香西咲さんは日本のマザー=テレサです。多くの女性が香西咲さんによって救われました

いささか旧聞に属します。
2016年11月15日に、「女性に対する暴力に関する専門調査会」が開催されました。

(参考)
・第82回(2016年06月30日)・・・・・・議題「アダルトビデオへの出演強要」
  ↓
・第83回(2016年09月12日)・・・・・・議題「アダルトビデオへの出演強要に関する現状及び課題等」
  ↓
・第84回(2016年11月15日)・・・・・・議題「アダルトビデオへの出演強要に関する政府の取組」
  ↓
・第85回(2016年12月13日)・・・・・・議題「アダルトビデオへの出演強要の被害」
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11月15日の会議で、警察庁は、以下の資料を配布しました。

・「アダルトビデオへの強制出演等に対する警察の取組【警察庁】」(2016年11月15日)

一部を引用します。

(前略。)
2 対策

本年6月、全国警察に対して通達を発出し、アダルトビデオへの強制的な出演等に係る相談等への適切な対応等について指示

(主な内容)
○各種法令の適用を視野に入れた取締りの推進
○契約に関する相談を受理した際の留意事項

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本年6月、全国警察に対して通達を発出し
と書かれています。
弁護士ドットコムの記事をみてみます。

(2016年11月15日 弁護士ドットコム「AV出演強要、警察に相談22件『違約金を理由に出演強要』『ネットの販売止めて』」より、引用。改行を施しています。)

(略)、警察庁は今年6月、全国の警察に対して通達を出して、強姦罪、暴行罪、傷害罪など刑法だけでなく、労働関係法令の適用を視野に入れた取り締まりなど、AV出演強要に関する相談への適切な対応を指示した。
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これを読んだとき、通達ということばに興味をそそられました。
実際、どのようなことが書かれているのでしょうか。
のちにアップされた資料のなかには、ふくまれていませんでした。
閲覧したい、と思ってはみたものの、そもそもが通達です。
部内向けの文書です。
部外者がみることはかないません。
せいぜいマスコミの関係者に配られるくらいのものでしょう。
その後、通達の存在は、脳裏から失せました。
昨日のことです。
朝日新聞のwithnewsが、時宜にかなった記事を配信しました。

・「AV強要って何法違反? 警察庁に聞いてみた 派遣法・労基法でも…

忘却の彼方にあった通達の存在がよみがえりました。

(2016年12月19日 withnews「AV強要って何法違反? 警察庁に聞いてみた 派遣法・労基法でも…」より、引用。改行を施しています。)

警察庁は6月、警視庁生活安全部長と各道府県警察(方面)本部長に、
アダルトビデオへの強制的な出演等に係る相談等への適切な対応等について
と題する「通達」を出した。

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通達の標題は、
アダルトビデオへの強制的な出演等に係る相談等への適切な対応等について
となっています。
いちおう、検索してみることにしました。
ヒットしました。
形式は、PDFファイルです。
通読しました。
本物のようです。
URLは、www.npa.go.jp/ からはじまっています。
警察庁のホームページであるとわかりました。
PDF形式の通達文は、警察庁がアップしていたのです。

(参考)
ファイルの場所

意外な感じがしました。
まさかこのような文書がネット上で公開されているとは。
情報公開が進んでいるようです。
中身をみてみます。

(2016年6月17日 警察庁「アダルトビデオへの強制的な出演等に係る相談等への適切な対応等について(通達)」より、引用。)

詐欺脅迫的な言動を用いて強制的にアダルトビデオ(以下「AV」という。)に出演させられたり、出演を拒否した際、多額の違約金を請求され、出演を余儀なくされたりする事案については、各方面から問題提起され、現にこうした被害相談が警察に寄せられているところである。
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冒頭から峻烈です。
犯罪者たちの奸計(悪だくみ)を的(まと)を射(い)たことばでまとめています。
詐欺
脅迫
強制
多額の違約金を請求
どれも、スカウトやプロダクションが、日常的におこなっている邪(よこしま)な行為なのでしょう。
悪人たちに対して、警察はどのような対応をするのでしょうか。

(2016年6月17日 警察庁「アダルトビデオへの強制的な出演等に係る相談等への適切な対応等について(通達)」より、引用。改行を施しています。)

(略)、
強姦罪等の性犯罪、
強要罪、
傷害罪、
暴行罪、
脅迫罪
等の違法行為が介在する際の取締りはもとより、
職業安定法第63条第2号(有害業務就業目的の職業紹介等)、
労働者派遣法第58条(有害業務就業目的の労働者派遣)、
労働基準法第5条(強制労働の禁止)、
(略)その他関係法令の適用を視野に入れた取締りを推進すること。

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想定される罪を列記しています。
警察の取り締まりに対する意気込みが感じられます。
この記述をみて、ふと思いました。
HRN(ヒューマンライツ・ナウ)の提言と重なるものがあると。

(2016年3月3日 HRN「ポルノ・アダルトビデオ産業が生み出す、女性・少女に対する人権侵害 調査報告書」より、引用。改行を施しています。)

