現在、人々の耳目が出演強要問題にあつまっています。
女性をくいものにしているゴミやクズたちは、いつ逮捕されるのでしょうか。
だれしもが、捕獲の日がくることをこころまちにしています。
慶賀の時流のなかで、忘れかけている事案があります。
虫けらたちの書類送検です。
昨年の10月4日のことでした。
6つのプロダクションと、関係する12人が、検挙されました。
2016年10月4日 書類送検
容疑は、労働者派遣法違反です。
●バンビ・プロモーション(渋谷区)
●F2F Entertainment(渋谷区)
●ディクレア(渋谷区)
●ARTE Entertainment(渋谷区)
●オールプランニング(新宿区)
●CLAP(新宿区)
●社長(6人)
●マネージャー(6人)
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報道をみるかぎり、検察はまだ結論をだしていないようです。
もう一度、事件をふりかえってみます。
●2016年10月4日 朝日新聞
(2016年10月4日 朝日新聞「AV撮影に女優派遣容疑、6社と12人書類送検 警視庁」より、引用。改行を施しています。)
アダルトビデオ(AV)の撮影現場に所属女優を派遣したとして、警視庁は(10月)4日、東京都内の芸能プロダクション6社の社長ら計12人と、この6社を労働者派遣法違反(有害業務派遣)の疑いで書類送検し、発表した。
いずれも容疑を認めているという。
書類送検されたのは、東京都渋谷区の大手芸能プロダクション「バンビ・プロモーション」の社長の男(49)ら。
ほか5社は、いずれも同区の
「F2F Entertainment」、
「ディクレア」、
「ARTE Entertainment」、
いずれも新宿区の
「オールプランニング」、
「CLAP」。
12人の送検容疑は2013年9月30日~10月1日、神奈川県内のキャンプ場にそれぞれの社に所属する女優計6人を派遣し、AVの撮影に参加させたというもの。
(中略。)
このAV撮影をめぐっては今年6月、別の芸能プロダクション(渋谷区)の元社長ら3人が同法違反容疑で警視庁に逮捕され、罰金の略式命令を受けた。
(後略。)
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●2016年10月4日 産経新聞
(2016年10月4日 産経新聞「AV撮影に女優派遣した疑い 芸能プロ社長ら書類送検」より引用。改行を施しています。)
<一部分を引用>
送検容疑は平成25年9月30日と10月1日、労働者派遣事業の許可を得ていない上、それぞれの芸能プロに当時所属していた20代の女優計6人を撮影業者に派遣し、相模原市緑区で性行為を含むAVに出演させたとしている。
1回の撮影につき、撮影業者が各芸能プロに約70万円を支払い、女優はその半分程度を出演料として受け取っていたという。
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●YouTube
(「AV撮影に女優派遣 芸能プロ6社書類送検 」より引用。)
「ARTE Entertainment」は、青木が「経営」するプロダクションとされます。
6社と、12人が書類されたのは、昨年の10月4日です。
あれから半年以上が経過しました。
未(いま)だ、起訴か不起訴かの判断がなされていません。
もっとも、現在の国民の関心事は、犯罪者たちに対する強姦罪の適用です。
(2017年2月19日 日刊SPA! 「AV業界“ドロドロ相互不信”の内幕…手をつくして攻めてくる警察捜査、関係者に疑心暗鬼が蔓延」より、引用。)
□青木亮
□大西敬
□高畠典子
□坂田恵理子
□坂上孝志
□A-TEAM 飯田正和
□T総研のY
□メーカー関係者
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こいつらの逮捕とは別に、書類送検の件も、気になるところです。
検察はどのような判断をくだすのでしょうか。
ここで話題がかわります。
2017年3月24日 男女共同参画会議 ~議事録
昨日と、一昨日のブログで、男女共同参画会議の議事録についてふれました。
大臣などが、意欲的に、出演強要被害のとりくみについて語っています。
そのなかで、ひとつ、気になっている発言があります。
今回の問題に対して、直截(ちょくせつ)的に論及しているわけではありませんが。
引用します。
●小西聖子 武蔵野大学人間科学部長
私は精神科医で、今、特に性暴力被害者のトラウマ治療を専門的にやっているが、臨床では約3分の1の方が未成年。
特に高校生ぐらいの被害者はとても多い。
トラウマ体験の被害は、その後の人生に非常に深刻な影響を及ぼすことがわかっているが、性暴力被害はいろいろな体験の中でとりわけ影響が大きいものとして、国際的にも研究で証明されている。
