メーカーに関する報道をみていますと、時折、「大手」ということばがでてきます。
「大手」とは、
「同種の企業の中で、特に規模の大きい会社」
という意味です。
特定の市場における、企業間の比較、にすぎません。
(2017年1月11日 withnews「DMM、傘下AVメーカー売却 出演強要問題の中、亀山会長の狙いは?」より、引用。改行を施しています。)
IT企業「DMM.com」グループが、傘下だったアダルトビデオ(AV)メーカー大手「CA」を売却していたことが分かった。
(後略。)
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「メーカー大手『CA』」
「大」という活字にふれますと、普遍性(一般性)が付与されます。
ごく普通に、大きな会社、と考えてしまいます。
「同種の企業の中で、特に規模の大きい会社」
との概念は霧散しています。
「大手」というぐらいだから、大企業なのでは。
「CA」という会社は、社会的にも大きな力をもっている。
このようにとらえる向きも、少なくないのかもしれません。
(中村淳彦さんのツイートより、引用。改行を施しています。)
<2017年2月4日>
たいして儲からない既得権益にしがみつくのは、距離がある者からすれば小さいし、見苦しい。
ホワイトな人、真面目な人が増えた現在のAV業界はこのまま地下化を選択するのではなく、腹をくくった改善したほうが長期的に得だと思う。
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(再掲)
「たいして儲からない既得権益」
多くの人々は、当該業界に対して、暴利をむさぼっているとの心象をいだいているはずです。
それが、
「たいして儲からない」
とは。
意外です。
業界のひとたちはよく、AVの有用性をといています。
AVがなくなれば人々の生活は立ちゆかなくなる、と喧伝(けんでん。世間に言いはやし伝えることの意味)しています。
生活必需品だとすれば、莫大な売り上げがあるはずです。
おそらく数兆円をくだることはないでしょう。
(中村淳彦さんのツイートより、引用。改行を施しています。)
<2017年2月8日>
介護業界の市場規模は10兆円、AV業界は、その0.5パーセント500億円程度。
現政府は10兆円産業でもかなり厳しいことするので、このまま問題放置だとAV業界がどうなるかは予想がつく。
被害者対策を徹底して必要悪として片隅に。。。という方法しかないと思う。
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(再掲)
「AV業界は、(略)500億円程度」
利潤(総収益-生産費)が、500億円、ということなのでしょうか。
まさか、売上高、ではないと思いますけれども。
(2016年10月20日 毎日新聞「AV問題:語り始めた業界人(7)大手メーカーの危機感」より、引用。改行を施しています。)
<一部分を引用>
最大手は石川県にあったAVの「問屋」を母体に1990年代後半から急成長し、既存メーカーを次々と吸収してレーベル化した「CA」(2015年7月期売り上げ173億円)。
業界2位の「ソフト・オン・デマンド」(16年3月期売り上げ139億円)、3位の「プレステージ」(同54億円)までが市場を寡占。
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(2016年1月18日 産経新聞「AV出演トラブル増…相談110件超」より、引用。改行を施しています。)
<一部分を引用>
【用語解説】アダルトビデオ
成人向けビデオ映像で、頭文字を取ってAVと呼ばれる。
現在の市場規模は約500億円とされる。
一般家庭にビデオデッキが普及し始めた1980年代に、成人向け写真雑誌を作っていた会社などが発売。
(※この記事は、ネット配信されていません。)
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500億円とは、市場全体の、売上高、であったようです。
利潤は、10数億円とのことです。(※参考)
個別にみてみます。
最大手のCAは、売上高が、173億円です。
田中義剛さんというタレントがいます。
生キャラメルをご存じでしょうか。
田中さんが販売する生キャラメルなどの商品は人気があります。
売上高は100数十億円といわれています。
CAと大差がありません。
(再掲。産経新聞)
「市場規模は約500億円」
きわめてちいさな市場です。
仮に消滅しても、大多数の人間にとっては、何ら支障がないということがわかります。
それから本番やってるAVなくなると性犯罪が増える論もあるんだけど、ユーザーを性犯罪者予備軍扱いするのは、本当にやめてほしい。無きゃ見ないだけ、申し訳ないけど飽き飽きしてるんだよね。
— KAZE (@yap00s) February 9, 2017
現在、この取るに足らない市場で蠢(うごめ)く輩(やから)が、多くの女性の人生を破壊しています。
(2017年2月8日 TBS News i「モデル勧誘契約の4人に1人、「性的行為の撮影求められた」より、引用。)
モデルやアイドルの勧誘を受けるなどして契約した女性の4人に1人が契約時に聞いていない性的な行為の写真や動画の撮影を求められた経験があることが分かりました。
(略。)
実際に契約したのは197人で、このうち53人が契約時に聞いていない、または同意していない性的な行為の写真や動画の撮影を求められた経験があると回答しました。
(中略。)
内閣府は「JKビジネス」や「アダルトビデオ出演強要」の問題に対し、取り締まりの強化が必要としています。
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内閣府は、とりしまりを強化する意向のようです。
残念ながら、現行法では限界があります。
今後、内閣府、および政府は、どのような手段を講じるのでしょうか。
(中村淳彦さんのツイートより、引用。)
<2017年2月8日>
おそらくAV業界も(介護業界と)同レベルか、もうちょっと厳しい法規制がくるかと。
(後略。)
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「モザイクの向こう側」の著者の井川楊枝さんは、「SPA!」でつぎのように語っています。
(SPA! 2月7日号「『AV業界』ドロドロ相互不信の内幕」より、引用。)
<一部分を引用>
乱暴な言い方だが、ソープランドと同様、たとえ法的にグレーでも被害者さえいなければお上もそう目くじらをたてないものだ。
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国民はこれまで、蒙昧(もうまい。物事の道理に暗いという意味)でした。
被害者が存在するなどということは、露ほども考えたことがありません。
ぼくもそうでした。
(2016年3月11日 衆議院会議録「第190回国会 内閣委員会 第5号」より、引用。)
<池内さおり議員>
膨大な量のアダルトビデオが今流通をしています。
そこで流されている女性の映像のうち、果たしてどれだけの人たちが自分の選択で自分の意思で出演しているのか。
長らく信じられてきた言説があります。
AVには被害者などいない、女性は皆同意のもと撮影に応じているし、それ相応の対価も得ているのだから問題はないと。
