAV女優とプロダクションの関係が雇用類似契約と認定され、労働者性が認められる場合は、以下のとおり捜査・処罰、ないし監督をしなければならない。

① 労基法違反
・違約金の脅し等に基づく出演強要は、労基法第5条の「労働者の意思に反して労働を強制してはならない」との規定に違反する。
・違約金の定めは、労基法第16条の「使用者は、労働契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償額を予定する契約をしてはならない」との規定に違反する。

② 職安法違反
・公衆道徳上有害な業務としての AV 女優への勧誘は職安法第63条第2号に違反する。

③ 派遣法違反
・プロダクションからメーカーへの派遣は、労働者派遣法第58条に違反し、処罰の対象となる。

(後略。)
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(再掲)
労働者性が認められる場合

労働基準法は、労働者と使用者の関係について規定する法律です。
第16条が適用されるためには、女優が労働者、でなければなりません。
条文のなかにある労働者の定義をみてみます。

<労働基準法>
第9条
(定義)
この法律で「労働者」とは、職業の種類を問わず、事業又は事務所(以下「事業」という。)に使用される者で、賃金を支払われる者をいう。
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巷間(こうかん)、女優は、プロダクションと営業委託契約をむすんでいる、と言われています。
雇用契約ではないので、労働者とみなされません。
労働基準法の適用外となります。
この概念をかえたのが、裁判所です。
2015年の9月9日のことでした。
プロダクションから2,460円の違約金を請求された女性が勝訴しました。
判決のなかで裁判所は、「労働者性」について論じています。

ミモザの森法律事務所が公開している「判決文」より、引用。)

2015年9月9日 地裁判決
第1次契約及び第2次契約の内容は、被告が出演するものについて原告(プロダクション)の決定に従わねばならず、出演しなかった場合に損害賠償義務を負うとされているのに対し、被告の得られる報酬の額や支払方法について具体的な基準は定められていない。
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女性がプロダクションとかわしたのは、営業委託契約です。

(※参考。2016年3月11日 衆議院会議録「第190回国会 内閣委員会 第5号」
池内さおり 衆議院議員
この裁判の当事者となった女性は、ある繁華街の駅頭でスカウトマンから、タレントにならないかと勧誘をされた。
Aさんは、普通のタレントだと考えて、わいせつな行為をするとは想定をしないままに営業委託契約書に署名捺印をしました。
当時は高校生で、保護者の同意もなく、契約書のコピーも本人には渡されませんでした。
普通のタレントとして扱われると思っていたら、最初からわいせつな仕事をさせられた。
その後も、契約書の存在を盾にわいせつな仕事をさせられて、プロダクションの一存でAV撮影も強行されてしまいました。

2015年9月9日 地裁判決
実際にも、被告がどんなグラビア撮影やアダルトビデオ撮影に従事するかについては、被告の意思にかかわらず、原告(プロダクション)が決定していた。
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女性には、人格がありません。
プロダクションの命令を甘受するしかありませんでした。

2015年9月9日 地裁判決
また、原告が芸能プロダクションの運営等を目的とする会社であり、被告以外にもアダルトビデオに出演する女優を多数マネジメントしてきたと考えられるのに対し、被告は、第1次契約の当時は18歳になって間もない高校生であり、第2次契約を締結したのも成年(略)であった。
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第1次契約はタレント契約、第2次契約はAV契約です。

2015年9月9日 地裁判決
これらの実情に照らすと、第1次契約及び第2次契約はいずれも、被告が原告(プロダクション)に対してマネジメントを依頼するというような被告中心の契約ではなく、原告(プロダクション)が所属タレントないし所属AV女優として被告を抱え、原告(プロダクション)の指示の下に原告(プロダクション)が決めたアダルトビデオ等に出演させることを内容とする雇用類似の契約であったと評価することができる。
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画期的な判決です。
裁判所は、契約書の外形でなく、活動の実態で判断したのです。
当該女性の場合は、
「営業委託契約ではなく、雇用類似の契約である」
と。

(再掲。橋本陽子さん)
AV出演契約は実態に即して考えれば労働契約である

労働者ですから、労働基準法が適用されます。

<労働基準法>
第16条
「使用者は、労働契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償額を予定する契約をしてはならない」

(再掲。橋本陽子さん)
「違約金を盾に出演を強要された段階で、『違約金を払うという契約は無効で、私には支払い義務も出演の義務もない』と言えばいい」

ちなみに、罰則は以下のとおりです。

<労働基準法>
第119条
次の各号の一に該当する者は、これを6箇月以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。
 一  ・・・・・・、第16条、第17条、・・・・・・の規定に違反した者
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もう一度、HRNの報告書を参照します。

(再掲。HRNの報告書)
違約金の定めは、労基法第16条の『使用者は、労働契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償額を予定する契約をしてはならない』との規定に違反する

このような「定め」をした場合は、第119条により、
「6箇月以下の懲役又は30万円以下の罰金」
となります。
関連で、第5条をみてみます。

<労働基準法>
第5条
(強制労働の禁止)
使用者は、暴行、脅迫、監禁その他精神又は身体の自由を不当に拘束する手段によつて、労働者の意思に反して労働を強制してはならない。
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(再掲。HRNの報告書)
違約金の脅し等に基づく出演強要は、労基法第5条の『労働者の意思に反して労働を強制してはならない』との規定に違反する