こういう未成年の被害者の特徴というのは、被害に遭ったこと自体が受け入れられなくて、そのことをなかったことにしたいという気持ちがとても強い。
そのためにむしろ被害を否認してしまって、何でもないことのように振る舞い、一方で、むしろ危険な性的行動、自傷行為や不登校など行動的な側面に影響が出てくるというのが特徴であり、支援の難しいところ。
このような若年者の不安定さや孤立感、あるいはタレント、モデルになりたいという希望を利用して、実際にAVの強要などが行われている事例も実際に経験している。
そういう点では、若年者の性的被害に対する支援というのはかなり積極的にやらなければいけないことだということをずっと思っている。
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小西聖子さんは、今年度の「女性に対する暴力に関する専門調査会」の委員でもあります。
(再掲)
「被害に遭ったこと自体が受け入れられなくて、そのことをなかったことにしたい」
「何でもないことのように振る舞い、一方で、むしろ危険な性的行動、自傷行為や不登校など行動的な側面に影響が出てくる」
香西咲さんの場合も、そうだったのかもしれません。
(小西聖子さん)
「何でもないことのように振る舞い」
(2016年7月14日 「週刊文春」【2016年7月21日号】の記事より、引用。)
●香西咲さん
事務所の言いつけ通りに仕事をこなす日々。夢のためにと笑顔をつくって自分を奮い立たせたが、気がつけばアルコールと睡眠薬が必需品になっていた。
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(香西咲さんのツイートより、引用。改行を施しています。)
<2014年7月6日>
●香西咲さん
今日丸1日寝てしまったの。
そしてさっき起きた☆
いつもだったら罪悪感の塊になっちゃう所だけど、今は思いっきりダレても自分を許す!
だってこの三年間、殆ど遊びにも行かずに真面目に過ごして過ぎたから。
暫しのリフレッシュ☆
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(香西咲さんのツイートより、引用。改行を施しています。)
<2014年8月11日>
●香西咲さん
この3年間は真面目に仕事する事しか頭になくて、ほとんど遊んでこなかったんです。
だからここ最近ちょこちょこ友達と遊んだり、飲みに出掛けたりする様になった事に
『私こんなに遊んでイイのだろうか?』・・・
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香西咲さんの2014年のツイートを拝見するたびに、胸に痛みをおぼえます。
「この三年間、殆ど遊びにも行かずに真面目に過ごして過ぎた」
「この3年間は真面目に仕事する事しか頭になくて、ほとんど遊んでこなかった」
小西聖子さんがのべられているように、香西咲さんは、「何でもないことのように振る舞」ってきたのです。
(再掲。香西咲さん)
「気がつけばアルコールと睡眠薬が必需品になっていた」
伊藤和子HRN事務局長がおっしゃるように、出演強要は、人身売買以外のなにものでもありません。
(2017年1月13日 朝日新聞「(耕論)AVへの出演強要 伊藤和子さん、中里見博さん、青山薫さん」より、引用。)
<一部分を引用>
●伊藤和子HRN事務局長
AVプロダクションやメーカーには監督官庁がなく、風営法の適用もない。
違法行為を監督・是正する仕組みがないため、救済を求めることができません。
(略。)
映像の著作権も放棄させられ、勝手に2次、3次使用され続けます。
日本にこんな深刻な人権侵害問題があることに私自身、驚きました。
意に反した性行為で、大勢の男性に暴行・撮影され、映像が販売されて半永久的に公にさらされる。
違約金の脅しで出演強要される彼女たちは「債務奴隷」であり、状況は「人身売買」と言えます。
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香西咲さんには、自由がありませんでした。
まさに、奴隷です。
(再掲。小西聖子さん)
「何でもないことのように振る舞い、一方で、むしろ危険な性的行動、自傷行為や不登校など行動的な側面に影響が出てくる」
(小西聖子さん)
「自傷行為」
(2016年7月14日 「週刊文春」【2016年7月21日号】の記事より、引用。)
●香西咲さん
ストレスから円形脱毛症になり全身がけだるく、胃腸は毎日、抉られるように痛みました。
自分で救急車を呼んだこともあった。
屈辱がフラッシュバックし、絶望的に命を絶ちたくなるときも・・・・・・
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(2016年7月7日 「週刊文春」【2016年7月14日号】の記事より、引用。)
●香西咲さん
