祝! 来年度の国家予算案に出演強要問題がもりこまれました。香西咲さんの告発によって世論が動きました

一昨日、政府は、来年度の予算案を閣議決定しました。
各紙を読みくらべてみました。
いずれも、詳細な項目をすべて網羅しているというわけではありません。
出演強要の件が気になりました
どうなったのでしょうか。
2016年9月8日に、伊藤和子弁護士は、つぎのツイートをされていました。

<伊藤和子弁護士>
内閣府の来年度予算概算要求、優先枠としてAV出演強要被害への対応について要望を出していただきました。
ご尽力いただいた政府関係者、議員の方に心よりお礼申し上げます。
結果は年末頃とのことですので、引き続き応援をよろしくお願いいたします。

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(参考。平成29年度 予算概算要求の概要

優先課題推進枠」(「要望」事項)

若年層の性的搾取に係る相談・支援の在り方の検討のための調査研究 1千600万円

若年層の性的搾取(JKビジネス、AV出演強要等)に係る相談・支援の実態を把握し、今後の相談・支援の在り方についての検討を行う。
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新聞では埒があかないので、財務省のホームページをみてみることにしました。
残念ながら、こちらも、おもだったものしか掲載されていません。
内閣府の関係についても同様です。

(参考)
内閣、復興、外務・経済協力係関係予算のポイント

何度みても、出演強要に関する予算は見当たりませんでした。
当てがはずれました。
財務省のサイトをみればすべてがわかると思ったのですが。
今度は、内閣府のホームページを調べてみることにしました。

平成29年度予算(案)概要 平成28年12月 内閣府

これです。
ようやく、たどりつきました。
慎重に項目を追いました。

平成29年度予算(案)概要7ページ>

若年層の性的搾取に係る相談・支援の在り方の検討のための調査研究 1千万円(新規)

若年層の性的搾取(JKビジネス、AV出演強要等)に係る相談・支援の実態を把握し、今後の相談・支援の在り方についての検討を行う。
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ぼくは肩でひとつ、息をしました。
予算がついています。
新規」ということばが、まばゆく感じられます。
伊藤和子弁護士をはじめとする支援団体の献身的な活動のたまものです。
加えて、香西咲さんが世論を後押ししました。
ぼくは快哉をさけびました。
いよいよ国家が、出演強要問題に乗りだしてくるのです。
某業界人は、
HRNがまとめた報告書は全てウソではないと思うが、現状では強要はないと思う
といっていました。
もしも、これが事実ならば、予算などつきません。
一笑に付されて、おわりです。
出演強要があると判断したからこそ、あらたに予算が計上されたのです。
金額の多寡は関係ありません。
国家予算にもりこまれるという事実が重要なのです。
日本に出演強要が存在する。
政府がこのことを正式に認めたのです。

(参考。日本国憲法)
<第73条>
内閣は、他の一般行政事務の外、左の事務を行ふ。
五 予算を作成して国会に提出すること。

<第60条>
予算は、さきに衆議院に提出しなければならない。
2 予算について、参議院で衆議院と異なつた議決をした場合に、法律の定めるところにより、両議院の協議会を開いても意見が一致しないとき、又は参議院が衆議院の可決した予算を受け取つた後、国会休会中の期間を除いて30日以内に、議決しないときは、衆議院の議決を国会の議決とする。

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2016年12月22日に、平成29年度予算案が閣議決定されました。
極論をいいますと、この時点で、次年度の国家予算が成立したということになります。
注目されるのは、予算の中身に関する質疑、応答です。
個人的には、池内さおり議員と梅村さえこ議員による質問を期待しています。
できれば予算委員会でとりあげてほしいです。
NHKが、国会中継をおこないますので。
あわせて、出演強要に関する法案の提出も所望(しょもう)します。
通常国会は、6月まで開かれます。
会期の延長も可能です。

(2016年7月22日 河北新報「社説 若年層への性暴力/法整備、支援の充実を急げ」より、引用。改行を施しています。)

<一部分を引用>
10代、20代の若年女性に対する性暴力の形態が多様化し、被害が急増している。
アダルトビデオ(AV)への出演強要や、制服姿の女子高校生の接客サービスを売り物にした「JKビジネス」などが横行、被害者支援団体や専門家が警鐘を鳴らす。
(略。)
女性活躍社会の未来を担う若い世代が人権を侵され、体も心も傷つけられている。
誰にも相談できず、一人苦しんでいる。そんな深刻な事態を許しておくわけにはいかない。
防止対策や被害者救済のための法規制を急がなければならない。
(中略。)
問題なのは、こうした業者を監督する官庁も、取り締まる法律ないことだ。
業者は現行法の規制を巧妙に逃れ、野放し状態になっている。

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河北新報は、現在の無法状態をなげいています。

(2016年6月12日 日本経済新聞「AV出演契約巡るトラブル続発 国が被害実態を調査」より、引用。改行を施しています。)

<一部分を引用>
ライトハウスの藤原志帆子代表は
「出演トラブルに悩む女性は支援団体や弁護士に相談してほしい。国は被害防止や業界を監視する法律を整備すべきだ」
と話している。

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河北新報も、日本経済新聞も、大多数の国民の声を代弁しています。
はたして、出演強要をふせぐための法律はつくられるのでしょうか。
河北新報の記事を読んで、気づかされたことがあります。

