業界はどこまで女性から搾り取るつもりなのだろうか。香西咲さんの場合も新しい総集編が出つづけているそうです

昨日のブログで、IPPAというメーカー団体がだした声明文についてふれました。
2016年6月11日、プロダクションの社長が逮捕されました。
これをうけてIPPA(メーカー団体)は、2016年6月22日に、つぎのような釈明をおこないました。
メーカー側は法的には問題ない
メーカーとしてもプロダクションで起こったことだと他人事にするつもりはございません
メーカーとしてもプロダクション側に働きかけていくことを決議、実行することに致しました
業界の健全化のために、プロダクションのありかたを改善したい。
IPPA(メーカー団体)は、こう考えたようです。
ちなみに、「業界の自主規制団体」は、かつて、新聞のインタビューでつぎのように語っていました。

(2016年1月18日 産経新聞「AV出演トラブル増…相談110件超」より、引用。)
<一部分を引用>
年間で約110社、1万本以上のAV映像を審査する業界の自主規制団体の担当者は
契約時の問題は関知していない。行き過ぎた表現は指摘するが、映像では意に反した撮影か、出演者の演技かの判断が難しい面もある」
と話した。

(※この記事はネットで公開されていません。)
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上述の団体は、
契約時の問題は関知していない
とのべています。
IPPA(メーカー団体)については、
メーカーとしてもプロダクションで起こったことだと他人事にするつもりはございません
と、プロダクション側の問題について改革案を示しました。
5つあります。
昨日、そのうちのひとつを読んでいて、腑に落ちないものを感じました。
以下の項目です。

(IPPAが、プロダクションに対してはたらきかけていく事項)
5)女優の人格権保護のため、プライベート映像の流出・転売等を防止し、流通期間に制限を設け、意に反する二次使用、三次使用ができない体制をつくる。

(再掲)
流通期間に制限を設け、意に反する二次使用三次使用ができない体制をつくる

これは、プロダクション側にはたらきかける事柄なのでしょうか。
メーカー側の問題であるような気がするのですが。
HRN(ヒューマンライツ・ナウ)が2016年3月3日に公開した報告書をみてみます。

(2016年3月3日 HRN「ポルノ・アダルトビデオ産業が生み出す、女性・少女に対する人権侵害 調査報告書」より、引用。改行を施しています。)

<11ページ。HRNの報告書>
脅し・騙しなどの結果、AV 出演を「説得」された女性は、プロダクション・制作会社と複数の契約書を取り交わすことになる。
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「プロダクション・制作会社」と書かれています。
二次使用、三次使用については、どちらの側との契約をかわすのでしょうか。

<11~12ページ。HRNの報告書>
また、契約書には、違約金の規定以外にも、出演した AV に関する一切の権利(著作権など)を永久に放棄することが含まれている。
これにより、業者が最初の「作品」を二次使用、三次使用しても、出演女性は最初の出演料以外何の報酬も得ることができない。

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AV に関する一切の権利(著作権など)を永久に放棄する
この約束は、プロダクションとむすぶのでしょうか。
それとも、メーカーとでしょうか。

<12ページ。HRNの報告書>
自らがいわば「主役」として出演した「作品」に対して、およそ一切の権利を放棄し、逆にあらゆる不利な義務を負う、というような契約を、「AV」女優ではない「一般」の女優・俳優が負うことはありえるだろうか?
AV に出演した女性たちが、一定額の出演料を受け取る以外は、一切無権利状態におかれ、そうすることで AV メーカーとプロダクションが巨万の富を得ている搾取構造がある。

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香西咲さんは、弁護士ドットコムのインタビューで、つぎのようにのべています。

(2016年08月27日 弁護士ドットコム「<AV出演強要>香西咲さん引退後の夢『人生楽しみたい』『消せない過去として歩む』」より、引用。改行を施しています。)

<香西咲さん>
今でも新しい「総集編」が勝手に出つづけています。
わたしは50本くらいしか撮っていないはずなのに、出演作は300本になっています。
だけど、2次使用、3次使用に関しては1円も入ってきません。
現実的に芸能とは違うことを改めて思い知らされました。

(再掲。HRNの報告書)
自らがいわば『主役』として出演した『作品』に対して、およそ一切の権利を放棄し、逆にあらゆる不利な義務を負う、というような契約を、『AV』女優ではない『一般』の女優・俳優が負うことはありえるだろうか?

