ときおり、自分の姿を顧(かえり)みて、苦笑することがあります。
パソコンにむかっている時間が長くなった、と。
自分にとってはおおきな変化です。
以前は、たまにしかスイッチをいれなかったのですが。
(辻丸さんのツイートより、引用。改行を施しています。)
<2016年10月4日>
僕が連日AVやSW関連のリツィートを繰り返してるのは、一人でも多く、この問題に関心を持ってほしいから。
同じツィートを何度も載せてるのも最近になってこの話題に興味を抱いた方へ様々な角度、両論からの情報発信を提供したいから。
僭越かもしれないが、沢山の人に自由に深く考察して貰いたいのだ
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それにしても、毎日、どのような方法で、種々の情報をあつめているのでしょうか。
検索する能力も、気力もないぼくにとっては、驚異的なルーチン(日々の作業)です。
(再掲)
「両論からの情報発信を提供したい」
昨年の初秋ぐらいまででしょうか。
規制反対派の落書きも、それなりに勢いがありました。
文面をみるたびに、必死さがつたわってきました。
その都度、憐れみを感じたり、鼻で嗤ったりしていたものです。
ぼくにとっては、ある意味、一服の清涼剤でした。
愉しみは長くつづきませんでした。
秋が深まったあたりからでしょうか。
風景が一変しました。
規制反対派による落書きが、ほとんどみられなくなくなりました。
諦念(あきらめ)の境地にいたったのでしょうか。
こうしたなか、現在も、ネットの落書きと同等の言辞をくりかえしているひとがいます。
(2016年9月12日 毎日新聞「AV出演強要 神戸大教授、規制強化に反対 内閣府聴取」より、引用。改行を施しています。)
<一部分を引用>
神戸大の青山薫教授(社会学)は
「規制強化は業種への差別意識を強め、出演者への危害を増やす結果になる」
と主張し、人権団体などが求める法規制に反対する姿勢を示した。
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「規制強化は(略)、出演者への危害を増やす」
昨年の9月の発言です。
規制をすると出演者があぶないめにあう。
思わず吹きだしてしまいました。
ネットの落書きのほうがまだましであると感じました。
ちょうどこのころ、読売新聞が、出演強要問題の特集をくみました。
長文です。
HRNの伊藤和子弁護士のことばが印象的でした。
(2016年9月7日 読売新聞(※ネット配信は9月20日)「[狙われる女性](1)『モデルに』勧誘 AV出演強要より、引用。)
<一部分を引用>
「不当な勧誘の禁止、作品の販売差し止めなどを含む法整備が必要」
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当該記事は、終始、このような論調で書かれていました。
もちろん、
「規制強化は(略)、出演者への危害を増やす」
というような妄言はありません。
政府は、平成29年度予算案のなかで、
「女性活躍の推進のための大前提となる女性に対する暴力の根絶」
を宣言しました。
出演強要はゆるさない、との姿勢です。
こうしたなか、青山さんは、依然として自説に拘泥しています。
(参考)
・2016年12月17日 弁護士ドットコム「AV規制強化『議論の場に業界関係者を』神戸大・青山教授に聞く」
・2017年1月13日 朝日新聞「(耕論)AVへの出演強要 伊藤和子さん、中里見博さん、青山薫さん」
青山さんは、一見、中立的な立場を装っています。
建設的な意見を開陳している、と錯覚するかたもいらっしゃることでしょう。
朝日新聞をみてみます。
(2017年1月13日 朝日新聞「(耕論)AVへの出演強要 伊藤和子さん、中里見博さん、青山薫さん」より、引用。)
「出演強要は論外。なくしていくべきです」
もちろん、これが真意ではありません。
つぎに、こうつづきます。
「ですが」
そのあとは、
「(略)HRNの政策提言には賛成できません」
となります。
さらに、
「(略)取り締まりを強化すると、AV業界が実情よりも怖いところであるというスティグマ(汚名)が強化されてしまう」
とも語っています。
「出演強要は論外。なくしていくべきです」
このかたはいったい、どのような方略をもちいて出演強要をなくそうと考えているのでしょうか。
(2017年1月13日 朝日新聞「(耕論)AVへの出演強要 伊藤和子さん、中里見博さん、青山薫さん」より、引用。)
「AVメーカー団体など業界の人たちをテーブルに招き、一緒にする」
傾聴に値するご意見です。
異論をはさむかたはいないでしょう。
業界のひとたちもまじえてはなしをする。
何か良いものがうまれるかもしれません。
その前に克服しなければならない問題があります。
はたして、業界人はやってくるのでしょうか。
(2016年11月24日 withnews「AV業界『ファン感謝祭』熱気むんむん 強要問題への取り組みは…」より、引用。改行を施しています。)
<一部分を引用。朝日新聞経済部 高野真吾さん>
メーカーは、この「強要被害防止」をどう考えているのだろうか。
以前、大手メーカーには電話とファクスで取材を依頼したが、即座に断られたり、無視されたりした。
ブースを構えていた10社を訪ね、社長か社員に会って、直接、後日のインタビュー依頼をした。
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「ドグマ」代表には、(略)その場で丁寧に断られた。
他の9社には、取材依頼書を渡し、一週間後の(2016年11月)17日までに返信をもらいたい旨を口頭でも念押しした。
(略)ジャパンホームビデオ代表からは、
「弊社ではIPPAにその対応の一切をお願いしているところです」
と断りの文書がメールで届いた。
同代表は、IPPA副理事長をしており、「AV OPEN」でも表彰のために登壇していた。
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「桃太郎映像出版」ブースでの取材依頼に対しては、「株式会社 桃太郎」の名前で、ジャパンホームビデオ代表とほぼ同じ文書が送られてきた。
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「ソフト・オンデマンド」(SOD)、「MAX-A」(マックスエー)、「アロマ企画」の各代表には直接会ったが、返信をもらえなかった。
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社員経由で取材依頼書を渡した他の4社も、無反応だった。
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現在のところ、出演強要被害について語ろうとする業界人は皆無のようです。
(再掲。青山さん)
「AVメーカー団体など業界の人たちをテーブルに招き、一緒にする」
実現の可能性はあるのでしょうか。
現在のところ、青山さんが提起している出演強要をふせぐための方策は、これだけです。
これがついえると、結論はこうなります。
「これからも規制のない業界でありつづけるべきだ」
と。
