来年度の国家予算案で政府は、AV出演強要の根絶を明言しました。もう二度と香西咲さんのような悲劇があってはなりません

昨日、来年度の内閣府の予算案についてふれました。
さらにくわしくみてみます。

平成29年度予算(案)概要 平成28年12月 内閣府より、引用。)

<7ページ>

女性に対する暴力をなくす運動の実施、若年層に対し教育・啓発の機会を多く持つ者等に対する研修の実施、ワンストップ支援センターの運営支援、若年層の性的搾取に係る相談・支援の在り方の検討など、女性活躍の推進のための大前提となる女性に対する暴力の根絶  2億3,600万円1億4,300万円

 性犯罪・性暴力被害者支援促進交付金 1億6,300万円(新規)
 性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センターについて、その開設や運営の安定化等の地方公共団体による被害者支援の取組を促進する。

 若年層の性的搾取に係る相談・支援の在り方の検討のための調査研究  1,000万円(新規)
 若年層の性的搾取(JKビジネス、AV出演強要等)に係る相談・支援の実態を把握し、今後の相談・支援の在り方についての検討を行う。

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実際に、平成29年度予算(案)概要をながめてみるとわかります。
女性活躍の推進のための大前提となる女性に対する暴力の根絶
の箇所が、太字になっています。
内閣府は今回、女性に対する暴力を根絶するために、予算を計上したのです。
昨年はどうだったのでしょうか。
顧(かえり)みてみます。

平成28年度予算(案)概要 平成27年12月 内閣府より、引用。)

<平成28年度 予算(案)。6ページ>
女性に対する暴力をなくす運動の実施、若年層に対し教育・啓発の機会を多く持つ者等に対する研修の実施、女性に対する暴力対策に関する関係機関の取組の推進及び広域的な連携や民間団体との連携の推進など、女性に対する暴力の根絶に向けた取組  1億3,000万円(1億6,100万円)
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今回(平成29年度)の予算(案)から、対照となる箇所を再掲します。

<平成29年度 予算(案)。7ページ>
女性に対する暴力をなくす運動の実施、若年層に対し教育・啓発の機会を多く持つ者等に対する研修の実施、ワンストップ支援センターの運営支援、若年層の性的搾取に係る相談・支援の在り方の検討など、女性活躍の推進のための大前提となる女性に対する暴力の根絶  2億3,600万円(1億4,300万円)
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今回、閣議決定された予算(案)には、昨年とちがい、
ワンストップ支援センターの運営支援」、
若年層の性的搾取に係る相談・支援の在り方の検討」、
女性活躍の推進のための大前提」、
などの文言が追加されています。
若年層の性的搾取
とは、JKビジネスと、AV出演強要のことです。

(再掲)
若年層の性的搾取(JKビジネス、AV出演強要等)に係る相談・支援の実態を把握し、今後の相談・支援の在り方についての検討を行う

この1年間で、世情は、激変しました。
いまから1年前は、AV出演強要など、だれも夢想だにしなかったのですから。
隔世の感があります。
女性に対する暴力の根絶」についても、今回は、政府の強い意気込みが感じられます。
予算(案)を比較してみます。

平成28年度「(略)など、女性に対する暴力の根絶に向けた取組
平成29年度「(略)など、女性活躍の推進のための大前提となる女性に対する暴力の根絶
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平成28年度の予算案は、暴力の根絶に向けて、取り組む、となっています。
来年度(平成29年度)はちがいます。
「取り組む」という曖昧なことばはつかわれていません。
暴力の根絶、とだけうたっています。
昨年よりも、力強い表現です。
前段には、
女性活躍の推進のための大前提となる
とのことばも使用しています。
昨日のブログでもふれました。
安倍内閣のスローガンは、
一億総活躍社会
です。
当然、女性も活躍することができる社会でなくてはなりません。
実現するためには、女性に対する暴力を根絶する必要があります。
AV出演強要について、政府は、どのような認識をもっているのでしょうか。
2016年6月2日のことです。
内閣は、以下の答弁書を閣議決定しました。

衆議院のサイトより、引用。)
平成28年6月2日
内閣総理大臣 安倍晋三   

(略)、女性に対して本人の意に反してアダルトビデオに出演を強要することは、「第四次男女共同参画基本計画」(平成27年12月25日閣議決定)において、予防と根絶に取り組むこととしている「女性に対する暴力」に当たるものと考えており、政府としては、女性に対する人権侵害を容認しない社会環境を整備するための教育・啓発を強力に推進するとともに、被害者が相談しやすい体制づくりを通じて、被害の潜在化を防止し、関係行政機関を始め、民間支援団体等との更なる官民連携強化等により、こうした事例を始めとする女性に対する人権侵害の被害者に対する効果的な支援の更なる拡充を図ってまいりたい。
また、内閣府としては、民間団体からアダルトビデオへの出演強要の被害状況等を聴くなどして、その実態の把握に努めてまいりたい。

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アダルトビデオに出演を強要することは、女性に対する暴力に当たる。
2016年6月2日に、内閣は、こう断言しました。

(再掲。平成29年度 予算【案】)
女性活躍の推進のための大前提となる女性に対する暴力の根絶

一億総活躍社会を実現するためには、AV出演強要を根絶しなければならない。
平成29年度の予算案からは、このような強い意気込みが感じられます。

(2016年10月13日 毎日新聞「AV問題 語り始めた業界人(6)異才が見た『性と自傷』」より、引用。改行を施しています。)

<毎日新聞記者>
「元芸能人」をうたうAVがヒットし、「出たがっていなかった人を時間かけて口説いた」ということを売り文句にしている作品も珍しくありません。

<二村ヒトシ監督>
(前略。)
(略)「元芸能人が堕(お)ちた」という文言や、ハードさだけを競う映像がユーザーを喜ばせるのであれば、「向いていない人」に対する強要洗脳が横行する業界になっても不思議はないです。
(後略。)

<毎日新聞記者>
業界の未来の展望は?