第5条に違反した場合は、重罪です。

<労働基準法>
第117条
第5条の規定に違反した者は、これを1年以上10年以下の懲役又は20万円以上300万円以下の罰金に処する。
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10年以下の懲役です。
昨年の6月のことでした。
警察庁が通達をだしました。
出演強要のとりしまりについてです。
労働基準法に関する部分をみてみます。

(2016年6月17日 警察庁「アダルトビデオへの強制的な出演等に係る相談等への適切な対応等について(通達)」より、引用。改行を施しています。)

<一部分を引用>
1 各種法令の適用を視野に入れた取締りの推進

AVの契約、出演等に係る相談、被害申告、情報提供等を受理した際は、強姦罪等の性犯罪、強要罪、傷害罪、暴行罪、脅迫罪等の違法行為が介在する際の取締りはもとより、職業安定法第63条第2号(有害業務就業目的の職業紹介等) 、労働者派遣法第58条(有害業務就業目的の労働者派遣) 、労働基準法第5条(強制労働の禁止) 、児童福祉法第34条第1項第6号(児童に淫行をさせる行為)その他関係法令の適用を視野に入れた取締りを推進すること。

なお、職業安定法及び労働派遣者法の適用に際しては、
ア 両法は雇用関係を前提としているため、原則として、いわゆる営業委託契約、モデル契約については対象とならない
イ 契約の名目が委託契約等であった場合であっても、実態として雇用関係が認められれば対象となり得る
と解されているので、個別事案ごとに契約内容、実態等をよく確認した上で取締りの適否を検討すること。

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警察は、労働基準法の第5条を適用することも考えているようです。
3月31日に、第2回関係府省対策会議が開催されました。
今後のとりしまりについては、以下のとおり決定しました。

(2017年3月31日 関係府省対策会議「いわゆるアダルトビデオ出演強要問題・『JKビジネス』問題等に関する緊急対策」より、引用。)

<一部分を引用>
関係機関等とも連携し、関係機関等から警察に提供のあった情報も踏まえ、アダルトビデオ出演強要問題については、強姦罪、強要罪、労働者派遣法等の、「JKビジネス」問題については、労働基準法、児童福祉法等の各種法令を適用した厳正な取締りを推進する。(警察庁、法務省)
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現在、警察と検察は、犯罪者たちを強姦罪で逮捕、起訴する方針のようです。

(比較)
労働基準法第5条(強制労働の禁止)・・・・・・10年以下の懲役
刑法177条~180 条(強姦罪)・・・・・・20年以下の懲役

強姦罪の適用が望ましいと考えます。

(2017年2月19日 日刊SPA! 「AV業界“ドロドロ相互不信”の内幕…手をつくして攻めてくる警察捜査、関係者に疑心暗鬼が蔓延」より、引用。改行を施しています。)

あるAVプロダクション関係者は言う。
「香西咲さんの件では、元芸能人をウリにすることで人気のメーカー『MUTEKI』に20人規模の捜索が入ったそうです。

青木亮
大西敬
高畠典子
坂田恵理子
坂上孝志
A-TEAM 飯田正和
T総研のY
メーカー関係者
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虫けらたちの逮捕がまたれます。

(※再掲。労働基準法第16条)
「使用者は、労働契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償額を予定する契約をしてはならない」

(2016年9月13日 毎日新聞「AV問題 語り始めた業界人(1)『公平なルールを』」より、引用。改行を施しています。)

毎日新聞記者
HRNは業界に対する要請書の中で
「撮影を欠席した女優には違約金を請求せず、(損害の補てんには)保険制度を利用せよ」
と求めています。実現可能でしょうか?

AVプロダクション代表の鈴木浩太(仮名)
「出る出る詐欺」が横行すると思う。
「(AVを)やります」と言っても、当日になって「やっぱりやりません」と言えるわけですよね。
友達との約束をバックレる(逃げる)感覚になる。
あくまでも女性の人権だけを擁護していて、業界で働く者の人権にまで考えが及んでいない。
プロダクションは最初からAVだと説明し、契約のこともしっかり話しているのに、前日に女優がバックレた場合は誰が責任を取るのでしょうか。

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こいつを特定することはできないのでしょうか。
逮捕してほしいです。

(※再掲。労働基準法第16条)
「使用者は、労働契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償額を予定する契約をしてはならない」

(再掲。橋本陽子さん)
「違約金を盾に出演を強要された段階で、『違約金を払うという契約は無効で、私には支払い義務も出演の義務もない』と言えばいい」

政府は今後、違約金についてどのような対応をしていくのでしょうか。
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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
香西咲さんのツイッター
(香西咲さんの重要ツイート ~2016年7月18日)
 私だって綺麗にリセット出来るならAVデビュー前の私に戻りたい。
 だけど変えられない現状踏まえて立て直したのが今の形。(後略。)

(明日のブログへつづく)



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