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ぼくは自分の愚かさを反省しています。
想像力が欠如していました。
思いを致すことができませんでした。
(再掲。井川楊枝さん)
「法的にグレーでも被害者さえいなければお上もそう目くじらをたてない」
2016年7月7日の香西咲さんの告発によって、人々のものの見方は180度かわりました。
コペルニクス(香西咲)的転回となりました。
だれもがいま、出演強要の被害者が多数存在すると認識しています。
当然、警察もです。
(2017年2月6日 産経新聞「【東京五輪あと1264日】AV出演強要、根絶を」より、引用。改行を施しています。)
<一部分を引用>
ただ、AV業界には風営法は適用されず、監督官庁もない。
制作現場では違法行為が横行しているとも聞く。
意に反して出演させられる女性が少しでも減ることを願う。
(※この記事は、ネット配信されていません。)
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業界はこれまで、出演強要自体を否定しつづけました。
現在もその姿勢はかわりません。
警察の捜査は、今後、ますます、峻厳さをましていくことでしょう。
(再掲)
「制作現場では違法行為が横行している」
諸悪の根元に切り込むことも考えられます。
(2017年1月27日 産経新聞「無修正AV業界に激震!カリビアンコム配信会社摘発 海外発の“合法主張”は通るのか」より、引用。改行を施しています。)
AVをめぐっては昨年以降、多くのプロダクションやメーカーが摘発や行政処分を受け、手を引く関係者も少なくない。
それでも「産業自体はなくならないだろう」と捜査関係者はみる。
健全化に向かうのか、内外が注視している。
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これからは、以下のような業界になることを念願します。
(2016年10月13日 毎日新聞「AV問題 語り始めた業界人(6)異才が見た『性と自傷』」より、引用。改行を施しています。)
<二村ヒトシ監督>
やりたくない人、向いていない人は業界に近付かない方がいい。
向いている人、やらないではいられない人だけが、リスクをよく知った上でやるべき仕事なのだと思います。
(後略。)
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的を射(い)ています。
やらないではいられない人だけが存在する世界になってほしいものです。
実現するためには法律が必要です。
虫けらたちは、一般の女性に対して、周到に出演強要をおこなってくるでしょうから。
(中村淳彦さんのツイートより、引用。)
<2017年2月8日>
誤解されがちだが、仮に大変厳しいAV規制がかかって、他の行き場所があるのはAV女優の女の子たちだけ。
需要とAV関係者は行き場がなく、残る。
最後の最後まで粘るはず。
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(再掲)
「他の行き場所があるのはAV女優の女の子たちだけ」
これからは、国民による選別がおこなわれると思います。
分水嶺(物事の方向性が決まる分かれ目)は、出演強要に対する自身の立ち位置です。
(2017年2月10日 AbemaTIMES「AV出演強要問題 女性スカウトが使う巧妙な手口とは」より、引用。改行を施しています。)
身近な人からは強要の話を聞いたことがないと話し、
「私は自ら志望して、契約したときにも”大丈夫か、契約内容を把握できているか、ちゃんと理解して仕事をしないと人生に影響するから”と念入りに聞かれた上で判を押したので…」
と、自身が事務所と契約した時のことを振り返った。
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「私は自ら志望」
国民の愁眉(ひそめたまゆ)が思い浮かびます。
このかたがどういうひとなのかは存じません。
検索をして調べるつもりもありません。
業界寄りの発言が気になりました。
様々な問題などが起こっている昨今だからこそ,透明化していけるように努めるべきだと思うんだけどなあ。
女優さんを大切にしたいなら,この業界を守りたいなら先に本当のことや現状を話していくべき。
隠したり,オブラートに包めば包むほどイメージも悪くなるし後々大変になる気がするけどな。
— 春原未来 (@_Suno_Miki_) February 9, 2017
こちらのかたにつきましても、まったく存じあげません。
(※辻丸さんのリツイートで知りました。)
どのようなお立場なのかもわかりません。
ご発言の真意も不明です。
「隠したり,オブラートに包めば包むほどイメージも悪くなるし後々大変になる気がする」
この部分につきましては首肯できます。
「清濁(せいだく)併(あわ)せ呑(の)む」
ということばがあります。
善と悪のわけへだてをせずに来るがままに受け容れる、という意味です。
政治家にはこのタイプが多いです。
香西咲さんはちがいました。
悪を断罪しました。
香西咲さんのなかには、「濁」はありません。
「清」のみが存在します。
国民は香西咲さんに対して喝采をおくっています。
賞賛しています。
香西咲さんの未来はあかるいです。
ほかの女優はなぜ、香西咲さんにつづかないのでしょうか。
残念でなりません。
これからも、たかだか500億円の狭隘(きょうあい)な市場を守るおつもりなのでしょうか。
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■2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
■2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
■2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
■2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている。」
(※A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
■2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)・(後編)に掲載されました。
■2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
■2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
■2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
■香西咲さんのツイッター
(香西咲さんの重要ツイート ~2016年7月18日)
私だって綺麗にリセット出来るならAVデビュー前の私に戻りたい。
だけど変えられない現状踏まえて立て直したのが今の形。(後略。)
(明日のブログへつづく)
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