<二村ヒトシ監督>
やりたくない人、向いていない人は業界に近付かない方がいい。
向いている人、やらないではいられない人だけが、リスクをよく知った上でやるべき仕事なのだと思います。
それでも「向いていないのに無理をしている人」の出演作が「性表現をしたい、向いている人」の作品よりも売れてしまう現実があるとしたら、そこに良い未来はないようにも感じます。
女優さんもメーカーも作品も数が多過ぎて、自分で自分の首を絞めていることは確かですから、むしろAV業界は規模を少し縮小して、入り口も狭くすればいいという考え方もあるでしょう。
どちらにせよ、このままだと警察が(AV関係者の摘発に)動くだけでは済まず、法律そのものが変わるかもしれない。

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(再掲)
女優さんもメーカーも作品も数が多過ぎて、自分で自分の首を絞めていることは確か

出演を強要した結果、自縄自縛(じじょうじばく)を惹起(じゃっき)したのかもしれません。
まさに、パスカル(1623年~1662年)のいう、
進歩によって完成されたものは、すべて進歩によって滅ぶ
です。

(再掲)
AV業界は規模を少し縮小して、入り口も狭くすればいい

正論です。
出演強要がなくなれば、自然とそうなるでしょう。

(やまもと寅次郎さんのツイートより、引用。改行を施しています。)

2016年12月22日
AV強要に関する内閣府の公聴会でも、
「メーカーは何考えてるの?」
「きちんと取り組んでるの?」
「認識が甘いのでは?」
って声あがってたしね。
業界を支配する危機感ならず鈍感という空気(笑)。
けど、これからは弁護士が問われてくるかも。
契約書とか作るの彼らだし。
内容いかんでは、叩かれる!?

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2016年12月24日
今日は、これから銀座の法律事務所で打ち合わせです。
例の内閣府の公聴会の簡単なレポートもまとめたし、その報告と後はIPPAの統一契約書の問題点かな。
まだまだ女優の立場に立った内容ではないみたいだし。
弁護士のレクチャー受けてきますよ。

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IPPAというメーカー団体は、以前に、withnewsのインタビューでつぎのように語っていました。

(2016年9月2日 withnews「AV強要、戸惑う業界団体『信じられない』『現場で一番強いのは女優』」より、引用。改行を施しています。)

<IPPA 事務局長(なぜか名前が記載されていません)>
メーカーと女優は出演にあたって「出演同意書」を交わしますが、(メーカーの枠を超えた)統一の共通フォーマットを作成しようとなっています。
女優とプロダクションの契約に関しても同様に動いています。運用マニュアルも用意するつもりです。

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現在作成中の書式のなかに、瑕疵(かし。きずとの意味)があるようです。

(再掲。やまもと寅次郎さん)
まだまだ女優の立場に立った内容ではないみたいだし

グレーな部分を残さないと、業界が成り立たないのかもしれません。

(2016年10月20日 毎日新聞「AV問題:語り始めた業界人(7)大手メーカーの危機感」より、引用。改行を施しています。)

<毎日新聞記者>
「本当に出たい人」だけでは、回していけないのでしょうか?

<大手メーカーの高木慎司さん(仮名)>
(会社が)つぶれます。
今は大手もそこまで利益が出ているわけじゃない。
女優が減ればその分の売り上げがなくなる
例えば、いきなり収入が3割なくなってやっていける会社がありますか?
企業努力でどうにかなるレベルじゃない。
(後略。)

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(再掲。やまもと寅次郎さん)
業界を支配する危機感ならず鈍感という空気(笑)

このひとたちは、来年度の予算(案)に目をとおすべきでしょう。
そこには、こう書かれています。
女性活躍の推進のための大前提となる女性に対する暴力(AV出演強要等)の根絶
政府は本気です。

(2016年7月7日 週刊文春2016年7月14日号より、引用。)

<2016年7月7日。香西咲さん>
なぜ(AV撮影)を辞めなかったんだと思われるかもしれません。
ですが、抜けるに抜けられない状況に追い込まれ、搾取されつづける絶望感は、体験したものにしかわからない。
青木の支配下に置かれていた頃、私にとってAV撮影は自傷行為そのものでした。

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もう二度と香西咲さんのようなことがあってはなりません。

(再掲。平成29年度予算(案)概要 平成28年12月 内閣府。)

<7ページ>
女性に対する暴力をなくす運動の実施、若年層に対し教育・啓発の機会を多く持つ者等に対する研修の実施、ワンストップ支援センターの運営支援、若年層の性的搾取に係る相談・支援の在り方の検討など、女性活躍の推進のための大前提となる女性に対する暴力(AV出演強要等)の根絶  2億3,600万円(1億4,300万円)
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最高の予算案です。
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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
香西咲さんのツイッター
(香西咲さんの重要ツイート ~2016年7月18日)
 私だって綺麗にリセット出来るならAVデビュー前の私に戻りたい。
 だけど変えられない現状踏まえて立て直したのが今の形。(後略。)

(明日のブログへつづく)



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