<HRN(ヒューマンライツ・ナウ)の提言。36ページ>
6 警察・検察に対し
(1) 意に反して、 AV 出演を強要されたり、社会的相当性を逸脱した撮影により、女性が傷害、強姦、強姦致傷等の被害にあった事例に対しては捜査機関が積極的に介入し、捜査・訴追を進めること
(2) 刑法上の人身売買に該当する事例については、人身売買として捜査・訴追を進めること
(3) 前述のとおり、女優がプロダクションの労働者に該当する場合、プロダクションが女優の募集や供給をすること、許可なく女優の派遣業を行うことは、刑事罰の対象となる(職業安定法第 63 条 2 号、労働者派遣法第 58 条、同第 59 条第 2 号)。
契約形態如何を問わず、実態に即して労働者と判断される場合は、職安法、労働者派遣法違反により、積極的に捜査・訴追を進めること

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警察庁は、「労働基準法第5条(強制労働の禁止)」の適用も視野にいれているようです。
HRN(ヒューマンライツ・ナウ)も、報告書のなかで、同様の指摘をしています。

<29ページ>
違約金の脅し等に基づく出演強要は、労基法第 5 条の
「労働者の意思に反して労働を強制してはならない」
との規定に違反する。

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警察庁は、HRN(ヒューマンライツ・ナウ)の提言を意識しているのかもしれません。
労働者派遣法第58条(有害業務就業目的の労働者派遣)の適用についても、一歩進んだ見解をしめしています。

(2016年6月17日 警察庁「アダルトビデオへの強制的な出演等に係る相談等への適切な対応等について(通達)」より、引用。)

なお、職業安定法及び労働派遣者法の適用に際しては、
(略)
イ 契約の名目が委託契約等であった場合であっても、実態として雇用関係が認められれば対象となり得る
と解されているので、個別事案ごとに契約内容、実態等をよく確認した上で取締りの
適否を検討すること。

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(再掲)
契約の名目が委託契約等であった場合であっても、実態として雇用関係が認められれば対象となり得る

警察は、契約を外形でなく実相で判断する、との見解をしめしています。

2016年6月11日に、プロダクションの社長らが、労働派遣者法違反容疑で逮捕されました。
弁護士ドットコムのなかで、田村優介弁護士はつぎのように語っています。

(2016年6月13日 弁護士ドットコム「大手AVプロダクション社長逮捕、女優との「雇用関係」の有無がポイントに」より、引用。改行を施しています。)

労働問題にくわしい田村優介弁護士は
「指揮命令関係があり、女性に指示されたことを断る自由がないなど、形式的に雇用でなくても、雇用関係があったと考えられるケースがある。今回、警察は、プロダクションと女性との間にあった契約の実態から、『雇用契約』があったと判断したのだろう」
と話した。

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田村弁護士の言説は正しかったようです。
今後、プロダクションによる契約の偽装は通用しません。
ひとりでも多くの逮捕者がでることを期待しております。
通達は、民事のとりあつかいについても詳述しています。
意欲が感じられます。
それにしても警察は、豹変しました。
隔世の感があります。
きっかけは、池内さおり議員による国会質問です。

(参考;2016年3月11日 衆議院会議録「第190回国会 内閣委員会 第5号」

<池内さおり議員>
女性に対する暴力、性行為の強要は犯罪である、人権侵害であるという認識にやはり立つべきだというふうに思いますが、加藤大臣、河野大臣、それぞれいかがですか。

<加藤勝信 男女共同参画担当大臣>
さっきのは、そうした契約は無効であるということなんですが、その以前として、本人の意に反した、そうしたビデオに出演をさせ、またそうした行為を強いるということは、これは全く人権侵害じゃないかなというふうに私は思って聞かせていただきました。
まさにそういった観点から対応していかなきゃいけないと思います。

<河野太郎 国家公安委員長>
まことに申しわけございません。きちっと警察がこうした案件に対応できるように、全国の都道府県に対してしっかりと通知、指導してまいりたいと思います。
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簡単な流れを書いてみます。

2016年3月11日・・・・・・河野太郎国家公安委員長が、全国の警察に対して、通知、指導することを約束する。
  (約3か月後)
2016年6月17日・・・・・・警察庁が、通達をだす。

池内さおり議員が警察をかえました。

<2016年3月11日。国会中継>
出演強要問題は、46分ぐらいからはじまります。)

作家の宮崎学さんは、国会議員のことを茶坊主と揶揄(やゆ)しています。
国家からおこぼれをもらう存在、という意味でしょうか。
大半が下劣なやつらです。
選挙のときも、投票したいと思う候補者がいません。
茶坊主たちは、池内さおり議員の姿勢をみならってほしいものです。
清廉です。
いま、ふと、香西咲さんが国会議員であるといいのにと思いました。
香西咲さんは他人の苦しみや痛みがわかるかたです。
出演強要問題は、香西咲さんがいなければ、ここまで世論が沸騰しませんでした。
依然としてスカウトやプロダクションに騙される女性が頻出したはずです。
香西咲さんは、自分の身を挺して、多くの女性を救いました。
日本のマザー=テレサです。
あまりにも気高いです。
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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
香西咲さんのツイッター
(香西咲さんの重要ツイート ~2016年7月18日)
 私だって綺麗にリセット出来るならAVデビュー前の私に戻りたい。
 だけど変えられない現状踏まえて立て直したのが今の形。(後略。)

(明日のブログへつづく)



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