(再掲)
女性活躍社会の未来を担う若い世代が人権を侵され、体も心も傷つけられている

安倍首相は常々、「一億総活躍社会」ということばを口にしています。
社会的立場の弱いひとも活躍をすることができる社会、という意味です。
実現するためには、女性が、生きがいや希望をもてる社会でなくてはなりません。
出演強要は、女性の活躍を阻害する大きな要因となっています。
この観点からも、安倍内閣は、出演強要を絶対にゆるさないでしょう。
与党の一員である公明党も、出演強要問題に乗りだすようです。

(2016年12月8日 時事通信「AV出演強要で対策チーム=公明」より、引用。)

タレントやモデルを目指す若い女性らがアダルトビデオ(AV)出演を強要される問題が多発していることを受け、公明党は8日、対策プロジェクトチーム(PT、座長・佐々木さやか参院議員)を設置した。
年内にも初会合を開催し、被害者支援団体や関係省庁から被害状況を聞く。

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来年の1月からの通常国会がたのしみです。
河北新報の記事をさらにみていきます。
後半に、瞠目(どうもく)させられることが書かれていました。

<一部分を引用>
被害に遭っても相談窓口などの情報を知らず、大人への不信感から誰にも相談できないまま孤立し、自己肯定感が低いため自暴自棄に陥る傾向があるという。
被害者救済のためにまず急ぎたいのは、被害者が駆け込みやすく、必要な保護やカウンセリング、治療などを1カ所で受けられるワンストップ支援センターの設置促進だ。

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河北新報は、出演強要などの被害者を救うために、ワンストップ支援センターの設置を促進すべきである、と主張します。
ワンストップ支援センターにつきましては、過日の当ブログでもふれております。

(参考)
2016年11月30日

日本経済新聞をみてみます。

(2016年11月16日 日本経済新聞「奪われた尊厳(下) まだ小さい『救いの手』 リスク知る教育 不可欠」より、引用。改行を施しています。)

<一部分を引用>
性犯罪や家庭内暴力の被害者に対するサポートは整備されつつある。
2010年以降、相談から救済までを担う「ワンストップ支援センター」が全国の自治体などに整備された。
ただAV出演トラブルは、こうした救済や支援の枠組みからは漏れがちだ。
ある被害者支援団体の幹部は「AV業界の仕組みや契約に関する知識が必要で、継続的な支援は難しい」。
被害に遭った別の20代女性は「どこに相談すればいいか分からなかった」と明かす。

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(再掲)
AV出演トラブルは、こうした救済や支援の枠組みからは漏れがちだ

ワンストップ支援センターの拡充が早急にもとめられます。
そう思っていましたところ、時事通信が一昨日、有益な記事を配信しました。

(2016年12月22日 時事通信「性的被害支援へ新交付金」より、引用。改行を施しています。)

政府が22日閣議決定した2017年度予算案に、性犯罪・性暴力の被害者を支援するための1億6000万円の交付金新設が盛り込まれた。
(中略。)
一つの施設で被害者の相談や治療が可能な「ワンストップ支援センター」の設置を加速させるため、自治体のセンター運営経費も助成する。

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来年度の予算のなかに、性犯罪・性暴力の被害者を支援するための予算があらたに加わりました。
詳細は、既出の「内閣、復興、外務・経済協力係関係予算のポイント」に書かれています。

(引用)
事業概要・目的
○第4次男女共同参画基本計画(平成27年12月25日閣議決定)において、性犯罪被害者が躊躇せずに必要な相談を受けられる相談体制の整備及び被害者の心身回復のための被害直後から中長期の支援が受けられる体制の整備を図ることとされています。

○その方策の一つとして、性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター(以下「センター」という。)の設置促進が掲げられ、行政が関与するセンター設置数を平成32年までに各都道府県に最低1か所とする成果目標が設定されています。

○平成26~28年度は実証的調査研究事業としてセンターの開設及び相談機能の拡充等に取り組む地方公共団体を支援してきましたが、センターを開設した都道府県が半数を超える状況の下、全都道府県でのセンターの設置及びセンターの安定的運営が可能となるよう、地方公共団体の取組を促進する交付金を創設します。

資金の流れ
(略。)

事業イメージ・具体例
(略。)

期待される効果
◯性犯罪・性暴力被害者に対する適切な支援が全国において安定的に運営されるとともに、支援の充実につながります。

〇我が国の最重要政策の一つである一億総活躍社会(女性活躍社会)の実現に向けた基礎的条件(女性に対する暴力の根絶)が、大きく前進することが期待されます。
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河北新報は、社説のなかでつぎのように主張します。
(AVへの出演強要やJKビジネスなどの)被害者救済のためにまず急ぎたいのは、被害者が駆け込みやすく、必要な保護やカウンセリング、治療などを1カ所で受けられるワンストップ支援センターの設置促進だ

来年度の予算案のなかに、ワンストップ支援センターの設置を促進するための金額が計上されました。
被害者を救済するためには、多方面からの支援が必要です。
ワンストップ支援センターも、そのための一助となってほしいです。

(再掲)
平成29年度予算(案)概要7ページ>

若年層の性的搾取に係る相談・支援の在り方の検討のための調査研究 1千万円(新規)

若年層の性的搾取(JKビジネス、AV出演強要等)に係る相談・支援の実態を把握し、今後の相談・支援の在り方についての検討を行う。
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何度みても、うれしいです。
香西咲さんの告発によって、世論が動きました。
ぼくは香西咲さんをこころから尊敬しています。
膂力(りょりょく)のあるかたです。
香西咲さんは。
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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
香西咲さんのツイッター
(香西咲さんの重要ツイート ~2016年7月18日)
 私だって綺麗にリセット出来るならAVデビュー前の私に戻りたい。
 だけど変えられない現状踏まえて立て直したのが今の形。(後略。)

(明日のブログへつづく)



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