つまりは、現状維持、ということでしょうか。
(再掲。青山さん)
「(略)取り締まりを強化すると、AV業界が実情よりも怖いところであるというスティグマ(汚名)が強化されてしまう」
犯罪者たちにとっては、最高の言説でしょう。
野放しを認めてくれるわけですから。
いま、ここに、被害者と加害者がいるとします。
ふつうは被害者の側に立ちます。
傷ついた心情を慮(おもんぱか)ります。
青山さんはちがうようです。
このことにつきましては、過日のブログで論じました。
(参考)
・2017年1月11日
仮に、業界人もまじえて、あたらしいルールができたとします。
このことをもって、出演強要の被害が一掃されるのでしょうか。
弁護士ドットコムの記事をみてみます。
(2016年12月17日 弁護士ドットコム「AV規制強化『議論の場に業界関係者を』神戸大・青山教授に聞く」より、引用。)
<一部分を引用。青山さん>
「(強要については)その件数は多くないと考えています」
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「誤解してはいけないのは、業界の中でこのような会社(強姦致傷事件を起こした会社)は主流でないということ、今はむしろなくしていこうという声が大きいということです」
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「今回の強要問題に発する規制強化の動きには、現時点では反対せざるをえないところがあります」
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「HRN報告書の結論は、(略)AV業界に特化した新たな法をつくり、監督省庁を定めて業界を監督すべきという提言になっています」
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青山さんによると、
「(強要については)その件数は多くないと考えています」
最初からこの問題には関心がないようです。
ほとんど強要がないのですから、法律はもとより、監督省庁も不要、という結論になります。
ここで、ある事件を考えてみます。
(2016年9月18日 AbemaTIMES「【AV出演強要問題】元カリスマ女優・川奈まり子氏が業界健全化のために奮闘」より、引用。改行を施しています。)
香西は、当初はモデルとしてスカウトされたはずだったのに蓋を開けたらAV出演ということになっていた。
(略)、AV撮影のために富士山の麓に連れていかれて、3時間泣いたこともあるという。
その時、自分をスタッフ全員が待っている状況にあった。
<香西咲さん>
遠いところですから……。
よっぽど強い子でないと(撮影を中止させるのは)無理だと思いますし。
私さえ泣いておけば丸く収まると思った。
結局AV撮影に応じることになりました。
あとは、違約金などを理由に辞められないです。
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(香西咲さんのツイッターより、引用。)
<2016年7月25日>
富士山の樹海近くのスタジオに連れていかれてどうやって逃げろと?
周り何も無いですし。
怖い人20人近くいて声も出ないですよ。
男性にはこの怖さは分かりません。
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(2016年7月17日 AbemaTIMES「【AV出演強要・脅迫・洗脳】人気AV女優が元所属事務所を告訴」より、引用。改行を施しています。)
<香西咲さん>
普通の子だと拒否できないです。
周りにスタッフが20人ぐらいいます。
撮影も急がされている状況で、拒否したら申し訳ないなと思う。
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(2016年08月27日 弁護士ドットコム「<AV出演強要>香西咲さん『今でもフラッシュバックに悩まされる』洗脳の過去を語る」より、引用。改行を施しています。)
<香西咲さん>
そういう状況で、濡れ場女優とAV女優の違いもわからず、直前は怖くて何もいえず、AVに出演することになりました。
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(2016年7月17日 AbemaTIMES「【AV出演強要・脅迫・洗脳】人気AV女優が元所属事務所を告訴」より、引用。改行を施しています。)
<香西咲さん>
デビューした時に契約書も結んでいないし、日付を遡ってAVの事務所の契約書を書かされたので不本意だと思いました。
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青山さんは、このような犯罪にあった女性を前にしても、滔々と自説を展開することができるのでしょうか。
「規制強化は業種への差別意識を強め、出演者への危害を増やす結果になる」
「(略)HRNの政策提言には賛成できません」
「(略)取り締まりを強化すると、AV業界が実情よりも怖いところであるというスティグマ(汚名)が強化されてしまう」
愚かしいかぎりです。
所詮は、他人事、といったところでしょうか。
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■2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
■2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
■2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
■2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
■2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている。」
(※A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
■2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)・(後編)に掲載されました。
■2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
■2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
■2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
■2016年12月28日 香西咲さんのインタビュー記事が、週刊文春に掲載されました。
■香西咲さんのツイッター
(香西咲さんの重要ツイート ~2016年7月18日)
私だって綺麗にリセット出来るならAVデビュー前の私に戻りたい。
だけど変えられない現状踏まえて立て直したのが今の形。(後略。)
(明日のブログへつづく)
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