青木の支配下に置かれていた頃、私にとってAV撮影は自傷行為そのものでした。
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小西聖子さんは、こう指摘します。
「(前略)不安定さや孤立感(略)を利用して、実際にAVの強要などが行われている事例も実際に経験している」
と。
(香西咲さんのツイートより、引用。改行を施しています。)
<2016年6月12日>
●香西咲さん
もちろん自発的に頑張ってる人もいます。
但しその『自発的』か『強要』かは他人から見たら解り得ない世界です。
友達でも家族でも。
本人しか解り得ません。
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いつの間にか肯(うなず)きをくりかえしている自分に気がつきます。
(再掲。小西聖子さん。)
「(前略)不安定さや孤立感(略)を利用して、実際にAVの強要などが行われている事例も実際に経験している」
工藤千恵さんというかたがいらっしゃいます。
当ブログで、何度もふれています。
8歳のときに、性的暴行をうけました。
(参考。当ブログ)
・2016年11月18日
・2016年11月21日
・2016年11月22日
・2017年03月02日
女性自身の記事をみてみます。
(2016年12月11日 女性自身「わずか8歳で性暴力被害に…実名女性明かす『心身まひ』の過去」より引用。改行を施しています。)
<一部分を引用>
女性の摂食障害や性的虐待による心的後遺症を専門とする精神科医・上村順子さんは次のように解説する。
●上村順子さん
性の部分は人の根源的なものですから、自分の存在そのものを侵されたという認識につながります。(略。)
緊張感を緩和したくて、買い物やアルコール、セックスなどの依存症になったり、摂食障害になる人も多い。
極端に痩せる、極端に太ることで、性的存在である自分を消そうとするんです。
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●工藤千恵さん
「体だけでなく心もすべて、“イヤなもの”に無理やり支配されてしまったという感覚に陥りました。
その後も生きる気力をそがれ、自分の人生が自分のものではなくなる。
(後略。)
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自分の存在を否定するために、AVへ出演されているかたもおられるのかもしれません。
(香西咲さんのツイートより、引用。)
<2016年12月19日>
●香西咲さん
年明けのPTSDやフラッシュバックの治療が楽しみです。
投げやりだった人生でしたが、業界内外の方々やファンの方々の愛情を感じる事ができ今やっと前向きに人生を考え直そうという気持ちになって参りました。
少しづつですが。
どうかこれからも温かく見守って頂けたら幸いです。
ありがとうございます
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香西咲さんがご自身を大切にされて生きていかれることを願っております。
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■2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
■2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
■2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
■2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている。」
(※A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
■2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)・(後編)に掲載されました。
■2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
■2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
■2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
■香西咲さんのツイッター
(香西咲さんの重要ツイート ~2016年7月18日)
私だって綺麗にリセット出来るならAVデビュー前の私に戻りたい。
だけど変えられない現状踏まえて立て直したのが今の形。(後略。)
(明日のブログへつづく)
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