憤りを覚えます。
だれがみても、まともな世界ではありません。
いったいどこまで女性から搾り取るつもりなのでしょうか。
何も規制せず、野放しにしていた政府にも、重大な責任があります。

<22ページ。HRNの報告書。改行を施しています。>
被害者のなかには、プロダクションとの契約を締結した後に初めて
撮影内容は直前まで知らされず諾否の自由はないこと、
A V は広く頒布されインターネット上に半永久的に残ること、
撮影データは二次使用・三次使用を繰り返され新作に加工され続けること
など、重要な事実を知った者が少なくない。

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著作権の放棄は、プロダクションとかわすのでしょうか。

<23ページ。HRNの報告書>
プロダクションとメーカーの契約締結には、被害女性が関与しないことが多いが、女性はいずれかの段階でメーカーに対し、出演契約・著作権放棄の同意等の書類に署名捺印させられることになる。
こうした契約締結時には、プロダクションの従業員(マネージャー)が本人に同行し、本人は、撮影の具体的な内容や、出演する AV の本数、メーカーからプロダクションに支払われる報酬額など、基本的な事実も知らされないまま、マネージャーの指示通りにメーカーと契約を締結したケースが多く報告された。

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このくだりを読んで、ようやく理解することができました。
女性はいずれかの段階でメーカーに対し、出演契約・著作権放棄の同意等の書類に署名捺印させられることになる
やはり、メーカーと、二次使用、三次使用についての契約をむすぶようです。
著作権の放棄、というかたちで。
「(女性は)基本的な事実も知らされないまま、マネージャーの指示通りにメーカーと契約を締結
この指摘も重要です。

<24ページ。HRNの報告書>
メーカーとの契約では、本人がメーカーに対し、肖像権や著作隣接権を包括的に譲渡してしまうことが一般的になっている。
被害女性がいったん出演許諾をし、著作権放棄・許諾をした場合、二次使用、三次使用なども許可したことになり、何らの制限も留保も取り決められず、二次使用、三次使用にあたっての追加報酬についても取り決めないことが多い。
(略。)
その結果、本人の映像は、二次使用、三次使用されながら長年に亘って販売され続け、本人はいつまで経っても販売中止を申し出ることができないという問題が生じている。

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この理不尽な現状をよしとしない業界人もいるようです。

(2016年10月5日 毎日新聞「語り始めた業界人(5)“カリスマ監督”の独白」より、引用。改行を施しています。)

<溜池ゴロー監督>
例えば、女優さんの引退後もメーカーが延々と作品を売っているのは問題です。
「どうもありがとう。お疲れ様」
と、一定期間を過ぎたら販売を中止してあげればいい。

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この点に関しては、良識的な考えをおもちのようです。

<24ページ。HRNの報告書>
本人が撮影後に販売中止を申し出ると、メーカー又はプロダクションから違約金を請求されることが多い。
たとえ販売開始から日数が経過しており、 メーカーが撮影費用を回収済みであったとしても、メーカーは本人との契約時に、AV の素材を二次使用・三次使用して新作を制作販売するための権利を譲り受けているためである。

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(再掲)
メーカーは本人との契約時に、AV の素材を二次使用・三次使用して新作を制作販売するための権利を譲り受けている

二次使用、三次使用については、メーカー側の問題のようです。
そう考えると、以下の図式はおかしいです。

<2016年5月 HRN(ヒューマンライツ・ナウ)が要望>
5)女優の人格権保護のため、プライベート映像の流出・転売等を防止し、流通期間に制限を設け、意に反する二次使用、三次使用ができない体制をつくる。
 
これに対して・・・
<2016年6月22日 IPPA(メーカー団体)が回答>
この要望に沿い業界の健全化へ向け、メーカーとしてもプロダクション側に働きかけていくことを決議、実行することに致しました
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メーカーとしてもプロダクションで起こったことだと他人事にするつもりはございません」(声明文

IPPA(メーカー団体)は、他人事にするのではなく、自分たちの手で解決をはかるべきでしょう。
朝日新聞のwithnewsによりますと、このことに関しては、取り組んでいるようです。

(2016年9月2日 withnews「AV強要、戸惑う業界団体『信じられない』『現場で一番強いのは女優』」より、引用。改行を施しています。)

<朝日新聞経済部 高野真吾さん>
要請書にある、「女優の人格権保護のため」に「流通期間に制限を設け、意に反する二次使用、三次使用ができない体制をつくる」ことはどうでしょうか。

<IPPA 事務局長(なぜか名前が記載されていません)>
今までは、メーカーが著作権を持って、二次、三次と使ってきましたが、我々の中でも今回、アダルトは特殊なコンテンツだという認識ができました。
二次使用する場合は、女優への意思確認をして、新たにお金を払うこともあり得ます。
本来の著作権はメーカーがずっと持つものだけど、権利の契約期間を5年とかで持っておいて、それ以上使いたい場合は女優にお金を支払う。
または、5年たったので、女優からの申し出で消せるなどのシステムを整備しようということで契約書のモデルケースを考えています。

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あとになって国民から、あいつら(メーカー)は、
「口先だけでうまいことを言ったり、うわべだけ愛想よくとりつくろったりするやつらだ」(巧言令色鮮し仁)
といわれないように、しっかりやってほしいものです。

メーカー側は法的には問題ない」(IPPAの声明文より)
著作権の関係とは別に、メーカーについては、以下のような報道もあります。

(6月12日 産経新聞「大手AVプロダクション元社長ら逮捕 女性『出演強要された』 労働者派遣法違反容疑」より、引用。改行を施しています。)
<一部分を引用>
実際の行為の撮影は、同法をはじめ複数の法令に抵触する可能性があり、AVは演技を撮影することが前提とされている。
一方で業界関係者によると、過激な内容をうたう海外発のインターネット上の動画配信サイトが拡大していることなどから、既存の大手メーカーでも同様の撮影が横行しているという。
警視庁は、業界内で違法な撮影が常態化していたとみて実態解明を進める。

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(2016年9月7日 読売新聞(※ネット配信は9月20日)「[狙われる女性](1)『モデルに』勧誘 AV出演強要より、引用。)
<一部分を引用>
無料動画がネット上にあふれる中、メーカーがコストを下げて多くの新作を出すため強引に女性を出演させているとの指摘もある。
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読売新聞の記事の影響力は絶大です。
メーカー側は法的には問題ない」(IPPAの声明文より)
国民はどちらを信じるでしょうか。
伊藤和子弁護士も、つぎのようにのべています。

(2016年4月23日「深刻なAV出演強要被害は、大手メーカー作品にも少なくない。業界の自主的改善の動きはあるのか?」より、引用。 )
<一部分を引用>
私たちが調査報告書に記載したAV強要事案のなかには、SOD、CAの2つの大手メーカーの作品が含まれていることは確かな事実です。
しかも、流通・販売ではAmazonやDMMがかかわっています。

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はたして国家は、これからどのような審判をくだすのでしょうか。
来年の1月からはじまる通常国会がたのしみです。
現在の世論の流れでは、AV業界は存続を許されないことになりそうです」(川奈まり子AVAN代表
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2016年07月07日 香西咲さんの特集記事(1)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月14日 香西咲さんの特集記事(2)が週刊文春に掲載されました。
2016年07月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」)に出演されました。
2016年07月20日 香西咲さんのインタビュー記事が、しらべぇに掲載されました。
2016年07月27日 香西咲さんのインタビュー動画が、毎日新聞のWebサイトにアップされました。
2016年07月29日 香西咲さんのインタビュー記事と動画が、毎日新聞のWebサイトに掲載されました。
(引用。A氏による衝撃の回答)
問「出演強要が社会問題化している。事務所の運営や女優との契約について見直しは?」
A氏「当然やっていく。今、弁護士と話して、きちんとしていこうとしている

 (A氏は、これまできちんとしていなかったことを認めました。)
2016年08月27日 香西咲さんのインタビュー記事が、弁護士ドットコム(前編)(後編)に掲載されました。
2016年09月17日 香西咲さんがAbemaTV(みのもんたの「よるバズ!」【1】【2】【3】)に出演されました。
2016年09月24日 香西咲さんのインタビュー記事(1)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月01日 香西咲さんのインタビュー記事(2)が、withnewsに掲載されました。
2016年10月17日 香西咲さんのインタビュー記事(日本語訳)が、AFP通信のサイトに掲載されました。
香西咲さんのツイッター
(香西咲さんの重要ツイート ~2016年7月18日)
 私だって綺麗にリセット出来るならAVデビュー前の私に戻りたい。
 だけど変えられない現状踏まえて立て直したのが今の形。(後略。)

(明日のブログへつづく)



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